東日本大震災から12年を迎えるにあたり、各地で防災に取り組む自治体議員から、それぞれの場所・立場での発災当時の思いや取り組み、その後の現在に至る復興と防災への取り組みついて、寄稿してもらいました。

極めて大切な「近助力構築」と「MY避難所設置」

 地球温暖化や異常気象により、集中豪雨や異常高温などが誘発され、世界各地で経験したことのない甚大な被害が次々と発生しています。

 私たちの身の周りでも、ゲリラ豪雨、土砂災害、地震、豪雪、感染症など、次から次へと不安な毎日が繰り返されています。

 今後100年間で、大気温度は更に5.8度上昇することが予測されていますが、「もうわれわれ人間の営みは不可能になるのではないか」、こんな絶望感さえ覚える日々であります。

 さらに、これに追い打ちをかけるように、人類はいま爆発的に増加しつつあり、すでに世界人口は80億人をこえ、「地球があと2つ必要だ」とも言われています。

 あわせて、世界各地で終わりのない政治紛争も続いており、食料やエネルギーの枯渇も現実味を帯びつつあります。

 私たちの日常生活においても、今回のコロナ禍を経て、仕事の仕方や教育の仕方、物の売り方や買い方、価値感の変化など、これほど激動した時代は今までなかったはずです。

 まさに「何が起こるか判らない今」、であります。

 こんな時こそ、心のよりどころとなり、頼りになるのが、「向こう3軒両隣り」であります。

 隣近所との毎日のあいさつや声掛け、触れ合いなどの日頃の行動が、イザという時には大きな力を発揮するはずです。

 また、近所に「MY避難所」を決めておくことも、非常時には大変有効であります。高齢化や核家族化が進む中、たった1人でも、真夜中でも、這ってでも、早く安全に避難できる場所を決めておき、このことを自治会の組長や家族、周囲に周知しておくことが大切であります。

 近所や高台には、商業施設や耐震構造物、鉄筋の建物など、結構あるはずです。

 「もう一度近所を知る!!」、命を守る第一歩であると思います。

清水喜美男 (山梨県議)資料.pdf