泉健太代表記者会見

2021年12月2日(木)15時00分~15時30分
発行/立憲民主党役員室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtu.be/OULIv-ANQoA


■冒頭発言

■質疑


■冒頭発言

○新執行部発足に当たって

【泉代表】
 先ほど両院議員総会を終了させていただきまして、その中で、人事第1弾ということでありますが、ご承認をいただきました。
 改めて、私自身が代表選挙の中で公約をしてきたことでもあります、このともに戦った3候補の皆様には執行役員の中にお入りいただいて、ともに党のために、そして国民のために働いていただくということを代表選の中で訴えてきたわけですが、こうしてまた結束をしてともに執行部を運営していけることを大変うれしく思います。また、多くの国民の皆様に期待をしていただきたいと、今そういううれしさと熱意にあふれているところです。
 これからそれぞれの皆さんにもご挨拶をいただきたいと思っておりますので、まず冒頭私からは、その喜びと、また、皆様への決意をお訴えさせていただきました。
 どうぞよろしくお願いいたします。

【逢坂代表代行】
 皆さんご苦労さまでございます。逢坂誠二でございます。今回、代表代行ということで新たな役割を拝命いたしました。
 私の役割は、それぞれの党内の役職、幹事長、国対委員長、あるいは政調会長、その他多くの役職がありますが、それらの皆さんが精いっぱい仕事ができるように環境を整えることだと思っております。現時点で具体的にどうだということはなくて、とにかく今まず立ち上げの時期でありますので、この中で私でやれることは何でもやると、そういう姿勢で今臨んでおります。
 さまざま、またマスコミの皆さんにもお世話になりますが、どうぞよろしくお願いいたします。
 ありがとうございます。

【西村幹事長】
 このたび幹事長を拝命いたしました衆議院議員の西村智奈美です。
 今回の代表選挙を通して、立憲民主党のこれから向かう方向性について多くの皆さんから知っていただくことができたと考えております。選出されました泉新代表をしっかりと支えて、この新しい姿をさらに皆さんにお届けしたいと考えております。
 非常に重責でございまして、身の引き締まる思いです。どうぞ皆様からはご指導を賜りますようにお願いいたします。

【小川政調会長】
 政調会長を拝命いたしました小川淳也です。よろしくお願いいたします。
 先ほど両院議員総会でも申し上げましたが、コロナ対策の変異株への対応、それから補正の中身の検証、しっかりスタートダッシュを利かせて仕事を開始したいと思っております。
 あわせて、代表からのご指示もございますので、各地域しっかりお邪魔をして、さまざま党員やパートナーズの皆様含めていろいろな声をお聞きし、半年後に向けて本当に血の通った政策体系をしっかり練り上げていきたいと思っております。
 どうぞご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。


■質疑

○「国会対応」「記者会見」について

【毎日新聞・宮原記者】
 個別具体的なことからで申しわけないが、泉代表に伺いたい。本日、維新と国民民主が国対委員長会談を開き、文通費について国庫返納と使途公開を求めていくことで一致した。立憲としての文通費についての考え方と、これまで野党としては立憲・国民・社民・共産の野国の枠組みで政策議論を国会でリードしてきたと思うが、国民と維新の連携が強まっていく中で、今後どのように臨時国会そして通常国会と臨んでいくのか伺いたい。
 あともう一点。本日役員も揃っての会見だが、きょう一応選ばれた選対委員長と国対委員長がなぜきょうの会見にいないのか、純粋に疑問で、そこを伺いたい。

【泉代表】
 まず、維新・国民民主の文通費に関する動き。それは維新・国民さんで今いろいろと精力的にされているところがあると思います。我が党は政治改革部会の中で既に改正案の策定に着手しておりますので、改めて維新・国民さんの案も見させていただいて、そして我が党案との違いや同じところ、そういったもので比べ合いながら最終的な法案対応を決めていきたいと思っています。
 国対の枠組み、これは今、国対委員長を任命したところでありますので、これからこれまでの国対の経過等々も聞きながらよくすり合わせをして、国会が始まる前までには決定していきたいと思っております。
 実は冒頭申しましたとおり、新役員、このほかにも馬淵国対委員長そして大西選対委員長がいるわけですが、先ほどお話ししましたように私自身が公約としてこの代表選で掲げてきたのが、まず4人の候補者、その4人の候補者に執行部に入っていただくということを中心として訴えをしてきたところで、きょうはまずはその4人でやってみようということでこの状態に至っているというふうにご理解いただければと思います。

【毎日新聞・宮原記者】
 では、国対委員長と選対委員長、今後の国会の枠組みであるとか選挙にどう臨むかというところは質問が記者もあると思うので、今後また個別に会見等があるという形でよろしいか。

【泉代表】
 そうですね、何らかの会見というものか、あるいはぶら下がりというものか、国対委員長などはおそらく国会担当のところでいろいろ聞かれるところはあるのかなと思いますので、何らかの形で選対委員長についても皆様とのやりとりができるような環境はつくっていきたいと思います。

○新型コロナ 水際対策強化について

【TBSラジオ・澤田記者】
 臨時党大会の日から繰り返し伺っていることだが、改めて伺いたい。先月29日に党の新型コロナ対策本部と厚労部会から厚労大臣に出された「南アフリカなどからの入国禁止等を求める緊急要請」と題された文書を読むと日本人と再入国者を明確に線引きしていて、日本人は入国は可能だが在留資格がある人は入れないということになると非科学的であると同時に差別を助長する可能性があるとの指摘がある。なぜこういう文言になったのかということと、党としてこの文言に関して今後どうされていくのか伺いたい。

【西村幹事長】
 お答えいたします。
 ペーパーを提出した担当に聞きましたところ、日本人だけという意味での内容ではないと確認をいたしました。つまり、(当該地域から)再入国をしようとする在留資格のある方も含んでいるという意味であると確認をいたしましたので、そのことをお伝えしたいと思います。

【TBSラジオ・澤田記者】
 文言を読むと明確にそういうエクスキューズが読み取れないと思うが。

【西村幹事長】
 そうですね、はい。

【TBSラジオ・澤田記者】
 つまり、「再入国については、再入国者の入国禁止措置を行う」と。実際出された早稲田さんのツイート、これは削除されているが、その段階でも、在留資格のある外国人の再入国も停止する措置を要請というふうに明確に書いている。元の文書と早稲田さんのツイートを合わせるとそういうことなのかと理解できるようになっていて、西村幹事長がおっしゃった趣旨は原文を読んでも伝わってこないが、それでよろしいか。

【西村幹事長】
 もう一回申し上げますが、(当該地域からの)再入国、これは既に外国にいる在留資格のある方の日本への再入国の禁止は求めていないということで回答がございました。また、日本にいる在留資格のある方が今後当該地域に出国して再び日本に入国することの禁止を求めたということだとお聞きいたしております。

【TBSラジオ・澤田記者】
 趣旨はわかるが、原文からそう読めないがそれでいいかという確認です。例えば政府の会見、官房長官の会見だと、特段の事情という一文をつけることによって、在留資格を持っている方に関しては特段の事情が適用されるのだと推測されるようになっているが、立憲案だとそこは全くない。多様性を広げるということをおっしゃっている党だが、それでもよいということか。

【西村幹事長】
 そういう読み方をされるということは受けとめたいと思います。ただ、私が確認しましたところ、申し入れを行った同僚議員は私が今申し上げたような趣旨で申し入れをしたということですので、ご理解をいただきたいと思います。

【TBSラジオ・澤田記者】
 文言は変えるつもりはないと。

【西村幹事長】
 もう既に、文言といいますか、提出しておりますものですので、改めてもし今後申し入れをすることがあれば政務調査会のほうでまた検討したいと考えております。

○憲法議論について(1)

【IWJ・渡会記者】
 泉代表に、自民党の改憲4項目、緊急事態条項について伺いたい。11月12日、自民党の茂木幹事長は読売新聞のインタビューに対し、緊急時に政府の権限を強化する緊急事態条項の創設を優先的に目指す方針を示したと報じられている。自民党が改憲4項目の中で掲げる緊急事態条項は時限的・内容的制約がなく、時の内閣が超法規的な権力行使で独裁体制を可能にするものだ。立憲民主党の新代表になられた泉健太代表は、自民党が憲法に盛り込もうとしている緊急事態条項をどのようにお考えか。また、国会が始まるが、このような自民党とどのように対峙していくお考えか。

【泉代表】
 自民党の改憲4項目というのは、我々からすれば、あまり国民からの要請とは言い難いものであると思っております。その緊急事態条項も、何をきっかけにどのような理由でその議論が持ち上がっているのか。もしコロナということであればそれは筋違いであると思っておりますし、コロナ対応が緊急事態条項がなければ不自由であったり国民に不利益が生じているかといえばそんなことは全くないと思っております。むしろ、そこに議論を逃げている。論点を緊急事態条項に持ち込もうというのは、本来コロナ対策で行うべき対策がやはり問題があるところを無理やり緊急事態条項のせいにしているというふうにもとれると思います。
 それも含めて、我々憲法については、やはり国民的要請がある、本当に国民の皆様からの強い願いがあるのであれば当然論点として論じていくということはございますが、政治家の手柄とりのようなものであったり、あるいは憲法改正そのものが目的化しているような憲法改正であったり、法律でできるようなことを無理やり憲法改正の課題にのせるということについては、これは否定的というふうに、論じるに値しないと考えております。

○記者会見について(2)

【IWJ・渡会記者】
 記者会見のあり方について伺いたい。枝野前代表は辞任会見の際に、記者会見を見直す、次期代表に引き継ぐとの考えを示された。泉代表は記者会見についてどのような考えをお持ちか。また、代表の定例会見を他党と同じく週1回の会見に改めるということはお考えか。

【泉代表】
 まず、記者の皆様には心から感謝を申し上げております。そして、やはりコミュニケーション、大事だと思います。最終的にどういう形になるか、他党の皆さんと完全に同じ形になるかというところはありますが、その週1回というのも当然一つの基本的な考え方として、できるだけ皆様にちゃんと発信をしていけるようにと考えています。

○「参院選」「政策立案と行政監視」について

【朝日新聞・神澤記者】
 二つ伺いたい。一つは、参院選に向けて年内にも1次公認を出すということだが、代表選では直前にばたばたと公認決定されることについて課題だという認識を示された方もいらっしゃると思う。一本化に向けた調整を、共産党、連合、維新や国民とどういうスケジュールでどうやって進めていこうとしているのか。泉さんとともにどういった方を中心に司令塔として取り組むつもりかという点も伺いたい。
 続いて、これから臨時国会が始まるが、行政監視という意味での部分と提案型、これをどうやって両立させていくのか。泉代表は代表選でも野党ヒアリングの見直しを公約とされていたかと思うが、今後この野党ヒアリング含めて国会対応がどう変わるのか、どう変えていこうとしているのか伺いたい。

【泉代表】
 ありがとうございます。
 まず事実関係というか、1次公認というのは衆議院のですね。総選挙惜敗者の1次公認が年内ということであります。参議院については1次とか2次とか今そういうことではなく、既に公認されているメンバーもいますので、順次公認をしていくということになります。
 選挙については、現時点ではこの執行部、我々決まったメンバーしか当然おりませんので、現時点のことで言えば、我々みんな一体となって選対委員長を支えながらみんなでやっていきたいと思っています。
 行政監視と提案、まさに例えば今回の経済対策で給付金についてああいった行政経費の無駄ということを明らかにしたわけです。ですから、まさにここは行政監視であり、そういった提案にもつながっていくものだと思っておりますので、この姿勢でやっていきたいと思います。
 ヒアリングについては、馬淵国対委員長にも相談をしながら、次のあり方ということについてどういうことが考えられるのかというのを、今、話を始めているという状況であります。

【朝日新聞・神澤記者】
 一本化に向けてだが、まずは立憲民主党としての立て直しというものがあって、その上で、ただ調整は皆さん必要だとされているわけだが、スケジュール感をどのように考えていらっしゃるか。

【泉代表】
 現時点ではまだスケジュール感ということはございません。

【日本テレビ・江口記者】
 西村さんに伺いたい。昨日も記者会見で質問が出たが、代表選の中で4人の違いについて尋ねられたときに、支持層のウイングを広げるという発言について疑問を持っているとお答えになった。これから選挙対策にも幹事長として取り組まれると思うが、ウイングを広げることの必要性について改めて考えをお聞きしたい。

【西村幹事長】
 ありがとうございます。
 私は代表選挙のときにそのような訴えをさせていただきました。しかし、私は代表選挙の結果4位ということで沈んでおりますので、泉代表のもとで、泉代表の方針で、しっかりと党が一丸となって進んでいくということが私は何よりも大事なことだと思っています。
 そのことを通して、私たちがやろうとしている、例えば先ほどもご質問にありました行政監視や、あるいは、これまでもずっと提案してきている政策の提案、これを惜しむことなくしっかりと提案することによって党の形というのがしっかりと見えてくると思っていますし、その支えを私自身もしっかりとやっていきたいと考えております。

【フリーランス・横田記者】
 同じ趣旨の質問を何回もしているが、再度泉代表に伺いたい。芳野連合会長は共産党との選挙協力否定、実質的な共産排除発言をしているが、これは過去2回の参院選で明らかに成果を出して一本化にプラスになったのを否定している発言で、自民党を利する非科学的・非現実的な発言だと思うが、これを受け入れるかどうか。イエスかノーかでお答えいただきたい。

【泉代表】
 私はその発言の趣旨というのをよく理解しておりませんので、イエス・ノーでお答えすることはできません。

【フリーランス・横田記者】
 発言の内容は明らかだと思うが。

【泉代表】
 一度発言をよく見てみたいと思います。また、いろいろとご発言の趣旨なども、今後お会いすることがあるかもしれませんので、その際にいろいろとお話をしていきたいと思います。

【フリーランス・横田記者】
 過去2回の参院選の1人区の一本化の方式を続けるのか、変えるのか。

【泉代表】
 我々は代表選でもみんな一本化を目指すということをお話ししております。

【フリーランス・横田記者】
 ということは連合会長の発言と明らかに矛盾するので否定するしかないと思うが。

【司会(事務局)】
 それは質問者の方のご意見でございますので、代表は答えていると思いますので、次の質問に入りたいと思います。

○執行部体制について(1)

【NHK・坂井記者】
 代表に伺いたい。今回の骨格の人事、どのような思いでこの人事を固められたかということと、この執行部体制でどのようなカラーを打ち出していきたいか。もう一点、女性の執行役員を半数にすると期間中もおっしゃっていたが、執行役員の規模というのはどれぐらいの規模感を考えていらっしゃるのか伺いたい。

【泉代表】
 人事の思いは、代表選、やはり全国ともに回りながら訴えてまいりました。本当に私自身も気づかされることもたくさんありますし、自分にはない力をそれぞれの候補者が持たれているということも実感しましたし、代表選後半などは「この力が一つになったら強くなる」という確信も持ちました。だからこそ、多少踏み込んだのかもしれませんが、代表選の中で私はぜひ執行役員に入っていただきたいということを明言いたしました。ですから、そうですね、本当に心から一緒になって役員を構成できることはよかったというふうに思っておりまして、そんな思いでこの人事を今思っております。
 カラーは、私これまで言ってまいりましたが、それぞれ小川候補・西村候補・逢坂候補、街頭演説にしても討論にしても対話力がございます。また熱量という意味でも、また説得力もあります。ですから、やはり国民と向き合う。国民の皆様と向き合い、国民の皆様のために働く。こういう、政策立案型と、短く言えばそういうことかもしれませんが、我々としてはこれを一つのカラーとしていきたいと思います。
 女性半数について、執行役員会の規模ですね。これまでの執行役員会の規模を基本にしながら、今、調整をしているということです。

【NHK・坂井記者】
 確認だが、今は。

【泉代表】
 11。

【NHK・坂井記者】
 それをベースにということか。

【泉代表】
 はい。

【「ニコニコ動画」・七尾記者】
 泉代表に、発信力についてお聞きしたい。自民党の河野太郎広報本部長が、閣僚経験者4人を本部長代理に据えて三つの下部組織を新設するなど、来夏の参院選をにらみ党の発信力を強化した。立憲の前の人事だと代表代行のお一人が広報本部長を兼任している体制だったが、広報・発信力の強化を目的とした今後の体制や人事についてお聞きしたい。

【泉代表】
 ありがとうございます。なかなかやはり、さすがよく見られているなと思いながら。
 きょうも朝、幹事長や代行ともまさにその課題について話をしていたところでありまして、今すぐに答えが出るという状況ではなくて、やはりこれまでも最善と思って体制を組んできた、その中で残念ながら我々議席を獲得できなかったというところがありますので、課題意識はしっかり持っております。その中で、できる限りいい発信ができるように頑張っていきたいと思います。

○政調体制・政策議論について(1)

【「ニコニコ動画」・七尾記者】
 小川政調会長にお聞きしたい。さきの衆院選で維新が躍進して国民民主党も議席をふやした背景には、保守的側面があるということもあるが、この二つの政党が掲げた政策が国民に支持された面も大きいと言われている。すなわち政調会長の役割は非常に大きいと思う。国民の声を聞かれるというお話だが、この後、政策へ反映させる仕組みの構築や、今後掲げる政策アナウンスも重要だと思うが、この点をどうお考えか伺いたい。

【小川政調会長】
 他党のことに関してはまたよく勉強したいと思いますが、これは代表選挙を通して4名とも候補者として、まず自党の地力をつけるという点において共通認識だったかと思います。したがって、代表、代表代行、そして幹事長のご指示をよく仰ぎながら、有権者・国民が求めているものをじかにしっかりと受け取れるように、重ねてになりますが各地域さまざまお邪魔をして、いろいろとその中から熱や信頼を受け取って、最終的にその願いを公約に高めていくというプロセスをとっていきたいと思っています。
 具体的には、まず政調の体制を整えてしっかり具体化していきたいと思いますので、少々お時間をいただきたいと思います。

【フリーランス・田中記者】
 逢坂代表代行に伺いたい。2019年のことで恐縮だが、当時これを質問すると下手人探しが始まって若い議員さんたちがかわいそうなので今まで黙っていたが、2019年に逢坂さんは蓮舫参院幹事長と連名で、若い議員さんたちに消費税の勉強会には案どころかもう行くなというふうなことを言っている。これは文書を持っています。体制がもう改まったが、以後こういうふうなことはされないか。

【逢坂代表代行】
 ご質問ありがとうございます。
 当時のことはあまり記憶にないのですが、基本的には政策議論というのは自由にやったらいいというのが私の考え方ですので、もしそういう文書を2019年に出しているとすれば、それはもうどう考えてみても今の私の本意ではありませんので、自由闊達に議論してもらう、それが前提だと思います。

○衆院選の総括について

【読売新聞・北村記者】
 泉代表に伺いたい。共産党との共闘に関して、代表は昨日のテレビ番組で、「閣外からの協力」という言葉について、新執行部で検証・分析をする必要があるとおっしゃった。どのような問題意識からこうした分析が必要だと思われるのかという理由と、今後の具体的な検証作業の進め方についてお聞きしたい。

【泉代表】
 端的に言えば、理由は、我が党が議席を伸ばすことができなかったからであります。
 今後というか、前執行部においてもいわゆる科学的検証ということが言われていましたので、もう一度その状況を新執行部で確かめつつ、今後検証をまず進めていきたいと思います。

○憲法議論(2) 国民投票法について

【東京新聞・井上記者】
 泉さんに憲法改正について伺いたい。先ほどの質問で、改憲目的の無理やりな議論には慎重な発言をされていたが、代表選中の発言を聞くと議論自体は否定していないように捉えている。その上で、ことし6月に成立した改正国民投票法の附則では今後3年をめどにインターネット規制などについて必要な法制上の措置を講ずるとしているが、今後の新たな体制での立憲民主党としては、憲法審査会においてこの広告規制の議論を先行して行うべきだとお考えか、それとも並行して憲法の中身も議論することを許容するのか、お考えをお聞きしたい。

【泉代表】
 国会の与野党協議もあることですので、こちらの思いどおりになるとはなかなか思いませんが、先ほどお話ししたように論じるということは当然あり得ることだと思っております。いわゆる国民投票法の課題についても重要だと思っていますので、その議論を抜きにはできないと思っております。
 あとはもう審査会の進め方ということでして、どちらが先ということは、今後それを踏まえながら、どういう意図で言ってきているのかということもよくこちらのほうで受けとめながら対応していきたいと思います。

【東京新聞・井上記者】
 並行して議論することもあり得ると。

【泉代表】
 それはやはり国会対応の中で今後考えるべきことであって、今あり得るとかあり得ないではないです。

○政策立案と行政監視について(2)

【北海道新聞・袖山記者】
 代表にお伺いしたい。代表選の中で、これからの立憲民主党は政策提案型というご発言があったかと思うが、国民民主党などもそのようなことを言っていて、少し同じような方向性に見えてしまう。野党がそのような政策提案ばかりになってしまうと少し埋没してしまうというか、カラーが出にくいのかなと思うが、そのことについて一言いただきたいのと、批判もするということもおっしゃっていたかと思うが、ヒアリングの見直しということであれば、今後どのような指摘・批判をなさっていくおつもりなのか、具体的にお聞きしたい。

【泉代表】
 まず、我々、政策立案型というふうに最近は言っているところがあるのですが、他党がどうかはちょっと置いておいて、よく勘違いをされるのは、「提案」と言うときに誰に提案するのかということだと思います。自民党にネタ出しをするということではないのですね。我々立憲民主党が国民の皆様に我々の政策をお伝えする、国民の皆様に提案をするということが重要だという意味で、この政策提案型とか政策立案型ということを我々は述べているということです。やはり立憲民主党の政策がまだまだ国民の皆様には届けられていないのではないか、いい政策をたくさん持っているけれども国民の皆さんに届いていないのではないかという問題意識を持っていますので、そういった意味で「提案をしている政党だよ」と、これを特に国民の皆様に理解していただけるように、国民の側に向いてやっていかなければいけないと思います。
 先ほども話のあった野党ヒアリングのあり方については、幾つか代表選の最中でも、いわゆるその問題点、担当者に対して何度も質問する仕組みとかいうことがございますので、そういったことをこれから国対委員長などと協議をしていきたいと思います。

○「住民投票条例」「政調体制(2)」について

【「フランス10」・及川記者】
 泉代表に二つ伺いたい。住民投票に外国人が投票する権利を認めることには賛成か反対かと、横浜のカジノ反対運動に泉さんも入られたが、名簿が、篠原豪さん、今のところわかっている段階で、流用されたということについてどう思うか。
 小川政調会長に、枝野体制では経済政策調査会長が江田憲司さん、事務局長が落合貴之さんという財政積極派の方だったが、どういうメンツを考えているか。

【泉代表】
 ありがとうございます。
 住民投票については、住民自治、団体自治という考え方の中で言うと、自治基本条例、こういうものについては自治体ごとのご判断というところがあるのではないかと思います。そして現に他の自治体においても、外国人の方を含めて投票可能にする、しかし、そこには法的拘束力がなく、あくまで首長が政策判断をする際の判断材料としての投票結果があるというふうに理解しておりますので、それは各自治体のご判断ということではないかと思っております。
 カジノ名簿流用というのはちょっと私存じ上げないものですから、そこは何かあればまた今後確認をしていきたいと思います。

【小川政調会長】
 経済政策含めて、これまでの積み上げは大切にしたいと思っています。今後の方向性なり人事については、ちょっとこれからですので、きょう明確に言及できる段階にはありません。

○誕生日について

【共同通信・友江記者】
 泉代表に若干やわらか目の質問をさせていただきたい。泉さんの誕生日は7月29日、これは岸田首相と共産党の志位委員長と同じ誕生日なわけだが、これから野党第1党の党首として対峙していく岸田首相と、一方で連携や今後の距離感が注目されている志位委員長と誕生日が同じことについてどう感じていらっしゃるか。何か運命的なものを感じていらっしゃるか。その辺、何かあれば教えていただきたい。

【泉代表】
 そうですね、本当に運命的なものは感じます。今、日本の国政政党という、それだけでもそう数は多くない中で、3人が同じ誕生日というのは不思議な気もいたしますし、来年一緒に誕生日を祝う会を持てるのかどうか、そこも一つ楽しみにしていきたいなと。まずはその先輩方がそういう場をつくろうというふうに思ってくださるか、そこはぜひお二人にもお伺いしてみたいなと思っています。
 私、例えば我が党でも本当にお世話になった羽田雄一郎参議院議員も同じ誕生日であったりして、比較的政治家は、橋本龍太郎さんもたしか7月29日と伺っておりますので、非常にそういった意味では、私も岸田さんだけではなく日本のリーダーになれるように頑張るぞという決意を持たせていただきました。
 そんな答えでよろしいでしょうか。

○奈良市議に関する報道について

【TBS・中野記者】
 一点伺いたい。さきの衆院選で馬淵国対委員長への投票を呼びかける選挙運動の見返りに大学生ら運動員に報酬を支払うなどとしたとして、奈良県警が公選法違反の疑いで岡田奈良市議を送検したとの一部報道が出ているが、こちらの事実関係について泉代表は把握されているか。

【泉代表】
 ありがとうございます。
 まだ事実関係ができているという状況ではなくて、いわゆる事実確認をするよう指示をしたというところであります。

○政策立案と行政監視について(3)

【泉代表】
 先ほどの北海道新聞さんに、批判のところで、どういう批判をという話が野党ヒアリングの話に替わってしまったので、すみません。これはやはり小川淳也路線で行きたいと思っていまして、ほれぼれする批判、ほれぼれする追及、これを目指していきたいと思います。

○執行部体制について(2)

【時事通信・眞田記者】
 役員人事の狙いで改めてお伺いしたいが、今回ジェンダーバランスとか世代交代ということをかなり意識された人事だと思うが、党内にはベテランの方々もたくさんいらっしゃると思うが、そのベテランの方々の知見を今後どういった形で生かしていきたいか。また、まだ役員人事が残っていると思うが、老壮青のバランスみたいなところをどういうふうにお考えなのかお聞きしたい。

【泉代表】
 例えばこの役員のところにベテランの先輩方がおられるわけではないのですが、もう本当にここに至るまでもいろいろなご指導、さまざまなご意見、アドバイスをいただいておりますので、既にそういった意味では老壮青であると。別に役職だけが何か党の運営をあらわすものではないと。本当に全員ワンチームでやっていく中で役職が出てきているということだと思いますので、その役職、代表選のときに執行役員の半数を女性にするということが私の掲げてきたことですので今そこに向かっているところではありますが、いわゆる執行役員会にならないという方々も本当にみんながこの党を支える重要な人材・人物であると、そう認識しています。