長妻昭政務調査会長は11月30日、国会内で記者会見を開き、(1)補正予算成立 (2) 旧統一教会問題 (3)悪質ホスト被害対策防止法(4)衆議院解散決定手続等法律案(5) オスプレイの墜落事故(6)大阪万博費(7)核兵器禁止条約第2回締約国会議(8)COP28開催――等について発言しました。
■補正予算成立
昨日11月29日に補正予算が成立したことについて、本補正予算には4.3兆円規模の基金造成など明らかに緊要性を欠くものが散見されていることを改めて指摘しました。また、8.9兆円に及ぶ公債追加発行については、「まったく還元ではない」と批判し、「われわれは組み替え動議を出して否決されたが、われわれの案を政府に少しでも取り入れてもらうよう努力を続けていく」と力を込めました。
■旧統一教会問題
旧統一教会の財産保全に関する与野党協議についても言及しました。昨日の第1回協議では、弁護士資格を持つ与党責任者から、立憲民主党の財産保全法は実務的に「おそらく無理だ」とした発言に「一番実務が詳しいのは被害者弁護団。今日(30日)は実務に長けた弁護団をお呼びするのがいいのでは」と提案したことを報告しました。また、本日開催される第2回会合では与党案の修正案が検討されているといった話があることについて、「隠し玉をもっていると聞いた。与党にもわが党の案に近づく包括的財産保全の案をもっているのであれば速やかに出してもらいたい」と述べました。
■悪質ホスト被害対策防止法
立憲民主党の悪質ホスト被害対策防止法案について、本日30日のNC会議を経た後、提出予定であると報告しました。本法案は、悪質なホストクラブによる被害の未然防止に向け、相談体制の整備や啓発推進を政府に求めるとした理念法として(1)実態調査の実施(2)相談体制の整備(3)社会復帰の支援(4)教育・啓発の推進(5)関係機関との連携を盛り込み、(6)法施行後1年をめどに被害状況や営業実態を踏まえ必要な措置を講じること――も明記していると説明し、「状況を見ながら、個別法にも手を入れなければならない場合は、来年の通常国会で取り組む」と発言しました。
■衆議院解散決定手続等法律案
党が本日30日のNC会議で法案登録を予定している衆議院解散決定手続等法律案について、唐突な解散で混乱を防ぐため、(1)内閣が解散しようとする時、予定日・事由を10日前までに衆院へ通知を義務付ける(2)選挙期日について中央選挙管理委員会の意見聴取を義務付ける――と説明しました。長妻政調会長は改めて「総理大臣が自由自在に有利な時に解散できる国は日本しか知らない」と批判しました。
■オスプレイの墜落事故
29日に鹿児島県屋久島沖でオスプレイが墜落した事故について、「何よりも人命救助に関係機関には努めていただきたい」「原因が明らかになるまでオスプレイも含め、飛行を中止するべき」と訴えました。そのうえで、「原因究明と再発防止について、きっちり国会にも報告していただきたい」と政府に求めました。
■大阪万博費
大阪万博の上振れ分の費用に、日本館の建設費用360億円が含まれていなかったことについて、長妻政調会長は驚倒し、「こういうやり方は意図的に感じてしまう」「公共事業も含めた全体像をペーパーでいただきたい」と問題視しました。
■核兵器禁止条約第2回締約国会議
核兵器禁止条約第2回締約国会議が27日から開催したことに言及し、党を代表して塩村参院議員が参加したことを報告しました。一方で日本政府がオブザーバーですら参加していないと批判し、「自民党は国会議員の参加すらない。岸田総理の本気度が問われる」と政府の姿勢を問題視しました。