衆院本会議で12月12日、立憲民主党が提出した「内閣官房長官松野博一君不信任決議案」の趣旨弁明を稲富修二議員が、賛成討論を太栄志議員が行いました。討論後、採決が行われ、賛成少数で否決されました。
稲富議員は、自由民主党における派閥の政治資金パーティーの問題、裏金づくりを、「疑惑の域を超えて、疑獄といわれるほど、近年まれにみる異常事態」、特に清和政策研究会については、「派閥全体での裏金は5年間で数億円」「松野博一官房長官、西村康稔経済産業大臣、高木毅国対委員長、萩生田光一政調会長、世耕弘成参院幹事長は、それぞれ多額のキックバック」「政府与党の幹部が揃って裏金を得ていたのであれば、政権そのものの正当性が疑われる事態」「政治に対する国民の信頼は、地に堕ちた」と批判しました。
特に、内閣の要たる内閣官房長官松野博一君の責任は極めて重大と指摘し、理由として、(1)内閣の発信者として、松野官房長官は、まったく機能していない。(2)松野官房長官は、政府の立場を盾にした、事実上の答弁拒否、説明責任の放棄してきた(3)報道各社が求めても、今現在においても、説明拒否を続けていると指摘しました。
岸田総理の就任以降、この2年余りで、大臣4人、副大臣2人、政務官3人、首相秘書官2人が辞任をしたことを挙げ、「明らかに適材適所の人事ができない任命権者たる岸田総理にある」と指摘しました。
稲富議員は、今回の政治とカネの問題について、「自民党政権のもとで真相解明が進むのか甚だ疑問」「自民党政権の自浄作用にはとても期待できない」と述べ、「われわれ立法府としても、政治とカネの問題を根本的に解決するための法整備など、立法府としての責務を果たすべき」と訴えました。
稲富議員は、「今まさしく、来年度予算の編成、税制改正、重要政策を決定する最も重要な時期。日本再建のためには、国政の停滞は許されない」「喫緊の内外の諸課題に対応するために、松野官房長官は直ちに辞任すべき」と訴えました。
20231212_「内閣官房長官松野博一君不信任決議案」趣旨弁明(稲富修二).pdf
太栄志議員は、同決議案に対する賛成討論を行いました。
太議員は、松野官房長官に対して「国民への説明責任を放棄し続ける官房長官では、大規模災害など有事が起きた時に、誰が信じることができるか。官房長官の不誠実な対応は我が国の危機管理体制を揺るがせている」「答弁拒否の姿勢は政府の信頼を失い、国益を大きく失う。きわめて不誠実。国際的信頼も失っている。その職にとどまり続けることが我が国の国益を失う結果になっている」と強調し、「即刻辞めるべき」と訴えました。