泉健太代表は2月4日午後、徳島県総支部連合会定期大会等のために訪れた徳島市で記者団からの取材に応じ、荒井総理秘書官が同性婚をめぐる差別発言をしたことを中心に質問に答えました(写真は県連定期大会であいさつする泉代表)。

 荒井総理秘書官が同性婚への見解を問われ、「見るのも嫌だ。隣に住んでいたら嫌だ」などと発言したとされることについて泉代表は「辞任されていないのが驚きだ」と述べました。続けて泉代表は「『更迭を検討する』、何を検討しているのかと岸田総理に疑問を感じる。すぐに更迭すべきだ」と更迭を求めました。

 こうした発言をする人物が総理の近くにいることについて見解を問われると、「この秘書官は総理の演説原稿も作っていると言われているし、私は総理の先日の予算委員会の答弁を聞いて、今まで以上に言葉が厳しいなと思った。総理が『社会に大きな変化を与えるから難しい』みたいなことを言うのは違和感があったわけですが、今回の発言を受けてなんとなく最近の総理の頑なな姿勢、『極めて慎重な検討を要する』とか実質ゼロ回答で後ろ向きな姿勢を続けてきた。総理の姿勢の裏には秘書官の存在があったのではないかと思う」との見方を示しました。

 週明けの国会でこの件について立憲民主党がどのように追及するかと問われると、「当然週明けまでに更迭をするということを前提としたいと思いますし、そしてあらためて『多様性だ』『包摂だ』『認め合い』というのであれば、総理に同性婚と夫婦別性についてあらためて問わねばならない」と述べました。

 官邸が多様性を否定するような空気の中で意思決定をされていることの受け止めを問われると、「『隣に住んでいたら嫌だ』とか、排他性の持つ恐ろしさです。こういう身近な生活に通じての発言というのは、本当に社会を分断に陥らせる極めて問題発言だ」と懸念を示しました。また、自民党の中にも夫婦別姓や同性婚を認める声はあると述べ、「やはりいつまでも党内別れたままで曖昧にするのは許されない。むしろ社会の活力一人ひとりの多様性を認めることによって、社会は元気になるのであって、マイナスになる考え方は全く真逆ですね。こういうことが官邸の中の意識としてはびこっていたのは許されないと思いますので、総理にはあらためて、包摂や多様性を認め合いが何を指すのか、これを明快に答弁していただきたい」と答えました。

 岸田総理が今日、石川県と福井県を訪問して、子育て支援を行う企業や子育て中の親などと対話していることが遅すぎると指摘があることについて見解を問われると、「児童手当の所得制限もまだ具体化もしない。そして、年収の壁についても未だ答えは明確ではない。政府の少子化対策の具体策は全く明らかになっていませんので、これでは統一選時点では、政府には具体策がないということになってしまう。そうであれば、国民は当然おかしいのではないかという反応になってくる。結局のところ防衛増税隠しであり、旧統一教会との関係を隠すための子ども子育て支援策の表題だけを提示するということになっているのではないか」と対応に疑問を示しました。