泉健太代表は9月1日、国会内で定例の記者会見を開き(1)ベトナム訪問(2)子どもの自殺(3)関東大震災から100年――等について発言しました。

 泉代表は冒頭、8月29日から31日のベトナム・ハノイ訪問について、日本とベトナムの外交関係樹立50周年に当たり政府や共産党の首脳と会談し、ベトナム共産党と政党間交流の覚書を交わしたと報告。「日本とベトナムは周辺に大国が存在する中で地域の安定を願う国同士、さらに協力、連携を強化していくことで一致した。拉致問題、北朝鮮の核開発活動を止めることや核不拡散、北朝鮮の資金源にもなっていると言われる暗号資産の詐取などについて私から課題を提起し、共産党、ベトナム政府からは『日本の取り組みを支持する、これからも協調してあたっていきたい』との言葉もあった。南シナ海の安定については、防衛交流は1つの形だが、海上保安庁の交流を含めて地域に資する取り組みを共にやっていこうと話についても賛同を得た」などと述べました。

 10日から予定している訪米についても言及、「経済、安全保障の関連で、アメリカの現役、あるいはこれまで政府にいた専門家などと意見交換したい。政権を担う前提で、外交関係を維持し、発展していく視点で野党外交に取組んでいきたい」と強調しました。

 また、新学期を迎えるこの時期には子どもの自殺が多くなると指摘されていることから、「もし学校がつらい場になっているのであれば休んでいい。できる限り誰かに相談してもらいたい。解決は、学校に戻すことではない」と発言。兵庫県尼崎市で子育て支援の現場を視察したとして、「多様な手段、レイヤーで支援している。子どもの相談、親の相談、子どもたちの居場所づくり、不登校の子どもたちの勉強する場を作るなど、いろいろな取り組みしている自治体がある。学校に行かなくても自分のやりたいことができる、教育を受けられる、成長できる日本にしていかなければいけない」と述べました。

 関東大震災から100年、防災の日にあたっては、かつて防災担当の政務官を経験し、国会議員や自治体議員でつくる災害ボランティア議員連盟の副会長の立場から「災害対策についてあらためて啓発していきたい」と表明。関東大震災の直後に起きた朝鮮人虐殺について、松野官房長官が記者会見で「政府として調査した限り、政府内において事実関係を把握することのできる記録が見当たらない」と発言したことに触れ、「内閣府防災なども文書で調べたものがインターネットで見られるようになっている。当時司法省などでも情報をまとめ、東京の公文書館などさまざまなところに資料は残っている。歴史を消すようなことがあってはならない。教訓にしていかなければならない」と、政府の対応を問題視しました。



泉健太代表記者会見

2023年9月1日(金)10時30分〜11時28分
発行/立憲民主党役員室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtu.be/Fh1qn-sSJx4


■冒頭発言

■質疑


■冒頭発言

○党外交 ベトナム訪問を終えて

【代表】
 おはようございます。
 けさ成田空港に到着をして、きょうこの会見ということになります。
 きのうまでベトナムを訪問して、ベトナム政府、また、ベトナム共産党の首脳と会談をしてまいりました。特に、序列4位のフエ国会議長、また、序列5位のマイ党書記局常務との会談を含め、そのほか、外務大臣ですとか教育訓練大臣などと会談をさせていただきました。
 この中で、ベトナム側からも、例えばベトナムで行われる国際的な会合に日本の国会議員にも参加をしてほしいと、そういう要請があったり、さまざまなことがありましたが、私のほうからは、日本とベトナムというのは、周辺に大国が存在する中で、地域の安定を願う国同士、また、共にちょうど国交50年という節目の年でもあり、さまざまなイベントが行われていますが、さらにこの協力・連携を強化しようということで一致をしまして、拉致問題、北朝鮮の核の開発を止めていく、核不拡散、北朝鮮の資金源にもなっていると言われる暗号資産の詐取などについて私のほうから課題を提起して、共産党あるいはベトナム政府からは、日本の取組を支持するということとともに、これからもそういったことに協調して当たっていきたいという言葉もありました。
 また、同時に、南シナ海の安定ということについては、私のほうからも、これは日本とベトナムの防衛交流という形は一つの形ですが、海上保安庁の交流ですとかも含めて、この地域の安定に資する取組を共にやっていきましょうという話で、こちらのほうも賛同を得たと思っております。
 また、技能実習生の問題です。今、ベトナムもだいぶ国力をつけてきて、ベトナムからの日本への外国人労働者についても、これまでどおりどんどんやって来るということかといえば、今は一つのピークでありますが、これはこれで今、日本が円安ということもあって、一部、日本から他の国に労働力が移動しつつあるというような状況でありますので、日本の側としては、ベトナム人が日本に来て生活をする、仕事をするという面でのサポート、これはしっかりさせていただきたいと、そんな話もさせていただきました。
 引き続き、このベトナムの投資環境の改善、予見可能性を高めるだとか、そういったこともベトナムに進出している日本企業からも要望を受けていましたので、私のほうからもそのことについてはベトナム政府に要請をし、ベトナム政府も改善をしていくということのお話がございました。
 この次、9月は10日から訪米予定となっています。ここも、経済問題ですとか安全保障の関連で、アメリカの、現役、あるいは、その前に政府の中におられた方々や、専門家などとの意見交換をしてきたいと考えております。
 立憲民主党として、政権を常に担う前提で、政権を担っても外交関係をしっかり維持し発展させていくという視点で、これからも、野党外交ではありますが、取り組んでいきたいと思います。
 その意味で、ベトナム共産党と立憲民主党で覚書を正式に締結させていただきました。署名式も行わせていただきました。このことについてもご報告をしたいと思います。

○新学期 子どもたちへのメッセージ

【代表】
 きょうは9月1日ということで、まず、教育の現場で子どもの自殺が、この日、この時期、多くなるということがこれまでも指摘されてきました。
 私もきょうツイッターなどでは発信をしていますが、子どもたちが、もし学校がつらい場になっているのであれば、それは休んでいい。そして、できる限り誰かに相談をしてもらいたい。
 解決というのは、決して単に学校に戻すということではなく、先日も尼崎の子育て支援の現場を見に行ってまいりましたが、実に多様な手段やレイヤーで支援をしているなと。親に対する相談もあれば、子ども自身の相談もあれば、子どもたちの居場所をつくるということもあれば、不登校の子どもたちの勉強する場を別で学校以外でつくっていくだとか、サテライト教室をつくるだとか、いろいろな取組がなされている自治体がありますので、そういうことで、学校に行かなくても、自分のやりたいこと、成長することができる、そんな日本にしていかなければいけないと思います。
 とにかく、学校がつらい環境のまま、そこにどんどん追い込められていくような事態は避けなければいけないと思っていますので、学校に行かなくても、教育を受けられる。そして、成長することができる。そういうメッセージは改めて私たちからも届けたいと思います。

○関東大震災から100年に当たって

【代表】
 また、同じく9月1日は、これは元々「防災の日」ですが、関東大震災から100年という節目のときでもあります。
 私もかつて防災の担当政務官もしていましたし、今、国会や自治体議員でつくる災害ボランティア議連の副会長もしていますので、この災害対策ということについて改めて啓発をしていきたいと思います。
 そして、まさに関東大震災のときには、いわゆる流言飛語というのがあったわけです。先日、官房長官が記者会見で、政府として、関東大震災のときの、朝鮮人がデマが広がって虐殺をされたということについて、政府内に事実関係を把握することのできる資料が見当たらないということを言っていましたが、内閣府防災なども、かつての教訓を記録するということで、文書で、さまざま調べたものがインターネットで見られるようになっていまして、当時、司法省だとかでも情報をまとめて、それは残っているもの、あるいは東京の公文書館とか、さまざまなところで資料も残っているということで、歴史を消すようなことがあってはいけない。しっかり教訓にしていかねばならないということ、これは改めて我々も伝えていきたいと思っております。

○衆参補選に向けた取組について

【代表】
 そして、先日、党の常任幹事会で、次の10月22日の参議院(補欠)選挙・衆議院(補欠)選挙の選対本部を改めて発足させたという話をいたしました。
 これから9月に入って、9月・10月と、総選挙もまだどうなるかわからないという状況ではありますので、私たちとしても気を引き締めて、候補者擁立、そして、この長崎の補選、徳島・高知の補選、その必勝に向けて取組をしていきたいと思っています。


■質疑

○ALPS処理水の海洋放出について(1)

【日本テレビ】
 昨日、野村農水大臣が福島第一原発の処理水を汚染水と表現したことについて、波紋が広がっている。そちらについての受け止めと、辞任などを求める考えがあるか伺いたい。

【代表】
 野村農水大臣、どうもそれ以前から、おかしいなというか、気もそぞろというか、何かこう大事な局面に緊張感を持って事に当たっているふうには見えないですね。ですから、中国が全面的に禁輸措置をしたのは想定外だったというのもひっくり返りましたし、この人は何を言っているんだろうなという感じがいたします。
 野党の側から辞任を求める求めない以前に、やはりそういう何かどこか気の抜けた、しかも農林水産業を所管している大臣がこのような気の抜けた対応を続けるということは、やはり岸田政権に影響を与えると思いますから、それは岸田政権、岸田総理がどう判断するかということを注視したいと思います。

【時事通信】
 野村大臣の件に関連して。与野党の国対は、この処理水の放出に関して経産委員会と農水委員会の連合審査で閉会中審査を行うということで衆参で合意している。ただ、野党側が希望していた予算委員会の開催や総理が自ら国会で説明することについては折り合えなかったというところだが、この辺り、野村大臣の発言等も受けて、どのように臨んでいかれるか。

【代表】
 この会見をもしご覧いただいている多くの国民の皆さんもおられたら、ぜひ知っていただきたいのは、審議拒否という言葉ですよね。これは与党による審議拒否というのは実は日々行われているんだということです。
 ですから、野党の側からは、ガソリン代も上がっている、マイナンバー(カード)の混乱もある、今のこの処理水の政府の放出というのもある、その意味では複合的にさまざまな課題を扱える予算委員会で総理出席の下で質疑をすべきだということを立憲民主党の側は主張する。これはやはり国民のために、国民の皆様に開かれた場での議論を見ていただくということで我々は要求しているのですが、政府・与党が審議を拒否するということが行われているわけです。そういうことにも、ぜひ皆さん目を向けていただきたいと思います。
 結局のところ、与党が多数ですから、その与党による審議拒否が通ってしまう。その結果、予算委員会は開かれないし、総理は出席をしないという状況で、我々も経産・農水の連合審査というか合同の委員会という場しか与えられないということになっていますので、残念ではありますが、その中で全力を尽くすしかないです。

【時事通信】
 引き続き予算委、総理出席は求めていく態度で臨むということか。

【代表】
 そうですね。総理には、やはり説明をする、記者会見で説明をすることと、やはり痛いところをより突かれるというか、やりとりの中で野党の議員の側からきちんと指摘を受けるということ、これは大事だと思います。

【読売新聞】
 野村農相の件だが、先ほど気の抜けた対応という言葉があったが、この汚染水と表現したこと自体については不適切だとお考えになるかどうか教えていただきたい。

【代表】
 それは不適切でしょうね。当然、政府として、これは経済産業省の、今、国民向けに処理水のことについての広報などもしていますが、その中では、ALPSで処理される前のものについては汚染水という言い方を政府はしていますよね。そして、ALPSで処理をされて基準値以下になったものについては、これは処理水という形で、今放出されているのは処理水ということを明確にしているわけですから。それを世の中に伝えていく側の政府であり、また、特に水産業を所管している大臣ですから、農水大臣は。その意味で不適切だったと私も考えます。

【読売新聞】
 その上で、辞任を求めるかどうかについては岸田総理が判断することだというご発言があったが、こういった気の抜けた対応が続いているということで、中国からの禁輸についても想定外だったという発言があったが、農水大臣としての資質があるかどうか、代表のお考えを教えていただきたい。

【代表】
 感じられないですね。
 本当に、この処理水の放出以降の対応というのは、国民や漁業者、現場の期待に応えるものにはなっていないです。
 私もきのうまでベトナムに行ってきた中で、ベトナム政府に対しては、日本産の農作物の輸入の拡大、日本からの輸出の拡大、それについてもこちらからも要望をしましたし、できるだけベトナムで日本食のフェアなども行ってもらいたいという要望もしています。
 日本の海産物や農作物というのは、これも当然ながら福島においても検査をして基準を満たして流通させていますから、安全性に問題のあるものが流通をしているということではないわけですから、そういった意味では、日本産品を世界各国、今は中国以外にも販路を開拓していかなければいけませんし、中国においても、こういった冷静な対処ということで、科学的に冷静な対処にやはり戻ってもらわなければいかんと思っていますので、そういうときに農水大臣が気の抜けた対応であれば、これは農水大臣、今、役割を果たせていないと私も考えます。

○衆参補選に向けた取組について

【読売新聞】
 もう一点。話題が変わるが、10月22日の補選に向けて総合選対の設置の言及があったが、徳島・高知の参院補選については候補が無所属で立候補する予定だと伺っている。党としてはどういった体制で支援していくのか教えていただきたい。

【代表】
 立憲民主党高知県連の大会は数カ月前に行われましたが、それまでの体制では我が党の県連の副代表もやっていただいていた広田さんですので、そういう意味では、今も非常に信頼関係もあるし、親近感も当然持っていますし、応援をしたい、連帯したいと考えています。
 一方では、徳島・高知の今回の補選というのは、自民党の参議院議員の不祥事、暴力事件によって行われるということで、地元では保守系からも相当に今回の不祥事について疑問の声も上がっているという中で、最大の勝てるための構図をつくっていきたいと、そんな思いを広田さんからも聞いていますので、そういった中で政党がどういう位置づけになるのか。これは今後話合いもしながら決めていきたいと思います。

○ALPS処理水の海洋放出について(2)

【NHK】
 野村農林水産大臣の発言だが、汚染水という発言そのものの受け止めについて教えていただきたい。例えば地元の方の拒否感とかも強いと思うが、いかがか。

【代表】
 特にやはり政府で水産業を担当している大臣ですから、最もその言葉については当然ながら意識を高く持っておかなければいけない、その人物が気の抜けた発言をしているわけですよね。これが言い間違いというものだとして、それにしても、先ほど言ったように、想定外というその発言も含めて、この一連の処理水に対する対応は緩んでいる、自覚が足りない、そう言われても仕方がないですね。

【NHK】
 一方で、立憲民主党の中でも所属議員で汚染水というふうに発言している議員もいる。こうしたことについては、対応や受け止めをどう考えていらっしゃるか教えていただきたい。

【代表】
 改めて、繰り返しですが、立憲民主党としては、処理される前のものは確かに汚染水という表現は、これは政府も使っているし、汚染水という言葉が全くなくなっているわけではないわけです。処理される前の発生した汚染水と処理されてからの処理水というものが両方存在するわけですが、今放出されているものについては、これは立憲民主党としては間違いなく処理水だと、そういう見解です。

【産経新聞】
 先ほどの処理水の関係で、一部立憲民主党の議員が汚染水と表現していることに関して、党の見解は処理水だと表明されているにもかかわらず、まだなお汚染水という表現をされている議員がいらっしゃることについて、この辺りの受け止めをお願いしたい。

【代表】
 どこで、どういう場で、どんな文脈で使ったのかということをつぶさに私はわかりませんが、繰り返しですが、処理をされる前の水というのは確かに汚染水と言われているものはある。それをしっかり国際基準と日本の独自の基準を満たすだけの処理を行って海に放出をしているということで、党としては、これは間違いなく今放出しているものはALPSの処理を終えた処理水だと考えておりますので、それをより徹底していきたい。そう考えています。

【産経新聞】
 関連で。立憲民主党は風評被害の払拭も挙げられていたと思うが、この汚染水と発言されていることについて、風評被害につながるかどうか、その辺りのご見解はいかがか。

【代表】
 やはり、先ほど言ったように、国の基準、国際基準、これを満たしているわけです。ちょうどベトナムで国際放送を見ていたときも、NHKの「ワールドニュース」などで、トリチウムのそれぞれ各国の放出量が出ていました。その中で見ても、中国やフランスだとかに比べても非常に低い値のトリチウムになっていますので、そういったこともしっかり我々も世界各国にも伝えていかなければいけないと思います。
 そして、先ほど言ったように、言葉のその使い方について、やはり正しい使い方をしていくということが繰り返し求められると思いますので、汚染水という言葉が確かに全部なくなったわけではないけれども、処理の前の汚染水と処理をした後の処理水というのは分けて使うというのが当然のことだと考えています。

○維新・馬場代表の発言について

【産経新聞】
 別件で恐縮だが、日本維新の会について伺いたい。維新の馬場代表がネット番組や雑誌で、立憲民主党について、なくなったらいい政党などとの発言を繰り返している。これに対して岡田幹事長は、公党の代表として度が過ぎていると反発しているが、この事態を代表はどのようにご覧になっているかお聞きしたい。

【代表】
 やはり度が過ぎているのでしょうね。維新の馬場さん、度が過ぎている発言ですね。
 これは国民の皆さん、政党同士って、いつもけんかをしてドンパチをしているように見えているかもしれませんが、一方では、日本の民主主義を守るために力を合わせているところもたくさんあるし、何でも賛成と反対で分かれてばかりではないわけです。そして、主義主張が違っても政党同士で話ができる環境をつくっておくというのはとても大事なことです。
 ただ、もうあの党がなくなったらいいとかという発言が出てきてしまうと、もう存在を否定しているので、まあ恐ろしい世の中を目指そうとしているのか、どこかの政党を弾圧する政治を目指そうとしているのか。随分古い、古い古い戦前のような、弾圧を感じさせるような、まあ今の時代にはなかなかないですね。なくなったらいいなんていう発言をするというのは、ちょっと本当に感覚として古い発言だなと感じます。やめたほうがいいのではないかなと思います。

○ALPS処理水の海洋放出について(3)

【TBS】
 処理水の話題に戻り、9月8日に衆参両院で閉中審査があるが、その話題として野村農水大臣の汚染水発言を党として取り扱うかどうか、代表のご見解をお願いしたい。

【代表】
 それは今、国対と協議中です。何を扱うかということについて、今、皆さんにお話しするというものはございません。

【TBS】
 農水大臣の発言を閉中審査で取り扱うかどうかというのは、まだ決まっていないという認識か。

【代表】
 はい。

【日本経済新聞】
 先ほどから続いて、野村大臣の件に関して伺いたい。先ほどの質問に関連する部分もあるが、中国が今、汚染水という言葉を使い、風評被害を招いている部分につながっている部分もあるかと思うが、所管大臣の発言がこの風評被害を増長させるというか、肯定することにつながっているかどうか、受け止めを伺いたい。

【代表】
 世の中の反応・影響全てを私が判断する話でもないと思いますが、問題発言だったことは、これは間違いないことではないですか。
 中国は、まさにベトナムで私も映像を見ていると、核汚染水なんていう言い方をしています。ただ、中国の場合は、これはもうポジションとして今言っているということだと認識していますから、これは正しい理解に基づいて言っていることではなく、政治的なさまざまな事情の中で、対日本の姿勢として言っているのではないかと、そんなふうにも感じますから、我々としては、やはり正しい情報を伝えていく。もうそれに尽きると思います。
 確かに、いろいろな発信がなされて、正しい情報を伝えていくというのは一筋縄ではないところもあるかもしれませんが、繰り返し正しいことを伝えていく。それに尽きると思います。

【日本経済新聞】
 もう一問。9月8日の閉会中審査が現在予定されているかと思うが、そちらに野村大臣も出られるということだが、それより以前に、9月8日以前に国会で説明の場を要求することはあるか。

【代表】
 例えば、どの場。国会以外の場というのはどんな場ですか。

【日本経済新聞】
 国会の場です。

【代表】
 いや、今のところ国会の日程というのは、決まれば、それ以前というのは、これは国対間なのでわからないところもありますが、普通はないと思います。

○次期衆院総選挙に向けた取組について(1)

【西日本新聞】
 話題が変わり、自民党と公明党の関係で伺いたい。岸田首相がきのう公明党の山口那津男代表と会談し、東京での選挙協力を再開することで合意した。ここに至るまでの両党の一連のいきさつなどをご覧になって、今回の協力再開の合意についての受け止めを改めて伺いたい。

【代表】
 本当にさまざま、自民党と公明党、異なる点があるけれども、選挙のためであればお互いに利害が一致をするということのやりとり。ただ、「信頼関係は地に落ちた」後に、支持者レベルで果たしてそれがどこまで克服できるものなのかというところは今後問われていくのかなと思います。
 我々としては、ある意味、そのさまざまな違いをある種乗り越えて自公政権が成り立っていたり自公の協力が成り立っている、そういう非常に強い与党基盤でもありますから、野党の側も、できる限りその自公候補に戦えるような環境をつくっていきたい。そう考えています。

○国民民主党代表選について

【北海道新聞】
 他党の話で、あす投開票の国民の代表選だが、まだ結果が出ていない中で恐縮だが、改めて国民とどういった関係を築いていきたいか。立憲との連携や、その関係において、新代表に期待されること。きのうで討論が終わったが、論戦を見て代表が感じられたことなどがあれば教えていただきたい。

【代表】
 野党議席の最大化。ここにぜひ同じ考え方で話合いをしていきたいなと、これが一つです。
 そして、自民党と連携もしてしまうということになってしまうと、その政党としての立ち位置というのは、確かに、与党でもない、野党でもない、というのもあるのかもしれませんが、いざというときにやはり姿勢は問われると思いますので、そこは、今の自民党の政権が続くことを是とするのか、それとも、自民党の政権ではなく別なもう一つの枠組みをつくることに向かっていくのか。短期的な対応だけではなく、長期的なその方向性というものも問われていると思います。
 そういったことをぜひ明確にしていただくという意味では、私たちとしてはやはり長期的に本来自民党に代わる政権をつくるというところが大きな一つの取組ではないかと思いますので、この国が、自民党だけが政権をずっと担っていく国、政権交代のない国でよいという考えであれば、それは自民党を補完したり、自民党をサポートしたり、応援したりということでよいのかもしれませんが、私は、まさに今回の国民の代表選という機会ではありますが、日本に政権交代可能な政治はやはりつくっていきたいなと。国民の意思が反映されて、時に政策が転換される、予算の優先順位が変わっていく、そういうような政治というのを実現したいなと考えていますので、国民民主党にはそういったところで一緒になって力を合わせていってもらえることを期待しています。

○ALPS処理水の海洋放出について(4)

【テレビ東京】
 先ほど、立憲内で汚染水と表現される議員がいることに関して、理解を徹底していきたいというふうにおっしゃったと思うが、どのようなやり方で今後理解を徹底していくお考えかお聞きしたい。

【代表】
 もう党として繰り返し発信もしていきますし、さまざまな場で、党の部会、政策、さまざまなところがありますので、そういったところでも徹底していきたいと考えています。

○「殺傷能力ある武器の輸出は可能」政府見解について

【朝日新聞】
 防衛装備移転について、前回の会見でも聞かれていたと思うが、改めてお尋ねしたい。与党ワーキングで、共同開発装備の第三国移転や、現行の5類型においても、必要であれば殺傷能力のある装備は輸出できるというふうな見解が示されているが、改めて立憲の立場をお聞きしたい。

【代表】
 まず、私たち、これは与党の会合に出られるわけではありませんので、現時点でどこまで議論が固まったのか、また、その中身が何を指すのか、必ずしも定かではないという状況にあります。
 我が国の防衛装備品の移転ということについて、単純に我が国一国だけで作ったもの、開発したものと、やはり共同開発をしたものでは、それは他国も関わってくることですから、そこはその他国との関係性も踏まえなければいけないと思います。どういった形で、何をどこまで、他国が外に出したいという意向を示すか。それにもよるかと思いますので、そこは協議をしていかなければいけない。
 ただ、基本的な立憲民主党の姿勢としては、当然ながら核拡散はあってはならないと思っていますが、通常兵器においても、それはできる限り軍縮というものを目指していきたいと思っておりますので、殺傷兵器が際限なく拡大していくということになってしまったときに、果たしてそれは世界の平和に貢献していることになるのかどうか。ここはよく見なければいけないと思います。
 日本は基本的に抑制的にこの装備品の移転ということについてはこれまで考えてきていますので、その姿勢から、世界の情勢、今の安全保障環境などに基づいて、どこまで許されるか。そこを我々としても議論していますが、与党の側が何かしらの成果物というか原案みたいなものを出してきたときには、その中で我々もその与党の側の考え方に対してどう臨むのか決めていきたいと思います。

【朝日新聞】
 続けて伺いたい。昨年末の防衛3文書のときもそうだったが、結局、与党の密室というか、自公間での協議を経て閣議決定という流れで、今、この防衛政策の転換点というその節目でも関与できる度合いになかなか限りがあるというふうにお見受けもするが、今後、そういった意味で、この装備移転について具体的にどのようなアプローチをお考えになっているかお聞きしたい。

【代表】
 我が党には安全保障政策の調査会もありますので、そういったところで政府・与党の情報を収集して、そして、立憲民主党としての考え方というのをやはり出していきたいと考えています。

【朝日新聞】
 その発信された考え方というのを、この政策に反映するという意味で、具体的にどのようなアプローチを考えているかお聞きしたい。

【代表】
 もう一度。例えばどんなことをイメージされておっしゃっていますか。

【朝日新聞】
 情報収集されて発信されるということだと思うが、今、政府・与党のほうで進んでいるこの政策の転換というところに、どのようにアプローチをしていくのかということを教えていただきたい。

【代表】
 ですので、我が党の政調、NC(次の内閣)、そういった場で情報収集をして、党内でその情報について議論をして考え方を出していくということです。

○次期衆院総選挙に向けた取組について(2)

【共同通信】
 解散・総選挙の時期について伺いたい。さきの通常国会からこの間、解散風が浮上したりやんだりということが繰り返されているが、先ほどの自公の東京での選挙協力の再開などを受け、またにわかに10月22日の補選に合わせた総選挙という話も一部で見方として出ているが、現時点で代表は総選挙の時期についてどのように見ていらっしゃるか。

【代表】
 常在戦場。我々はいつでもあり得るという姿勢で、今、国会閉会中ですが、仲間たちもその思いで日々活動しているし、いつあったっておかしくないですよ。

【共同通信】
 いつあったっておかしくないということで言うと、秋もあり得ると。

【代表】
 はい。

【共同通信】
 例えば、今、御党の候補者擁立は150人超だが、目標の200人にはまだちょっと差があるが、そこら辺、その擁立のスケジュールは今後どのように進めていかれるか。

【代表】
 解散がいつあるかわからないので、これはスケジュールも何もなくて、とにかく早期に、一人でも多くの候補者を擁立していく。これは変わっていません。

○「ネット配信をNHKの必須業務化」総務省案について

【時事通信】
 話題が変わり、NHKについて。総務省が先月末に、ネットでの配信業務について、NHKの必須業務化とする提言案をまとめた。これについては、テレビ離れが進む中でNHKにとっては悲願と言われる一方で、受信料の徴収範囲が広がるのではないかということで、賛否両論があるかと思うが、代表としての考えを教えていただきたい。

【代表】
 やはり一つは、国民の負担感です。確かに情報というのはただではないし、そして、その情報の入手の仕方も、ラジオからテレビ、テレビからインターネットと変わりつつありますので、その中で国民がどの部分で負担をするのかというところは重要ではあるのですが、今にも増した負担ということは、やはり基本的に国民はこれは望まないと思いますから、この国民の負担を抑えながら、どういった必要な情報が発信できるようになるのか。民間の報道機関との関係もあると聞いていますので、そういったさまざまな点も含めながらですが、とにかく国民の負担を増やさないということは基本として必要ではないかと考えます。

○ALPS処理水の海洋放出について(5)

【FACTA】
 トリチウム残留水の海洋希釈排水というのは、出す前と出す後でやはり局面が変わって、出した後は、国際問題というのか、国際世論というか、国際情報戦みたいなことになっていると思う。これについて国会で議論した場合、実は国内メディアよりも海外メディアがどう報じるかと。ある意味で論外の中国の対応は別だが、韓国などはかなりおとなしいというか、ある程度理解を示してくれている。そういう意味では、与党あわせて、対外的には、いかにこの日本の国益という意味で誤解のないような発信をするか。そういう局面に来ているのではないか。もちろん是々非々で応じないといけないことはあるが、やはり立憲民主党は野党第1党ですから、その辺を、今のこの状況が国際情報戦というのか、世界世論の中での中国と日本ということになっていると思うが、どういうふうに代表としては。国対任せなのか、どういうスタンスでやられるのか伺いたい。

【代表】
 ありがとうございます。
 ベトナムでも、ベトナム政府に対して、あくまで我々日本の今回の処理水の放出ということについては国際的な基準を遵守して、むしろ、それを下回る数値で放出をしているということを伝え、ベトナムの側も非常に冷静に、それによってベトナムの例えば漁だとか漁業に影響があるなんていうことは全く言っていないわけで、冷静に受け止めていますし、日本産の食料、海産物についても受け入れてもらえるのではないかと思っております。
 そういったことを、ASEANですとか、さまざまなエリアのさまざまな国際的な枠組みの中でも日本側からも言っていかなければいけませんし、できるだけ他の国の方々にも、そういった冷静な対処が必要だと、科学的な対処が必要であるという国際世論をつくってもらうべく、我々も努力をしていますし、日本政府にもそういった国際的な世論づくりということにも努力をしてもらいたいと考えています。

【FACTA】
 いわゆる国際情報戦においては与党も野党もなく、この問題についても、立憲はそういう立場でやるということか。

【代表】
 今回、その意味では少し違った観点なのですが、中国からたくさん電話が来たではないですか。ああいうことというのも、今までにはなかった。通信だとか技術の変化によって、一人ひとりの持つ端末から簡単に他国に電話ができる。これは実は日本と中国の今の関係どうこうではなく、やはりウクライナ戦争以降はそういったことも非常に注目をされる時代になってきているので、私も、最初に大量の電話が来たというときに、やはり日本として、国際世論づくりだとか、そういう他国からの通信アクセスなどについて、さまざま考えなければいけないんだろうなということも感じたことではありました。やはりいろいろな新しい手段・手法によって世論づくりというのが行われているというのが実際の現場ではないかと感じました。

○次期衆院総選挙に向けた取組について(3)

【FACTA】
 候補者については、8月末段階で維新は130を超えてきて、臨時国会までに立憲と肩を並べるか抜くと、難しいと言っていたが、しかし、あそこは数値を立てるとそれをしゃにむにやるようなわかりやすい政党だが、そういうふうに見ると、ちょっと立憲のほうは、200という数値目標があるが、そこは可能なのかどうか含めてわからない。やはり幹事長に、維新に負けないくらいのスピードで候補者を立てろとか、そういうことになるのか。あまり他党のことは考えずにやるということなのか。その辺のお考えだけ伺いたい。

【代表】
 それはやはり候補者の数で勝ち負けといってもしようがないところはありますが、さはさりながら、私は幹事長には、候補者擁立を急ぐべしと。そして、他党にはやはり負けず頑張ろうという話をしています。

○「ベトナム訪問(1)」「立川市長選」について

【フリーランス】
 ベトナムのことで伺いたい。ベトナム人が犯した犯罪が新聞に載らない日はないくらい多い。日本にいるベトナム人、ベトナムから来たベトナム人のことで、その話はしたか。

【代表】
 技能実習生の課題だとか、今、やはり留学生、技能実習生、観光客、いずれも増えていまして、50万人規模になっています。これはものすごい勢いで今増えています。ただ、例えば日本からアジアに「ルフィ」のように渡った逆のパターンで犯罪目的で日本に来ているかなんて、そんなことはないわけで、ベトナムの側から日本に来る人たちは、当然ながら、それは何とか仕事で身を立てていきたいというふうに思っている方々がほとんどです。
 そういう方々が、この技能実習制度で、やはり職業選択が難しい、あるいは労働環境が過酷という中で、逃げ出したりするケースというのが結構あったと認識しています。そういうところが、場合によってはどんどん、これは多数ではないと思いますが、むしろ、その割合で言えば少数ではありますが、悪いほうに行ってしまうケースというのは、それはあるわけですよね。
 これはもう制度を変えていくということも含めて、見直していくことも含めて、日本自身が外国からの労働力に頼らなければもう仕事が回らないという職場がたくさんありますので、例えば今回、ベトナムのほうのデータを見ると、2割5分弱くらいが、例えば日本で惣菜を作る、食材を作る現場で作業しているベトナム人の方々がたくさんいるわけですね。もしそこでベトナムの方々がいなくなったら、日本のそのお弁当だとか、これは回らなくなってしまうくらいな状況ですから、いかにして、この日本で働いてもらって、喜んで働けて生活できる環境を日本の国内でもつくっていくのか。これが重要だというところは、よく話もしました。

【フリーランス】
 それはとてもよいことであって、私も弁当工場などを取材していて、本当に多い。24時間体制ですから。
 次だが、日曜日の立川(市長選)のほうは応援に行かれるか。

【代表】
 前から、地方選挙に行きますかと言われても、繰り返しですが、各都道府県連から要請があって、そして、そこに代表が行くということになるかどうかというのが決まってくるので、現時点で私は聞いていません。

【フリーランス】
 きのう玉木さんが、悪い関係を持っている小池百合子さんのために、小池さんの候補を応援に行ったが、日曜日には玉木さんの候補ではなく泉さんのところの候補が勝ちますから、安心してください。では、明日は行かないのですね。

【代表】
 今のところ、私の予定はそうはなっていません。

○「ベトナム訪問(2)」「ALPS処理水の海洋放出(6)」について

【フリーランス】
 6時頃に日本にお着きになって直接会見ということで、大変お疲れさまでした。ベトナムを訪問することになった経緯を教えていただきたいのと、今回の訪問で特に大きな成果を得ることができたという手応えを感じられたのは何か教えていただきたい。

【代表】
 まず、一つは、日本とベトナム、この国交50年という節目のタイミングです。9月、今月には秋篠宮皇嗣殿下等もベトナムを訪問されるというふうにも伺っています。そういう節目のときに日本とベトナムの関係強化をしていくというのは、これは与党・野党問わず大事なことでありますので、まず、それが一つ。
 そして、今回はベトナム共産党と立憲民主党の政党間交流の覚書を締結したということが大きな目的の一つでありまして、これは、ベトナムにおいては共産党というのは当然ながら与党第1党、政権党でありますので、ベトナムと日本の関係を立憲民主党としても良好なものにしていきたい、発展させていきたいということで、ベトナムの政府・与党の皆さんにも立憲民主党の役割や存在というものはよりお伝えすることができたと思います。
 先ほど技能実習生という話をしましたが、これは自民党と違って、立憲民主党、私は一つよい点というか大事な点だと思いますが、今、立憲民主党を応援してくれている支持層の一つに労働組合というのが確かにあって、この労働組合も外国人労働者の非常に過酷な待遇問題について取組をしていて、外国人労働者が苦しい境遇に置かれないようにということのさまざまな取組をしていますので、そういったところと連携して、日本で働く外国人の環境整備を行うという意味では、立憲民主党の側からより多くの政策立案・政策提言ができるのではないかと、そんな話もさせていただいて、それはベトナムの側にも理解をしていただいたのではないかと思います。

【フリーランス】
 そうすると、覚書の内容というのは、先ほど挙がった話題はおっしゃったが、提携の内容というのは技能実習生に関することだったのか。

【代表】
 政党間交流の覚書というのは、政策を個別に書くものではありません。政党同士の交流について書いています。これは後ほど皆さんにも別に配布というかお見せできるものだと思いますので、また後ほど見ていただければと思います。

【フリーランス】
 こちらはベトナム大使館から招聘されたということになるか。それとも、立憲民主党の企画で行かれたということか。

【代表】
 立憲民主党の企画です。

【フリーランス】
 PIF、太平洋諸島フォーラムが、これは原水爆の実験の後にできた団体だが、29日に外国人記者クラブで会見を行い、なぜコンクリート処理を日本はしなかったのかと。こちらのアドバイスを東電も日本政府も全く理解していないか、もしくは無視していると。この件について、ほかの有識者のほうで、経済産業省が決断したことであると。なぜコンクリート処理や自然乾燥による水分の蒸発、そういったアメリカ国内で行われているような処理を日本がしなかったのかという疑問を呈している方が多い。経済産業省がこのコンクリート処理をしなかったとか、その辺について泉代表が聞いていらっしゃることがあるのかどうか。これが一つ。それから、このトリチウム水の流出というか流すことについて、ほとんど大本営発表どおりの御用人になっているので、野党を見つめる市民としてはとても物足りないが、民主党のときの責任を感じているからこれを丸々容認するというスタンスでいらっしゃるのか。その二つを伺いたい。

【代表】
 まず、コンクリート処理については、聞いていません。それが一つ。
 「丸々」というところが何を指すのかというところだと思うのですが、少なくとも今回の放出に至るまでのプロセス、これは私たちは岸田政権が責任を果たしていないと訴え続けてきています。やはり処理水がタンクにどんどんたまっていく、タンクが増えていく、敷地が足りなくなっていくなんていう話は、当然ながら何年後にそうなるかというのはもっと事前にわかっている話でして、今回の政府・岸田政権が取り組んできた風評対策だとか、国民への説明だとか、漁業者に対する理解だとか、これはいずれもやはり足りなかったです。足りないまま放出をした。そこは我々は、スタンスとして、そういうスタンスで考えていますので、本来であればもっと国民なり国際世論に理解をしてもらう努力をすべきだったと考えています。

【フリーランス】
 地元の漁業者に説明を避けて首相がお帰りになったこと自体が、地元の漁民に向き合えないだけの事実を抱えてしまったと推測する国民も多いと思うが、その点はいかがか。

【代表】
 そうですね。そこは私たちもそう言っています。