外務・安全保障合同部門は7月5日、川崎重工の架空取引・裏金、防衛省接待問題について、防衛省と国税庁からヒアリングを行いました。
冒頭、玄葉光一郎ネクスト外務大臣は、防衛費の増額は一定程度必要だと認識をしており、防衛装備品を国内の防衛産業が作るということを大事にしたいと思ってこの間も議論をしてきたがと前置きしたうえで、「今の時代にこんなことが行われていたのかと啞然としている」、「全てを明らかに、透明にしてウミを出し切らなければいけない」と述べ、関係者が襟を正して全容解明に当たらなければ厳しい安全保障環境を乗り切れないとあいさつがありました。
次いで、渡辺周ネクスト安全保障大臣は、厳しい安全保障環境に対応して、防衛政策は現実的・合理的に進めなければいけないが、予算措置と国民の理解が両輪となるとして、「防衛装備品は市場価格がそもそもない。十数億円という多額が何に消えていったのか」と述べ、防衛省、自衛隊の信頼回復のために誠実に調査にあたるよう求めました。
防衛省からは、「4月に川崎重工から架空取引、海上自衛隊への金品・物品提供などの不適切な行為の疑いの情報提供を受け、深刻な課題と受け止め、海上幕僚監部に一般事故調査委員会を立ち上げて限られた情報の中で調査をしてきた。今般の公表をうけて今後調査を加速していく」との説明がありました。
出席議員からは、なぜ公表が今になったのか、4月に報告を受けてから内部でもっと広く規律違反の疑いで調査ができたのではないかとの指摘がありました。
両部門長からはこのような問題がこの事案だけなのか、他の会社との間や、潜水艦修理契約だけの問題なのか、海上自衛隊だけなのか、この機会に全部を徹底調査をしてウミを出し切る必要があるとして、海上自衛隊だけにとどまらず、特別防衛監察を行うべきとの指摘がありました。
また、安全保障環境を踏まえれば、速やかな信頼回復のために、早急な徹底解明が必要だとして、報告を急ぐように求めました。