西村智奈美幹事長記者会見
2022年3月22日(火)19時00分~19時45分
発行/立憲民主党役員室
★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtu.be/0kS6Rb0zTzg
■冒頭発言
■質疑
- 参院選に向けた取り組みについて(1)
- 新潟県知事選について
- 参院選に向けた取り組みについて(2)
- ウクライナ情勢 日露平和条約交渉の凍結について
- 参院選に向けた取り組みについて(3)
- 参院補選について
- 党体制について
- 参院選に向けた取り組みについて(4)
- 新しいバックパネルについて
- 市川市長選について
■冒頭発言
○第45回常任幹事会を開催
【幹事長】
本日、久しぶりにリアルで常任幹事会を開催いたしましたので、まずはそちらのほうからご報告申し上げます。
まず、私のほうから、先週金曜日、18日に各党党首・代表への申し入れを行った件について報告いたしました。既に先週、泉代表が会見を行っておりますが、社民党・福島党首、日本共産党・志位委員長、れいわ新選組・山本代表、各お部屋にお伺いいたしまして、参議院選挙の1人区での候補者調整の協議を開始するということで合意をいたしました。なお、共産党とは「現政権に対して厳しい審判を下す」という認識を共有いたしております。今後、協議は実務者間で行っていくこととなります。なお、国民民主党とは引き続き協議を行っているところでございます。
そのほか、広報本部、総合選対本部、役員の追加を行いました。
また、先週発生いたしました福島県沖地震に関する対策本部、それから岩手県沖地震に関する情報連絡室、この設置と、その後の対応について報告をしております。
政調審議会からは、国会での法案、あるいは議員立法の審査について、報告がありました。 選対委員長からは、各自治体選挙の結果について報告がございました。
組織委員長からは、参議院選挙区で立候補される方の総支部の設立。また、総支部長の異動について、これは技術的なことでございますが、報告がございました。
そして、選対委員長から協議事項として何点かありました。
一つは、小選挙区における公認内定について。埼玉1区・武正公一さん、沖縄3区・屋良朝博さん、このお二人が次期衆議院総選挙の公認内定として決定いたしました。
同時に、今度は公認内定辞退のほうですが、東京2区の松尾明宏さん、福井2区の斉木武志さん、このお二人の内定辞退も確認されました。お二方は夏の参議院選挙に向けての辞退ということになります。
続いて、参議院選挙に向けての公認内定について、きょうは5人提案がございました。まずお一人は、東京都選挙区の松尾明宏さん、公認。神奈川県選挙区の寺崎雄介さん、公認。奈良県選挙区の猪奥美里さん、公認。福島県選挙区の小野寺彰子さん、推薦。三重県選挙区の芳野正英さん、推薦。以上でございます。
常任幹事会の報告は以上です。
○2022年度予算の成立に当たって
【幹事長】
さて、本日は参議院で新年度予算案の採決が行われました。
私どもとしては、やはり今回の予算案の中に大変不十分な点が多い、なおかつ現状不要と思われるものもあるということで、反対をいたしております。
本日の参議院の本会議採決では(他党の議員で)党議拘束を破って反対された方もいらっしゃるというふうに伺っております。大変重たい判断をされたというふうに思っております。
予算案が採決されたということで、今後の取り組みについてですが、まずは経済対策について。きょう成立した予算が新型コロナウイルスや物価高などへの対応が不十分であるということを踏まえれば、速やかに経済対策、そして、その裏づけとなる補正予算が必要だと考えております。既に代表の指示のもとで政調で準備を進めておりますが、我が党としてできるだけ早く、4月上旬を目指して、考え方、必要な対策を取りまとめて提示していきたいと考えております。
また、子育てについて、岸田総理は施政方針演説で「子ども政策を我が国社会のど真ん中に据える」と明言いたしておりましたが、政府から提出された「こども家庭庁」法案、これは理念なき箱づくりに終わっているというふうに見受けられます。我が党は既に今月1日に政府案への対案として「子ども総合基本法案」を提出いたしておりますので、政府案と並べて審議を行って、子育て政策に関する政権と我が党との違いを明らかにしていきたいと考えております。
○ロシアによるウクライナ侵略について
【幹事長】
次に、ウクライナ情勢です。
キエフへの無差別攻撃、それからマリウポリ包囲など、ロシアによる戦争犯罪は甚だしい人道危機を招いております。既にウクライナから国内外に逃れた方は1000万人に及ぶということでもございます。一刻も早く、この状況を、戦争犯罪が起き人道危機を招いている状況はとめていかなくてはなりません。そのためには国際社会が一致してプーチン大統領に攻撃の即時停止とウクライナからの撤退を求める必要があります。
岸田総理は、19日に行われましたインドのモディ首相との会談で、プーチン大統領に対してモディ首相から働きかけを行ってくれるようにと要請をされました。インドは長くロシアと友好関係にありますし、そのインドに対して働きかけを要請したことは適切であったというふうに思います。
中国もロシアと友好関係にありまして、中国の出方について世界が注目をしています。18日に米国とのオンライン会談が行われたと承知しておりますが、その中では、中国は曖昧な姿勢に、立場に終始したという一方で、「ウクライナ情勢の緩和に向けて建設的な役割を果たす」とも表明をしています。この言葉に沿って、中国はそれ自身の影響力をロシアに対して行使すべきであると考えております。ロシアの軍事行動を支持・支援することなく、経済制裁に協力して、ロシアに対して即刻ウクライナ国内での攻撃を停止して停戦に結びつく協議を行うように国際社会とともに働きかけることを求めていきたいと考えております。
○山口県前副知事の公選法違反に係る報告書について
【幹事長】
さて、本日、自民党の林外務大臣の後援会への入会を山口県の副知事(当時)が勧誘したという問題の調査報告書を山口県が公表いたしました。
その報告書によれば、勧誘の背景には、かぎ括弧つきですが、「自民党に対する悪しき配慮」そして「特定の政党全体に対する忖度(そんたく)」があったとされております。また、この報告書によれば、政治家(後援会)への勧誘活動について、県の管理職322人の8割が「以前から常態化していた」というふうに回答していたことが明らかとなりました。
山口県は、残念ながら衆参国会議員が自民党で占められている、いわゆる保守王国でございます。その山口県で行政の設置した調査チームがこうした実態を明らかにしたということについては、若干の驚きを感じつつも、非常に重たいことだと受けとめております。林外務大臣、それから安倍元総理など、山口県選出の国会議員は、この報告書について、みずからの関与がなかったのか明らかにすべきであると考えております。
山口県庁でこのように自民党議員への忖度がはびこっていたとすれば、それは現在の霞が関と通じるものがあるかもしれないとも考えます。国政であれ地方政治であれ、一強支配では行政はゆがめられて、公務員は国民や住民ではなく与党のほうばかりを向くという、こういう忖度政治になってしまいます。こうした政治を改めるためには、やはり政権交代が可能な政治体制が不可欠であると痛感いたしました。野党第1党として、こうした政治の劣化を招かないための責任を、これからも肝に銘じていきたいと考えております。
■質疑
○参院選に向けた取り組みについて(1)
【毎日新聞・宮原記者】
冒頭発言でもあった予算案の賛否に関連するが、国民民主党が本日、参院で当初予算案に賛成した。以前、泉代表は会見で、衆議院と参議院で本予算に賛成すれば、それはすなわち与党の一角であるということは常識だとおっしゃっていたが、ということは、今、一応立憲としては国民民主に対しても候補者調整を申し入れようとしている段階だと思うが、では与党の一角に対して調整を申し入れるということになってしまうのか。そのあたりの整合性について、各地域地域の事情もあると思うが、例えば国民の現職がいる山形や大分といったところもあるが、どのように、候補者調整などをしていくとすれば、それぞれの真意を確かめてしていくのか、改めて伺いたい。
【幹事長】
これまで国会の内外で連携をとってきた国民民主党が、今年度の政府予算案に対して賛成をしたということは、私は理解できません。
他方で、国民民主党も結党のときは、政権交代の選択肢となるということをうたっていたと承知しています。
私たちは、先ほども申し上げましたが、政権交代可能な政治状況をつくって、とにかくおごりや忖度、こういったものがない政治をつくっていかなければいけない。そのために野党第1党として責任を果たしていきたいと決意しています。そういう意味では、自公政権の議席を一つでも減らすということは、やはり私たちにとっては追求していかなければいけない道であって、候補者調整については、それぞれの地域の事情に合わせて、これからも追求はしていきたいと考えています。
【毎日新聞・宮原記者】
ということになると、国民民主党の結党のときの思いであったりとか、ただ、それに対して一方で今は予算に賛成しているという状況もあると。結局与党なのか野党なのかどっちなのかというところ、その態度というところについては、申し入れをしながら今後も問うていくとことになるという理解でよろしいか。
【幹事長】
私は、とにかく自公政権の議席を一つでも減らす。そして緊張感のある国会のバランスを取り戻していく。これが今回の参議院選挙でそれこそ一番大事なことだというふうに思っています。ですので、そのためには、候補者調整というのは、これはやはり避けては通れないことだと思っています。
ですので、国民民主党さんが今回予算案に丸々賛成をされた。辺野古の予算も入っています。それから、カジノの予算も入っています。もう丸々白紙委任するような膨大な予備費も含んでいます。他方で、苦しんでおられる、生活しておられる皆さんや、事業主の方々への支援策は不十分です。こういった予算案に丸々賛成をされたということは、やはり今まで連携をとってきた私としては理解できません。
○新潟県知事選について
【新潟日報・山田記者】
幹事長の地元である新潟県の知事選への対応について伺いたい。21日、県連の会合で、推薦願いが出ていた片桐氏について、自主投票とすることになった。もともと県連として候補擁立を模索してきて実現しなかったという背景があるわけだが、新潟県は昨年の衆院選で野党系が立民中心に選挙区で勝ち越している県だ。そこで参院選を前に県連として対応が割れるということについて、今回の決定について幹事長としての受けとめをお願いしたい。また、現職支持の方針を示している連合との関係についての影響についてもお考えをお願いしたい。
【幹事長】
知事選挙のことは基本的に県連が判断されることですので、私は、県連として自主投票を決められたということについては、それはもう本部には上がってこない話ですので、それはそれとして受けとめております。
【新潟日報・山田記者】
連合との関係についても。
【幹事長】
そこはですね、一つの政党であれば大層な問題にはなると思っておりますが、私たちは立憲民主党という政党で、連合さんは労働団体であるということですから、そこはそれでそれぞれの判断があるのは当然のことだと思います。
○参院選に向けた取り組みについて(2)
【時事通信・木田記者】
先ほどの毎日新聞の質問に関連して。国民民主党を与党扱いするのか野党扱いにするのかということについて、立憲民主党内からは、質疑時間を与党の中で割り振りしてもらうべきではないかというような意見もあるが、この点について幹事長はどのようにお考えか。
【幹事長】
予算案と各委員会の質問時間というのは、これは厳密に言うと例えば法案の質疑などは直接関係しているものばかりではない、今からはもう予算関連のものはないのですが、やはり政府の考え方を是としているということで私たちは判断せざるを得ないと思います。ですので、質問時間の割り振りについても、政府に対する、その政府の予算案を100%是認した政党としての向き合い方になっていくと思います。
【時事通信・木田記者】
関連して。予算案の採決という大きな部分で違ってしまって、国会でもそういう、ある意味仲間ではないというような扱いをしている、違った政党と、選挙調整・候補者調整をすることは、なかなか国民の理解が得られにくいというか、選挙目当ての野合ではないかという批判も起きかねないと思うが、その点についてはいかがか。
【幹事長】
ですので、そういう意味で、国民民主党さんには代表が申し入れをしたいということも要請いたしておりました。それについては今まだ成立していない状況ですが、先ほども申し上げましたが、やはり自公政権の議席を一つでも減らしていくということが、私は、緊張感のある政治を取り戻していくために、やはりどうしても必要だと思うのですね。そこはやはり、私の責任としては、候補者調整というのは引き続き追求していかなければいけない。この参議院選挙はそういう意味でも非常に重要ですから、野党第1党として、私たちがきちんと責任を果たしていくためにも、そこは丁寧に話し合いをしていく。そのことは必要だと思うので、これからも追求していきます。
○ウクライナ情勢 日露平和条約交渉の凍結について
【産経新聞・澤田記者】
ロシアが、日本との北方領土問題を含む平和条約交渉の打ち切りを、中断を表明したが、これに対する受けとめをお願いしたい。
【幹事長】
総理も随分いろいろな答弁をきょうされたというふうには聞いております。
私も、やはり今回のロシアによるウクライナへの力による一方的な現状変更に対する試みというのは、これはもう断じて認めることができず、強く非難すべきでありますし、強く非難をいたしております。
現時点、こういう状況になって、平和条約交渉の今後を展望することはなかなか困難ですが、領土問題、北方領土の問題を解決して平和条約を締結するという我が国の基本方針は不変であるという政府の考え方、これはそのとおりであろうと思います。ただ、現在の状況に鑑みれば、今、取り立ててそのことについて何か申し上げるべき状況ではないというふうに思っております。
私は、特に今回の予算案の中にあります共同経済活動。これについてはやはり国際社会の経済制裁と足並みを揃えていかなければいけないというふうに考えますので、そこのところはしっかりと見直しをしていかなければいけないと考えているところです。
○参院選に向けた取り組みについて(3)
【神奈川新聞・石川記者】
きょうの常幹で、神奈川選挙区で寺崎さんの公認が内定された。県連と党本部では、女性候補をもう一人立てるということで、2人擁立を掲げているが、選定作業の進捗と擁立のタイミングについて伺いたい。
【幹事長】
お話しいただいたとおり、本日の幹事会で寺崎さんの公認を内定いたしました。私としては、やはり立憲民主党、女性候補者の比率、選挙区においては今52%なのですね。ちょびっと下がってきました。ですので、必ずもう一人、女性の候補者を擁立したい。それは県連とも協力をしながら、党本部もしっかりと尽力していきたいと考えています。
時期について、今、明示的に申し上げる材料はございません。
【神奈川新聞・石川記者】
関連して、もう一点伺いたい。2人目の擁立だが、一部では共倒れを懸念する声もあるようだが、今、幹事長はぜひ立てたいということだが、この2人擁立というものを堅持していくのか。それとも、情勢によっては一本化も考え得るのか。その辺の幹事長の見解を伺いたい。
【幹事長】
私は、やはり女性候補は擁立したいと思っています。ですので、もうそこに向けて今は尽力しているという状況ですので、2人か1人かという議論は、県連内ではおそらくもう済んでいる話だと思いますし、ここから先の話を、いろいろな意味で、2人なのか1人なのかということについて、今時点で話すような状況でもないというふうには思います。
○参院補選について
【北國新聞・若村記者】
来月24日投開票の参院石川県選挙区補選について伺いたい。泉代表の新体制になってから初の国政選挙となるが、夏の本選も控える中で、党としてどのような位置づけを持っていらっしゃるか。位置づけを伺いたい。
【幹事長】
今回の補欠選挙が行われるということで、我々としても何としても候補者を擁立して戦っていきたいと考えております。今、石川県連・本部とで連携して擁立作業を進めておりますが、もう少しこの擁立作業を見守っていきたい。党本部としては、何とか擁立して、本当に参議院選挙の言ってみれば直前に行われる補欠選挙ですので、ここでしっかりと戦って夏の参議院選挙に向けて勢いをつけていきたいと思っております。
【北國新聞・若村記者】
自民党は現職の宮本周司参議院議員の擁立を決めて動き出した。そんな中で立民はまだ候補が決まらないような状況だが、この現状の受けとめみたいなものと、タイムリミットが迫る中で、落下傘が有力なのか、あるいは擁立を断念するようなことがあるのか。その辺はどうお考えか。
【幹事長】
日にちも迫っておりますので、最大限努力したいと思っています。我々も努力しています。
○党体制について
【フリーランス・宮崎記者】
裏方の人の名前はあまり出さないほうがいいかもしれないが、事務局長が、長年やっていらした秋元さんが定年ということで、豊原さんが事務局長になられたかと思う。豊原さんはもともと中島衛元衆議院議員、新生党長野県連で羽田孜さんと一緒にやっていた代議士の秘書から政党職員になられ、事務局次長も6、7年ぐらいやられ、満を持して事務局長という形だが、ただ、泉代表とともに旧国民だったということで、その点に関して、直接そういう声は聞かないが、立憲にもともと初めからいた方の中では、代表も事務局長も旧国民だと。それから豊原さんは小沢一郎議員とも随分信頼関係が厚いというのは巷間知られているが、その辺の事務局の体制をどうされていくかということと、衆議院の総支部長がまだ37人しかいないが、その理由は何かというところをあわせて伺いたい。
【幹事長】
何か党職員人事について非常に詳しく教えていただきまして、まことにありがとうございます。
党本部、今、新党合流してもう1年半近くになりますか。とにかく皆で力を合わせて、今の自民党政治、自己責任と新自由主義が相変わらず中心となっている政策を続けている、この政治、そして先ほども山口県庁の報告書にありましたようなお話、そういったことが出てくる政治をとにかく変えようということで頑張っています。やはり仕事って一人ではできないので、チームワークでやっていかざるを得ませんというか、チームワークでやっていく中で、皆で、それぞれがそれぞれのポジションで力を発揮していくということだと思っていますし、私もその一員として、幹事長として、この責任をしっかりと果たしていきたいと考えておりますので、何かその出身政党がどうとか、そういったことについて今申し上げることというのはございません。
それから、総支部長の選任が遅れているということですが、37人、順次環境の整った方から選任をしております。今、少し参議院選挙に向けた取り組みが選対は中心になっておりますので、なかなか衆議院の総支部長の選任にかける時間が少しとりにくくなっておりますが、選対としてはそちらのほうもしっかりと進めていっておりますので、順次ということだと思っております。
【フリーランス・宮崎記者】
一点だけ。何かそういう時間の関係以外の問題があるのか。
【幹事長】
いや、特にはないと思います。いろいろ地域とお話し合いもしながら、あるいはご本人のご意向も聞きながらのヒアリングをやっているというふうに伺っています。
【フリーランス・宮崎記者】
なかなか総支部長になれない人が、参議院選挙でものすごく一生懸命頑張ってというところは、若干難しい面があるような気がするが、どうでしょうか。
【幹事長】
そこは我々としてもインスパイアしながら頑張っていきたいと思っています。
○参院選に向けた取り組みについて(4)
【朝日新聞・横山記者】
候補者調整の協議の開始について伺いたい。先週申し入れを各党にされ、今後その協議が、話し合いが進んでいくかと思うが、その際に共通政策を掲げるかどうかというのもまた課題になってくるかと思う。共通政策をつくる必要性について、幹事長としてはどうお考えか。
【幹事長】
先ほど冒頭のほうでお話ししたように、今回合意をしたのは、1人区での候補者調整の協議を開始するということでございます。このほかに共産党さんとは「現政権に対して厳しい審判を下す」という認識を共有しております。また、協議は実務者で行うということも合意をいたしました。申し入れの際に、これ以外に合意している内容はございません。
政策についてですが、一つは、やはりとにかく今の国会のバランスをきちんと適正なものにして行政監視をできるような状況に持っていくということ。それから、政策提言もしっかりとして、それを政府・与党が聞き入れるような状況をつくるということ。私は、まずはそれではないかなと思っています。
【朝日新聞・横山記者】
そうすると、各候補者調整を進めていく政党とは、そういった自公政権と対決するということも含めた何か旗印みたいなものを掲げる必要があるとお考えか。
【幹事長】
ですので、旗印ということで言えば、とにかく自公政権ときちんと対峙していくということで、各党の方々からはご理解をいただいていると思います。
【朝日新聞・横山記者】
最後に、きょう公認内定辞退のお話の中で、斉木さんについて、夏の参院選を見据えてというお話があったが、これは推薦を前提としたお話ということか。
【幹事長】
参議院選挙を見据えてという以外には、今の時点では申し上げる何か素材はございません。すみません。
【北海道新聞・袖山記者】
先ほど時事通信の質問の際に、国民を与党扱いするのか野党扱いするのかという部分で、政府の予算を100%是認した政党としての向き合い方になっていくという回答があった。これは与党とみなしているのかなと受けとめたが、一方で、泉代表は会見で、野党ではないという判断に至った場合は統一候補として検討していることは解消されるという考えを示したこともあった。これについて、少し矛盾するのかなと思うが、何か考え、もしくは方針を変えられたということがあるのか。
【幹事長】
いや、特には、何か発言の内容が変わったとか考えが変わったということでは私はないと思います。あの当時は、おそらく衆議院で採決が終わった後だったと思います。そのときには、とにかく国民民主党さんから何とか翻意してもらいたいと、そういう気持ちが私にもありましたし、代表にもあったことだと思います。今回、参議院で、完全に両院で賛成されたということですので、私自身としてはやはり100%政府の考えを是認したという立場に立たれたんだなというふうに理解せざるを得ません。
【北海道新聞・袖山記者】
幹事長に伺うのも恐縮だが、きょう各野党の代表がぶら下がりに応じたが、きょう泉代表は我々のぶら下がりに応じて今我々が幹事長にした質問に答えていただくことができない事情が何らかあったのか。
【幹事長】
いえ、そういうことではなかったと思います。きょうは常任幹事会が予定されていて、その後、私の会見があると。常任幹事会での冒頭発言は泉代表がされるということなので、会見は、じゃあ私がしましょうという、そういう何というか役割分担でございます。
○新しいバックパネルについて
【フリーランス・小山記者】
そちらの幹事長の後ろにありますデザインパネルが変わったが、こちらがどういった経緯なのか教えていただきたい。また、新デザインは何を表現しているのか教えていただきたい。
【幹事長】
気づいていただいてありがとうございます。というか皆さんたぶん気づかれていたのだと思うのですが、バックパネルが変更になりました。こちらのほうは、逢坂広報本部長を中心に広報と報道のチームで検討していただいて、1期生の議員とかも含めていろいろご意見をいただきながらつくったパネルでございます。
何というか、ちょっと立体的に見えるということで、立憲民主党は非常に躍動しているチームであるということを表現したいということで、このようなパネルが、パネル案がほかにも幾つか案があったのですが、これが選ばれております。
【フリーランス・小山記者】
こちらは、広告代理店を変えたとか、そういうことではなく、今回は新執行部用につくろうという感じか。
【幹事長】
新執行部用ということもあるのかもしれないですが、もう少し何というか明るいといいますか、そういったものがいいよねという、1期生の側からの発案もありまして、こういうものになりました。
【フリーランス・小山記者】
今回広報本部に役員がふえた理由は、具体的にはどのようなことを考えられてのことか。
【幹事長】
広報、なかなか大変なんですよね。いろいろな方からの見方があったほうがいいということで、役員を追加いたしております。複数の目があったほうがあったほうがいいということで。
【フリーランス・小山記者】
ついでだが、党大会のダイジェストが今出ているが、党大会での幹事長のご発言のところで、選挙関係と広報に今回は手厚くつけましたというような表現に聞こえたが、具体的にはどのあたりを今までよりも頑張ってお金をつけていくか。
【幹事長】
やはり選挙対策ですね。ことしは何といっても参議院選挙がありますので、ここから先は、もう残された百何日間ですか、ここはもう参議院選挙に向けて資源を投入していくということでやっていきたいという考えです。
【フリーランス・小山記者】
中央、地方、どちらに手厚くなっているか。
【幹事長】
やはり参議院選挙ですので、国政選挙をまずはですね。ただ、統一自治体選挙もありますので、そちらのほうも配慮しながらです。
○市川市長選について
【フリーランス・堀田記者】
今、千葉県市川の市長選挙を取材しているが、お宅の候補者の守屋さんは、親父さんが日本社会党の小岩井清さんで二世だが、2年前に立憲民主党公認の県議として受かった人だ。今回は市長選に立憲民主党ではなく、いろいろな党を取り混ぜてやっている。今いいところに行っていて、はっきり言って2位だ。1位と3位は私の知り合いだが。こういうときに、町田市長選もそうだったが、参院選を控えていて中心的である立憲民主党がなぜそれをわざわざ外して市長選に行くのか。非常に立憲民主党にとっても不利だし、そういったことはあってほしくないと思うが。党という立派なものがあるにもかかわらず、なぜ新しい選挙に出るときに、自公を倒すためとはいえ、曖昧なニュアンスで出るのか。私はそれが理解できない。そういった党が政権をとるというようなことは絶対にできないと思う。もうちょっと前を向いて、しっかりやるようにしてください。なぜ中心となる人が公認を立憲民主党ということでやらないのか。町田のときもそうだが、全然総括はしていない。
【幹事長】
私は、地方政治にこそ、実は政党政治は重要だと思っている立場です。ですので、できるだけ自治体の議会選挙も首長選挙も、党の関与、党の旗を掲げて戦っていただくのがいいというふうに思っていますし、それが望ましいと思っています。
ちょっと市川の、すみません、選挙の細かい状況までわかりませんが、しかし、とはいえ、他方で、やはり選挙を戦う上で地元のいろいろなご苦労もあると思います。そこは一定党本部としては理解せざるを得ないと思います。