立憲民主党など野党は10月13日、旧統一教会問題に関する第20回目となる国対ヒアリングを実施しました。全国霊感商法対策弁護士連絡会が11日、宗教法人法第81条1項に基づき旧統一教会の解散命令を請求するよう文部科学大臣らに申し入れを行ったことを受け、弁護士連絡会の木村壮、阿部克臣両弁護士から話を聞きました。さらに解散命令について関係省庁や議員と意見を交わしました。(参考:弁護士連絡会ウェブサイトの公開申入書 https://www.stopreikan.com/kogi_moshiire/shiryo_20221011_monka.htm

 宗教法人の解散命令は宗教法人法第81条1項で、所轄庁や利害関係人、検察官の請求または職権で「法令に違反して、著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる行為をしたこと」を理由に裁判所が命令できるとしています。

 宗教法人法の解散命令を受け解散しても、宗教法人格を失い税制上の優遇措置は受けられないものの任意の宗教団体として活動は可能であるとした上で、木村弁護士は解散命令の文化庁と弁護士連絡会との見解の違いについて説明。文化庁は、オウム真理教解散命令事件の抗告審判決を根拠に教会の役職員が刑罰を受けていないことを挙げ、また裁判に勝てるか分からない状況で解散命令の請求はできないとの見解に対し、宗教法人法に「刑法に限定する」と明記されておらず、被害が拡大する中、質問権すら行使していない文化庁の消極的な姿勢を批判しました。

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木村弁護士

 阿部弁護士は、これまで宗教法人法の解散命令はオウム真理教など2例しかなく、この2例を元にしか請求しないという文化庁の論理はおかしいと指摘。判例がないのは請求しないからだと述べました。

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阿部弁護士

 山井和則衆院議員(党対策本部・副本部長)は、解散命令で今の信者のみなさんが差別を受けたり生きづらくなるのではないかとの懸念の声があるとして、「私たちは、個人の信者さんを批判をすることは一切ない。個人の信者さんを大切にする。しかし団体としては問題があるのではないか」との立場を説明しヒアリングを終えました。