両院議員総会で退任が了承された枝野幸男前代表は12日、国会内で記者会見を開きました。冒頭、退任を受けて以下のようにあいさつ(要旨)しました。  

 報道の皆さんには、旧立憲民主党から数えれば、4年あまり大変お世話になりました。本当にありがとうございました。この4年間、立憲民主党に集って、今回の総選挙をともに戦った全ての皆さんがさまざまな困難を乗り越えて、昨年9月に新しい立憲民主党を立ち上げ、そして報道の中には、(先の総選挙を)「政権選択選挙」という言葉を使ってもらえるような構えまでは作ることができました。4年前の10月初頭の状況を考えれば、自分なりによくここまでもってこれたと、一定の納得感があります。この4年間、充実した日々を過ごすことができたことに感謝しております。

 ただ、残念ながらそれが議席という結果に繋げられなかったことは大変残念であり、特にこの間、誰よりも汗をかいて、合流に向けて、そして合流後は選対委員長として頑張ってもらった平野さんをはじめとして、多くの仲間が議席を失い、また議席を取れると思っていた新人、元職なども、議席を取れなかったということは甚だ悔しく、また力不足を申し訳なく思っております。

 綱領や基本政策で掲げたことは決して間違っていなかったし、今回の選挙でそのことが否定をされたものだとは思っておりません。新しい体制のもとで、この間の検証をしっかりしてもらって、まずは来年の参院選挙、そして再来年の統一自治体選挙、そして間違いなくいずれある総選挙に向けて、この政権の選択肢としての構えを持ちつつ、その中身を充実させて綱領の実現に向けて進んでいってもらいたいと思っております。私も一議員としてしっかりとその中で努力をしていきたいと思っております。この4年間本当にありがとうございました。

 その後、記者団からの質問に答えました。党運営でこだわり続けたことは何かという質問に対しては、「政治の内側を向くのではなくて、外側を向く。あえて申し上げれば、ノイジ―マイノリティーではなくて、サイレントマジョリティー、声を出せない人たちの声にこちらから入っていく。それを両立させるのは難しい問題でした。なんとか片方に偏り過ぎずに4年間ハンドリングができたのではないのかと思います」と述べました。

 これまでの連合との関係並びに今後の関係については、「今回の選挙までに至る、さまざまなわが党の行動については、その時点、時点で、連合の執行部の皆さんにはきちんと理解してもらい選挙戦を戦うことができました。全国各地で連合の皆さんから一体になって応援してもらい、それで当選をした仲間がたくさんいる。連合の皆さんには感謝しています」と述べました。

 先の総選挙における共産党などとの野党連携のあり方ついては、「決して一つの政権を作るわけでもないし、もちろん閣内でもない。政権そのものに直接コミットするわけでもないにもかかわらず、あたかもそれらが前提であるかのように受け止められてしまった力不足、これが最大の反省です」と言及しました。