災害・緊急事態局は7月12日、国会内でオンラインを併用して「令和5年梅雨前線による大雨に係る被害状況等に関するヒアリング」を実施。局に所属する議員の他、福岡、佐賀、大分県選出の議員も出席し、関係府省庁から現時点での被害状況などの報告を受け、出席議員から現地で収集した情報などを関係府省庁に提供しました[写真上は、あいさつする森山局長(左)]。

 気象庁からは、(1)6月28日から7月6日にかけては、活発な梅雨前線や上空の寒気の影響で、沖縄地方を除いて全国的な大雨となり、1日から3日は山口県、熊本県、鹿児島県(奄美地方)で線状降水帯が発生。28日から7月6日の総降水量は九州では700ミリを超えた(2)7月7日から10日にかけては、梅雨前線が西日本から東北地方付近に停滞し活動が活発に。九州北部地方や中国地方を中心に大雨となった。8日は島根県で、10日は福岡県、佐賀県、大分県で線状降水帯が発生。10日朝に福岡・大分を対象に大雨特別警報を発表した――などの報告がありました。

 大串博志衆院議員(佐賀)、城井崇衆院議員(福岡)、原口一博衆院議員(佐賀)、吉川元衆院議員(大分)、野田国義参院議員(福岡)、吉村尚久県議(大分)から、それぞれ現地視察などの報告がありました(発言順)。

 福岡県連代表でもある城井議員からは、同日も「緊急安全確保」は発表されている久留米市選出の新井富美子県議からの報告を踏まえ、(1)道路の早急な復旧(2)個人への重機の貸し出し(3)土砂・災害ゴミ(災害廃棄物)の集積場所、利用する道路、迂回ルートの周知(4)森林管理の徹底(5)ハザードマップの更新と精度向上(6)道路事情が悪く救急や消防の遅れが出ている(7)被災しない避難所の確保(浸水の危険地域内に避難所がある)(8)家屋被害のあった方への当面の住居支援――などを伝えました。国土交通省から、ハザードマップについては、市町村で作成するものだが、手が回っていない自治体もあることから支援しながらチェックをしていきたい、土砂・災害ゴミについては、県、関係市町村に伝える、久留米市など現地に職員を派遣し聞き取りを行っている――ことなどが伝えられました。

 城井議員は、災害については県や自治体での対応が中心となることは前提としながらも、九州北部豪雨をはじめ、ここ数年豪雨被害が続いており、自治体の体力も厳しいのが実態だとして、国としての踏み込んだ支援を求めました。

 終わりのあいさつで災害・緊急事態局長の森山浩行衆院議員は、激甚災害指定についても検討するよう求めました。司会は事務局の渡辺創衆院議員が務めました。