衆院予算委員会は26日、2020年度第3次補正予算の締めくくり質疑を行い、「立憲民主党・無所属」から川内博史議員が質問に立ちました。川内議員は、菅総理はじめ、尾身新型コロナウイルス感染症対策分科会長、黒田日銀総裁らにCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)の影響について質疑しました。

 川内議員は冒頭、「分科会の提言の中では、『国や自治体、社会を構成する全ての人々が対策を行うことで、(感染を)下方に転じさせるのは可能と考える』と言及している。総理はGoToについて『人の移動は感染拡大をさせないと専門家の提言があった』と発言されたが、基本的には可能性があるだけで、GoToに関してエビデンスが無いというのが専門家の話。専門家と総理の解釈に若干の齟齬があることが、国民の皆さんに混乱を生んでいるのではないか」と指摘しました。そのうえで、「感染症対策は科学的に行わなければならない」と述べ、分科会に諮問をし答申を得て、それを政府の政策に反映させるプロセスをとって専門家の意見が政府の政策にしっかり反映する形式を検討してほしいと提案しました。

 尾身会長に対しては、分科会の責任者をこれまで務めてきたことの総括を求めました。尾身会長は、日本の感染症対策は、国と自治体の問題や保健所の機能の問題をかつてかなりの議論をしたけれども、SARSやMARSを経験せずに、政権交代もあり東日本大震災もあり、危機感が持続されずハンディキャップを背負って始まったと指摘しました。そのうえで、(1)政府や自治体がより効果的な発信をおこなったならば人々の協力を得やすかった(2)政府・自治体間で必要な疫学情報がもっと迅速に共有されれば、より効果的な対策をとれた(3)責任と権限をもっと一元化すれば医療体制強化が進んだ――と3つの課題をあげました。また「国と自治体のあり方は、日本の根源的な問題になるので国会議員は今まで以上のリーダーシップを発揮してほしい」と述べました。

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 黒田総裁に対しては、昨年の緊急事態宣言時にどの業種のどのような人に影響があったのかをただしました。黒田総裁は、「幅広い業種に大幅な悪化が見られた」と述べ、「中でも製造業の自動車、非製造業の対個人サービス、宿泊、飲食サービスにおいて業況水準が大きく落ち込んだ」と説明しました。
 川内議員は、宿泊業、飲食業は中小企業が多く、非正規労働者も多いと述べ、「特にひとり親家庭、シングルマザーの皆さんは、この緊急事態宣言でまた再び大きな影響を被るであろうというのは想像に難くない」と指摘しました。さらに、「低所得の人は雇用調整助成金ももらえない。救えるのは総理しかいない」とひとり親家庭への方策を打ち出すように強く求めました。「1人あたり140万円の緊急小口融資がある」と述べる総理に川内議員は、「融資は借りてしまってこういう状況になっている。ぜひ、こういう人たちにお会いいただいて、彼女たちの今の状況を把握しようと約束できませんか」と迫りました。菅総理からは、「それはさせていだきます」と答弁を引き出しました。

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