岡田克也幹事長記者会見

2022年10月18日(火)15時45分~16時20分
発行/立憲民主党役員室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtu.be/-skRuAr7S1E


■冒頭発言

■質疑


■冒頭発言

○第60回常任幹事会を開催

【幹事長】
 まず、常任幹事会のご報告をしたいと思います。幾つかございます。
 一つは、資料にありますように、党本部の異動の届出であります。これは形式的な話ですが、党本部について、実質的には今、三宅坂ビルですが、名目上はふじビルということになっております。これを三宅坂ビルということにいたします。結構これは手続が大変なのですね、各県連や総支部の届出も変えなければいけませんので、12月1日を基準にして変えようと思っております。
 それから、党の定期大会の開催ということですが、日にちだけ申し上げておきたいと思います。今の予定は2月19日であります。どういう形態でやるかは、そのときの感染状況その他を見て決めたいと考えております。
 それから、もう一つ。ここには書いてありませんが、先般来、地方議員の旧統一教会の接点調査を行ってまいりました。最初に7月26日に、西村幹事長のときに、国会議員とあわせて地方議員についても個々に調査を要請して調査票を発出したわけであります。9月27日に、改めて私から各都道府県連の幹事長に対して、所属の自治体議員に対して接点を確認して報告するよう要請いたしました。その締切りが10月14日だったということで、結果が出そろいました。10名に満たない方でございました。それ以上の詳細は、自民党が調査すらしていないという状況の中で、申し上げることは控えたいと考えております。また大きな追加とか、そういうことがありましたら、ご報告したいと考えております。
 あとは、各報告がありましたが、資料の一番後ろをご覧ください。選対の、統一地方自治体選挙における候補者の擁立方針というのが載っております。これも承認されたものでありますが、私の名前で各都道府県連に発出したいと考えております。
 基本的には(1)(2)(3)と書いてありますが、(1)のところ、「立憲民主党公認および推薦の候補者を中心に、友好・協力関係を築ける無所属や他党の議員・候補者まで含めた会派を同じくする議員の勢力の拡大を図る」ということであります。もちろん公認・推薦が中心ですが、ポイントは会派を同じくする議員を増やすということであります。
 (2)のところは、「各都道府県連において、友好・協力関係にある組織や団体等と協議・調整の上、複数擁立や空白区への新規擁立を図り、各候補者の選挙体制の構築を進める」ということであります。そういったことをある程度各都道府県連に任せるという意味も含まれております。
 3番目は、「女性候補者の積極的な擁立に最大限、努力する」と。
 こういう三つの方針をきょうご承認いただきましたので、早速私の名前で都道府県連に発出したいと考えているところでございます。
 以上が常任幹事会のご報告です。

○旧統一教会問題(1) 宗教法人法に基づく調査について

【幹事長】
 それ以外に、私から何点か申し上げたいと思います。
 一つは、予算委員会が昨日から行われました。旧統一教会について、政府のほうも質問権の行使ということが発表されました。これはやはり我々野党初め、メディアの皆さん、そして、さまざまな関係者の皆さんの努力の結果だと思います。こういう質問権を政府としてやることに従来非常に消極的な姿勢だったのですが、それを変えざるを得なかったというのは、我々野党も含めて、しっかりと問題点を、ヒアリングなどを行いながら、あるいは法案などを出しながらやってきた、その結果として質問権の行使ということを総理が言うということになったというふうに思っております。
 あとは、きのうも山井議員もだいぶ議論しましたが、これが時間稼ぎに終わるということであってはならないことで、やはり期限をある程度区切って、しっかりとした態勢を組んで、準備をしていく必要があると思います。文科省だけではなくて、例えば法務省とか、関係省庁からも人を入れて、ある程度の規模も確保して、精力的に進めてもらいたいと思っているところであります。

○旧統一教会問題(2) 「悪質献金被害救済法案」を提出

【幹事長】
 もう一つは、被害者の救済、そして新たな被害が生じないような規制について、我が党としては「悪質献金被害救済法案」を既に維新と協議して出しております。
 きょうは3党(自民・立憲・維新)の国対委員長会談も15時から行われたと聞いております。結果は私、承知しておりませんが。
 おそらく政府は年内ということは考えていなかったと思います。準備が間に合っていないと。だけど、既に法案はあります、我々野党がつくった法案が。中身はかなりしっかりとしたものです。ですから、これは被害者の救済が急がれますので、我々の法案をベースにして、そして、与党・野党で協議をして法案をつくることができれば、それが被害者にとっては一番いいことではないかと思っております。
 国対委員長会談の結果がどうなったか、ちょっと私は承知しておりませんが、そういう方向でぜひ進めてもらいたいと。一から政府・与党がつくっていくとなると、おそらく間に合いませんので。そして、結果は同じようなものになるはずですので。
 我々も我々の案が100%を完全なものだというふうに言うつもりはありません。与党のほうからもさまざまなご提案をいただきながら、よりよいものをつくっていければ、それが被害者にとって一番いいことだと考えているところでございます。

○「国会と内閣の関係」「安全保障」等について予算委で質疑

【幹事長】
 国会ということで、私も質問いたしました。もうちょっとメディアの扱いがあればよかったかなと思いますが、かなり本質的な議論ができたと思います。そういった議論を予算委員会の場でしっかり総理との間にするということも私は非常に大事なことだと思っておりますので、国会と内閣の関係、そして、安全保障に関する議論を中心に行わせていただきました。
 総理のほうから、核シェルターの設置などについては、あるいは邦人保護などについては、年末に向けて議論していくという、そういう発言をいただいたことは非常に評価できるというふうに思っております。
 ただ、非常に、最後は時間もなかったのですが、台湾問題について、私がかつての町村外務大臣の発言などを取り上げて、中国の武力行使には反対する、他方で、台湾の独立は支持しない、そういう考え方は今も維持しているのかと聞いたところ、お答えはありませんでした。台湾海峡の平和的解決を望む、これは従来から政府が言ってきたことですが、その範囲にとどまったわけであります。
 予算委員会で申し上げましたが、これは非常に不思議なことだと私は思っております。習近平総書記は一昨日の共産党大会の中で、武力行使は放棄しないということも言われました。もちろんそういう趣旨のことは今までいろいろな場で言われておりますが、共産党大会のその場で言われたのは初めてだと思います。それに対して、いや、そういう武力行使には反対だということがなぜ言えないのかというのは、私は不思議でならないわけであります。あえて言わなかったということは、では、それを容認するということなのかというふうに誤解されて取られてしまうかもしれないということだと思います。
 他方で、台湾の中で独立を目指す人が力を得てくると、これは中国としては看過できないということで、武力衝突の事態になる可能性はかなり高いと、これは多くの人が認めるところであります。そうならないためにも、台湾は大切な友人ですが、しかし、独立は支持できませんよという、そういう日本のスタンスをはっきり言っておくことは私は大事だと思います。アメリカは従来からそういったことを、最近も国務長官も言っておられるわけで、これも(答弁を)拒否されてしまったと。
 総理が何も言われなかったというのは、非常に誤解を招きやすいことではないかというふうに思っております。時間がありませんでしたが、この辺の総理のスタンスについて、改めてどこかでしっかりと確認しなければならないと思っているところであります。

○安全保障3文書の改定に向けた議論について

【幹事長】
 3番目ですが、安全保障3文書をめぐる与党協議がきょうから始まるということを聞いております。
 我が党としては既に先月29日に玄葉NC大臣を中心とする外交・安全保障戦略PTが設置されて議論が始まっております。私も先日は出席してまいりました。与党のほうで協議が進むに当たって、私はぜひ、与党の協議に当たっておそらく政府が資料を提出するという場面もあるのではないかというふうに思いますが、同じものは野党に対してもぜひ政府は示してもらいたいと思います。それから、一方で有識者会議もやっているということですが、有識者会議は議事録を公表してもらいたい。どういう議論をしているかということをきちっと伝えてもらいたいと思います。
 我々も、国会中ですから、いろいろな場面を捉えてこれからも議論できますし、それから、総理も維新の馬場さんの代表質問に対して協議をするような表現もされたわけであります。一方で、聞くところによると、これは予算編成の過程で最終的に着地するという話もあります。そうすると、もう国会は既に終わってしまっている。やはりそうではなくて、国会が開いた状態でしっかりこの3文書に関する議論を与党と野党が行う。そして、できればそれは共通の認識に立って議論できると。
 かつて、有事法制について、我々民主党時代に与党と協議しながら共につくり上げたこともございます。安全保障をめぐる議論があまりこう与党と野党で認識が違ったり、あるいは対立の状況に置かれるということは、なるべくそういう状況にならないほうがいいと私は思いますので、情報公開をしっかりしながら、あるいは、与野党で議論する場も確保しながら、最終的な着地点に至ればいいなというふうに思っているところであります。
 もちろん最終的に合意できるかどうかはわかりませんが、それを目指して努力をするということは、私は大事なことであると考えております。


■質疑

○石井参院議運委員長の発言について(1)

【共同通信・恩田記者】
 昨日の自民党の石井準一参院議運委員長の発言で、与野党共に波紋が広がっているが、今回、参院の議運の理事会がスキップされたということで、既に国会運営に影響が出ている。これについての幹事長のお考えをお願いしたい。

【幹事長】
 論外の発言ですね。しかも総理もいる場での発言だと聞いていますが、総理はそれに対して何か言われなかったのでしょうか。
 そして、時間どおりに終わったことがそんなに悪いことなのでしょうか。問題は議論の中身であって、(審議が)止まって時間が超過したとか、そういうことがないから野党はだらけているとか、私は全く理解できない、そういう発言ですね。きのうの議論は非常に中身のあるものだったし、先ほど言いましたように、総理のほうも、あるいは政府のほうも、かなり歩み寄らざるを得ないような、そういういい質疑が続いたと思っております。それを時間どおりに終わったから何かだらけているみたいな、わけのわからん議論は本当にやめてもらいたいと思いますし、やはりこのけじめはきっちりとつけてもらいたいと思っています。

【共同通信・恩田記者】
 ご発言の中で、けじめということがあったが、議運委員長の辞任、そこまで求めるかどうかのお考えはどうか。

【幹事長】
 それ以上のことは、これは参議院の話だし、幹事長である私が具体的に言うことは避けたいと思います。

○国会審議における資料掲示補助について

【フリーランス・堀田記者】
 予算委員会において質問者がパネルを使って、そのときに、きょうはお手伝いしてもらいますからということで選挙区とフルネームを言うが、これはきょう後藤さんが新潟6区の梅谷さんのことをフルネームで言った。きのう自民党も栃木2区の五十嵐清さんが手伝ってくれるということを言ったが、これらははっきり言って余分なことと思うが、どう思うか。

【幹事長】
 映像に映っている人が誰なのかというのは、やはり紹介したほうがいいと私は思います。

【フリーランス・堀田記者】
 何となく、公職選挙法の範疇ではないが、NHKが中継していて非常に視聴率も高いということで、あそこに出たいというような人がいるわけだが、そういうことについて不公平だとは思わないか。

【幹事長】
 公職選挙法は全く関係ないと思います。
 不公平というのは、誰と誰の関係で不公平なのですか。

【フリーランス・堀田記者】
 予算委員会の、そのパネルを持つ人と、持たれない人の関係で。質問者ではないが。

【幹事長】
 我が党ではそういう議論は出ておりません。

○党本部の異動届出について

【朝日新聞・神澤記者】
 先ほど冒頭でご紹介のあった、主たる事務所の所在地の異動について伺いたい。今の登記で長らくやってこられたかと思うが、なぜこのタイミングで変えるのか。また、今回、実質的に今使われているところだと思うが、そちらに変える理由を改めてお願いしたい。

【幹事長】
 やはり実態を表した住所でなければおかしいというふうに思うからです。

【朝日新聞・神澤記者】
 経緯としては、元々はふじビルに実態があったものが、三宅坂ビルのほうに実態が移っている中で、登記はそこに間に合っていなかったので、今このタイミングで、気づいた時点でやろうということだと。

【幹事長】
 当時のことはよくわかりませんが、(旧)立憲民主党と(旧)国民民主党がそれぞれ解散して新しい立憲民主党になったということですね。合流したということです。その段階で、職員の多くは三宅坂ビルに勤務しておりましたが、そこは経緯は私はよくわかりません、旧立憲民主党の本部があったふじビルが本部になっていたということです。
 その経緯はよくわかりませんが、実態を表すことは重要ですので、現に郵便物などが全部ふじビルに行って、またそこから運ばなければいけないとか、そういう弊害も実は、職員ヒアリングを今やっているのですが、そこからも出てまいりましたので、それはすぐ直そうということで直すことにしたということです。

○石井参院議運委員長の発言について(2)

【日本経済新聞・大澤記者】
 石井準一議員の発言について関連で伺いたい。本人は撤回されているが、昨晩の説明だと、本人は認めていないが、山際大臣のことと思われるが「瀬戸際大臣」と呼んで「首を取れるのか」というような発言もあった。他の野党からは、そういう問題意識があるのであれば自ら更迭なり辞任させるべきだというような意見も出ているが、こうした発言にまで踏み込まれたところについての所感を教えていただきたい。

【幹事長】
 幹部とはいえ、個々の議員の発言に私はあまりいちいちコメントする気はないんです。
 山際大臣も、きのう随分予算委員会でやり玉に上がっておりました。私は、問われているのは総理だと思うのですね。こういうさまざまな問題がある人を大臣のままにしておく岸田総理が問われているのであって、辞めさせるとか辞めさせない、首を取るとか取らないとか、そういう話ではないように思います。

【日本経済新聞・大澤記者】
 日程に余裕のない中での臨時国会で、この後、感染症法の改正案など重要法案もあり、立憲側からも対案を出す予定でいると思うが、そういったところへの懸念などがあれば教えていただきたい。

【幹事長】
 感染症法の審議は間もなく始まると思いますので、それが成立しないとか、それはわかりませんが、我々もしっかりと対案を出して、そして、ひな壇に双方座ってしっかり議論していきたいと思っています。それへの影響があるというふうには考えておりません。

○旧統一教会と地方議員の接点調査について

【テレビ朝日・森本記者】
 冒頭で、地方議員への調査の結果についてだが、自民党がちゃんと調査していない中では公表しないということだったが、自民党が出してきたら公表するとか、そういうお考えなのか。どういう方針なのか教えていただきたい。

【幹事長】
 自民党が本来きちっと調査すべきだと思います。しかし、全くそれをやろうとしないという中で、具体的なこれ以上のことを一方的に明らかにするというのは、バランスを失しているというふうに思っております。

【テレビ朝日・森本記者】
 内容は公表しないということだが、選挙に関わっていたりとか、そういったことはなかったということでよろしいか。

【幹事長】
 内容は先ほど申し上げたとおりです。

○旧統一教会問題について(1)

【NHK・岩田記者】
 きょうの予算委員会の旧統一教会関連のことで伺いたい。宗教法人に対する解散命令を請求するに当たっての総理の答弁の中で、民法の不法行為は入らないという解釈だと説明している。この発言について幹事長の受け止めをお願いしたい。

【幹事長】
 これはちょっと驚きました。宗教法人法上は刑事事件に限るということは何も書いてありませんので、事務方の政府の説明がそういうことを言っておられたのに「これは一体何を言っているのかな」というふうに思っていたのですが、総理がその答弁を踏襲されたというのはちょっと驚きで、本当にこれやる気があるのかなというふうに思います。刑事事件でなくても、破産に追い込まれたり、非常に厳しい状況になる人たちがたくさんいる。刑事で問題がないならいいんだというのは全く理解しがたいことだと思っています。
 根拠がないです。法律上の根拠がないことを、なぜ総理が言われたのか。これはなお予算委員会でしっかりと総理の真意を聞いていかなければいけない問題だと思います。

【NHK・岩田記者】
 今後、解散命令を請求することを検討するに当たって、どういうことを野党として求めていきたいというものはあるか。

【幹事長】
 まず、一つはやはり期限の問題です。これが単なる時間稼ぎに終わってしまってはいけないわけですから。一定の期限は必要です。
 同時に、やはり中身はしっかりとした中身でないと、裁判で解散が勝ち取れるかどうかわかりませんから、そういう意味ではやはり陣容をしっかり強化して、宗務課でしたか、そこのメンバーだけではもちろん足らないので、先ほど言いましたように、例えば法務省とか、関係省庁からも人を入れて、大きな固まりをつくって、短期集中でしっかりとまとめて、そして、何を聞くかということを固めるという作業が大事だと思います。

○統一地方選における候補者の擁立方針について

【NHK・岩田記者】
 別件で、冒頭にあった統一地方選挙の候補者の擁立方針だが、これは全国に発出するのはきょうということになるか。今週中にということになるか。

【幹事長】
 すぐ出すつもりですが、もう常幹を通りましたので、きょうか、あすには出すつもりです。

○「原発防護」「旧統一教会問題(2)」について

【フリーランス・安積記者】
 きのうの、幹事長の立場というよりも立憲民主党の議員として質問されたことについて伺いたい。特に原発に対してミサイルが飛んできたらどうなるかというような問答についてはすごく面白く見させていただいた。あの質問について、総理はちょっとまどろっこしかったが、岡田幹事長が外相の時代と今と違うのは、2014年の新3条件が加わった、要するに3要件が変わったというところだと思うが、これに照らしても総理の回答は厳しいかなとは思うが、これについてどういうふうにお考えか。

【幹事長】
 ちょっと意味がよくわからなかったのですが。

【フリーランス・安積記者】
 やはり国際情勢も変わっているし、日本の防衛に対する考え方も2015年の平和安全法制とかいろいろなところで状況が変わっていると思うが、今の技術的には完全に迎撃するのは不可能だと。幾ら何でも可能だというのは言えないわけで、あの辺りは面白く感じて見させていただいたが、そういうところでもう少し突っ込みがあれば議論が深まったと思うが、これからどういうふうにそれについて追及されるのか。

【幹事長】
 あまりメディアに書いていただけなかったので、ちょっと私は残念に思っているのですが、これはとても大事な問題で、あの場でも申し上げましたが、まるで、原発に高い大きな津波は来ないといって準備を怠った結果、あの福島第一原発の事態になった、それと今回は非常に似ていると思うのです。
 もう技術的には迎撃できないということは防衛大臣が答弁している。変則軌道で飛ぶものとか、超音速のものとか、それはもうできないとはっきり言っているわけです。原発を狙うだけの精度のあるものが、今、近隣の国が飛ばせるかどうかはわかりませんが。その精度を持ってですね。だけど、それが来たときにどうするのかということをちゃんと考えるべきだというのが私の提案だったわけです。
 しかも、原子炉はまだ強度はあるかもしれないけれども、建屋の強度というのは、水素爆発で屋根が吹き飛ぶような、そういう構造ですから。そして、その中のプールに使用済燃料が入っている。これは休止中の原発も含めて、ほぼ満タンに近い状態で入っているわけですね。それをどうするのかということについて、私は、今もう使用済みのものについてはプールから出して乾式キャスクに移すことで、それだけリスクが減らせるのではないかと。それをしっかりやるべきではないかと。今、電力会社が自主的にやることになっているのですね、基本的には。(乾式キャスクのほうが)リスクが少ないということは、(原子力規制委員会)前委員長も認めておられるわけですから、それを強制的に、必要があれば助成してでも強制的にやらせるべきだというのが私の主張です。それに対する、ちゃんとした答えはありませんでした。
 これだと、大きな津波は来ないといって実際に事故を起こした、それと同じことになりますよと。あのときには、東京電力の責任が一番大きかったわけですが、でも、保安院、経産省の責任も当然ある。今回はミサイルが飛んでくる話なので、また津波とは違うわけですから、より国の責任は重いですよと。だから、ちゃんと対応すべきではないかというふうに申し上げたわけです。かなり大事なことを私は言ったつもりです。

【フリーランス・安積記者】
 私は書きました。もう一つだが、これは旧統一教会の件で、要するに宗教法人法81条の問題だが、これは総理が民事は含まずという答弁をされていたが、これだったら山上容疑者の家庭は刑事にはたぶん引っかからないというか、私の判断では引っかかってこないという感じがするが、そういうものについては放置しなければいけなくなってしまう。そういうところについては立憲民主党は攻めていかれるか。

【幹事長】
 これは個々の話ではなくて、解散命令をかける要件として、そういう刑事的なものが必要だという話なのですね。だけど、そんなことはどこにも書いていないのです。破産する人が続出している、家庭が崩壊してるという、そういう場合は含まないって、何を根拠に言っているのか私はさっぱりわからないのですね。じゃあ刑事的なことで問題になった事例が出てこなければ解散命令はかけられないということになるわけですね。それは理解しがたい答弁でした。
 したがって、先ほど言いましたように、予算委員会でさらにしっかりと説明を求めていく必要があるというふうに思っています。

【フリーランス・安積記者】
 ということは、実質的な反社会性というものを追及されるということか。反社会性は構成要件に入っているとは思うが。

【幹事長】
 著しく公共の福祉を害するとか、そういう書き方ですよね。それが何に当たるかというのは確かに諸説あるのだと思います。まだ2例しかないのですが。しかし、刑事でなければだめだとは全然書いていないわけですから。
 だから、実際の具体的事例をしっかりと確定するという作業が、私は前からエビデンスが必要だと言っているのですが、いろいろなヒアリングとか、判例とか、かなりもうあるわけですから、それをきちっと整理して、こういうことがありますということでそろえた上で裁判所に持っていかないといけないだろうと思います。相当ひどい事例がもう既に我々わかっているだけでもあるわけですから、より幅を広げて、いろいろな相談案件も政府は把握しているわけですから、しっかりとしたものをつくって、裁判所に求めるかどうかの判断をする。それから、裁判所でもそれをしっかり主張するということが必要だと思います。