岡田克也幹事長は5月21日、国会内で定例の記者会見を開きました。

 党政治改革実行本部本部長でもある岡田幹事長は、前日20日に国会に提出した「政治資金規正法等の一部を改正する法律案」「政治資金パーティーの開催の禁止に関する法律案」について、与党である自民・公明両党も含め、各党に説明すると表明しました。

 また、22日から政治改革特別委員会の審議が始まることも踏まえ、党の政治改革案について「しっかりと主張を行ない、意見交換を行っていきたい」と述べました。


岡田克也幹事長記者会見

2024年5月21日(火)15時54分~16時30分
発行/立憲民主党役員室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtube.com/live/8HWWkUjageU


■冒頭発言

■質疑


■冒頭発言

○第101回常任幹事会を開催

【幹事長】
 まずは常幹のご報告です。
 選対のほうから、参議院の比例候補者の公認(内定)ということで、現職です、小沢雅仁さんが承認されました。衆議院はありません。
 きょう決まったことは以上です。あとはお手元の資料をご覧ください。
 それから、一部メディアに報道されておりましたが、我が党の梅谷衆議院議員について、昨日の役員会の結果も踏まえて一定のご提案をいたしましたが、きょうの常任幹事会で意見が出たこともあり、決定は行わずに、おそらく次回の常任幹事会でもう一度お諮りするということにいたしました。
 今回執行部としてご提案したのは、まだ現在捜査機関の捜査中であるということで、そして、捜査機関とコミュニケーションを取ってきたということがあったので、今まで党としての対応を先送りしてきたわけですが、そうはいっても、もう既に3カ月がたったということと、それから、捜査機関に事実関係の説明を継続して行っているということを4月10日付で梅谷議員自身がホームページで明らかにされましたので、そういったことを踏まえて党として現時点における対応を決定すべきではないかということで提案をさせていただきましたが、いろいろなご意見も出ましたので、きょうは見送りということにいたしました。
 再度役員会などで議論をした上でご提案をしたいと思っております。
 以上が常任幹事会の報告です。

○政治改革 2法案の提出について

【幹事長】
 それから、政治改革のほうは、きょう法案を共産党・小池書記局長を初め関係者の皆さんに落合事務局長と一緒に説明に参りました。
 維新とも、藤田幹事長と、維新の案も出てくるということなので、双方向で意見交換をする機会が近々あります。
 そのほかの党については、自民党と公明党なのですが、これは幹事長レベルということではなく、先に事務責任者レベルでというご提案がありましたので、落合さんに、それぞれカウンターパートに説明してもらうと。法案の説明ですね。自民党からは自民党の案の説明も聞かなければならないと思っておりますが、そういう形で対応するということで、今週中に全て政党間の説明は終える予定であります。
 委員会も本格的に始まりますので、そこでの議論を経ながら、しっかりと主張を行い、そして意見交換を行っていきたいと思っているところであります。


■質疑

○梅谷議員について(1)

【NHK・森記者】
 今報告のあったことでまず伺いたいが、梅谷さんについて、常任幹事会では、例えばどんな処分を諮り、どんなご意見が出たのか、差し支えない範囲で伺いたい。

【幹事長】
 これは党の中の会議ですので、そのことを申し上げるつもりはございません。結論が出れば、ここでご説明したいと思います。

○政治改革について(1)

【NHK・森記者】
 別件で、政治改革について。いよいよ特別委員会が始まる。各党の案も出てきたと思う。改めてになるが、共同の提出も単独の提出もしたが、今回の特別委員会の意義や、どのように臨みたいか、幹事長のお考えをお願いしたい。

【幹事長】
 まずは、各党の案、特に我々から見ると自民党の案の不十分さをしっかり具体的に指摘するということと、それから、国民民主党と有志(の会)の皆さんと一緒に出した我々の法案(政治資金規正法等改正案)について、非常に優れたものだというふうに自負をしておりますので、しっかり説明をする。あわせて、単独で出したパーティー禁止法案などについても、我々の、なぜそこまで必要としたのかということを説明したいと思っております。

【NHK・森記者】
 維新も法案を提出したが、そちらについて、もし目を通していれば何か。

【幹事長】
 もう提出されたのですか。私はちょっと承知をしておりません。近々提出するということは聞いておりましたが。

【共同通信・野田記者】
 政治改革について伺いたい。今し方、冒頭でも触れられたが、週末の各社の世論調査で、支持率はさておき、自民の政治改革案に対する厳しい意見というか、そういう各社結果が出ていると思う。週末で調査直前に自民党案を出してきたということもあると思うが。自民党の案に厳しい目が向けられていると思うが、改めて幹事長からこの自民党案に対するご見解をお願いしたい。

【幹事長】
 極めて不十分で、そもそも随分時間をかけてきたわけですね。本来自分たちがこの原因をつくり出したという自覚があれば、もっと積極的に早く対応すべきだったと思いますが、信じられないほどぐずぐずしていたということは言えると思います。特別委員会ができてからも、もう1カ月たっているということで、ようやく法案が出てきたと。
 しかも、その中身が極めて限定的であり、そして、いい加減だということに、私は怒りを覚えるところです。総理はいろいろと月曜日の予算委員会でも説明されていましたが、本気で有効な案だと考えておられたとはとても思えません。法律を読むことができれば、いかに抜け穴が多いかということは明らかであります。
 そして、私は前から言うのですが、何といいますか、裏金の問題もひどい、派閥ぐるみの話でひどいけれども、国民の皆さんが怒っているのは、それ以上に、それ以降の岸田総理の対応。事実を明らかにしないこと、法案の中身が極めて不十分なこと、そこに国民の怒りが来ていることに総理は早く気づかれたほうがいいと思います。命取りになると思います。

【共同通信・野田記者】
 政治改革に関連するが、きょう午前中の連合との会合の冒頭の挨拶の中で、幹事長は、この国会の会期内での成立というのは難しいという見解を示された上で、総理が会期延長した上で、その後、解散に踏み切るのではないかというご見解を示されたと思うが、規正法の審議の行方次第では会期内での解散というのもあり得るというふうにお考えか。

【幹事長】
 規正法は、つまり今回の特別委員会の審議が始まりますが、もし成立を図るとしたら強行突破をしてくるしかない。しかし、それはさすがに自殺行為になりますから、ある程度時間をかけてということになれば、会期の中にはまらなくなっているということを申し上げたわけです。
 私が申し上げたのは、やはり総理自身の手で解散をしたいというふうに思えば、別に会期は延長すれば延長できますから、より長く取ってチャンスをその中でうかがうということになるのではないかと、私はかねがねそういうふうに申し上げていたと思いますが、自民党の多くの議員は新しい総裁に替えて解散したいと思っているかもしれませんが、総理が長く続けたいと思えば、やはり会期を長く取るしか道はないのかなと思っています。

【産経新聞・深津記者】
 政治改革に関連して、政治資金の収入の部分について伺いたい。政治改革をめぐって御党は政治資金パーティーや企業・団体献金の禁止法案を提出しているが、一方で、立憲民主党も含め多くの政党において政党交付金が収入の大部分を占めており依存しているというような指摘もある。今後の政治資金の集め方について、どのようにあるべきだとお考えか。

【幹事長】
 我が党も、この場でもかつても申し上げたと思いますが、政党交付金と立法調査費、これで収入のほとんどの部分を占めています。それは決して健全な姿だとは思いません。したがって、個人献金をいかに集めるかということに注力、力を注いでいかなければならないと思います。
 同時に、我々も提案していますが、個人献金をやりやすくするような税制上の措置ですね。それもあわせて実現していかないと簡単には集まらないということですので、しっかりと努力していく必要があると思います。

○定額減税「明細に記載義務」政府方針について

【時事通信・川上記者】
 話題が変わり、定額減税について伺いたい。6月から始まる所得・住民税の減税に関連して、政府は企業に対して給与明細に減額分を明記するように求めるとしている。これについては減税を国民に実感してもらう狙いがあるとされている一方で、企業等に対しては負担が増えることになるが、この取組についての評価を伺いたい。

【幹事長】
 選挙運動だと言われても仕方がないですね。企業にそれを強いていると。そこまでやるかというふうに思います。

【時事通信・川上記者】
 それは政権の評価を高めるための一つの取組というふうに、国民に評価してもらうための一つのパフォーマンス的な意味合いが強いというふうに取っておられるということか。

【幹事長】
 政権がこれだけ減税してあげたんだよということを国民に知ってもらうと。そのことが政権の浮揚につながるだろうということかと思います。余りにも節操がないと思います。

○梅谷議員について(2)

【新潟日報・貝瀬記者】
 梅谷議員の関係で伺いたい。本日幹事長として提案した内容が通らなかったということだが、幹事長としては、その受け止めというか、通らなかった理由みたいなところはどんなふうに見ているか。

【幹事長】
 いろいろな議論があるのだと思います。
 これは最終的なものではないのですね。つまり、捜査当局の判断が下っていないので、現時点での対応ということで提案をいたしましたが、いろいろなご議論が出ましたので、もう一度持ち帰って検討したいと思います。

【新潟日報・貝瀬記者】
 現時点での対応とおっしゃる意味合いは、捜査機関の判断はまだ出ていない中で、まず党として判断して、もし後に捜査機関の判断が出たら、追加でまたその処分なり対応をするという、そういう意味合いか。

【幹事長】
 捜査機関がどういう決定をするかということは、党としての判断にも大きな影響があります。したがって、それが出ない段階での、そこが白紙の状態での党としての判断、とりあえずの判断ということです。

【新潟日報・貝瀬記者】
 もう一点。今回このタイミングで幹事長として判断した理由についてだが、これまで捜査機関の判断を待つということで特に期限は定めずに検討していくというお考えを示されていたが、ここに来て特に判断を示した、3カ月という区切りを重要視された、この理由というのはどういうことなのか。

【幹事長】
 それは、捜査機関に対して事実関係の説明を継続して行っているということを外に出していなかったので、梅谷さんのほうが。したがって、こちらも言えなかったわけですね。捜査機関の判断を我々も見定めたいと思ってきたわけです。
 ただ、それが連休明けにはさすがに何らかの判断が出るのかなと、私、個人的には思っておりましたが、もう3カ月もたってきたので、やはり一定の区切りはつけなければ、党としての区切りはつけなければいけないと考えたところです。

【新潟日報・貝瀬記者】
 次回の常任幹事会でもう一度諮りたいということで、今度は対処を急いでいらっしゃるのかなというふうにも見えるが、次回まで、この時期に決着をつけることが重要というお考えなのか。

【幹事長】
 最終決着ではないのですね。捜査当局の判断が出ない段階での党としての考え方ということです。それはもう新潟日報さんは、早く、どうしたんだ、どうしたんだと、ずっと言われ続けていましたよね。それに対してなかなか私も明確に言えなかったのですが、それは捜査当局に説明を続けているということを言えませんでしたので私としては明確にお答えできなかったのですが、そのことはもう明らかになったので、それを前提に、そろそろ党としての見解を、現時点での見解を述べたほうがいいという判断に至ったということです。

【新潟日報・貝瀬記者】
 ちょっとよくわからないが、例えば、補欠選挙が終わったタイミングだが、そういった選挙とか政局というのを考慮した上での判断なのか。

【幹事長】
 全然関係ないです。

【フリーランス・安積記者】
 幹事長は先ほど自民党に対して、自分たちが原因をつくった、信じられないくらいぐずぐずしている、これに対して怒りを覚えるとおっしゃった。一方、梅谷さんの件が発覚したのが2月で、もう3カ月くらいたっている。たぶん国民は同じように怒りを覚えている。立憲民主党は処分がぐずぐずしているというふうに、特に地元の方などは思っているのではないかと思う。この度、梅谷さんの処分については警察・検察の動きとかそういったところを考慮していらっしゃるが、刑事責任と政治責任というのはたぶん違うのであって、党の処分というのは刑事責任に対しての処分ではなく政治責任をどう取るのかということだと思うが、何でそれが刑事責任、警察の動きをそこまで考慮しなければいけないのかというところが、いまいちやはり国民にとってわかりにくいと思う。この辺りはいかがか。

【幹事長】
 捜査当局がどういう判断をするかというのは、党の判断に当然影響があります。それと無関係に党の対応が決まるわけではありません。
 したがって、捜査当局が一定の判断を下せば、それに基づいて党としての対応をもう一度考え直すということは当然あると思います。現時点ではそれが出る前の、現時点での党としての判断ということです。それが、当然、捜査当局の判断が出る前と出た後で党としての対応が変わるのは当然だと思います。

【フリーランス・安積記者】
 もちろん捜査当局の判断というのが、事前に党が判断を出したら、意外と捜査当局の判断が重かったということもあるでしょうし、また軽かったということもあると思うが、これは政治的責任として、梅谷さんご本人が国民に対して説明すべき責任があると同時に、やはり所属する立憲民主党として国民に対してどういう姿勢を示すのか、すなわち、こういう問題についてどういう処分をするのかというのは国民はやはり見ていると思う。特に今回自民党に対して批判されるのであれば、やはりそれ以上の厳しい態度というか厳しい姿勢を自ら課していかなくては、全く何か国民にとっては理解不能なというか、立憲民主も同じではないかというふうに思わざるを得ないような状況だと思う。やはりそこで政治不信というのは、自分たちに甘いということがそもそも自民党への政治不信だと思うが、立憲民主が、では、捜査当局の判断が結構軽かったら軽い判断にするのかというようなことになってしまうので、この辺り、党としての姿勢を示していただきたいと思うが、その辺りはいかがか。

【幹事長】
 捜査当局の判断は極めて重要です。そのことを踏まえて、最終的に党としての判断というものがあると考えています。したがって、しばらく捜査当局の状況を見極めていたということです。
 ただ、さすがに3カ月もたってきたということですので、現時点で捜査当局の判断とは切り離して党としての考え方を示す、そのほうがいいだろうというふうに考えたところです。何かそれが問題だというふうに私は全く理解できないのですが。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 この3カ月間に梅谷さんは立憲に対してどういう申し開きをして、それである程度これは公選法違反ではないと党本部が確信を持っているならばそれでいいと思うが、要するに捜査当局は基本的には捜査密行で、彼が何を説明しているかなんてわからないわけだから、彼がお酒を配っていたりその証拠があるわけだが、党として彼の言っている弁解・弁明を了としているというふうにしか聞こえない。だから、この話が出たときに、他党の党首は、聞いて即、これは公選法違反だねと言っている人が少なくともいたわけで。要するに党としてこの人の査問というのか、ちゃんと調べて、いや、これは警察でもつんだというくらいのものがないのだとしたら、この3カ月間というのは全く説明責任を果たしていない。党も、梅谷さんも。そこは岡田さん、説明してもらわないと。何をやっておられるんですか、立憲の執行部というのは、こういう問題については。党としてどういうふうな、何回くらい査問をしたというか、何回くらい事情聴取をして、それについて、こういうふうに3カ月放っておくこと、説明責任を果たさないことを了としたのか。その説明がないと、到底、記者も誰一人として理解できないと思うが、そこはどうか。

【幹事長】
 よくおっしゃることがわからないのですが、まず、公選法違反だねと言った人がいたとしても、それは個人の見解ですよね。それはまさしく捜査当局がどう判断するか。最終的にはそれは裁判でどう判断されるかということだと思います。
 そこが明らかになれば、それを前提にして、例えば捜査当局がどう判断したかということが明らかになれば、それを前提にして党の対応というのがあるのですが、明らかにならないときに、党としてそのことについて白か黒かなどということを判断する立場にはありません。そういう前提で党としての対応を考えていると。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 では、逆に、岡田さんの言っている捜査とは一体何なのか。最初そういうことがわかって、警察が動くかどうかと。その後、新潟地検と。捜査のどこまで行ったらどうと考えておられるのか。だけど、既に4月の上旬にはいわゆる刑事告発が行われているわけで、刑事告発はたしか刑訴法上でも警察は受理する。検察はそう簡単ではないが。だから、当然捜査も始まっている。そこで彼は警察に対してこういう弁明をするんです、だから私は正しいんですと、それを立憲として、弁護士もいるわけだから、その人にちゃんと聞いてみて、これで本当にどうなるかというのは党が独自に判断してやるのが普通の考え方だ。結局、今回刑事告発を受けて、それが起訴まで行かないかもしれないけれども、最後、検審になって、どこで一体捜査を切るのか。やはりそれは警察にどういう説明をしているのか党としてちゃんと聞いて、顧問弁護士に聞いて、これが事件になるのかどうかということもないとしたら、それは全く党としてガバナンスが働いていない。だから、きょうだってたぶん党員停止ではどうなんだという議論になってしまったとしか思えない。少なくとも、これに類似の案件はこれまで幾つもあるではないですか。お線香もあったし、うちわもあった。そういうことを考えたら、私はその捜査機関がどうだというのは全くの詭弁としか。党として、あなたは警察にどういう説明をしているのかと聞いて、それを了としたかどうかというのが政党の本来あるべきガバナンス、責任だ。それが民間企業も普通だと思う。捜査機関がどうするかという問題ではないと思うが。梅谷さんはどういう説明をしているのか。そこはどうお考えになっているのか。それを伺いたい。

【幹事長】
 当人と私のやり取りをここでお話しするつもりはありません。
 梅谷さんは会合の出席の対価として物品の提供を行ったという説明を行われていますが、それを党として是としたわけでもないし、非としたわけでもありません。そこの解釈はまさしく捜査当局が、可罰的な違法性があるかどうかという、そういう観点で判断される問題であって、我々は捜査当局ではありませんから、それについて何か判断をする立場にはないということです。

○「イスラエル・パレスチナ情勢」等について

【フリーランス・小山記者】
 党の中のこと以外のことをお尋ねしたいが、イランのヘリの話などもあり、何かキリスト教の方々の予告どおりの第3次世界大戦にならないといいなと思っているところだが、ICC、国際刑事裁判所のカーン主任検察官が会見を行い、ネタニヤフとハマス、両方を逮捕状を取りたいと言っていると。これに対してネタニヤフ本人とバイデン大統領は反発をしているというニュースが出ているが、こちらについてどう思われるか。

【幹事長】
 それはこれから、そういう判断がなされたということですから、そのことについて具体的にコメントしようとは思いませんが、ただ、私の個人的見解を言わせていただくと、今ガザで行われていることは明らかに非人道的であり国際法に反すると思います。同時に、そのきっかけとなったハマスの行ったことも、誘拐とか、殺人とか、レイプとか、そういった事実が言われていますが、そうであれば、それ自身も犯罪に値すると思っています。

【フリーランス・小山記者】
 きょういただいた資料で、NCの会議で条約審査が四つもあり、私たちがあまり普段触れていない条約審査というのも日々あるのだなという感想を持ったが、ユーチューブの会議のアクセス数でいうとかなり騒ぎになっているのが、条約ではないらしいと言われつつ、パンデミック条約という話題だ。WHOが規約を改定すると。今まで拘束力のない助言と言っていたところを、拘束力のないというのを取ってしまうとか、基本的自由を十分尊重してという文言がなくなるとか、事務局判断で結構いろいろと緊急事態の判断ができるようになると。ちょっとどこかで聞いたような、日本でも憲法審査会のほうでよくこんな話題が出ているなと思っているが、これが5月末ということで、23日に大きなデモが行われるそうだ。これは条約ではないらしいと、私も会議をインターネットで傍聴していてそういうふうに捉えてはいるが、例えばNCでも審査できないと、省庁の事務レベルで合意がなされてしまうというような、これに文句はありませんというような、そういうので本当に大丈夫なのかなと。立憲主義を掲げる立憲民主党はこれに対してどのような方針をお持ちになるのかとちょっと気になっているが、話題が出ていたらお願いしたい。

【幹事長】
 私の承知している限り、何か党の中で正式に議論されているということはないのではないかと思いますが、私はNC(次の内閣)を担当しておりませんので、ちょっと具体的なことはわかりません。

○梅谷議員について(3)

【産経新聞・深津記者】
 梅谷議員の件に関連して伺いたい。冒頭の中で、常任幹事会の中で意見が出たのできょうは決定を行わずに来週また諮ることになったということだが、この意見の趣旨としては、処分の内容についてとか、タイミングというか、捜査の決定が出ていないタイミングで出すのはおかしいのではないかとか、どういった趣旨の意見が出たのか。

【幹事長】
 あまり中身をここでお話しするのはどうかと思いますが、その処分の内容について議論があったということです。

【産経新聞・深津記者】
 その来週に諮る際は。

【幹事長】
 来週は常幹ありませんので。

【産経新聞・深津記者】
 失礼しました。再びその処分の内容を考えてというか、俯瞰した上でまた諮るというような流れになるということでよろしいか。

【幹事長】
 基本的にはそう考えております。

【共同通信・野田記者】
 梅谷議員の件でちょっと整理させていただきたい。仮に次回の常任幹事会で諮ったものが了承されるとすると倫理委員会にかけるなり何なりということだと思うが、それをもって、倫理委員会にかけられたとして、党としての処分というのはそこで一旦確定が出るものなのか。それと捜査の結果との関係性というか、その後、党としての処分が出た後に捜査機関の処分の結果が出たときの、そこの何か処分で変わるものなのか。

【幹事長】
 ですから、捜査当局の結論が出ていない段階での党としての対応ということになります。その後、捜査機関の決定が、何らかの決定がなされたときに、そのことを前提にして再度党としての対応というものがなされる可能性というのはあるということです。

【共同通信・野田記者】
 そうすると2段階のような形になるわけか。

【幹事長】
 現時点で捜査当局の判断が出ていませんので、出ていない前提で党としての対応をすると。私はできるだけ判断が出た上でというふうに思っていたのですが、もう3カ月もたちましたので、そういう意味では一旦党としての判断をしたほうがいいと考えたところです。

【共同通信・野田記者】
 ちょっとしつこいようだが、例えば党として出した処分よりもより重い処分のような形で捜査当局が処分を出した結果、そちらのほうに党としても重い処分を改めて出し直すというか、そういうふうになるのか。

【幹事長】
 捜査当局の判断によっては、それを踏まえて、新たな対応、党としての対応ということを考えなければいけなくなると。そういう場合はあると思います。

【フリーランス・堀田記者】
 梅谷さんの件だが、これは新潟日報が書いてから告発されるまでに時間はすごくあったと思う。要するにこれは単純な事件で、はっきり言うと、本人としては対価として置いていたというが、法律的にはこれは選挙違反なのですよね。だから告発されるまでに立憲民主党としては何らかの指導を行ってしかるべきだったと思うが、その時間がとにかく長過ぎる。これは世間から見れば、ああ、時間稼ぎをしているなと、そういったことにしか見受けられないが、それはどうか。

【幹事長】
 ですから、その法律的には選挙違反ですねという判断が別に出ているわけではないので、それは個人的にはそういうふうにご見解かもしれませんが、そういう判断を捜査当局が下しているわけではない。そういう前提で議論したいと思います。

【フリーランス・堀田記者】
 要するに、これは自ら告白したほうが刑としては軽くなるし、そして、とても小さな事件だ。これを立憲民主党が早く解決しなかったがために大きな事件になってしまった。最初、1本のときにやっておけばよかったと思うが、その時間稼ぎということが、立憲民主党はとても、ある意味で悪いことをしていってしまったと。それを鑑みて告発する人が出てきたと思うが、それに対してどうか。

【幹事長】
 別に時間稼ぎをしていたわけではないのです。ですから、捜査当局の判断がなされるまで待とうという判断をしたわけです。だけど、それが時間もかかっているという中で、捜査当局の判断とは別に、現時点における党としての対応をするということです。

(以上)