衆院予算委員会で2024年度総予算の基本的質疑が行われ、岡田克也幹事長が質疑に立ちました。岡田幹事長は、(1)自民党が提出したリスト(2) 政治改革に対する総理の基本姿勢(3)岸田派の不記載(4)安倍派幹部の責任(5)政策活動費及び旧文通費(6)政治資金の透明性確保――等、政治とカネをテーマに岸田総理に質問しました。
1.自民党が提出したリスト
今朝の予算委員会理事会に提出された安倍派と二階派の所属議員の収支報告書の支出訂正リストについて質問しました。野党側から5年分を記載するよう要請していたところ、3年分のみの記載にとどめていたり、使途がわからないこと等について「極めていい加減なものをこのタイミングで出されたことをどう考えているのか」と岸田総理にただしました。岸田総理は「関係者の説明責任を促していくことが重要」「使途等についてもできる限り把握をしたい」等と答弁しました。岡田幹事長は、「3年では前々回の参院選挙が抜け落ちてしまう。そこで大きく額が変わる」と指摘しました。
2.政治改革に対する総理の基本姿勢
岡田幹事長は、岸田総理が裏金問題について、事実関係を明らかにすること、政治責任をとるべくしてとること、制度改革をすることと言っていることを取り上げ、そういったことができなかったときにどう責任をとるのか問いました。岸田総理は、「これをなんとしても強い覚悟でやるというのが私の立場の責任だ」と述べました。
3.岸田派の不記載
岸田総理が会長を務めていた岸田派にも政治資金収支報告書への不記載問題があることについて、「安倍派や二階派に対して説明を求めているけれども、きちんと説明しなければならないのは自分のところではないか」と指摘。「3年以上前のものは知らないという説明は通用しない」と迫りました。岸田総理は、「確認できる範囲内で最大限努力をする」と答えました。
4.政策活動費及び旧文通費
政党から議員個人に支出される政治資金である政策活動費について、「領収書もいらないお金。受け取った企業も自由民主党何々幹事長からいただきましたと表に出せない。個人も出せない。つまり裏金」と話しました。5年間で50億円近くの政策活動費が自民党で使われていることに触れ、「合法的ではあるがそういうものを作ることが政治資金規正法の基本的な考え方に反しているのではないか」と質問しました。
5.政治資金の透明性確保
岡田幹事長は、政治資金の透明性を確保するためにも政治資金収支報告書のデジタル化を「ぜひやろう」と提案しました。政治資金の監査人制度についても立憲民主党は独自に支払いをして行っていることを紹介し、支出だけではなく収入の部分の監査も「政党に義務付けないか」と提案しました。