【代表談話】長崎の原爆の日を迎えるにあたって
立憲民主党代表 泉健太
本日、私もこの長崎の地で皆様とともに犠牲者を追悼し、平和を祈念させていただきます。ご遺族や今なお被爆の後遺症に苦しまれている方々に対しましても、心よりお見舞いを申し上げます。
政府は原爆症認定に関して昨年7月、広島高裁が「黒い雨」訴訟で原告全員を被爆者と認定する判決をくだしたことを受け、上告しないことを決めました。ところが本年4月、長崎の被爆体験者訴訟では広島高裁判決を否定するような書面を地裁に提出しました。立憲民主党は、まずもって政府に対し、自らが高裁判決を受け入れ、上告しなかった事実を踏まえ、早期の救済を行うよう働きかけてまいります。
ロシアがウクライナに武力侵攻し、核兵器の使用をも示唆するという未曽有の危機の中、核兵器禁止条約の第1回締約国会議が本年6月にウィーンで開かれ、「核兵器の使用や威嚇は国連憲章を含む国際法に反するものであり、いかなる核による威嚇も明確に非難する」との宣言が採択されました。このような国際規範化の意義は極めて大きいと考えます。
一方で、この危機に乗じ「核共有」の主張まで現れています。広島・長崎の皆様をはじめ世界の多くの皆様による核兵器廃絶の長年の努力に反する主張であり、容認できません。
立憲民主党は、非核三原則を堅持し、憲法の平和主義を堅持し、国際協調と専守防衛を貫きます。そして、唯一の戦争被爆国である日本こそ、「核兵器のない世界」にむけて、先頭に立って努力することが使命であり、責任であると訴えます。
NPT再検討会議を含め、核軍縮・核廃絶の具体化に全力を尽くすことを立憲民主党はお誓いいたします。