立憲民主党は9月20日、新型コロナウイルス対策本部を開催し、(1)最近の感染状況(2)新型コロナワクチン――等について、政府からヒアリングし討議しました。

 冒頭、小川淳也同対策本部長は「政府はコロナ対策本部を解消し、感染症の統括部門で一括して対応していると聞いているが、私どもとしては慎重に感染状況を見極め、ワクチンの副反応対策等さまざまな対策を進める観点から、対策本部を置いている。加えて昨今の感染の拡大、救急搬送困難事案の件数増加、さらに既にインフルエンザの今期の感染拡大の傾向が見られるなかにあって医療費や治療費、入院費、治療薬の自己負担の議論が進められている。また新たなワクチン接種が進められているなか、治験の状況などに対し疑義の声も一部で上がっているとも聞いている。こうした点について現段階での政府の対応を確認した上で、今後党としての対策を考えていきたい」と述べました。

 会議では、政府は直近の感染状況、新規患者報告数について「全体の傾向としては5類移行後緩やかな増加傾向にあり、直近では横ばいだが注視しているところ」とした上で、「年代別では、直近では20代以下が増加傾向にあるが20歳未満は減少傾向にある」「入院者数では直近では2週連続で減少している。インフルエンザとの同時流行で学級閉鎖が起こっている」などと説明。また、新型コロナウィルス感染症患者の療養状況、病床数等に関する調査結果(9月13日時点)から、「入院者数は8月末を1つのピークとして減っており合計は下がっている状況。一方で都道府県ごとに見ると、確保病床使用率が50%を超えている宮城県、山形県、神奈川県中心に関東でも高い都県がある。引き続き注視が必要だと捉え、感染拡大すれば必要な対応を取っていく」との方針を示しました。

 ワクチンに関しては、本日9月20日から年度末まで実施の令和5年秋開始接種の概要や、令和6年度以降の新型コロナワクチンの接種方針の検討状況、新しいオミクロン株XBB.1.5系統ワクチンの有効性・安全性等について説明を受けました。

 質疑応答では、医師会が「医療崩壊が起こりうる」と危機感を示している宮城県の状況を踏まえた政府の対応や、風邪薬の供給不足対策、高齢者など介護施設での感染状況、これまでのワクチンの購入量及び廃棄分の数の情報開示と検証、重症化予防効果としてのワクチンの有効性の発信などさまざまな意見や質問が上がりました。