泉健太代表は8月14日、岸田総理が自民党総裁選へ立候補しない意向を表明したことを受け、党本部で記者団からの取材に応じました。

 泉代表は岸田総理の表明について、「旧統一教会そして政治とカネについて総理自身も触れていたから、ずっと頭の中にこの問題がもたれかかっていたと思う。旧統一教会の問題もはっきり決着はついていない。そして、政治資金規正法改正を行ったとはいえ、事実上はほとんど改革には至っていなくて、総理が辞めたとしても80数人の裏金議員が残り続けている状況。忸怩(じくじ)たる思いだと思うが、自分の力ではこれ以上の改革は進められないという思いがあったのではないか」と受け止めを述べました。

 岸田政権の約3年の評価を求められると、「デフレ経済を何とかしようと賃上げ、経済の転換を図ろうという努力はしていた。しかし、残念ながら物価上昇を上回るだけの国民所得の回復をすることができず、限界を感じたのではないか」と話しました。

 自民党派閥の裏金事件をめぐって、岸田総理自身が政倫審への出席したことやパーティー券の公開基準引き下げ等の対応をしたことについては、「政倫審出席で政治が浄化されたわけではない。現在も裏金議員が大量に残っている。総理が辞めたとしても自民党の体質が変わったわけではない。派閥は解消したと言いながらも、総裁選に向けて徐々に各派閥ごとの動きも復活をしてきて、実は自民党は変わっていないという状況を目の当たりにしている」と述べました。

 新総裁のもとでの衆院選となることについて意見を問われると、「生命維持のための自民党自身が繰り返してきた手法。党が危機になると総理・総裁を変えて、心機一転、過去を忘れてもらう手法に引っかかってはいけない」と述べ、「裏金の問題について何も解明せず、何の資金を返還するわけでもなく、納税をするわけでもなく、そのまま放置している状態の議員たちは大量にいる。ドリームチームとかいうことも言っていましたが、かなり国民の考え方とずれているのではないか」と指摘しました。