長妻昭政務調査会長は9月7日、国会内で記者会見し、(1)外国人労働者受け入れ(2)処理水海洋放出をめぐる閉会中審査(3) 24年度予算の概算要求(4)新型コロナ対策(5)最低賃金――などについて発言しました。

(1)外国人労働者の受け入れ拡大について

 来年度に予定されている外国人労働者の受け入れ拡大について、党多文化共生プロジェクトチームで受け入れの根拠などを協議したうえで法案を提出予定であり、今後予定される政府の法案と並行して審議を進めていきたいと述べました。

(2)東京電力福島第1原子力発電所の処理水海洋放出をめぐる閉会中審査について

 昨日9月6日に行った福島県視察において、風評被害や中国政府が日本産水産物の輸入を全面的に停止したことについて、漁業関係者から「長期で生業が成り立つような支援をしてほしい」との声が大きいと述べました。また、岸田総理が数十年もの長期に渡る支援について全責任を負って対応すると述べていることもあり、明日8日に行われる東京電力福島第1原子力発電所の処理水海洋放出をめぐる閉会中審査では、水産業支援総額1000億円超に対して、沿岸漁業者らがどのような内容の支援を受けられるのか等、漁業関係者の不安払拭に向けた観点から質疑をしていきたいと述べました。

(3) 24年度予算の概算要求の事項要求について

 8月末に出そろった24年度予算の概算要求では多くの事項要求(金額を示さずに事業の項目だけ記して要望すること)が含まれていることを懸念し、「財務省の力が弱まっている、財政のタガが緩みすぎているのではないか」と批判しました。

(4)新型コロナ対策について

 新型コロナウイルス感染者の拡大により「内閣感染症危機管理統括庁」が発足したことを受けて、内閣官房コロナ対策推進室と同等の内容であり、落胆したと述べました。「医療崩壊を繰り返さないと助かる命が助からないということはあってはならない」と強調したうえで、緊急時において現在都道府県ごとに行っている入院調整などを県をまたいで行えるよう中央に司令塔機能をもった組織を置くことなどを、政府に対し強く訴えていくと述べました。

(5)最低賃金について

 岸田総理が表明した「2030年代半ばまでに最低賃金の全国加重平均を1500円まで引き上げる」という目標について、立憲民主党では2022年の参院選選挙公約として既に掲げており、12年、13年もかけて1500円まで上げるのでは遅い。現時点においても日本の最低賃金の伸び率は主要国に比べて大きく遅れをとっていると指摘しました。