福山哲郎幹事長は11日夕、国会内で記者会見を開きました。

 福山幹事長は冒頭、同日午後に開かれた常任幹事会および両院議員総会での承認事項について報告。常任幹事会において枝野幸男代表の辞任を了承し、任期途中に代表が欠けたことから党代表選挙規則に基づき、常任幹事会が定める事項および臨時大会(11月30日)の開催事項を了承したこと、このなかで質問のあった、衆院選挙で惜敗した候補者へのポイントの付与については、規約上も代表選挙規則上も、公認予定者はいったん総支部を解散する前提であることから、ポイントの付与はないことなどを説明しました。

 その上で、福山幹事長自身は新体制ができるまでの期間は執行部として残り残務処理にあたるものの、記者会見を開くかは未定であるとして、記者や会見の中継をご覧になっている支援者らに感謝の意を込めてあいさつ。「現有議席を維持することができず、このようになったが、枝野幸男代表が4年前に立ち上げた立憲民主党という小さな挑戦が、今回の衆院選挙で野党第1党として240名の候補者を擁立し、政権選択選挙の構えができたことは懸命にやらせていただいた結果だと思っている。枝野代表を支えきれず、代表辞任という状況にしてしまったことについては、支える立場として申し訳なく思う。何より立憲民主党にご期待いただいた多くのパートナーズやお支えをいただいた皆さんにお詫びを申し上げたい。ただし、96議席を衆院で有し、参院でも40数議席のある野党第1党であることは間違いなく、その矜持はまったく変わらない。立憲民主党が野党第1党としてこれからも国民の期待に応える政党としてさらに発展できるよう、一議員として一生懸命やっていきたい。お支えいただいた皆さんに心から感謝申し上げる」などと述べました。

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 臨時国会の開会が12月初旬と報道されていることから、岸田政権発足後2カ月あまり国会論戦がないことについて見解を問われると、「岸田政権だけでなく、菅前政権からまったく国会論戦がないまま来ている。われわれは今年の3月から、持続化給付金の再支給の法案を提出しているし、低所得者の方への給付金の法案も出している。コロナ禍において、結果として1年間ほったらかしであったことに忸怩たるものがある」と指摘。新型コロナウイルス経済対策としての18歳以下への10万円相当の給付についても、選挙が終わってから与党内で調整しているような状況だとして、補正予算の編成の遅れも問題視。「国会から逃げている姿勢は変わらず、野党第1党として、国民生活を守る立場として政府与党には強い姿勢で臨んでいきたい。われわれとしては、この短い特別国会で2本の法案も提出し、自分たちの姿勢を示しながら、政府与党のおかしなことはおかしいと明確に言っていきたい」と力を込めました。

 代表選挙については、候補者が出る前であるからと前置きした上で、「これまでの党の歩みをどう評価いただくのか、衆院選挙をどう考えるのか、また国民の皆さんに期待をいただける政策、わが党の考え方をどのように伝えていただけるのかを総合的に訴えていただきたい。野党第1党の矜持をもって臨んでいただければ」と述べました。

 「4年間での1番の思い出は」との問いには、「立憲民主党を立ち上げた4年前の総選挙のとき、大雨のなか最終日に数千人の方が新宿・バスタ前に集まってくださった。そこで代表と2人で演説をさせてもらい、『明日の投票日、ひょっとしたら議席を増やせるかもしれない』と言っていたが、それ以上に最小の野党第1党を作っていただいた。立憲民主党は国民の皆さまに救われ、助けていただいたと思っている。選挙なのに、(聴衆から)『ありがとう』と言っていただいた光景は忘れてはいけない光景であり、忘れられない光景」だと振り返り、「今回枝野代表が辞任する状況になったこと、多くの仲間を国会に戻すことができなかたことは本当に無念だ」と悔しさをにじませました。