立憲民主党ジェンダー平等推進本部は8月10日、自衛隊内での性被害を告発した五ノ井里奈さん(元自衛官)からヒアリングを行いました。

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 五ノ井さんは、この間動画配信チャンネルや週刊誌で自衛隊における自身の性被害体験を実名で公表されてきました。ヒアリングで五ノ井さんは、配置先の隊でセクハラは日常的に受けていたが、昨年8月の1カ月間に及ぶ訓練期間中に受けた性被害で限界と思い告発に至ったと述べ、宿舎での宴会の一室で10数人の男性隊員が見ている前で、複数の男性隊員から受けた強制わいせつの内容を声をしぼり出すように語られました。

 東日本大震災の被災地宮城県の出身である五ノ井さんは「震災で自衛隊の方に助けていただいて本当に感謝している。だからこそこういう経験をしてほんとうに残念だった。防衛省には徹底的な再調査をしてもらって、厳正な処分と謝罪を望むとともに、もっと女性隊員が安心して勤務できるような環境を作ってほしい」と話されました。

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 ヒアリングに同席したオンライン署名プラットホーム「チェンジ・ドット・オーグ」の加藤悠二さんは「五ノ井さんをサポートする人たちの声を可視化をしたいと思い、オンライン署名立上げのお手伝いをした。現在6万人の方から賛同いただいている」と述べ、五ノ井さんの行動への共感が広がっていることを報告されました。また、署名と同時に被害アンケートも実施し、9日時点で99件の具体的な被害報告が寄せられていることも語られました。

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 この日のヒアリングを積極的に呼びかけた長妻昭衆議院議員は、五ノ井さんの勇気ある行動への敬意を表明したうえで、「五ノ井さんの告発を受けて全国で同じような被害にあった多くの人から声が上がっている。これを機にまっとうな組織に変えるために、防衛省は熱意をもって取り組んでいただきたい。そして第三者の調査をきちんと入れて、他の案件も含めて全容の解明を行うべき。党としても政府への申し入れを含め、全力で取り組みたい」と語りました。

 ヒアリングはジェンダー平等推進本部長代行の岡本あき子衆議院議員の進行で、衆議院から枝野幸男、渡辺周、阿部知子、山井和則、小宮山泰子、末松義規、大河原雅子、桜井周、早稲田ゆきの各議員、参議院から小西洋之、岸真紀子、村田享子の各議員が参加し、活発な意見交換が行われました。

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