立憲民主党は2月15日、東京・JR品川駅前で街頭演説会を開催。辻元清美代表代行、国民運動局長代理の小沢雅仁参院議員、同副局長の古賀千景参院議員、松尾明弘前衆院議員(東京都第7区総支部長)が参加し、自民党とカネの問題などを中心に取り上げ、今のゆがんだ政治を変えようと訴えました。

 辻元代表代行は、「安倍派、二階派を中心に自民党議員約100人が組織的に裏金を作っていた。普通の企業だったら社長は辞任するのではないか。ところが岸田総理は他人事。そして聞き取り調査をしているのは、『ドリル優子』と呼ばれた小渕優子さんたち。客観的な第三者によって、誰が考案し、誰の指示で行い、何に使ったのを聞かないと調査したことにはならない」と無責任で後ろ向きの自民党の対応を批判。国会では政治倫理審査会(政倫審)の開催を申し入れているとして、「少なくとも安倍派の責任者は国会の場に正々堂々と来て、各党の質問をしっかり受けて、一人ひとりが説明責任を果たすべきだ」と指摘しました。

辻元清美

 「『野党しっかりしろ』と皆さん思っていると思うが、悪いのは自民党。『自民党が悪いことしているのに野党がしっかりしないからだ』と言われるのが一番つらい。私たちもしっかり徹底的にやるので、野党を今までよりちょっとだけ応援してほしい」と訴えた辻元代表代行。「今回を政治改革を行う最大のチャンスにしないといけない」と述べ、秘書に責任を押し付けて議員本人が逃れることがないようにするための「連座制」の導入や、きちんと報告せずに一定期間現金を保管していた場合は罪に問えるよう規制をかける「政治資金隠匿罪」の新設、政権党にだけ多額の献金をして民主主義をゆがめている企業・団体献金の禁止、親族などへの政治資金の引継ぎ制限など、立憲民主党が国会に提出している改革案の概要を説明しました。

 その上で、「献金をしているのはアベノミクスで儲かっている企業ばかり。一方で、全労働者の4割にも上る非正規で働いている人たちの賃金は上がらない。経団連等が自民党にいくらでも非正規で働かせ続けられる法律、労働の規制緩和を求めてきたから、非正規から脱出できない構造になっている。私たちはそれも断ち切りたい。私たちは働く者の政党として、2万円のパーティー券を買ったり、献金ができない人が不利益になるような、ゆがめられた政治を変えていきたい。企業は自発的に献金をやめるべきで、献金するお金があったら働いている人たちの賃金を上げてほしい」「国民には増税、自民党は脱税。自民党議員は『脱税だ』と言われても書類を訂正すればそれでいい。こういう政治の在り様を私たちは変えたい。自民党とカネの問題を断ち切って、一部の人たちだけが儲かるのではなく公正・公平な経済政策、同じスタートラインにみんながつける政治に変えていきたい」と訴えました。

松尾明弘

 弁護士として17年間働いてきた松尾明弘東京第7区総支部長は、「法律を使って目の前の人の力になるのが弁護士の仕事だが、100年前の法律を使っていたらやっぱりおかしい。こんな理不尽な社会では涙する人がたくさんいる。法律がおかしいことで悲しむ人、苦しむ人をなくしていきたいというのが政治の原点」だと話し、そのおかしい法律が変わらないのは自民党の政治だからだと指摘。自民党とカネの問題に言及し、「おかしい社会の仕組みや法律を変えていくことの足を引っ張っているのが自民党。この問題に決着をつけない限り、私たちの暮らし、日本の社会はよくならない。失われた30年から脱却することはできない。自民党の政治はどこまでいってもカネ。政策の優先順位の決め方、予算をどこに付けるかの割り振り方はすべてどれだけ政治献金をしたか、政治資金パーティー券を買ったかで決まる。こうした政治のあり方を変えないと社会は変わらない。私たちは選挙で政治を変えることができる。だからあなたの力を貸してほしい」と呼びかけました。

古賀千景

 古賀千景参院議員は、6年前まで小学校の教員をしていたと自己紹介。「子どもの心を大事にする教育をしていた。自ら人と関わろうとする子どもを育てたい」と話し、「立憲民主党は人を大事にする、心を育てる、人に寄り添っていく教育を目指している」と力を込めました。現下の教職員不足により、一人ひとりに十分目が行き届かず子どもたちの心がむしばまれていると懸念を表明。現場を知る立場から、「教育予算を増やしてほしい」「子どもたちが夢をもって将来を描ける社会をつくりたい」などと訴えました。

小沢雅仁

 司会を務めた小沢雅仁参院議員は、大企業や富裕層優遇の自民党政治を批判。生活者、納税者視点の政策に転換しようと訴えました。

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