立憲民主党は6月12日、「不払養育費の立替・取立制度の導入に関する法律案」を衆院に提出しました。

 父母が離婚した場合など、子どもの貧困の防止や子どもの心身の健全な発達のためには監護に要する支払いの確保が極めて重要です。本法案は、今国会において成立した共同親権を導入する改正民法で、法定養育費制度が設けられたことを受け、不払養育費の立替・取立制度を導入するものです。

 具体的には、不払養育費立替・取立機構を設立し、債権者の請求に基づいて、不払いの法定養育費の立替や不払の法定養育費相当額を超える養育費の取立てを行うこととしています。機構は、市区町村・弁護士・サービサー等に業務を委託することができ、立替・取立ての手数料は、債務者に請求することになります。

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 法案提出後の会見で、筆頭提出者の米山隆一衆院議員は、「従前から、離婚されたご家庭で養育費の支払いがなされていないことが、非常に大きな問題だった」と述べ、「法定養育費は国が責任を持って立て替え、法定養育費を超える部分については取り立てを代行する制度を作るべき」と本法案の必要性を訴えました。

 また、「取り立てにおいて手数料を上乗せして徴収するので、自発的に払ったほうが負担を少なくできる」と説明し、「この制度は、当事者間の自発的な支払いを促進することになる」と強調しました。そして、「わが立憲民主党の理念の根幹をなすような法案だと思うので、ぜひ実現に向けてがんばっていきたい」と意気込みました。

 法案提出者は、米山隆一(筆頭提出者)、山井和則、寺田学(欠席)、鎌田さゆり、道下大樹、山田勝彦、鈴木庸介、おおつき紅葉、酒井なつみ各衆院議員で、牧山ひろえ、打越さく良各参院議員が同席しました。

【概要】不払養育費立替・取立制度導入法案概要.pdf
【要綱】不払養育費立替・取立制度導入法案要綱.pdf
【条文】不払養育費立替・取立制度導入法案.pdf