衆院本会議で4月5日、「安定的なエネルギー需給構造の確立を図るためのエネルギーの使用の合理化等に関する法律等の一部を改正する法律案」の趣旨説明と質疑が行われ、山崎誠議員が、(1)再生可能エネルギーシフトへの取り組み(2)省エネの推進(3)再生可能エネルギー(4)原子力発電(5)水素・アンモニアの利用(6)雇用の公正な移行(7)未来世代への責任――等について取り上げ、政府の見解をただしました。

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 冒頭、山崎議員は、ロシアによるウクライナ侵略について厳しく批難すると共に、一刻も早い軍事行動の停止と、ウクライナ国民の平和と安全確保を強く求めました。

(1)再生可能エネルギーシフトへの取り組み
 山崎議員は、3月21日に電力需給逼迫警報が初めて発出されたことについて、原因の検証とその結果の公表、資源価格、電気料金の高騰に係わる情報の公開を政府に求めました。日本の再生可能エネルギーへのシフト実現に向けた政府の取り組みについて政府に問いました。萩生田大臣は「再生可能エネルギーを含むあらゆる選択肢を追及していく」と答えました。

(2)省エネの推進
 山崎議員は、省エネはエネルギーコストの低減、日本の産業界の課題である生産性向上に直結する、省エネ分野への投資を応援する施策こそ最優先で実施すべきと訴え、政府の認識を問いました。萩生田大臣は、政府として取り組みを強化していくと述べました。

(3)再生可能エネルギー
 山崎議員は、再生可能エネルギーは、その安全性、経済性、CO2を排出しないなど、次世代のエネルギー源として理想的なエネルギーであり、太陽光発電、風力発電、水力発電、地熱発電、バイオマス発電など、さまざまなエネルギーを組み合わせてバランス良く導入することで、全体として安定した電源となると指摘しました。その上で、問題は、日本の場合、太陽光発電に偏っており、風力発電などの導入が伸びていないことにあると述べ、政府の認識を問いました。萩生田大臣は、関係省庁が連携して、さまざまな発電を促進していくと述べました。

(4)原子力発電
 原子力発電は、火力発電と同様、地震に遭遇すれば停止を余儀なくされ、大地震であれば重大事故のリスクのある災害に対して脆弱なシステムだと指摘しましたが、萩生田大臣は、原子力規制委員会をはじめ関係省庁、機関が連携して対応することとなっており、原子力を含めたあらゆる選択肢を進めることが重要と答えました。

(5)水素・アンモニアの利用
 山崎議員は、政府が利用を進める化石燃料由来の水素・アンモニアまでも非化石エネルギーと称して海外から輸入してまで利用しようとする施策には合理性がないと指摘し、政府に見直しを求めました。政府は、水素・アンモニア全体のクリーン化を目指すと述べました。

(6)雇用の公正な移行
 山崎衆院議員は、脱炭素社会への大転換に伴う「雇用の公正な移行」の実現が政治に課された課題であり、脱炭素社会の実現が、国民一人一人にとってチャンスであるようにすべきと述べ、政府の認識を問いました。萩生田大臣は、全省庁と連携して取り組むと答弁しました。

(7)未来世代への責任
 山崎議員は、持続可能で環境調和のエネルギー社会を実現することは、未来世代に対する私たちに課された責任と述べ、経産大臣の認識を問いました。大臣は、安全の確保や備えを大前提としてエネルギー政策を進めていくと述べました。