立憲民主党など野党は9月27日、第54回目となる「統一教会国対ヒアリング」を実施。統一教会から献金について返金を請求しないし訴訟する意思はない旨の「念書」を取らされていた元信者のAさんとBさん(ともに匿名、70代、女性)から被害実態についてヒアリングを行いました。また、代理人の中川亮弁護士、ジャーナリストで作家の鈴木エイトさん、統一教会と係争中の中野容子さん(仮名)、「元妻の入信で家庭崩壊」し教団への「解散命令請求」を求め続けている橋田達夫さん(オンライン参加)も同席しました。

 冒頭、長妻昭政務調査会長は、NHKが統一教会の抗議により番組のタイトルを一部変更し放送したことを踏まえ、「統一教会の動きが活発化している」と指摘。さらに、内閣改造で入閣した盛山正仁文部科学大臣が「統一教会と最近まで関係があった」として、「解散命令請求の時期にブレーキがかかることへの懸念」を表明しました。

 Aさん、Bさんはともに「統一教会は名前が変わりましたが、統一教会と呼びます。それは中身が変わっていないからです」と強調。その上でAさんは、亡くなったご子息の定期預金を、統一教会が偽造した委任状で引き出し、献金させられた被害実態を涙ながらに訴えました。Bさんは、統一教会の指示で「統一教会の施設の2階で、リストをもとに有権者に電話をかけるなど投票依頼を行った」と述べ、「政治家の皆さんには、統一教会(世界平和統一家庭連合)から選挙の応援を受けることは日本の国のためにも、『世界の平和』のためにもならない」と訴えました。

DSC_9117加工.JPG(写真左から)鈴木エイトさん、中川亮弁護士

 中川弁護士は、Aさん、Bさんの被害は2009年の統一教会による「コンプライアンス宣言」以降に発生していると強調。統一教会の「継続性、組織性、悪質性は明らかだ」と指摘しました。

 鈴木さんは、統一教会は「コンプライアンス宣言」以降も「同じイラストが描かれたチラシを用いて、全国で組織的に偽装勧誘している」と指摘しました。