参院予算委員会で3月8日に行われた、2022年度総予算に関する公聴会で、田島麻衣子議員が(1)ウクライナ情勢に関するロシア侵略の原因分析(2)経済制裁の国際的管理の在り方(3)緊張する米中関係に対する日本の役割(4)ウクライナ侵攻と核の関係――等について質問しました。

(1)ウクライナ情勢に関するロシア侵略の原因分析

 ウクライナの現状を前に田島議員は、情勢について侵略の原因の分析が必要だとの認識に立ち質問。松井公述人は「NATOの拡大について脅威を感じていたのは確かだが、大ロシア主義の復活を長期的にはもくろんでいるのではないかというシナリオが推測される」と述べました。

(2)経済制裁の国際的管理の在り方
 田島議員は効果的な経済政策が必要との認識から、経済制裁を国際政治でどのように管理すべきかとの質問に角南公述人は、「実効性をあげていくには経済制裁の次の段階、難しい局面をどうするのか議論をしてく必要がある」と述べ、日本がリーダーシップをとれるハイテク産業等の分野で、分析して経済制裁の議論に入ることが求められていると述べました。

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(3)緊張する米中関係に対する日本の役割

 田島議員は緊張関係が指摘される米中について質問し、角南公述人は、「中国は日本とは深い歴史がある。もっと中国を分析する必要があり、その結果をアメリカに共有する必要がある。東南アジアとの関係性を作ってくことで、米中の競争がエスカレートしていくときのバッファ=バランスをとる役割を日本は果たすべきと述べました。

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(4)ウクライナ侵攻と核の関係

 ウクライナが核放棄しなければロシアに侵略されることはなかったとの議論があることについて公述人の認識を問いました。松井公述人は「そう簡単にはなりたたない議論だ」と発言しました。

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