枝野幸男代表は10日、遊説先の埼玉県東松山市で記者団の取材に応じました。記者からの主な質問とその回答(要旨)は以下のとおりです。

Q:岸田総理がテレビ番組で、金融所得課税について当面見直しをおこなわない認識を示したが、その受け止めを

 こども庁にしろ、健康危機管理庁にしろ、そしてある意味では多くの皆さんが自民党が変わるかなという象徴だと思っていた金融所得課税についてまで、結局自分の意思が何も貫けない、自分の意思で物が決まらない政権だと、残念ながら1週間も経たないうちに次々と示されているのは大変残念なことだと思っております。

Q:明日から代表質問が始まりますが、こうしたことも踏まえてどのように臨むか

 いまの点も、すでに質問を用意しておりますし、本当に自民党が変わるのか・変わらないのか、そのことをしっかりと岸田さんの口から具体的に説明をしていただけるような質問をしたいと思っています。

Q:いまのように岸田総理が総理就任前、総裁選の時といまと言っていることが少し変わったりしている中で、予算委員会の必要性について改めてお願いします

 何度も申し上げてきていますが、本当にご自身の政策などに自信があるのでしたら、それから国民の声を聞くとおっしゃっていたわけで、それはわれわれですら全国民をすべて網羅できているわけではないけれど、少なくとも世の中にかなりの比率で比例得票率からすれば投票している人が半分近い方が野党を支持していただいた。その声をちゃんと聞く予算委員会を開かなくて、人の話を聞くのが得意だというのは、ちょっとおっしゃらないで欲しいと思います。

Q:2つ伺います。1つ目は総選挙の公認・推薦の発表はいつになるのか。もう一つは、山本太郎さんが昨日の枝野さんの困惑している発言に対して、私のほうが困惑しているとおっしゃった。それについてどうお考えか

 前者については、日曜日ですからもう今週というのでしょうか、そのどこかでということで最終的な詰めをしています。
 後者については、間接的なお話ですので、こちらとしては本当に吉田晴美さんとそれを支える皆さんが本当に涙ぐましい努力を積み重ねてきたことを知っているので、困惑をしているとしか言いようがないです。

Q:関連して、山本太郎さんの関係で。昨日、話はあったのですが、その後調整に関しては何らか進捗はあったのかどうか

 すみません、調整という言葉を私は使ったことはないと思います。何らかの知恵を絞らなければならない。幹事長のところで知恵を絞っていると思います。

Q:現状、なにか結論が出ているとか

 今のところ、何の報告もありません。

Q:財務省の矢野次官が文藝春秋11月号に、与野党の経済政策についてバラマキ合戦だという話を盛り込んだ寄稿をした。自民党の高市政調会長がこれに対して大変失礼な言い方だと今日述べていますが、代表の矢野次官の寄稿に対する考え方は

 まず、この9年間、官僚に忖度を強いてきた。この政治のやり方が、やり方として間違っている。その前提のなかで、官僚の皆さんが個人としての意見を外に言わざるを得ない状況を作ったのは、まさに自民党、安倍・菅政権だと思っています。
 本来は官僚に忖度を強いるような政治をやらずに、一方で官僚の皆さんは政府の決めた方針で、それぞれ個人の意見はあっても、それは内部の議論の用に供すると。これが本来の政官の姿だと。
 政官のあるべき姿を壊したのは矢野次官ではなく、この間の安倍・菅政権だと思っています。