泉健太代表記者会見

2022年4月25日(月)14時40分~15時26分
発行/立憲民主党役員室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtu.be/Rve8nIYRf5U


■冒頭発言

■質疑


■冒頭発言

○新ポスター「生活安全保障」発表

【司会(事務局)】
 それでは、ポスターの発表会見を行います。冒頭、逢坂広報本部長から報告があります。

【逢坂広報本部長】
 皆さん、ご苦労さまでございます。逢坂誠二でございます。詳細については代表から後に改めて説明をさせていただきますが、ポスターの概要だけ私のほうから説明させていただきます。
 まず、今回のポスターですが、前回のポスターは4人が力を合わせるイメージのポスターでしたが、今回は政治家・泉健太を前面に打ち出して、とにかく真っすぐに政治家・泉健太を売る、というのは顔を覚えてもらう、存在を浸透させる、これが目的のポスターであります。
 このポスターを作る過程の中で、例えばラフな服装でありますとか、マイクを持って街頭演説をやっているようなものなど、幾つかのバリエーションも検討しましたが、さまざま議論をした結果、今はとにかく政治家・泉健太をストレートに売る、これが大切なことだろうということで今回のようなポスターになっております。そのために、顔は比較的大きめに、真正面を向いて、目線については優しさの中にも力強さがある、そういう写真としております。これがポスターのアウトラインでございます。
 そして、皆さんご承知のとおり、政治や全ての政策の目的、それは生活の安全を保障することにあります。特に今、不安が広がっている、この時代だからこそ、まさに政治が取り組むべき原点、「生活安全保障」、これをキャッチコピーとしております。そのコピーを、このポスターはどちらかというと横組みなのですが、横組みのポスターの中であえて縦配置をして強調するということを狙っております。
 また、我が党の原点であります立憲主義。これを大切にするということで、力強く大きなフォント、しかも漢字であえて立憲民主党という党名を配置しております。
 それから、党名の上に、改めて「もっと良い未来」というものを配置いたしました。これはいわゆるタグラインと言われるものですが、我が党の、ある種、性質や理念を表すものだと思っています。今の時代、非常に厳しい時代で、将来に明るさ、希望が持てないと言われていますが、政治こそが将来に明るい見通しを示す。その役割を担うのが立憲民主党であると。そういう強い思いを込めて「もっと良い未来」ということを配置させていただきました。
 ポスターの概要については、私からは以上でございます。代表のほうから「生活安全保障」「もっと良い未来」などについて説明をさせていただきます。

【代表】
 ありがとうございます。
 逢坂広報本部長からお話がありました新ポスター「生活安全保障」を作らせていただきました。これを全国で張って、皆様に立憲民主党の考え方を伝えていきたいと思っています。
 安全保障というのは、ナショナルセキュリティ、基本的には防衛の分野で語られてきたことだったと思います。一方で、ウクライナの今回のロシアによる侵攻を見ていても、単に軍事作戦ということ以外に、多くの国民・市民の悲痛な環境が報じられ、改めて戦争というのは軍対軍の戦いだけではないということを世界中が実感している時代だと思います。そういった意味では、安全保障も生活という観点から見ていく、これも極めて重要な考え方であると思っています。
 ですから、我々、これから「生活安全保障」という政策を訴えていくときに、例えば国民保護の観点、あるいは邦人保護の観点というものも重視しなければいけないし、そして、いわゆる兵器だけの戦争ではなくなっているということも踏まえて、この安全保障政策の中では、新しい分野、サイバーや宇宙、電磁波なんていうものも入ってきますが、通信ですとか、民間の普通の生活に関わる分野もこの安全保障に密接に関わってくるようになってきているということも含めて、我々この安全保障を考えていきたいと思っております。
 この安全保障という文脈からすれば、このウクライナ情勢で、今、何が起こっているか。もちろん軍事的な動向ということ以外に、今回のウクライナの紛争によって世界中の経済や流通が大きく混乱して、日本でも物価高が進んでいる状況です。人間の安全保障という考え方、言葉、これは広く国連の中でも使われてきたわけですが、これまでは貧困とか南北格差とか紛争とか、主には発展途上国の中で使われてきた言葉でありましたが、今や先進国の中でも広がる格差などで人間の安全保障ということも語られるようになってきている。そのほかにも食料安全保障、エネルギー安全保障、さまざまな安全保障が国民の課題として持ち上がるという時期が来ていると思います。経済安全保障についても今国会で主要な国会でのテーマとなりました。そういうさまざまな安全保障というものを我々は生活の目線から見ていく。生活者目線から政策を打ち出していくというのが、まさに立憲民主党。その意味で、この「生活安全保障」という言葉を我々としてこれから参議院選挙に向けて訴えていきたいし、この言葉を起点にして各政策を発信していきたい、展開していきたいと、このように考えております。
 この「もっと良い未来」ということについても、先ほど逢坂広報本部長からお話がありましたが、私たち立憲民主党は前向きで建設的な政策をこれまでもずっと訴えてまいりました。国民の皆様に私たちが「もっと良い未来」を作り出す政党であるんだということをぜひ強く打ち出していきたい。そんな思いも込めて、この「もっと良い未来」という言葉を、立憲民主党の党名が出てくるところには常にこの言葉が共に表示されていくように、我々の持つ基本的なイメージとしてこの言葉を展開していきたいと考えております。
 ぜひ皆さんにも、「生活安全保障」、この言葉をさまざまな機会にお使いいただいたり、あるいは、さらに今後の政策展開の中でこちらのほうをより理解を深めていただければと思っております。
 まず、私からは以上です。

【司会(事務局)】
 では、ポスターの関連に限ってまずご質問をお受けしますので、ポスターの関連でご質問のある方は挙手をいただいて、指定された方は後ろのスタンドマイクでご質問ください。

【毎日新聞・宮原記者】
 こちらのポスターについて配られている資料だと「『生活安全保障』篇」と書いてあるが、これから参院選が6月22日から始まる中で、参院選に向けては別にポスターを作ったりするのか。つまり、今回のポスターが参院選に向けてどういった位置づけになるのかというところと、このポスターを全国どのぐらい配布してどういったふうに使っていくかというところをまずお願いしたい。

【逢坂広報本部長】
 基本的にこのポスターは、参院選に向けてこのポスター一本で行く考えでおります。だから、これを使ってとにかく参議院選挙にどーんと戦いを進めていく。その意味で、きょうキックオフというようなことになると思います。
 それから、全国へ配布する枚数ですが、これは従前とほぼ同じぐらいの数万枚を予定しておりますので、きょうのこの記者会見を皮切りに、もう全国に指示をして、さまざまな場面で張ってもらおうと思っています。日程的に言うと、もう発送の手続も終えておりますので、あす、あさってぐらいには全国に届くのではないかと思っています。

【毎日新聞・宮原記者】
 「生活安全保障」という言葉を今回全面に出されたということで、いろいろな見方はあると思うが、全て漢字でちょっと堅いイメージを受けたり、冒頭の説明でもあったがどうしても安全保障という言葉からすると防衛的あるいは保守的なイメージも浮かびやすく、逆に言えばやわらかいイメージが少ない部分もあるのかなと見受けられる。例えば先週の両院議員総会でもそういった部分については一部異論もあったと思うが、そういったところがありながらも今回の「生活安全保障」を前面に出すのは一体どういう意味があるのか伺いたい。

【代表】
 真正面からこの安全保障というものにも今向き合う時代だと思いますし、それは立憲民主党としても当然その姿勢ということです。
 まさにいろいろな議論が出たり、賛成や反対や、そういう話が巻き起こることがむしろあってよいことだと私は思いますし、これを立憲民主党が正面から掲げることで、当然安全保障の議論もそうですし、国民生活のさまざまな分野の安全保障についても議論がより深まっていくというのは我々が望んでいることなので、堂々と真正面からこれを訴えていきたいと思います。

【読売新聞・北村記者】
 このポスターをご覧になっての率直な代表としての印象、出来栄えについての自己評価をお願いしたい。

【代表】
 たくさん写真を撮ったのですが、いい写真を選んでいただいたのかなと思っています。顔が大きいなと、改めてこのポスターサイズになるとだいぶ顔が大きいなとは思いますが、立憲民主党は地方・地域を大事にする政党なので、本当に国道沿いや畑の中、さまざまな遠くからでも見ていただいて一見してわかるポスターをという話も受けていましたので、その意味ではめり張りのあるポスターになったのかなと思っています。

【読売新聞・北村記者】
 逢坂さんから冒頭、泉さんを前面に押し出す、売り出すんだという狙いについてご説明があったが、泉代表自身、全国を回られている中で、ご自身の知名度・浸透度というものについてどのような手応えをお持ちになっているか伺いたい。

【代表】
 そうですね、今まであまり積極的に目立つということをしてこなかった政治活動でしたが、当然党代表であればそんなことは言っていられないわけで、最近やはり地方出張をすると駅や空港で声をかけられたり振り向かれたりということは増えてきたなと実感していますので、もっともっと増やさなければいけないなというつもりで、このポスターの力もかりながら知名度を上げていきたいと思います。

【新潟日報・山田記者】
 前回作った4人並んだポスターがあったが、そちらの例えば評判はどうだったのか。それと比べて今回のポスターはどういうところを変えてみたとかいうのがあったら教えていただきたい。

【代表】
 結構、元々考えているとおりの想定で物事を進めています。
 一番最初の1作目というのは代表選直後であって、まさにこの4人が代表選を戦ったということで、そのある種の知名度というか、代表選のときの戦いの果実を生かして作ろうという観点と、そして、この4人が結束して立憲民主党の新しい時代を築いていくということの両面で、もちろん対外的に作るのがポスターなのですが、党内の仲間たちにも、この4人が党の顔として取り組んでいくぞと、力を合わせていくぞということを伝えるポスターとして、これは僕は結構気に入っているポスターで、そういう役割を果たしたのかなと思っています。
 そして、当然参議院選挙を踏まえてということになれば、春ぐらいには第2作の一人ポスターがあるぞということも、当初から、この4人のポスターを作ったときからそれを意識しながら、春にこの一人ポスターができるのであればこそ第1作はこの4人でいこうということも考えて作ったポスターでしたので、その意味では来るべきときが来たという感じはしています。

【司会(事務局)】
 ほかにポスターの関連でご質問ありますか。
 では、その他の話題で代表からご発言ありますか。

【代表】
 では、ポスターの発表についてはこれで終わらせていただきたいと思います。

○知床沖観光船遭難事故について

【代表】
 まず一つは、北海道の知床の船舶の事故です。今まだ捜索も進行中ということでありますが、このような船舶事故が起きてしまったことというのは本当に残念でありますし、一刻も早い全員救助ということを改めて望むものであります。
 今、海上自衛隊、地元漁協等々が全力で捜索をしているということだと思います。ニュースの報道だと、海ですから、時間が経てば経つほど広範囲になってくるというふうにも聞いていますので、この捜索に全力を挙げているところ、その今後の進捗を見守りながら、一方で、なぜこういった事故に至ってしまったのかという原因の究明ですとか、今後責任の明確化というものも当然出てくると思いますが、ご家族の方々に対する情報などがまだまだ行き届いていないのではないかと言われていますので、その辺は現地・斜里町も含めて、今、一生懸命努力をされているところだと思いますが、できる限りご家族に寄り添って、今後の救助が進む、また情報提供が進むということを望みたいと思っております。

○JR福知山線脱線事故から17年

【代表】
 また、関西ではJRの福知山線の事故から17年ということになりました。
 私も当時、私の知り合い、後輩の友人が同社大学の学生だったということもあって、そこで命を落としたという話を後輩からも聞いたことがあります。それぐらいに、この関西では特に、全国でもそうですが、衝撃的な事故でありました。
 さまざま、「日勤教育」などを含めて見直されたものもありますが、あらゆる公共交通は、こうした乗客の安全ということを最優先に、惰性ではなく常に新しい気持ちで取組をしていく必要があると思いますので、改めて福知山線での事故で亡くなられた方々にご冥福をお祈りして、多くの方々がけがをされ、今も後遺症・障がいを背負って生活をされている方々がありますので、その皆様に対して、JRはもちろんのこと、国としても支援をしていくという、生活の困ったことに対して制度を使ってできる限りの生活の支援をしていかなければいけないと思っております。

○参院石川補選の結果について

【代表】
 あとは石川の補欠選挙ですね。我々の仲間・小山田経子さんが残念ながら敗れるという結果になりました。
 短期決戦という中でありました。約1カ月間、出馬表明から1カ月を切るという中での選挙だったわけですが、そういった中で6万票近くのご投票をいただいた。これはもう感謝しかございませんし、地元・石川県連からも、候補者を擁立して戦って、本当に次につながる戦いとなったと、党本部、また全国からの応援にも感謝をしたいと、そういう声も石川県連から届いております。
 この特に保守の強い石川の中で、立憲民主党が今の政権に対して候補者を擁立して選択肢を明示したということは、大きな戦いにおける前進だったと思いますので、引き続きこの石川での戦いを糧にして全国での勝利に向かっていきたいと思っております。


■質疑

○「石川補選結果」「参院選に向けた取組」について(1)

【朝日新聞・神澤記者】
 石川補選で、結果的には3倍以上の差がつくという結果になった。この結果についてはどのようにお考えか。

【代表】
 今お話ししたとおりです。

【朝日新聞・神澤記者】
 今回の結果、ここで得たものを糧にしてというお話があったが、今回かなり厳しいということは確かにわかっていたわけだが、どういったものが選挙戦の中で見えてきたか。また、課題としてこの2カ月で取り組もうという何かお考えがあればお願いしたい。

【代表】
 やはり地域基盤を作るというのは一朝一夕ではないということだと思います。県連所属自治体議員が7名という、非常に少ない中で戦うということでもありました。その意味では、地域から着実に信頼を得ていくという、一つは地域基盤を強化する。それは党員やサポーターを集めていくということでもあるし、地域で共に活動する自治体議員を増やしていく、その延長線上に国会議員の数が増えていくということだと思いますので、地域基盤の強化、地道な活動、こういうものを全国で改めて大切にしていきたいと思います。

【朝日新聞・神澤記者】
 今回は代表も2度入られ、幹部、党の要職を歴任された方も何人も次々に入られた。今回の選挙戦で得られたものというのは、どのようなところを考えていらっしゃるか。

【代表】
 そうですね、本当に力量の差が与党とある中で、仲間たちに呼びかけて、ベテランから新人まで一つの選挙に精力的に入っていくということそのものが党の結束にもなったと思いますし、一体感にもつながったと思います。
 そういう戦いを石川県連から見たときにも、やはり先ほどのような感謝の言葉ということになったと思いますし、党内も、もしこの戦いで候補者を擁立していなかったとしたら、それこそ何の活動もないまま石川の選挙が終わるということにもなったわけで、間違いなく党の活気にもつながってきていると思いますし、幹部も、今回のこの戦い方と結果を踏まえて次なる対策を打つということにもつながっていくと思います。

【朝日新聞・神澤記者】
 今回の3倍という結果は、普通の選挙でもかなり大きな差が開いたと感じている。このことがほかの野党との候補者調整などに与える影響は何かお考えか。

【代表】
 いえ、ないです。

【朝日新聞・神澤記者】
 この3倍という差がかなり大きなものだったというふうに、特に石川の事情がわからない人には捉えられることもあると思うが、今回の結果というのは、ネガティブな面はどのようにして党内に発信というか、皆さんが酌むべきだとお考えか。

【代表】
 先ほどお話ししたとおりです。

【時事通信・眞田記者】
 石川補選の関係で一点伺いたい。投票率が3割を切る形になった中で、今回6万票という得票が得られた。ただ、自民党に対して3倍の差が開いているという中で、政権の選択肢として立憲民主党としての存在感を示せたとお考えになるか。その辺の評価をお聞きしたい。

【代表】
 先ほどもお話ししたように、候補者擁立が1カ月前よりも短い、4月24日投票で3月26日の出馬表明ですので、まず政党としても県内全域に浸透していくということは道半ばの段階で投票日を迎えたということだったと思いますし、それに加えて、先ほど話をしたように浸透させていくための党組織ですね。自治体議員が7名ということなので、いわゆる党所属自治体議員がいない自治体も数多く県内にはあるという状況ですから、同時多発的に候補者や党の政策を訴えるということについても、まだまだ今の自民党とは力の差がある。特にこの石川では、全国的にも保守が強いと言われてきた地域ですので、その中で近藤和也衆議院議員が国会に上がってきて、そこについては石川の中での努力というのはこれまでもしてきたところではありますが、いろいろな意味で、今言った自治体議員の数や、そして出馬してからの期間の短さ、そういうものが今回の投票結果になったのかなと思っております。
 ですから、こういうものを我々として克服していかなければいけない。すぐには、全部の選挙区でひっくり返すということは、それは大変なことかもしれないけれども、でも、この戦いがその再生の一歩というか、新しい一歩になってきているのではないかと思っています。

【産経新聞・澤田記者】
 石川補選に関して、代表の発言をお聞きしていると、党にとってはダメージはなかったというふうにおっしゃっているように聞こえたが、そういう認識でよろしいか。

【代表】
 ダメージって、どんなものですかね。

【産経新聞・澤田記者】
 例えば、参議院選挙の前哨戦と位置づけられていた選挙で、泉代表就任後初の選挙ということで、そういったイメージに傷がつくとか、そういったダメージがあったのかなというところでお聞きしたい。

【代表】
 たぶん、あまりないと思います。あまりないと言うと変ですが、もとよりチャレンジャーですので、戦いで、ボクシングで相手から当然パンチは受けるわけですし、こちらはチャレンジャーですから、向こうのほうが勢いよく攻めてくるというのも当然予想されることなので、そういう中でまた立ち上がっていくということだと思います。

【産経新聞・澤田記者】
 石川の投票結果を見ると、立憲民主党の候補と共産党の候補を足しても自民党候補がダブルスコアで上回っている。ということは、こういった保守が強い選挙では野党が一本化しても勝ち目は薄いのではないかという判断になりかねない一方で、泉代表がおっしゃったように、党を浸透させるためには戦ったほうがいいという判断になると思うが、保守が強いところでは野党の一本化よりもそれぞれ立てたほうが得策だという判断になり得るというお考えはあるか。

【代表】
 それは、誰が判断をするという。

【産経新聞・澤田記者】
 立憲民主党を含め、野党各党。

【代表】
 各党でまた考え方は違うのかなと思うのですが、この石川の戦いの前から、そもそもそういう考え方を持っている野党幹部はいると私は認識していますし、そういう声は何度か聞いたことがあります。もう去年の年末ぐらいからも、例えば、これまでの参議院選挙で一度も野党が勝ったことがない選挙区については、もう1人区であっても各党が立ってもいいんだということをおっしゃった方もいたと思います。ですので、この石川で別に何かが始まったことではないのかなと思います。
 そういうことで、だから無駄なのかという話になると、またそれはそうとも言い切れないところもあって、国民、地域地域の有権者・県民の皆様にとってわかりやすい構図と映ったり、候補者調整をして1対1で戦うとか、そういうことによって生まれてくる票というのも確かにあるのかなと思いますので、双方の考え方があるのかなと思います。

○知床沖観光船遭難事故について

【北海道新聞・袖山記者】
 知床の観光船の事故について伺いたい。今回、乗客に関してはおそらく何の瑕疵もないと思われるので、状況がよくわからない状態ではあるが、一般の方が観光を楽しむというごく当たり前の日常の中でこういう事故が起こってしまったことへの、もう少し詳しい受け止め。2点目が、自衛隊と海保の連携だが、きょうの会見によると自衛隊は当日午後7時40分に災害要請を受理したということだが、海保と自衛隊の連携体制についてどのようにお考えになるか。あとは北方領土周辺の捜索に関してだが、今、ウクライナ情勢もあってロシアと日本の間にも緊張感があるが、こういった捜索の状況についてどのようにお考えになるか。

【代表】
 今、必ずしも情報が伝わり切っていないところ、特に北海道から離れていればいるほど不確かな情報みたいなものもあるかもしれませんし、何か確定的にわかったことが、一つ一つ事実が確認されていく中で明らかにされていくのだと思います。先ほどお話ししたように、今はとにかく、まず全員救助に向けて、海保、自衛隊、そして地元漁協が最大限の努力をしているということは間違いのないことでありますので、いつどのような連絡がやりとりをされたかとかは、私もよく事実を確定的に理解してから、何かもしそこにあるとすればコメントしたいと思います。現時点では何もございません。
 また、本当に乗客は何も、きちんと、おそらく船から、運行会社から言われた指示に従ってルールを守って乗船されていたのではないかと、これもそう想像をするわけで、先ほどの福知山線の事故もそうですが、だからこそ運行側が安全対策というのは万全にしておかなければいけない。気の緩みがあってはならない。どんなに慣れていても常に新しい気持ちで乗客の命を守るという使命感を持ちながら、観光を楽しんでいただく(運行をする)必要があると思います。そういったことができていたかどうなのかということも今後問われていくことではないかと思います。

○「石川補選結果」「参院選に向けた取組」について(2)

【毎日新聞・宮原記者】
 先ほどの産経新聞の質問とも多少かぶる部分があるが、今回野党を一つの候補にまとめることはなく選挙になったわけだが、石川という保守地盤のところでなかなか厳しい戦いだから今回は致し方なしという評価なのか。それとも、参院選に向けての課題として今後なっていくという認識なのか。そこはいかがか。

【代表】
 あまり、石川だから仕方がないというのはなかったですね。これまでの議論、石川県連とのやりとりでも、党本部の中でも、どこどこだから仕方がないという話は、あまりどころか一切ないですね。
 一義的には石川県連がどのような構図を作って戦っていくか、態勢をつくっていくかということの県連とのやりとりの中で、我々として今回この小山田選対を組むということをしてきたわけです。ですので、これは各県によってもそれぞれ歴史や事情というのは異なってくるのかなと思いますので、石川においては、我々の候補者がそれこそ先ほど話したように3月の下旬に立候補に至るという経過も含めて、調整だとかということについても、それは果たしてそこから可能だったかどうかというのもあるでしょうし、我々としてはとにかく今回は立憲民主党としての候補者を出すというところをまずは最大限努力をして、それに到達し、そして戦いをしていくということだったということですね。

【毎日新聞・宮原記者】
 仕方ないということではなかったと。参院選に向けて、では、保守地盤が強いようなところでもなるべく、特に1人区においては野党で候補者はできる限り調整していくという、そういったお考えということか。

【代表】
 まず、都道府県連にさまざまに事情を聞いて、これまでも我々は調整を、それこそ候補者調整を希望する希望しないということも含めて聞いてくるということになっていくと思います。これからも。ですので、その中で候補者調整をやっていくやっていかないというのは、それぞれの地域ごとにもばらつきが出てくるのかなと思います。

○新ポスター「生活安全保障」について

【フリーランス・小山記者】
 先ほどちょっと聞きそびれてしまったが、こちらの「生活安全保障」という言葉だが、与野党含め国会議員の中にはどれほどこの言葉を使う方がいらっしゃるのか。今現在何割ぐらいという感触か。

【代表】
 ちょっとよくわからないです。

【フリーランス・小山記者】
 この言葉は泉さんが作られた言葉というよりは、国会議員で何人か使う方いらっしゃいますよね、こちらの言葉。

【代表】
 この言葉は、党で作った言葉です。

【フリーランス・小山記者】
 そうすると、立憲の方がお使いになるということですね。

【代表】
 そういうことですね。

○参院選に向けた取組について(3)

【フリーランス・小山記者】
 おととい幹事長のほうから、大阪維新への対策として、菅直人最高顧問を特に立てていくということで報道があったが、そちらの件と、大阪の立憲の候補について代表からアピールというかご紹介をお願いしたい。

【代表】
 大阪の候補は、私はある意味同期でして、2000年の衆議院選挙のときに一緒に立候補した仲間の一人です。私は京都3区、彼は大阪19区だったと思うのですが、ただ、そのときから私にとっては先輩でしたので、若手の青年局ですとかの先輩でしたので、その頃から颯爽としたイメージや、政策マンというイメージを持ってきた方です。その後、海外で勉強・研究をしたり、あるいは国会議員の政策秘書を長くやってきていますので、政策能力はもう即戦力の方です。直近で言うと斎藤嘉隆参議院議員の政策秘書をやってきたという方で、出身が大阪の高石なのですね。それで19区から立候補したということが2000年のときだったのですが、改めて、この大阪の出身地で、この立憲民主党の旗を立てて、府民の皆さんの声、これを集めていきたいということで立候補に至ったと。
 菅直人最高顧問は、これまで大阪で進められていることだけれども、カジノの問題ですとか、あるいは維新の進める政治というものに、物を申していかなければいけないという強い思いを持っておられるということで、ご本人からのお話があって、ぜひこの大阪の選挙をサポートしたいということでありました。大阪府連とも相談をしながら、さまざまなご意見やご指導をいただくということになっているということです。

【フリーランス・小山記者】
 一部気にされている方も多いと思うが、今回選対に入ることができなかった小沢一郎さんについては、今回の参議院選挙ではどのように活躍されるというふうに。

【代表】
 この前の石川の補欠選挙でも、やはり小沢先生の石川入りというのは、我々にとっても鼓舞されるものでありましたし、そして小沢先生独自の動きというのはやはり影響力があるなというふうに感じています。総合選対に名前は確かに連ねてはいないのですが、全国各地で小沢先生に選挙の支援を受けたいという仲間たちは数多くおりますので、進んでそういう仲間たちにいろいろな指導をしていただいていると、また支援もしていただいていると認識をしていますので、ある意味、皆さんからすれば、神出鬼没かもしれませんが、小沢先生らしい運動論で仲間たちの支援をしてくれると思います。

○ダボス・アジェンダでの首相演説について

【フリーランス・小山記者】
 先ほど、苫米地博士のツイッターに、ちょっと前のことだが、2022年1月、岸田さんが、これはダボス会議での発言だったということだが、グレートリセット後の世界に向けてというような発言をしたことに関してリツイートがあり、ちょっと盛り上がっている。このグレートリセットという言葉を一国の総理が使って、この人が言っている新しい経済政策というのは一体何なんだろうと、若い人も首をかしげているということだ。質問として難しいが、この件、まさに使ってというか、話題を喚起していくことはできないだろうかと思ったが、いかがでしょうか。

【代表】
 アドバイスとして承りたいと思います。