立憲民主党は23日夜、オンラインで「新型コロナ感染症に関する相談会Vol.3」を開催。新型コロナウイルス感染症対策本部の逢坂誠二本部長、持続化給付金再支給法案はじめ、コロナ禍で厳しい状況にある皆さんを支援、救済のための数々の議員立法の提出者である山井和則衆院議員が参加し、コロナ相談特設サイトに寄せられたご相談・問い合わせに応えました。司会進行は、尾辻かな子衆院議員が務めました。

 冒頭、逢坂本部長は、同日の東京都の新規感染者数が337名、対前週比106.6%だったことに触れ、「微増傾向が続いている。緊急事態宣言の解除は無理があったのではないか」と指摘。そうしたなか、政府は収入減にあえぐ事業者や、生活困窮に苦しむ人々に十分に対応していないとして、「国民の命と暮らしを守るための政策を紹介したい」と述べました。

 初参加の山井議員は、全国各地で感染者数が増えていること、加えてコロナ禍での生活困窮や家庭内での悩みなどが深刻化した結果自殺者数が増えていることにも危機感を表明。「国民の命と暮らしを守ることにつなげる取り組みを進めたい」とあいさつしました。

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 今回の相談会では、栃木県連総支部連合会(県連)の対策本部として、オンラインでの相談会を定期的に開催しているという、栃木県連幹事長の松井正一県議がゲストで登場。緊急事態宣言下で2月1日の相談会では、タクシーのドライバー、非正規で働く方、子育て中の方など17人がオンラインで参加し、飲食事業者等に対する営業時間短縮に係る感染拡大防止協力金をめぐり「コロナ禍でさまざまな業種が困っているのに、飲食店だけ不公平」「休業支援金がしっかり告知されていない、情報が伝わっていない」「子育て中、出産直後の方々は(外出できず)相談すらできず悩んでいる」といった切実な声が寄せられたと紹介しました。この日の参加者は、2019年の参院選挙時に県連で始めたSNS講座に常時参加している立憲パートナーズ7、8人が地域にお住いの方、身近な方の不安や不満の声を集めながら、呼びかけたメンバーとのこと。松井県議は、「いただいた声は、県連の対策本部内で共有するとともに、国会へ届ける取り組みにつなげている。パートナーズの皆さんと県連の役員が連携をして、草の根の手法を取り入れた、手作りの勘のあるコロナ対策になっている。緊急事態宣言は解除されたが、今日も20名の感染者が出ている。今後もオンラインでの相談会などをやりながら、できるかぎりの声を集め、栃木の声を届けていきたい」と力を込めました。

 松井県議の報告を受け、逢坂本部長は「17名もの参加者が集まったのは日頃のつながりの成果」、山井議員も「すばらしい。どこに声を上げたらいいか分からない人が多いなか、昨年は女性の自殺者数が900人以上も増えている。コロナ禍で男性より女性、正規より非正規によりしわ寄せが来ている。どれだけ多くの声を聞かせてもらえるかが重要だ」と話し、現場の声、地域の声を政策に活かせるよう、引き続き連携していくことを約束しました。

 続いて、コロナ相談特設サイトに寄せられたご相談・問い合わせに対し、逢坂本部長と山井議員が回答。「総合支援金の再延長貸し付けについて、社会福祉協議会から『1割程度しか承認しない』と言われた。9割の切り捨てられた人には、もう支援を受け取る権利はないのでしょうか」という福岡県の方、「アパートなどを借りている大学生を家賃支援給付金の対象にしてほしい。実家へ仕方なく帰省している大学生は、住んでいないのに家賃を支払っている子がほとんどです」という埼玉県の方からの質問には、逢坂本部長が「総合支援資金については、地域の社協(社会福祉協議会)によってばらつきがあるというのは、昨年の夏から秋口にかけての国会でも指摘をしている方が多かった。いまだに改善されていないという声だと思うので、あらためて強く政府に要請していく。総合支援資金は貸し付けだったので、多くの方は借金を上増しで借金を増やすことにはちゅうちょがあったが、住民税非課税であれば返済を免除するという基準を明らかにした。このことによって借りやすくなり、将来収入を見込めないということであれば返済しなくていいことになるのでぜひ地域の社協にご相談いただきたい」「いまの制度では大学生は家賃支援給付金の対象にならない。そのために立憲民主党は学生を支援する法案を出しているが、与党の協力得られず実現していない」などと答えました。困窮者への支援金について、政府は低所得世帯を対象に返済を免除する方針を決めましたが、この基準が分からず社協が困っているとの指摘については、逢坂議員は「政府も決め切っていないのではないか」と話し、この点については確認し、次回の相談会で回答すると応じました。

 一方で、住宅確保給付金については、野党が強く申し入れをした結果、申請期限が6月末まで延長されたこと、生活保護についても、申請手続きをするにあたりハードルとなっていた扶養照会の要件が、野党の働きかけにより少し緩和したことを紹介。山井議員は、アルバイト学生も休業支援金・給付金の申請が可能であり、賃金の8割補償の対象になったケースもあること、また、立憲民主党など野党2党は3月1日、休業手当が出ない非正規労働者やアルバイト学生等を含む生活困窮者への新たな支援策として、「コロナ特別給付金法案」を国会に提出したと述べました。尾辻議員は「徐々にではあるが政府が(野党の提案・要望を)取り入れている部分もある。ぜひ議員を頼っていただきたい」と呼びかけました。

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 山井議員はまた、政府の対応について、1年前から求め続けてきたPCR検査の拡充(「PCR検査拡充法案」を2020年3月3日国会に提出)については、リバウンド防止のための新たな対策としてようやく無症状者へのPCR検査などによる「モニタリング検査」の拡大を打ち出したこと、同じく昨年来求めてきたコロナ禍で困窮する子育て世帯への支援(「『子どもの貧困』給付金法案」を2021年1月22日国会に提出、「ひとり親世帯に臨時特別給付金を年内に追加給付する法案」2020年11月16日に国会提出)については、16日に低所得の子育て世帯に給付金を新たに支給することを閣議決定したことを一例に挙げ、政策の後手後手の対応を批判しました。

 低所得者の子育て世帯への給付金については特に、立憲民主党など野党は、子どもたちの卒業・入学など子育て世帯にとってお金のかかる時期に間に合うように給付を求めてきたと説明。「ひとり親世帯には4、5月、二人親世帯には6、7月に支給されるということでは間に合わない。政府の(野党の提案)丸呑みは一定評価するが、提案から1、2カ月遅く、縮小されての実現だ。進路変更せざるを得ない子どもたちもいて、手遅れになってしまった。菅総理、田村厚労大臣はこの2カ月の国会審議で100回くらい『支給しない』と答弁している。いったい何だったのか」と悔しさをにじませました。政府が発表して対策予算は2175億円と、野党が求めている2.7兆円とは桁が違うと指摘し、「理想はすべての子育て世帯への給付で14兆円になるが、まずは低所得の非課税世帯2700万人を対象とした。3月末での雇止め、解雇が増えているなか、今の政府の取り組みは不十分だ」と述べました。逢坂本部長は「政府は個人、事業者に対する直接給付をものすごくためらっている。一回立ち行かなくなったら回復に時間がかかる。死を選ばざるを得なくなる人も出てくる」と危機感を表明。尾辻議員も「時機を逸したような支援にならないようにしなければいけない」と述べ、給付金が支給されるまでの間は総合支援資金や緊急小口支援金の特例貸付、生活保護などを例に「他にもセーフティネットはあるのでご相談ください」と呼びかけました。

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 相談会では他に、休業支援金の延長を求める声や、新型コロナウイルスの影響を受けた飲食店の取引先などを支援する一時支援金をめぐり、申請方法が煩雑で、書類の事前確認に必要な手数料として登録機関(税理士など)から高額を請求されると不満の声などを紹介。山井議員は、休業支援金について、事業者や店長の協力を得られなくても申請可能であることを強調、対象になるかどうか分からない場合はコールセンターに問い合わせをするなど積極的な申請をと訴えました。

 逢坂本部長は、全国の中小事業者の声に応え、19日に「持続化給付金再支給法案」を提出したと報告。一時支援金については、「3月8日から受付が始まり、政府も課題があることに気付いて仕組みを修正してきている。ぜひあきらめずに声を上げて、われわれに伝えてほしい。それを政府に持ち込むことで、運用改善や仕組みが手直しにつながる」と話し、書類の書き方など不明な点については近くの議員事務所に相談してほしいと呼びかけました。