西村智奈美幹事長は12日、党島根総支部連合会(島根県連)が松江市で開催した定期総会に出席し、その後、同市で行われた県連主催のタウンミーティングに参加しました(写真上は、タウンミーティングの様子)。

■島根県連定期総会

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 定期総会冒頭あいさつに立った亀井亜紀子県連代表は、コロナ禍が3年続くなかで立憲民主党の考えを多くの皆さんに伝える機会が減っていることを残念に思うと述べ、「今年夏は大事な参院選挙があります。島根県は保守王国だが、国会議員がいない時代も野党が力を合わせて自民党に対抗してきた歴史があります。これまで通り、野党が協力をしながら保守王国、自民一強のなかで、私たちの主張をきちんと伝えていく」と語り、党への支援を呼びかけました。

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 西村幹事長はオミクロン株の感染拡大が深刻化するなか、政府の対応が十分か疑問な状況にあるとの認識を示し、岸田総理には国民の声を受け止めた対応の強化を求めたいと訴えました。そうしたなかにあって、立憲民主党などが開催を訴え続けてきた政府・与野党連絡協議会が1年ぶりに再開されたことを取り上げ、「地域で皆さんの声をしっかりと集めながら、必要な対策について政府・与党に厳しく求めていきたい」とあいさつしました。
 また、「この島根で国会議員がいなくなってしまったことは本当に痛手だ」と述べ、定期大会を契機に夏の参議院選挙・自治体議員選挙に向けて力をあわせて取り組んでほしいと求めました。

 定期総会には、連合島根の成相善朗会長、国民民主党島根県連の森本秀歳代表が来賓として出席。引き続き、亀井県連代表、石橋通宏代表代行などの役員と活動方針を決定しました。

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今年改選を迎える石橋参院議員

■タウンミーティング

 定期総会後に行われたタウンミーティングは、新型コロナウイルス感染防止の観点から、会場では来場者の人数を絞り、オンラインも併用して開催。司会進行は、県連代表代行の石橋参院議員が行いました。

 西村幹事長は冒頭、党本部役員は全国行脚をしていると報告。それぞれの地域で活動されている方々の声を直接聞き、今夏の参院選に向けて政策作りと選挙体制作りをしていると語りました。
 また、岸田政権は「聞く力」を標ぼうしているが「そういったものがない」と指摘。新型コロナウイルス感染症は第6波になり、まん延防止等重点措置は13都県で延長。若い人たちの雇用や、ヤングケアラーの問題では具体的な改善策が出てこないと語りました。また、豪雪地帯対策特別措置法は3月末に期限を迎えますが、政府は延長法案を出さず、立憲民主党は今後も対策が必要であることから法案を7日に提出したことを紹介し、岸田政権は「国民生活の実態が見えていない」と指摘。立憲民主党は政府与党とは違う視点であるとして、地域の声を聞きながら、一つでも二つでも解決をしていきたいと訴えました。

 会場やオンラインからは次のような質問と回答が行われました(要旨)。

質問者)ローカル線の問題。中国地方の山間地域にある木次線や芸備線、西村幹事長の地元新潟の大糸線も今後のあり方が検討されていると聞く。新幹線整備もいいが、田舎のローカル線を守ることもしていただきたい。

西村)鉄路は地域にとって象徴的な話。公共交通は足として本当に大事なもの。全国的に廃止や統合など進んでいるのは深刻で、バスも同様で、無くなってしまうと交通弱者と言われる方々は外に出られなくなってしまう。党では、持続可能な社会ビジョン創造委員会を設置し、また、政務調査会でも地域活性化調査会を作り、公共交通についても議論をスタートさせている。
 非常に重要な課題なので、持ち帰って国土交通部門にもしっかりと伝える。

質問者)性同一性障害の戸籍上の性別変更に性別適合手術が必要な要件としてあるが、当事者への負担が大きいなどの問題がある。どうこの問題を考えているか。

西村)この法律ができた当時は世界でも先進的な法律だという位置づけだったが、この20年ほどの間で他国の法律が改正され、手術を受けなくても戸籍変更ができるということがほぼ一般的になり、日本の法律が遅れてしまっている状況にある。当事者の皆さんから話をいただきこれまでも検討していた。法案提出までは至らなかったが、新しく検討するプロジェクトチームが立ち上がったので引き続き検討していきたい。
 また、WHO(世界保健機関)の「国際疾病分類」で「性同一性障害」が「精神障害」の分類から除外されたことを受け、「性同一性障害」が法律用語として使えなくなるので変更する必要がある。こうしたことからも緊急に議論していきたい。

質問者)島根県連の活動方針に「反対ばかりといった間違った批判に屈することなく、政府与党をしっかり監視し、必要に応じて厳しく批判し追求すべき」という文言があることに安心した。政府だけでなく、県知事や市長もしっかり監視していただきたい。

亀井)激励の言葉ありがとうございます。総会を前に県連内でも意見集約をし、周りからの意見も伺った。野党が批判がしないで提案していても議論にもならないので、堂々と批判すべきは批判し、行政監視するのが役割であることを示そうという議論をして、そのような文面になった。
 ふるさと創生と30年も言いながら今のこの状態は何だというのを声を大にして言っていきたい。

西村)活動方針を読み、まさにご指摘のところに目を引かれた。本当にその通りだと思う。昔は与党の中でももう少し法案審査は真面目にやっていたと思う。ところが、今回、法案の資料に間違いがあり、こんな事はいままでなかった。もしあれば、与党の審査を通ってこないはず。ここのところ、野党がおかしいところを批判すると、「そんな事もあったんだ」と与党議員が初めて委員会で知るという状況。やはり言うべきことは言わないとおかしなことになる。職責をしっかり果たしていく。

質問者)米価が下がった。法人化大規模化というが高齢化もあり後継者も少なくなってきている。戸別所得補償制度の他にどのような農業政策を考えているか。

亀井)戸別所得補償制度は、やはり目玉政策。それ以外に、ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)がある。これは、農地の上部に太陽光パネルを設置し、発電で収集を補うもの。もう一つは半農半X(エックス)。松江にはサッカークラブがあるので、例えば、そういう組み合わせを考えて、地域を支えて、人手が足りないところに繋げていくことができれば良いのではないか。

西村)コロナ禍で一番困るのが食べ物。食料の安全保障をもう一度考え、農業政策は社会政策であり、国家の政策として、生産者への戸別所得補償をブラッシュアップ、バージョンアップさせる取り組みをしていかないといけない。
また、協同労働の取り組みをしているところが出てきている。今年施行されるので、こうした新しい取り組みもヒントになるのではないか。


■定期総会後、記者からの取材

 西村幹事長は、定期総会後に記者団の取材に応じました。主なやりとりは以下の通りです。

Q:参院選が夏に近づいていますが、島根・鳥取の候補者は

 前回、参議院選挙では私ども候補を擁立することができませんでした。
 県民の皆さん、またこの選挙区の皆さんには、選択肢を作ることができなかったという点で反省しなければいけないと思っています。
 今回は、両県連と党本部とで候補擁立に向けて協議中、努力中ですので、必ず皆さんに選択肢をお示しすることができるよう、これからも連携を進めていきたい。

※参院選では、島根県と鳥取県県がいわゆる合区で改選数は1


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