立憲民主党は7月29日、『次の内閣』(NC)合宿を東京都内で開催。講師を招き、「あるべき社会像」をテーマに、経済、社会保障、新たな政権のあり方について話を聞き、議員間で討議しました。

泉健太

 冒頭あいさつに立った泉健太代表(ネクスト総理大臣)は、「今、国民の皆さんの政権交代への期待が高まるなかで、立憲民主党の政策がどうなるのかについて、より多くの関心、注目が集まっている。わが党の対案がこのNCから作られていることをさらに発信していきたい」と、その役割の重要性を強調。政権を取ったときの実現可能性や優先順位を頭に描きながら、各部門の政策の検証をしていくことを呼びかけました。NCとして「自民党にできなくて立憲だからできる。立憲だったらこうするという分かりやすさが必要だ」「クリエイティブな政策、夢を与える政策をみんなで作っていこう」という認識を共有しました。

 合宿終了後に記者団に対し泉代表は、「次の内閣の合宿は非常に意義のあるもの。今野党で唯一立憲民主党に『次の内閣』があり、ここをしっかり機能させていきたいという思いで合宿をした」とあらためて趣旨を説明。有識者からの講演では、経済政策については「国の成長を考える上でも家計セクターの支援は非常に有効だというお話をいただき、われわれと認識を一致させたところ」。民主党政権で閣僚も務めた、片山善博さん(大正大学地域創生学部特任教授・地域構想研究所長)の話については「今の政府はフェアでオープン、クリーンな行政・政府が求められるということ。そして民主党政権の時の反省をしっかり生かして新しい政権を作ってほしいという話があり、『次の内閣』の大臣同士もこれまでの経験の発言や、さまざまな議論がなされた」と述べました。

 講演のなかで民主党政権の反省点として、(1)大掛かりなマニフェストを作り、一内閣で実施するには分量が多かったこと(2)重要政策については党内で事前にしっかり浸透、一致させていく必要があったこと(3)脱官僚の意識が強すぎて役所との意思疎通がおろそかになってしまったことー―が挙げられたと述べ、「だからこそ『脱官僚』から『活官僚』(官僚を活かす)という観点で政権を担っていかなければならない」「約束しすぎるのではなく政策を絞って、今回で言えば政治改革や教育の無償化、物価対策などに注力をする、これを必ず実現をするという姿勢でやっていきたい」と力を込めました。

 本日誕生日を迎えた所感を問われると、「いよいよ40代から50代になった。とはいえ、党内ではまだ若手、あるいは中堅という言われ方をされる。その意味で、立憲民主党の次の世代が大きく育っていくように自分自身も取り組みをしていかなければいけない。政権交代に向けて党代表としての責任は重大であり、候補者擁立と政策作りを前進させていきたい」と述べました。

片山善博 泉健太
講師の片山善博さんも本日がお誕生日で一緒にお祝い