泉健太代表は6月10日、国会内で定例の記者会見を行い、(1)参院選に向けた取り組み(2)訪日観光客の受入れ(3)首相のアジア安全保障会議への出席(4)立憲民主党の法案提出(5)物価高対策――等について話しました。

 昨日、党内で全国幹事長選挙対策責任者会議を開き、泉代表が地方組織に向けて檄を飛ばし、各地方組織からは選挙対策に関する状況について話があったことを報告しました。

 今日から訪日観光客の受入れが解禁されたことについて、オミクロン株以降も新型コロナウイルスの変異が続いていることから、「海外の情報をよく収集して、感染力の高いウイルスの有無等を含めて機動的に水際対策を展開していくのが必要だ」と考えを示しました。

 岸田総理がアジア安全保障会議に出席することについて、予算委員会で泉代表が中国との首脳会談をするように求めた際に「できない」と答弁を行ったことを取り上げ、「報道で米中の防衛大臣会合がありうると聞いている。中国側と対話ができないなんておかしな話であり、引き続き対話を重視した外交に変わってもらわないといけない」と求めました。
 また、北朝鮮のミサイル発射や核実験が取りざたされている中で、他国の首脳が参加しない国際会議のために岸田総理が日本を離れることについて「よく説明をしていただく必要があるのではないか」と疑問を示しました。

 立憲民主党が、8日に選択的夫婦別姓法案、性暴力被害者支援法案、LGBT差別禁止法案、等のジェンダー関連の法案を含め多くの法案を提出し、さらに今日10日に多文化共生社会基本法案を提出したことに触れ、「必要な法案を国会に提出しているが、与党がなかなか審議に応じてくれないということがある。そういう姿も国民の皆さまには知ってほしい」と訴えました。

 昨日、内閣不信任決議案を提出し趣旨弁明を行ったことで、「物価高対策のない岸田政権の姿そして物価高対策のある立憲民主党の姿を明確に問うことができました」と述べ、「賛同を得るに至らなかったというのは残念でありますが、われわれとしては姿勢を明確にして全国に訴えていきたい」と力を込めました。

 参院選が間近に迫る中、どのようにシフトしていくかを問われると、「今の物価の現状、そしてわが国が欧米に比べて低い金利の状況が続いていて、円の一人負けの状態だ。岸田インフレ、黒田円安について危機感をもっと発信したい」と危機感を示しました。そのうえで、「予算委のやり取りの中でも、岸田総理は国民の側から今後どのような声が上がってくるかを受け止めて予備費を使っていきたいという悠長なことを言っている。だからこそ、国民の声をもっともっと高めていく必要があると思いますので、そのことに全力を尽くす」と強調しました。