立憲民主党は5月30日、神奈川県川崎市の武蔵杉駅で、「人へ、未来へ、まっとうな政治へ」を訴える街頭演説会を開催しました。

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 逢坂誠二代表代行は、今回の裏金問題は政治全体の問題ではなく、「ほぼ自民党に特化した裏金問題だ」とし、「この問題が発覚して以降、相当な時間が経過しているが、今日ここに至るまで、自民党の裏金問題は何一つその内容が明らかになっていない。裏金を何に使ったのか明らかになっていない。人に言えないようなお金の使い方をしていたのなら、議員をやっている資格はない」と批判しました。そして、「衆議院の政治改革特別委員会で裏金問題にどう対応するか審議が続いている。わが党は、企業・団体献金の廃止、政治活動費の禁止、政治資金不正に関する連座制適用を求めているが、自民党は全く受け入れていない。自民党に対し、ぜひ皆さんからおかしい、こんなことはやめるべきだという声を上げていただきたい」と訴えました。
 また、大企業の収益が過去最高を記録し、株価が10年前に比べ4倍近くに上がっている一方で、生活保護申請が25万件、子ども食堂が全国で約9000カ所に増えるなど、生活に困っている人が増えていることを指摘し、「なぜそんな状況なのか。政策がおかしいからそんな状況が生まれる」と話しました。この30年近く、自民党政権が非正規雇用を増やしてきたことが、不安定雇用、低収入の人を増やし、個人消費を低迷させるばかりでなく、将来を見通せないため、望んでも結婚や子どもをもつことができない人が増え、さらに教育格差も生じたと説明しました。そして、「子育て支援だけでこの状況を改善することは無理。何としても必要なのは、望む方が結婚できる環境をつくることで、そのためには、職を安定化させ、収入の見通しがつくような状況にすること。残念ながらそうした政策は今回の異次元の少子化対策に盛り込まれることはなかった」「岸田さんは、今回の異次元対策で、皆さんの社会保険料を値上げすることで3.6兆円のお金をつくると言っている。しかし、それは増税に等しいもの」と批判しました。「日本では残念ながら国民一人ひとりに焦点を当てた政策を取ってこなかったが、ここに何としても風穴をあけなくてはならない」とし、立憲民主党は、賃金を上げ、望む方は非正規から正規雇用へ転換、教育費の自己負担を減らすなど、「人への投資」に取り組んでいくと力説しました。

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 宗野創総支部長は、政治への思いの原点は、多くの人に支えられながら10年間にわたり家族の介護を行ったことだと明かし、「人生にはどうしようもないことが起きる。だからこそ、そんな時に社会が困っている人を支える。それこそが政治の責任ではないか。子育てや介護のように自分一人の力ではどうしようもない時に、政治がすっと手を差し伸べるような社会を立憲民主党は目指している」と訴えました。
 自身が平成5年生まれの31才で、「失われた30年」を生きてきたとし、同年代では給与の手取りが20万円を超えない、非正規から正規社員になることができないという人がいると話したうえで、「立憲民主党は人への投資から、次世代の成長の種を作っていく」と主張しました。

★水野議員DSC00610.JPG

 水野素子参院議員は、自民党の裏金問題について、「国民の皆さん一人ひとりよりも、お金をくれる企業や団体の方を向いて、その人たちに有利な政策を進めてきた」「裏金問題について岸田総理をはじめ、政治家が責任をとっていない」と批判し、こうした政治を変えるために、「ぜひ皆さんに、おかしいという声を上げていただきたい」と呼び掛けました。
 また、ヨーロッパを中心に大学まで教育費が無償の国もあると紹介し、「教育にもっともっと予算をつける政治。それを目指すのが立憲民主党。政治を私たち市民の声で変えていきましょう」と訴えました。

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 ネクスト法務大臣をつとめる牧山ひろえ参院議員は、「今の与党は人権を守るどころか、人権を全く無視する法律を通そうとしている」、納税違反者について「外国人について永住権をはく奪するという、日本人よりはるかに重い、残酷なペナルティを課そうとしている」と指摘し、「人権を守れない政党にはさよならしなければいけない」「立憲民主党は人権を守る政治を進めていく」と訴えました。
 宗野総支部長が民間金融機関で働いていたことを紹介し、「多くの中小企業の経営がいかに苦しいかを分かっている。民間で学んできたことを必ず政治で活かしてくれる」と期待を込めました。

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 森本真治国民運動局長は、裏金問題に対応した政治改革について「政治不信がどんどん広がっている中で、覚悟をもって、政治の信頼を取り戻さなければいけない」と話しました。
 また、自身が参院経済産業委員長として審議中の産業競争力強化法等改正案について、「この法律ができた20年前と発想が変わっていない。市場を強くして、企業を強くするという発想が続いているだけ」と疑問を呈し、働く人に利益が還元され、一人ひとりの給与が上がる環境をつくっていくべきだと話しました。

 街頭演説会では、滝田孝徳神奈川県議会議員が司会を務め、高橋美里川崎市議会議員も、身近な課題が実は国政につながっているので、関心をもつことが大事とあいさつしました。

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