参院予算委員会「岸田内閣の基本姿勢」に関する集中審議で3月27日、「立憲民主・社民」の1番手として質問に立った石橋通宏議員は(1)放送法の政治的公平の解釈変更問題(2)旧統一教会との「関係断絶」の決意とそのための具体的行動(3)安保三文書と敵基地攻撃力、台湾有事と事前協議――等について取り上げ、岸田総理をはじめ政府の見解をただしました。

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■放送法の政治的公平の解釈変更問題
 総務省が作成した放送法「政治的公平」に関する行政文書をめぐって、石橋議員は「一連のプロセスで政治的公平の解釈をゆがめようとしたプロセスが明らかになったのです。総理、あってはいけないことが起こった。これ絶対に許してはいけないと思いませんか」と再三にわたり総理にただしました。しかし、岸田総理は「総務省が責任をもって解釈を行ったと理解している」と正面から答えようとしませんでした。石橋議員は、「政治への信頼、岸田内閣への信頼、行政の信頼、官僚の皆さんへの信頼。これを全て失墜させるようなことは、岸田総理、許してはいけない。そのことは強く申し上げておきたい」と強調しました。

■旧統一教会との「関係断絶」の決意とそのための具体的行動
 石橋議員は、旧統一教会から政治家が支援されることにより政策が歪められてきたのではないかと指摘し、そうしたことを精査するのが総理総裁としての責任ではないかと迫りました。また、旧統一教会へ質問権を繰り返し行使してもしっかりした情報は出して来ないと指摘。旧統一教会への解散命令請求をするための事実は積みあがっているとし、「解散命令請求を決断いただけませんか」と岸田総理に求めました。岸田総理は、「客観的な事実を明らかにし、法律にのっとり必要な対応を行っていくことを考えている」等と答えるにとどめました。

■安保三文書と敵基地攻撃力、台湾有事と事前協議
 石橋議員は、仮に台湾有事が起こり在日米軍基地から軍事作戦行動で米軍が出撃した場合は、日米安全保障条約に基づく事前協議の対象となり「総理は明確に、わが国の自主的な判断なのだと、当然ながらノーだと言えるのだと答弁された」と岸田総理が日本は米国と事前協議をし拒否できると答弁したことを取り上げました。一方で補給や移動は事前協議の対象とならないことが政府統一見解となっていることを取り上げ、「米国からそれは『移動だから』、それは『補給だから』と言われて、そこから先に(米軍が)軍事作戦を行ったと言っても事前協議の対象とならない。これは極めて問題ではないでしょうか」と問題視し補給や移動でも軍事作戦行動に従事するならば事前協議の対象にすることを米軍へ確認してほしいと岸田総理に求めました。

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