泉健太代表が3月8日、国会内で会見を開き(1)3・11視察(2)国際女性デー(3)自民党の党則改正案(4)衆参政治倫理審査会――等について発言しました。

(1)3・11視察

 泉代表は、3月11日に宮城県を訪れ、慰霊を行い、地域の復興拠点、自衛隊等を訪問し当時の様子を改めて聞いたり、復興、生業について意見交換すること、本日も復興関連イベントを視察すること等を説明し、「能登半島でも現在、避難生活をしている方がいる。支援にも取り組んでいく」と述べました。

(2)国際女性デー

 本日3月8日の国際女性デーにあたり、泉代表は、昨日もクオーター制を推進する団体の院内集会に参加したことに触れ、「立憲民主党も次期総選挙で女性候補者を増やす取り組みを強化し、より一層推進していく」と意気込みを語りました。

 立憲民主党が推進している選択的夫婦別姓について「当事者が提訴すると聞いている。経団連をはじめ経済界からも別姓について『なぜいまだに行われていないのか』といった発言が相次いでいる。岸田総理は家族観、価値観、社会が変わってしまうと言うが、良いものは変えればよい。(選択的夫婦別姓が実現しないことで)家族生活に支障をきたし、より大変な思いをする人もいる」と早期の実現をあらためて求めました。

(3)自民党の党則改正案

 自民党の党則改正案について泉代表は、「派閥を政策集団と言い換えて存続させるだけ。連座制もどきの中途半端さ、麻生議員は茂木議員はどうなるのか」と指摘し「後ろ向き、中途半端な改正で残念」「自民党の改革がいかほどのものか問われる」と強調しました。

(4)衆参政治倫理審査会

 泉代表は「政治倫理審査会は衆参同時に動くべき」と述べ、「下村衆院議員の出席がはっきりしない。なぜかセットされない。自民党の無言の圧力なのか」「参院の政倫審では岸田総理の出席を求めているが、出てこない。求めてない時には出てきて、求める時には出てこない。総理の姿勢が問われる」と述べました。


泉健太代表記者会見

2024年3月8日(金)10時30分~11時02分
発行/立憲民主党役員室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtu.be/F32pskQ3MWs


■冒頭発言

■質疑


■冒頭発言

○東日本大震災から13年を迎えるに当たって

【代表】
 おはようございます。
 来週、週が明けて3月11日ですので、この3.11、(被災地を)視察する予定をしています。私は宮城をことしは訪問することを考えています。
 地域の復興拠点ですとか、また、自衛隊などを訪問させていただいて、当時の様子を改めて伺ったり、そして、その後の再建、復興、なりわい、さまざまなことについて意見交換をさせていただきたいと。また、2時46分には共に慰霊をさせていただきたいというふうに考えています。
 きょうも東京都内でもこの復興関連イベントが開かれていまして、お昼に汐留のほうで震災の復興フォーラムというところに出かけようと、参加をしようと、このように思っております。
 先日は、我が党の原子力の関係で、福島第一原発、こちらは私は行っていませんが、党として視察もさせていただいております。
 引き続き、この東北各県の復興に努めてまいりたいと思いますし、また、今、能登半島で現在も避難生活をされている方が大勢おられますので、そういった方々に対する支援、こちらも取り組んでまいりたいと思います。

○「国際女性デー」に当たって

【代表】
 そして、きょうは3月8日ということで、「国際女性デー」ですね。
 昨日も院内の集会に参加をいたしました。「Qの会」という、クオータ制を実現する会の会合に参加をさせていただいて、立憲民主党としても女性の、政治・政界への女性の参画をより一層推進をしていくということで、我々も取組をさせてもらっていますし、立憲民主党も、次期総選挙、女性候補を増やすという取組、更に強化をしていきたいと考えております。

○選択的夫婦別氏制度の実現に向けて

【代表】
 また、選択的夫婦別姓ですね。こちらのほうもぜひ進めるべきだという話は昨日もさせていただきました。きょう、改めてですが、当事者の皆さんが提訴をするというふうにも伺っております。
 また、経団連初め経済界からも、この選択的夫婦別姓についてさまざまな発言が相次いで、なぜいまだに行われていないのかという声もありました。きょう経済団体の有志も首相を初め政府関係者に申入れを行うというふうに伺っております。全て、この申入れ、直接ではなく代理の方が受け取るやに聞いておりますが。
 改めて、我々としても、きょう院内集会も開かれるということですので、立憲民主党からもたくさんの議員が参加をさせていただきたいと、このように考えています。
 やはりこの選択的夫婦別姓は早期に実現をすることであって、訴訟の結果を待つということではなく、早期にこれを実現すべきだと考えています。
 岸田総理は、家族観、価値観、社会が変わってしまうなんていうふうに言っていましたが、それは変わっていいものはどんどん変わっていくべきであって、いまだにそれを変えようとしないことで多く実害を被っている方々がおられますから、それによって子どもを産むことや家族生活に支障を来し、より大変な思いをしている方々もおられますので、さまざまな家族の形があってよいという考え方に立って、ぜひ、この選択的夫婦別姓は進めるべきだと、実現をすべきだということを立憲民主党としても改めて発信をしていきたいと考えています。

○政治改革 自民党の党則改正案について

【代表】
 そして、17日が自民党の党大会ということで、党則を改正するやに話が出ているわけですね。
 自民党の中で刷新本部で大筋の了承が得られたということで、中身を私もかいま見ているわけですが、大変残念な、後ろ向きな、前向きとは言えない、中途半端な党則改正だなと思います。
 そもそも党則ですから。(本来は)法改正で真剣に政治改革をやらなければいけないものであって、所詮党則改正のレベルでありますが、特に派閥を政策集団と言い換えて存続をさせるということであれば、これはもうすり替えでしかないですよね。
 では、麻生派は今後自民党内に残るんですかと。茂木派は自民党内に残るんですかと。解散されるんですか、残るんですか、はっきり言ってくださいという気がしますね。今後麻生派は、自民党大会以降なくなるんでしょうか。全くはっきりいたしません。単に、言い換え、すり替えに過ぎないのではないかと思います。
 また、連座制についても、連座制もどきというような中途半端なことだと思いますし、さて、どういうことになるのか。所詮この党則改正では何か政治改革が具体的に進むものではないということがむしろわかってきたのではないかと思います。
 繰り返しになりますが、本当に麻生派、茂木派、どうなるんでしょうね。ここはまた記者さんももしわかることがあったら教えていただきたいと思いますが、本当に自民党内でそういった派閥がなくなるのか。結局、政策集団ということで勢力を誇示するようなことになるのか。ここはぜひ自民党の改革というのはいかほどのものかというのが問われるものではないかと思います。

○裏金問題 政倫審めぐる対応について

【代表】
 あと、政倫審ですね。
 衆議院でも参議院でも同時にどんどん動いていくべきなのですが、衆議院では下村博文議員が政倫審に出るのか出ないのか、どうもはっきりしません。本人は出たいと意思表示をしているのに、なぜかセットされないということであれば、これは自民党の無言の圧力ということになるでしょう。
 そして、参議院。今度は岸田総理、出席を求めているのに、参議院には出ないという話になっている。これまたおかしな話で、求められていないときには出てくるけれども、求めたときには出てこないということであれば、それは参議院軽視でもあるし、真摯に課題に向き合うということにはならないわけでして、本当に総理の姿勢が問われるということだと考えます。
 この辺りも、ぜひ総理にははっきりしていただきたいと思います。


■質疑

○裏金問題 政倫審めぐる対応について(1)

【NHK】
 ちょっと今の最後のご発言と重なるかもしれないが、参議院側ではけさ政倫審の開催を決める議決が全会一致で行われ、参議院で初めて行われることになった。この参議院側の政倫審ではどのような弁明・質疑を望むか。

【代表】
 全会一致ですからね。自民党の今呼ばれている裏金議員、参議院31名プラス離党した1名は、もう全員出席ですよ。これは当然。出席しないということは、弁明すら断るということですから、これはもう、ほっかむりしよう、逃げよう、隠れようと、そういう姿勢が明確になるということですから、全員出席をするものだと、そう理解しています。
 全会一致での開催ですからね。ぜひ自民党の側からも改めて全員に意思を確認し、出席をするよう求めてもらいたいと考えています。

○選択的夫婦別氏制度の実現に向けて

【日本テレビ】
 選択的夫婦別姓制度について伺いたい。先ほど冒頭発言でも代表は触れられていたが、この夫婦別姓についてだが、法務省が把握している限りでは、法的に夫婦別姓で結婚できないのは世界で日本だけとなっている。先ほど冒頭発言でも岸田総理の答弁にも触れていらっしゃったが、どうして選択的夫婦別姓の実現が進まないのか、代表としてどのようにその原因を捉えているか。

【代表】
 これは自公政権でも公明党は賛成していますから、本当に自民党だけですよね、止めているのは。
 言ったら、岸田総理ですよ。これは岸田総理がやるぞと言えば、自民党は前に進む。政治改革もそうですが、「岸田ハードル」というか「岸田ブロック」というか、その「岸田の壁」がさまざまな改革を妨げている。世の中の多様な価値観を妨げているということが言えるのではないですか。
 総理には、いつまでもそんな、価値観、家族が変わってしまうなんていうことではなく、もう既に世の中変わっているわけですから。もう法制審が答申を出してから28年ですよ。これは自民党政権による失われた30年の一つでもあるのではないですか。はい、そう考えます。

○安定的な皇位継承に関する議論について

【共同通信】
 皇位継承に関して、先日、党の検討委員会の全議員会議があった。論点整理案については委員長・事務局長一任となったわけだが、女性宮家創設については緊急的な課題として今後の議論を急ぐ必要がある旨盛り込まれる見通しとなっている。政府の有識者報告書の内容では、この女性宮家の議論は不十分とお考えか。

【代表】
 ええ、そう考えています。
 そもそも国会からの要請というのは、この女性宮家(の創設等)についても真摯に検討していただくということを要請していたのだけれども、有識者会議の中ではあまり触れられていなかったということに対する問題意識は持っております。
 国会としてそもそも要請していたものですから、我々としてもこの論点は非常に重要なものだと考えています。

【共同通信】
 女性宮家創設について、代表はこれは必要だとお考えか。

【代表】
 これはまさに今、党内で議論をして、そして、もうすぐ執行役員(会)にも上がってくると聞いていますので。

○民法改正案 共同親権めぐる議論について

【時事通信】
 共同親権に関してお尋ねしたい。本日の閣議で、離婚後の共同親権の導入を柱とする民法などの改正案が閣議決定された。現在党内で議論を深めている最中だと思うが、現時点で法案の賛否に関して党のスタンス、お考えを伺いたいのと、その理由もあわせて伺いたい。また、問題点、どのような観点で議論を深めていきたいとお考えか、お願いしたい。

【代表】
 本当に家族の形は千差万別で、いろいろな事例があります。
 やはりDVの問題だとかというのはさまざまなところで論じられています。一方で、共同親権にすることによって、関わりをしっかり両方の親が持つということの点というのも同時に言われているということで、それでうまく当てはまる、うまくいくケースということも想定されることはあるでしょうし、いや、むしろ逆効果になってしまうのではないかという指摘も、両方ありますから。
 まさに立憲民主党としては、やはり人権の尊重ですとか、子どもの安全だとか、いろいろな面から、子どもの養育に資するかどうかという観点から慎重な検討が必要だということで、党内での議論を続けています。
 さまざま、超党派でもいろいろな議員連盟が立ち上がったりしていますので、そういう中でも情報を得ながら、最終的に党として判断していきますが、これは本当に慎重を期して、(子どもの)権利ですとか安全に関わることですから、慎重を期して答えを出していくことが必要だと、今、考えております。

○防衛装備移転めぐる自公協議について

【読売新聞】
 次期戦闘機の第三国への輸出について伺いたい。日本がイギリス・イタリアと共同開発する次期戦闘機について、自民党と公明党が月内にも第三国への輸出について合意する方向だと報じられている。代表の見解をお願いしたい。

【代表】
 このことというのは、とにかく国会での議論がまだまだ足りない論点です。
 ですから、共同開発ということは、これはあり得るということをこれまでも私も言ってきましたが、それがどのように第三国に渡っていくのかということについては、ほとんど政府から他党に対する説明もないですし、また、そういったことの情報公開はなされていないというのが現状です。
 国会で聞いても、まだ決まっておりませんとか、そういう形式的な答えばっかりになってしまうのですね。ですから、与党内の自公協議の様子というものも、なかなか報道ベースでしか伝わってこない状況です。そういったことでは我々としても答えを出すのは拙速であると考えています。
 改めてですが、政府には、しっかりと国会、そして野党に対しても情報を開示するということを求めるということとともに、今、自民党・公明党の中でもさまざまに、第三国、何がどういうケースが当てはまるのかとか、あるいは、共同開発でも何に限定するのかという辺りについては、まだ詳細さまざまな論点があると聞いていますから、そういうものも我々としてはやはりつまびらかにしていただかなければ困るということはこれからも言い続けていきたいと思います。
 慎重な姿勢を持っているというのは我々のスタンスではあります。

○予算審議について

【読売新聞】
 話題変わるが、新年度予算案の衆院通過をめぐる国会対応について伺いたい。2日の土曜日に国会審議が行われる異例の展開となったわけだが、衆院予算委員会の小野寺委員長に対する解任決議をめぐり、山井議員が衆院では最長となる2時間54分の趣旨弁明を行った。この山井議員の趣旨弁明が適切だったとお考えになるかどうかと、日本維新の会などからは批判の声も出ているが、こうした批判に対する代表の見解をお願いしたい。

【代表】
 その批判というのが、何に対する批判なのかということで、その長さとか、内容とか、さまざまあると思うので、そこはちょっとよくわかりません。
 ただ、私たちとしては、むしろ、このまま国会が岸田総理の主導で進むと、それこそ土日にものすごく大きな負荷が、役所、各省庁にかかると。それは一つは土曜日質疑ということもそうだし、明けて3月4日、月曜日の朝から参議院予算委員会を開くということも自民党がセットで考えていましたので、そうすると、土日も全部使っていわゆる答弁準備をしなければならなくなるということで、実はあれは土曜日だけの問題ではなかったわけですね。
 私たちは金曜日の時点で、岸田総理が意地を張って土曜日審議になだれ込むと、本当に土日全部が全省庁出勤くらいの状況になりかねないということを想定できましたから、であるならば、金曜日、最大限それを止めなければならないと、そういう考え方に立っていました。
 最大限止めるために、当然与党とのさまざまな協議の時間も必要だし、与党に再考を促す時間も必要です。そういった意味で、我々として取り得る手段を取ったというのが、あの予算委員長解任決議(案)でありました。
 それがもし本当に短時間ですいすいと終わっていれば、自民党内が改めて今後の日程を考える時間すらなくなって、淡々と全てが進んでしまって、結局、3月4日、参議院予算委員会が開かれてしまったわけですが、やはり我々がもし短時間であの解任決議を済ませていると、土曜日、日曜日、もうどっぷり各役所は岸田総理のために答弁をつくらなければいけなくなる。そういうふうになってしまったわけですけれどもね。
 そこも、せめて我々は最大限の可能性を探るということが必要だと考えていましたので、我々としてはあの時間をかけた演説というのをさせていただいた。これは国会戦略上のことでもあります。

【読売新聞】
 立憲民主党の党内からは、自然成立を阻むために、より徹底的に抵抗すべきだったのではないかという声も出ているが、代表はどのようにお考えか教えていただきたい。

【代表】
 徹底的にあれをしても、岸田総理の姿勢が変わるということは残念ながら想定できない状況になったと、我々確認をしました。
 そうであったときに、そもそも、この土日を使って全省庁が役所に出てきて作業をしなければいけないようなことをさせるべきではないというふうに考えていましたので、そういった形で判断をさせていただきました。

【読売新聞】
 もう一点。財務大臣に対する不信任について、野党内で足並みが乱れる形となったが、代表がかねてから呼びかけておられる「ミッション型内閣」、この足並みが乱れたことが「ミッション型内閣」の呼びかけへの影響、何かあるとお考えか。

【代表】
 ゼロですね。

○裏金問題 政倫審めぐる対応について(2)

【北海道新聞】
 何点か伺いたい。まず、参院の政倫審についてだが、衆ではフルオープンでマスコミも入れてやったが、参でも公開についてどのような、衆院並みがいいのかとか、どのような公開についてのあり方が望ましいと代表はお考えか教えていただきたい。

【代表】
 まさか非公開ではないと思っていますけれどもね。もう公開しかあり得ないのではないですか。公開です。

○衆院3補選に向けた取組について

【北海道新聞】
 話題変わり、補選についてだが、4月の補選で、まず、過去にも同様の質問が出ていたかと思うが、今回の補選の位置づけと目標議席数、あとは自民逆風で野党優位と言われる中ではあるが、選挙区によっては野党間の調整が進んでいないところがある。過去の選挙でも野党候補の乱立で自民候補の当選を許した経緯があるが、今回の3選挙区でも野党の統一候補というのを目指していくお考えか。

【代表】
 マスコミというのは聞かなければいけないことになっているんですかね、いつも何か決まり切った聞き方を。例えば補欠選挙で何勝が勝敗ラインですかみたいな話とかというのは、何だかなという気もしますよね。
 それは全勝を目指して戦うのはたぶん当たり前のことなので、それは我々としてもこの三つの選挙については1議席でも多く勝利を目指していくということになります。
 そして、野党が一つでまとまって戦ったらいいよねというのは、それはもう昔から言われていることで、でも、それぞれ党が別なので、その別な党が全て同じ気持ちや判断を持たないと、それは一緒にはできないわけですから、それはどこかの政党だけがやれますという話ではないですしね。各政党の考え方もあるのは当然のことですから、そういう中で調整がもしできたとしたら、それはできたということだし、できなければ、できないということにしかならないのかなと思います。
 できる限り、我々として、立憲民主党として、その努力というのはやはり続けていきたいなと考えています。

【北海道新聞】
 関連で。3選挙区で負け越した場合、代表の責任論が強まるのではないかという見方があるが、見解を教えていただきたい。

【代表】
 そんな見方はないですね。ないです。

【朝日新聞】
 今の質問の関連だが、代表はかねて、今回の補選について、政治改革を前に進め、自民党の裏金政治を一掃させる大きな機会というふうにおっしゃっていた。補選に至る経緯は、長崎3区を除けば必ずしも裏金問題ではないと思う。それでも今回の補選三つというのは、その自民党の政治と金の問題を考える契機になるというふうにお考えか。

【代表】
 そうですね、間違いありません。裏金問題に対して答えを出す、政治改革に対して答えを出す、そういう選挙になります。
 全国の皆さん、本当は投票したいくらいですよね。なのだけれども、そこで投票できるのは三つの選挙区(の有権者)であって、そのそれぞれの地域で、この裏金問題や政治改革について今後どうなっていくのかということを占う大変重要な選挙であることは間違いありません。

○重要経済安保情報保護法案について(1)

【朝日新聞】
 話題変わるが、セキュリティ・クリアランスの法案について伺いたい。セキュリティ・クリアランスの法案が来週にも衆院で審議に入る見込みだ。国際的なビジネスの観点でチャンスという肯定的な意見もあれば、保全対象となる情報の範囲が曖昧という指摘もある。今、党の部会で議論中だとは思うが、党としてどういうスタンスでこの法案に臨んでいく考えか。

【代表】
 もう今まさに言っていただいたとおりでして、アメリカ関係との契約だとかを考えると、それは不可欠であるということを基本に置きながら、一方では、そこで働く社員のさまざまな権利も守らなければいけないということでもありますから、余りに厳しくし過ぎると、今度は逆の意味で事業に大きく制約になってしまう可能性がありますので、そういったところを、まさに国会質疑の中で政府側がどのような答弁をしてくるのかということをよく確かめながら、我々として不明な点を明らかにしながら、経済界にとっても不安だとかがない形のものになるように努力をしていきたいと考えています。

【朝日新聞】
 他の野党は既に、例えば維新は比較的前向きな方向であったり、共産党や社民党はかなり否定的だったりする。党としてのスタンスというのは国会審議を通じて明らかにしていくという立場か。

【代表】
 そうですね。やはり政府答弁というのは極めて大事だと思っています。
 私たちもやはり単純に反対ということにはならないし、そして、ただ単に政府案で賛成かどうかというのは、まさに国会質疑の中でどういう答弁をするのか。この政府の答弁というのは本当に今後の細かな内容を定めていく上での方向性になりますから、極めて重要だと思っていますので、そういった質疑、充実質疑をして考えていくということにしています。

○梅谷議員について

【新潟日報】
 新潟6区の梅谷守衆院議員が選挙区内の有権者に日本酒を配っていた問題で、党による調査をされているということだが、進捗をまず伺いたい。

【代表】
 たしか先週も、幹事長のほうでやっているので幹事長に聞いてくださいというふうなお話をしたと思います。現時点でその環境からは変わっておりません。

【新潟日報】
 幹事長にもこれを伺ったが、一部報道で、選挙区内の町内会の会合で梅谷議員が祝儀として現金を渡したのではないかという報道がある。これに対する調査も行われているか。また、代表としての受け止めもあわせて伺いたい。

【代表】
 まさにそういったところを幹事長に聞いていただければということなのです。私は一つ一つのことを例えば把握をしているということではありません。

【新潟日報】
 もう一つお願いしたい。お聞きしたのは、代表は以前、この件で、ほかに新しい事実が判明したら厳正に対処するというふうな旨の発言もあったからだが、この考えに変わりはないか。

【代表】
 そうですね。その考えには変わりございません。

【新潟日報】
 もう一点。この問題について、梅谷議員には地元の記者クラブから会見を開いて説明をしてくれないかと求められているが、今のところ開かれていない。代表は以前の会見で、本人の説明はまだ終わっていないと、十分でないとの旨の発言もあったが、本人の説明責任の果たし方について、改めてどういうふうにお考えかお聞きしたい。

【代表】
 やはり説明、これはきちんとすべきことだと考えます。それが今、幹事長に対してどういうようなところまで話ができているのかなどについては私はまだ報告を受けていませんが、基本的にはそういう考え方です。

【新潟日報】
 今、地元では会見が求められているが、それには、調査をしているが、応じるべきだと。

【代表】
 具体的に何にどうこうというのは、それはちょっと私のほうではつかみかねる話です。

○「重要経済安保情報保護法案(2)」「旧統一教会問題」について

【フリーランス】
 セキュリティ・クリアランス法案について、欠陥があると。大臣・副大臣・政務官の政府高官が適用調査対象外、身辺調査しなくていいということになっているが、さっき高市大臣会見で聞いたら、特に欠陥と思って修正の必要はないと言っているが、泉代表のお考えを伺いたい。

【代表】
 そういった個別の論点について代表の考え云々ということでは私はないと思っています。
 今、党で、まさにそういった論点について、どのように国会質疑で扱うのかどうかというところを検討している最中であります。

【フリーランス】
 ちなみに、山上徹也被告は、自衛隊員時代、重要な仕事に就けなかったと。母親が信者だったせいだという記事を読んだ記憶があるが、一方で、国会議員は統一教会とずぶずぶの関係でも身辺調査さえしなくていいと。事業情報に、機密情報に接する機会があり得るという、こういう事態は問題だとお考えになっていないか。

【代表】
 今回の盛山文科大臣の件も含めて、今、立憲民主党から政府に対して申入れもしようと考えているのは、やはり第三者的な立場の調査を行うようにすべきではないかというところは我々として考えています。
 これが各党なのか、それとも政府なのか、あるいは国会なのかというところはあろうかと思いますが、何らか第三者的なところの調査、こういったことはやはり必要ではないかと考えています。

【フリーランス】
 そういう調査が不十分な中でセキュリティ・クリアランス法案がこのまま通ると、統一教会ずぶずぶの、教団幹部が信者になったという自民党議員もいるわけだから、問題ではないかと思うが、その点はいかがか。

【代表】
 さまざまな課題意識を持って対応していきます。

【フリーランス】
 最後に、先ほどの選択的夫婦別姓の関係で、岸田総理の壁とおっしゃったが、これは統一教会との関係が明らかになった岸田総理が統一教会に忖度して政策がゆがめられた可能性があるようにも見えるが、その点はいかがか。

【代表】
 だとしたら、それはやはりけしからん話ですね。例えば包括的性教育だとかもそうなのですが、なぜ進まないのかということについて、自民党内でもやはり進めるべきだという声はあるのにもかかわらず、どこかの自民党の勢力が頑としてこれを進めようとしていないということは次第に明らかになってきていると。そこにどのように(旧)統一教会が絡んでいたのかということについては、私も完全に何か確たる明確な資料だとかを目にしたということではないのですが、さまざま関連する情報というのは上がってきていますね。

○野党連携について

【テレビ東京】
 昨夜、自民党の二階幹事長や小泉元総理が会合を開き、その中で、もし野党が一本化したら自民党が大変だと、今は野党がばらばらだから助かっているといったような発言が出たようだが、こちらに対する受け止めと、先ほども出たが、野党の連携していく上でどのようなことが必要か、お考えをお聞きしたい。

【代表】
 一言で言えば、政権を担う覚悟です。野党各党。
 それは自分たちがすぐ国会で最大政党になるということは、それは簡単なことではないわけですが、それでも、力を合わせて、国民の期待に応えれば、政権を担うことは可能だし、それは連立政権かもしれませんが、そこに本気で挑んでいく。目指していく。そのためには、できる限り野党間が協力をしたほうがよいという流れになっていくと思うので、そういった決意・覚悟を持って、やはり話合いを増やしていくことですね。