衆院法務委員会で4月18日、政府提出の「出入国管理法改正案(出入国管理及び難民認定法及び日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法の一部を改正する法律案)」について質疑が行われ、立憲民主党の鎌田さゆり議員らが質問に立ちました。

 鎌田議員は、出入国管理法改正は、2年前に廃案になり、それ以降提出が見送られてきたその背景の一つの理由に名古屋入管のウィシュマさん死亡事案があるのではないかと問いました。斉藤法務大臣は「それも踏まえて改正案を検討してきた」と答えました。

 鎌田議員は、ウシュマさんが「入国者収容所等視察委員会」に手紙を書いたが、最悪の事態を防げなかったことを指摘し、視察委員会の独立性と権限の強化をすべきところ、今回の改正案で手当されていないと批判しました。

 法務省は「団体から推薦を得て、法務大臣が任命していること、視察委員会は独立した立場で、被収容者から直接意見を聞くことも可能。国とは一線を画した機関であり、問題はない」と述べました。

 鎌田議員は、「視察委員会の機能不全が明らかになった。委員会の改革をすべき」と訴えました。

 鎌田議員は、最終報告書についても、曖昧な点などをもう一度再検討し、その上で改正案を検討すべではないかと訴えました。

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 米山隆一議員は、「政府案第5条の42の規定に関連して、『負傷し若しくは疾病にかかっているとき、又はこれらの疑いがあるとき』を医学的な知識がない、あっても著しく適正を欠く職員がこれを判断してしまうと再びウィシュマさんと同じ事件が起きるのではないかと医療的知識のない人が判断することの危険性を指摘しました。

 法務省は、「被収容者の健康の保持と社会一般の適切な医療上の処置は国の責務」とし、「診断の求めがあった場合、医師の意見を踏まえるべき」と答弁しました。

 ウィシュマさんのビデオの一部がマスコミに流れたことに対して斉藤大臣が問題視していると報道されていることについて、斉藤大臣は、「そのような意図はない。コメントはしない。いいも悪いも言わないということ。そのまま受け止めてほしい。ビデオの性格は保安上の問題もあるので裁判所としては注意願いたい。5時間分は法務省が作成したもの。それが知らないうちに編集されたものである。我々が一切責任を負うものではない」と述べました。

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