選択的夫婦別姓について、地域の実情や当事者の声を内閣府・法務省に直接質問するなど、ボトムアップで議論を深める機会に。全国の自治体議員、党員・協力党員・パートナーズ、りっけんユース、一般市民が参加

 立憲民主党ジェンダー平等推進本部は5月15日、ジェンダー勉強会のプレ企画として「第6次男女共同参画基本計画の評価と選択的夫婦別姓に関する学習会」を開催しました。

 一般社団法人「あすには」井田奈穂代表理事、連合本部の畠山薫総合政策推進局長を招き、政府から内閣府と法務省の担当者も出席。会場参加とオンライン(Zoom)を併用して、国会議員、自治体議員、党員・協力党員・パートナーズ、市民、関係団体など全国から多くの参加者が集いました。

参加した辻元ジェンダー平等推進本部長

 冒頭、ジェンダー平等推進本部長の辻󠄀元清美参議院議員が挨拶。立憲民主党が国会議員において男女同数(パリテ)を実現していることや、女性候補者の擁立・育成に積極的に取り組んできた経緯を紹介し、「ジェンダー平等政策は、誰もが暮らしやすい社会だけでなく、経済成長や社会の公平性にもつながる。全国の皆さんと学び、共有しながら政策実現につなげたい」と語りました。

 また、選択的夫婦別姓については、「旧姓の通称使用拡大だけでは法的・実務的な課題が残る。根本的な解決として、同姓も別姓も選べる制度を目指していく」と述べました。

連合・有識者が「選択的夫婦別姓」実現に向けて提言

参加した連合本部の畠山薫総合政策推進局長

 勉強会では、内閣府担当者より、第6次男女共同参画基本計画の説明が行われたあと、連合から、働く現場における旧姓使用の実態や課題について報告がありました。航空業界や金融機関、職場の人事・社会保険手続など、旧姓使用のみでは解決できない課題が存在することが紹介され、「個人の尊厳や人権に関わる問題として、選択的夫婦別姓制度の実現が必要」との考えが示されました。

参加した一般社団法人「あすには」代表理事の井田奈穂氏

 さらに、一般社団法人「あすには」代表理事の井田奈穂氏は、旧姓使用拡大のみでは実生活上の不利益やアイデンティティの問題は解決できないと指摘。結婚に伴う改姓が、研究者や専門職、再婚家庭、国際的なキャリア形成などにも影響を与えている実態を紹介し、「同姓か別姓かを選べる制度こそが、個人の尊厳を守ることにつながる」と訴えました。

若者、地方議員、市民が現場の声を内閣府や法務省に直接に届ける

参加者が質問する様子
参加者が質問する様子の2枚目

 意見交換では、地方議員、りっけんユースの若者世代、党員、一般市民の方々が、会場とZoomから発言しました。

 学生からは、「論文名義や研究実績の継続性を考えると、改姓が障壁になる」との声が上がったほか、再婚家庭の参加者からは、「子どもの生活や精神面への影響を考えると、選択的夫婦別姓があれば安心して再婚を考えられる」との意見も寄せられました。地方議員からは、「これは単なる利便性ではなく、人権の問題として発信すべき」「当事者の声をもっと社会に可視化する必要がある」との提案がありました。

 また、地方に暮らす一般の方や地方議員が、内閣府、法務省の担当者に対して直接質問するなど、地域の現場感覚や当事者の声を踏まえた議論が展開されました。

辻󠄀元本部長「ボトムアップの良い議論ができた。次につなげる」

 閉会にあたり、辻󠄀元本部長は、「いい会だったと思う。国会議員だけでなく、地方に住んでいる市民の方が内閣府や法務省の人に質問ができるこういう取り組みこそ、ボトムアップの原点ではないか」と総括。さらに、「今日の取り組みをさらに発展させて、全国の皆さんの意見を聞くとともに、地域の運動や地域からの情報発信に使っていただけるように、いろんな立場の人たちが参画できるスーパーハイブリッドの手法で、他の課題にも取り組んでいきたい」と意欲を述べました。

 司会は、古賀千景ジェンダー平等推進本部事務局長が務めました。

司会を務めた古賀千景ジェンダー平等推進本部事務局長
登壇者の写真