岡田克也幹事長は2月27日、国会内で記者会見を行い、(1)常任幹事会の報告(2)政治倫理審査会――等について発言しました。

(1)常任幹事会の報告

 岡田幹事長から常任幹事会の報告として「安定的な皇位継承に関する議論を全議員対象で行っているところだが、政策案件ではないことから、最終的には常任幹事会で最終決定」をする旨了承されたことと、次期参院選挙の公認内定に大分県の吉田ただともさんが承認されたと報告がありました。「来年の参院選に向けてしっかり準備をして議席を獲得してほしい」と発言しました。

(2)政治倫理審査会

 政治倫理審査会が非公開で開かれることについて、岡田幹事長は「何を言っているのか」「国民に対して説明をするのであれば公開が当然。総理はしっかり説明責任を果たしてもらいたいと言いながら、予算委員会では国会が判断することと逃げている。岸田総理のリーダーシップが問われている。公開せずに実施したら、国民の不信感はさらに深まる」と批判しました。


岡田克也幹事長記者会見

2024年2月27日(火)15時36分~15時59分
発行/立憲民主党役員室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtu.be/Bgf3rhKVxKI


■冒頭発言

■質疑


■冒頭発言

○第95回常任幹事会を開催

【幹事長】
 私からは、まず、常任幹事会のご報告です。2点だけ申し上げておきます。
 安定的な皇位継承に関する党としての方針を、今、議論を全議員が参加可能な形で行っているところであります。最終的にどこで決めるかということについて、実は1週間前の執行役員会でお諮りをして、NC(次の内閣)というよりは、これは政策ではないので、常任幹事会で最終決定すべきだということで、きょうご報告を申し上げ、常任幹事会でも了承されたところであります。
 それから、次回の参議院選挙に向けた選挙区候補者の公認内定ということで、大分の吉田忠智さんが県連から上がってまいりました。報告し、承認をいただいたところであります。前回補選で三百数十票差で届かなかったと、大変悔しい思いをいたしましたが、来年の参議院選挙に向けてしっかり準備をして、本来力のある方ですので、議席を獲得してもらいたいと思っております。
 常幹は以上であります。

○裏金問題 政倫審めぐる対応について

【幹事長】
 私からこの場で申し上げることは、まず、政倫審につきましては、非公開とか、何を言っているのかという感じがいたします。もう代表や国対委員長も何度も言われていることなので、あえて繰り返すことはありませんが、しかし、国民に対して説明をするということであれば公開が当然だと思っております。
 総理も、しっかりと説明責任を果たしてもらいたいと言いながら、きのうの議論でも、それは国会がお決めになることですと。問われているのはやはり岸田総理・総裁のリーダーシップということになるのだろうと思います。
 これで公開せずに実施がされるということになると、国民の不信感は更に高まることになると思います。なぜそれがわからないのかなと、不思議でならないところであります。


■質疑

○参院大分選挙区 吉田前議員の公認内定について

【大分合同新聞】
 先ほど吉田さんの公認承認についてご説明があった。大分の選挙区の前回の選挙については幹事長おっしゃったとおりだが、来年の参院選に向けて、大分の位置づけと、大分にかける期待のようなもの、先ほども説明があったが、何か追加があればお願いしたい。

【幹事長】
 選挙区の候補者(公認内定)としては、我が党としては初めてであります。比例では白眞勲さんが既に決まっておりますが、選挙区では初めて。
 先ほど言いましたように、実力者ですし、立派な方なので、ぜひ日本の政治のために大分で勝ち上がってきていただきたいと、強く期待をしているところです。私もまたタイミングを見て大分に入りたいと思っております。

○予算審議について

【NHK】
 新年度予算案の審議をめぐり、与党側から1日に緊急上程の提案があった。この受け止め、立憲民主党の考えを改めてお聞きしたい。

【幹事長】
 冗談ではないです。冗談じゃないよという感じですね。まだまだ審議し足りない問題がたくさんあります。
 政治と金の問題もそうですが、それだけではなく、きのうの質疑を見ていましても、「支援金」の制度なども、とにかく聞けば聞くほどわからなくなるという、そういう説明ぶりであります。(実質的な)負担はないと言いながら、負担はやはりあるのだと思います。それがどの程度の負担なのかということの説明も二転三転しているような状況であります。
 私、議論を聞いていまして、11月に私自身この「支援金」の問題を取り上げて予算委員会で総理と議論しました。保険料か税金かと(質疑で)言ったら、そのときは答えなかったのですが、この国会では保険料だというふうに言われています。ただ、社会保険の体を成しているのかと。負担は広く国民にと、もうその言葉だけでもこれは社会保険ではないということを総理自らおっしゃっているわけであります。
 それから、11月に租税法律主義との関係を私は取り上げたわけですが、今度の法案は、政府の説明によりますと、その額について、審議会の意見を聞いて政令で定めるというような仕組みになっていると。これは税ではないからそういう政令でということになっているのだと思いますが、ということは、政府が決めればどれだけでも将来負担を増やせるという仕組みにでき上がってしまっているということです。総理は将来的には子ども対策を予算倍増というふうに言っておられて、3.6兆では全くとどまらない、そこにとどまらない、更に額を増やしていくということをお考えになっていると理解していますが、そのときに、例えば消費税を上げるのはきついと。だから、政令で定めるこの「支援金」をどんどん増やしていくと。1兆から2兆、3兆、あるいはそれ以上増やしていくということは容易に想定されますので、私はそういう意味でも大変問題だと考えております。

○裏金問題(1) 政倫審めぐる対応について

【共同通信】
 政倫審に関してだが、公開か非公開かというところで、公開してもいいという意向を示している方もいるようだが、仮に公開の場で出てきた方と非公開で出てきた人、それぞれ出てきた場合、非公開の方については、その後、国会の場で何かしら追及されていくような、そういうお考えというのは現時点でいかがか。

【幹事長】
 あまり仮定の議論はしないほうがいいと思います。そういう意見が出たという報道はありますが、正式にそういったことを表明されているわけでは必ずしもないと思うのですね。あるいは、自民党としてそういうやり方を認めるかどうかもはっきりしません。したがって、それについてはコメントしないほうがいいと思います。

○衆院東京15区補選に向けた取組について(1)

【共同通信】
 東京15区の補欠選挙に関して、国民民主党が先日、既に公認を予定していた女性候補の公認を取り消した。御党としては現在、独自候補擁立に向けて鋭意作業中だとは思うが、今後、維新と共産は擁立されていると思うが、国民民主党との協力ができるかどうか、その辺りの見通しというかお考えがあればお願いしたい。

【幹事長】
 まず、国民民主党が候補者を取り下げられたことは、これは記者会見も開かれたことなので、私はコメントいたしません。
 我が党としては候補者の擁立に向けて鋭意努力をしているということです。それがまだ決まっていない段階で他党との協力の関係というのを申し上げても、ちょっと、まず決まった上での話だと、各党との関係はですね、というふうに思っております。

○次期衆院総選挙に向けた取組について

【日本経済新聞】
 少し前のことで恐縮だが、2月4日の党大会で決定した2024年度の活動計画について伺いたい。次期衆院選の目標として、自民党を超える第1党を掲げられた。この計画の原案段階では与党の過半数割れを全力で追及という文言もあったと思うが、最終的に自民党を超える第1党とされた狙いを改めて教えていただきたい。

【幹事長】
 計画の(原案)段階でどう書いていたかというのは我々公表しておりませんので、それはコメントはいたしません。
 いろいろ執行役員会などでも議論していく中で、自民党を上回る議席を目標にすべきだということで、そういった表現になったということであります。

【日本経済新聞】
 他党のことで恐縮だが、日本維新の会は3月の党大会で、これまでの野党第1党の目標に加え、自公過半数割れの目標も新たに掲げる方針だ。改めてになるが、野党第1党と第2党の立民と維新の候補者調整の可能性について、現状どのようにお考えか。

【幹事長】
 維新の皆さんには、野党間でのたたき合いのような印象を与えるような目標はやめていただいて、自民党を上回る議席と端的に言っていただければよかったのではないかというふうに思います。ただ、それは党がお決めになることなので、私はこれ以上はコメントはいたしません。

○梅谷議員について(1)

【新潟日報】
 先週に引き続きだが、旧新潟6区の梅谷守衆院議員が、選挙区内の会合、イベントで、有権者に日本酒を配っていたという問題を受け、党と幹事長として事実関係の調査をされるというふうにおっしゃっていた。その後の調査の進捗というか、何か事実関係、確認できたことはあるか。

【幹事長】
 現在、調査、確認中です。

【新潟日報】
 一部報道で指摘されていることだが、梅谷議員側は日本酒だけでなく祝儀という名目で現金を渡していたというふうなことも言われているが、そういった事実は確認されているか。

【幹事長】
 確認しておりません。

【新潟日報】
 具体的には、上越市議会の議員の事務所開きで会費より多い額を手渡したというふうな、会費が2500円のところ1万円の現金を祝儀として手渡したというふうな報道がされていることは把握していらっしゃるか。

【幹事長】
 報道自身も私自身は聞いておりません。

【新潟日報】
 先週の代表の会見でも伺ったが、梅谷議員本人からの説明はまだ終わっていないと、十分でないというふうなこともあった。幹事長ご自身はどう思われるか。この問題が出ていることも含めて、改めてこの問題の受け止めとあわせて伺いたい。

【幹事長】
 代表は直接梅谷議員と接点をつくっておられないので、そういうご発言になったかと思います。私のほうで、幹事長の責任で、事実を明らかにしていく。その責任は幹事長が負っておりますので。

【新潟日報】
 梅谷議員自身が自身の言葉でしっかり説明すべきというふうなお考えはないか。

【幹事長】
 ぶら下がりという形ですが、軽率であったと、深く反省しているということも言われました。一部報道にあったことも認められました。現時点ではそういうことだと思います。

○裏金問題(2) 税務上の問題について

【「フランス10」】
 御党の議員が大変厳しく批判をしているが、ちょうど今、確定申告、納税の時期なのに、自民党が脱税に関して責任を取らず、頬かむりしている。岡田幹事長はこの自民党の姿勢についてどうお考えか。

【幹事長】
 当然、政治資金として使ったことがないということであれば、雑所得になり、そして、取得税を納めるべきだと思います。

【「フランス10」】
 この件については今後追及はしていかれるお考えか。

【幹事長】
 もちろん、引き続き予算委員会その他の場でしっかりと指摘していきたいと思います。
 あわせて、財務大臣が、(納税を行うか)判断は政治家自身がすべきだというようなことを言われたのは、本人はその後否定されていますが、議事録を見れば明らかなように、そういったふうに言われたことは極めて問題だと考えております。まるで国税庁はこの問題について何もしないというふうに取られかねない話であり、しかも、歴代財務大臣は税務当局のその調査について具体的にコメントしないというふうにしてこられたと思いますが、それに対して、調査をするなと、議員が判断する問題だというふうに取られかねないような発言で、私は極めて問題だと思っております。

○梅谷議員について(2)

【フリーランス】
 先ほどの梅谷さんの件だが、今調査中ということだが、ご本人、お酒を渡した件のすぐ後のぶら下がりで、ほかのケースもあるのではないかという質問に対して、何もそれについて明確に、例えばないというようなお話はなかった。ただ反省しているみたいなところでおっしゃっていたが、そういったところの、ほかの行為が何件あったのかとかいうことを今調査中ということなのか。

【幹事長】
 それは基本的にはご本人が、過去のこともありますから、説明をされる話だと思っています。ある程度まとまれば私も話は聞いてみたいと考えております。

【フリーランス】
 それは積極的に幹事長のほうから、面接で、過去何回、例えば物を渡したとか金品を渡したとかお金を渡したとか、先ほど話があったように会費以上のものを渡したとか、ご祝儀になると思うが、そういうところのお話もされるということなのか。

【幹事長】
 そこまで具体的に聞くかどうかというのは現在ではまだ決めておりません。

【フリーランス】
 ということは、調査の結果次第で、例えば離党勧告をするとか除名するとか、そういった処分ということも検討されているというか、予定されているということか。

【幹事長】
 検討も予定もしておりません。それは事実が明らかになったときに判断すべきことであって、今の段階で予断を許すような発言はするつもりはありません。

○衆院東京15区補選に向けた取組について(2)

【フリーランス】
 もう一点だが、先ほどの15区の件だが、国民民主党に対しては、三つの補選のうち、島根と長崎で国民民主党に協力を求め、当時、国民民主党からそれだったら15区で協力してくれという申出があったが、立憲民主党はそれについては消極的だったと聞いている。今回こういうことになったわけだが、もしかしたら立憲民主党のほうで、こういう顛末になるような、何かしらそういう情報というか、うわさとか、そういったところが耳に入っていたから15区に乗っかることは消極的であったということはあるか。

【幹事長】
 それは特にございません。

○梅谷議員について(3)

【関西テレビ】
 梅谷議員に関連する話ではあるが、立憲民主党の中でこういう問題が起きていて、他方で、自民党のほうで裏金の問題がいろいろ起きて、いろいろな議員がいろいろな問題が起きていてという中で、何か立憲民主党として、議員に問題があるかもしれない状況になったときの説明責任のやり方であるなり、あるいは出処進退の決め方であるなり、何か自民党にこうやるのが正しいんだよというのを見せつけるいいチャンスではないかというような気もするが、その辺りはどういうふうにお考えか。

【幹事長】
 ある程度その事実関係が明らかになったところで考えたいと思います。

【関西テレビ】
 今の時点で、例えばこういう事実が出てきたらこうだねとか、そういうようなものというのは頭の中にあるか。

【幹事長】
 事実が明らかになったところで考えたいと思います。

○衆院東京15区補選に向けた取組について(3)

【時事通信】
 東京の補選に話題が戻って恐縮だが、一部報道で、野党の中で無所属系の候補を立て、それに応援するという、そういったような報道も出ているが、無所属系の候補を支援する、そういった可能性について選択肢としてあるのか、その辺について伺いたい。

【幹事長】
 具体的なことは何もまだ決まっていないと思いますので、その仮定に基づいてお話ししないほうがいいと思います。

○「裏金問題(3)」等について

【フリーランス】
 きのう全国商工団体連合会が、裏金議員に関する追徴課税を求めるような、国税庁の役人を呼んで国税庁要請を行い、記者会見も行われた。私はIWJさんの動画で拝見したが、やはり商工団体、商業の方も工業の方も苦しめられているという気持ちがあり、それをこういう省庁交渉として押し出したんだなと思ってシェアさせていただいたが、こちらについてご存じだったかどうかと、こういったことが行われたことに対する何かコメントをいただきたい。

【幹事長】
 私は承知しておりません。
 ただ、一般論として言えば、納税者が現状について怒りを感じるのは当然のことだと思います。

【フリーランス】
 選挙の話も出ているが、統一地方選で若い自治体議員が大変増えたところで、何か立憲の中でムードが変わってきたとか、思い切った違う方法で選挙を盛り立てていこうというようなアイデアとか、何かお持ちであれば、幹事長のほうから何か発信することがあればお願いしたい。

【幹事長】
 個別のことはちょっと私はわかりませんが、候補者の応援に入ると、若い政治家、地方議員の皆さんが、特に女性が多いのですが、一生懸命に一緒に活動しておられるという場面が非常に増えたので、それは必ず候補者の力になるだろうなと思っています。

(以上)