岡田克也幹事長は8月7日、国会内で会見を開き(1)訪中団の派遣(2)代表選挙(3)都知事選挙の検証(4)株価――等について発言しました。

(1)常任幹事会で確認された訪中団の派遣について、岡田幹事長は「民主党時代から中国共産党対外連絡部とは定期的な交流をしてきた。やはり日中関係は、安全保障の問題の不安もあるが、しっかりと信頼関係がある人脈を作ることが重要」と述べました。

(2)岡田幹事長は、代表選挙の日程について、9月7日告示、投開票は23日に決まったと報告しました。「吉川委員長も言っていたように、具体的な中身はこれからだが、従来のやり方だけでなく、もっと幅広く有権者、国民に伝わるやり方を考えていきたい」と述べました。

(3)本日の執行役員会で都知事選について検証を行ったことに関して、岡田幹事長は、ネットSNS対策について支持層以外への拡散が弱かったこと、争点化が十分だったと言えないこと等を挙げ、「反省すべきは反省し、次回の総選挙につなげていきたい」と述べました。

(4)株価について岡田幹事長は「金融政策、ゼロ金利から転換することは必要だが、慎重かつ丁寧にやるべき」「国会でも議論することになったが、丁寧に市場を見ながら、しっかりとした議論をしたい」と述べました。


岡田克也幹事長記者会見

2024年8月7日(水)15時26分~16時05分
発行/立憲民主党役員室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtu.be/fwnh2GO2970


■冒頭発言

■質疑


■冒頭発言

○常任幹事会及び両院議員総会を開催

【幹事長】
 先週は、(新型)コロナ感染ということで、大変失礼をいたしました。今までかかったことがなかったので、やや慢心があったかなと反省をしているところです。特に症状は厳しいものはなかったので、家の中でおとなしくしていた1週間だったと思います。
 さて、きょうは常任幹事会もございました。その後、(両院)議員総会もありました。そのご報告も兼ねてお話ししたいと思います。
 まず、常任幹事会で、訪中団の派遣ということであります。
 民主党時代から中国共産党対外連絡部とは一定の合意に基づいて定期的な交流をしてまいりました。私自身も、党ということでは必ずしもなかったのですが、中連部とはいろいろな相談をしながら毎年若手を連れて中国に行くということを10年くらい続けたときもありました。
 やはり日中関係、一方で安全保障の問題とか様々な懸案もありますが、同時に、しっかりと信頼関係がある、そういう人脈は重要であります。そういう観点から、中国側との人脈を築くとともに日中関係の深化に寄与するという目的を持って、具体的には一定の覚書を交わすことも含めて、訪中団を構成することといたしました。
 8月27日から30日までということで、北京と深センを予定しております。メンバーは、私と、(源馬謙太郎)国際局長、それから副幹事長2名(本庄知史衆議院議員、田島麻衣子参議院議員)。田島さんは国際局の副局長でもあります。党本部の職員1名ということであります。誰とお会いするかは現在調整中であります。
 ということで、訪中団の派遣。去年の後半から、公明党の山口さん、社民党の福島さん、それから、最近は自民党の総務会長など、各党も団を出しておりますので、やや、従来の対外連絡部と民主党時代の緊密度から比べると少し遅かったかなという感じはいたしますが、しっかりと議論してきたいと思っております。
 私自身はたぶん25回以上訪中しておりますので、しばらく空きましたが、いろいろな変化を肌で感じてきたいと思っております。これが一点です。
 それから、代表選挙の日程につきまして、常任幹事会、そして、先ほど両院議員総会を開催いたしました。皆さんも両院議員総会にご出席いただいていたと思いますが、日程について、当初は率直に言って2案あったわけですが、そのうちの遅いほうの案ということで、先ほどご承認をいただいたところです。9月7日に告示、23日・月曜日、祝日ですが投開票の、17日間の活動ということになります。
 吉川(さおり代表選挙管理)委員長も言っておられたように、具体的中身はこれからですが、従来のやり方だけではなく、もっと幅広く有権者・国民に伝わるような、そういうやり方が工夫できればいいなというふうに思っているところです。具体的にはこれからということになります。それが第2点です。

○東京都知事選の検証について

【幹事長】
 それから、第3点で、きょうは執行役員会で都知事選についての検証を、論点を整理した上で議論をいたしました。
 特に紙ではまとめておりませんが、例えばネット・SNS対策について、蓮舫候補もこの分野での実績のある人でしたが、主戦場がユーチューブということになって、Xとかインスタグラムよりはユーチューブということになって、支持層以外への拡散が弱かったのではないかということとか、それから、無党派層への働きかけが最も重要であったということですが、具体的取組としてそれが十分ではなかったところがあるとか、争点、これは私も前々回も申し上げましたが、やはり争点化が十分うまくいったとは言えない。もちろん、その中には、小池都知事、小池さんの討論会に出てこないという姿勢もあったわけですが、それにしても明確な争点というものが設定し切れなかったのではないかとか、街宣活動や選挙態勢についても、もう少し幅広くやるべきではなかったのか。それから、党が前面に出過ぎた。もっと幅広い応援弁士とか、あるいは本人にピン立ちでやってもらったほうがよかったのではないかとか、そういういろいろな議論がありました。
 様々な議論について、しっかり反省すべきは反省し、次回の総選挙につなげていきたいと思っているところであります。

○株価の乱高下について

【幹事長】
 あとは、株価は、大きく下がって心配しましたが、それもかなり戻したという状況です。
 いつぞや「日曜討論」で私は申し上げたのですが、日銀の金融政策、ゼロ金利・マイナス金利から転換するということは必要なことだけれども、同時に、これは地雷のたくさん埋まった道を歩くようなもので、非常に慎重かつ丁寧にやっていかないといけないと。
 そういう観点で見たときに、今回の決定がちょっと市場から見て早かったという議論もあります。そのことを私は批判しているつもりはないのですが。いろいろな事情がある中で決まってきたことですから。
 少しのことで、その前の決定はおそらくそれで円安が止まらなかったということがあったと思いますが、今回は逆に、少し強めに出したら円高に振れてしまった。もちろん株が下がったのはそれだけの理由ではありませんが、非常に微妙な舵取りが求められるということを如実に示したのが今回だったのではないかと思います。
 日銀のほうも大変ご苦労は多いと思いますが、丁寧に市場の状況を見ながら物事を前に進めていかなければいけないということではないかと思います。国会でも議論するということになりましたので、しっかりとした議論を行っていきたいと思っております。


■質疑

○党代表選について(1)

【共同通信】
 冒頭ご紹介あったように、代表選について当初2案あったとおっしゃったが、そのうち遅いほうということで、16日と23日、投開票としてはその両日が検討されていたと思うが、後ろのほうになった理由というのは何かあるのか。

【幹事長】
 具体的日程は私は申し上げたことはないのですが、いろいろ皆さん書かれましたが、私自身は具体的にいつということは今まで言ってきたことはありません。
 ただ、率直に言って16の可能性が高いかなというふうにも思っておりましたが、諸般の事情を見て、自民党も20日か27かというような中で、それと重なるような日程という意味では23がベターではないかと判断をいたしました。

【共同通信】
 より日程を近づけて、マスコミの報道も含めて、そういったところにも鑑みてそっちのほうに、役員の間でもそういった議論になったりはしたのか。

【幹事長】
 重なる部分があったほうがいいという意見は前からあったところです。
 本来、自民党がもっと早く決めなければいけないのだけれども、なぜかぐずぐずと、(8月)20日(に決定する)とか言っていますので、いつまでもそれを待っていても仕方がないので、より重なる可能性が高い、ただし我々が23としたことで向こうもそれを前提に日をまた変えてくるかもしれませんが、最終的にはこれは決めることですので、23で行こうということで執行役員会で合意したところです。それを常任幹事会、両院議員総会に諮ったということになります。

【フリーランス】
 (両院議員総会での)篠原孝さんのご発言は、比例北陸信越ブロックが1減になるといったことに関して、代表選挙も含めて、より党としてリソースを割くべきだという趣旨だと私は思っているが、この4増4減に関して、比例のブロックで何か今後特別な配慮とかお考えになるか。

【幹事長】
 篠原さんがどういう趣旨でああいう発言をされたのかは、ちょっと私、聞いておりませんので、いろいろな考え方ができると思いますが、これ以上のコメントはございません。
 それから、あちこちでやったほうがいいというご意見も一方でありながら、県庁所在地ばかりでやっていていいのかと、そういう意見もあるわけですね。様々なご意見をいただきながら、組立てを考えていきたいと思っています。

○衆院総選挙に向けた取組について(1)

【フリーランス】
 この話の続きで、福井2区の小選挙区は高木毅さん、自民党で、裏金議員の中で唯一、野党の候補が現時点ではまだどこからも発表されていない。

【幹事長】
 ごめんなさい、それを先ほど言うのを忘れちゃった。決まったのです。忘れてしまいました。
 資料もお配りさせていただいていると思いますが、きょう福井2区は辻英之さんということで決めさせていただきました。辻さんは元国会議員の辻(一彦)代議士の次男、たしか次男に当たると思います。お兄様も県会議員を福井でやっておられて、国政にも出られました。だから、高木さんと2代にわたって戦ってきた人。現在は青森大学の教授をしておられますが、お兄様が亡くなったということも一つのきっかけになったのかもしれませんが、自分がしっかり出て福井のために頑張りたいということで決意をしていただいたところであります。

○東京都知事選の検証について

【フリーランス】
 都知事選の総括に関して、党として紙で総括するという趣旨に取られることを以前幹事長はおっしゃったが、きょう執行役員会で決めたということは、何か紙ではなく、あくまでも常任幹事会でもなく執行役員同士の意見交換といったことでまとまったということかと思う。冒頭のご発言になかった中で、ひとり街宣というものが、都知事選挙でスタンディングというのがあった。これは組織ではなく自発的にやっていたと思う。新しい政治文化かと思う。ただ、あまり票につながっていないのではないかという観測もある。票につながっていないという言い方を政党が言って、これは相手を傷つけるかもしれないが、このひとり街宣といったものに関して何か口頭で、話合いで総括というのはされたのか。

【幹事長】
 特に話は出ておりません。
 ただ、自発的にそういったことをやっていただく方がたくさんあったということは非常にありがたい話だし、逆に、生かし切れていなかったなという反省はあります。

【フリーランス】
 最後に一つだけ。Rのシールの件に関してはどうお考えか。

【幹事長】
 議論は全く出ておりません。承知しておりません。

【フリーランス】
 承知していないということですね。

【幹事長】
 はい。

○党代表選について(2)

【NHK】
 先ほどの篠原さんの発言の関係にもちょっと関連するが、あちこちでやるということと、代表選をどう盛り上げていくかということについて、幹事長のお考えをお聞きしたい。

【幹事長】
 吉川委員長の下でいろいろ検討されることになるので、私が公の場でいろいろ言うのはどうかと思いますが、ちょっと発想を変えて、従来型の、駅前で街頭演説をやって、暑い中やって、皆さんに聞いていただくというスタイル、これも必要なところもありますが、そればかりではなく、いろいろなバラエティあるやり方、いろいろな世代に対して届くやり方を考えていかなければいけないと思っています。

○憲法改正めぐる首相発言について

【NHK】
 話が全く別のところにずれるが、きょう午前のことなので、ちょっと忙しかったかと思うが、午前に自民党の岸田総裁が自民党の会合の中で、憲法改正をめぐり、自衛隊明記だとか、そういうところの論点整理を早くしろと指示した。憲法の論議については国会で与野党合意の下で進めてきているが、こうした自民党の動きについてはどのようにお感じになるか。

【幹事長】
 岸田さんは、自分の任期中にやると、いわば公約ですよね。でも、どう考えてもそれはできない状態。そういう中で、一応やっているというポーズを示しているというふうに思っています。

【NHK】
 与野党の合意なくして進める、ポーズなのかもしれないが、進めようとしていることについては、何か感じる部分はあるか。

【幹事長】
 その問題もありますし、そもそも、もう間に合わない。勝手にやるとしても間に合わないタイミングだと思います。その責任といいますか、どう説明されるのか、聞いてみたいと思います。

○閣僚の政治資金パーティー開催について

【東京新聞】
 話題変わり、政治資金パーティーについて伺いたい。7月下旬から今月上旬にかけ、武見敬三、松本剛明、鈴木俊一、自民党の3閣僚が相次いで政治資金パーティーを開催したことが判明している。そのことについての受け止めをお願いしたい。

【幹事長】
 現行法で、ルールに基づいてやったのかどうか、私は承知しておりません。閣僚の場合は一定のルールがあると思いますので、それに合致しているかどうかはちょっと承知しておりませんので、それ以上のコメントは控えたいと思います。

○衆院総選挙に向けた取組について(2)

【朝日新聞】
 2点あり、1点目が、立憲の選挙に関して、特に今後衆院選に向かうに当たり、地方でどう強くしていくかという点について改めて伺いたい。特に民主党時代と比べても地方議員の数は、単純には比較できないが、減ってきていると思うし、県連の力としてもなかなか弱ってきているところもあると思う。幹事長はこれまで全国いろいろなところに行かれていることも踏まえ、こうしたなかなか厳しい状況で次の衆院選を迎えなければいけないという現状をどう見ているか。そして、どうやってそれを乗り越えていくのか伺いたい。

【幹事長】
 事実の問題として、統一地方選挙をやって、人数は減っていませんので。

【朝日新聞】
 減っていない。それはどこと比較するかですよね。民主党と比較するのは確かに難しいかもしれないが、でも、この立憲民主党の。

【幹事長】
 選挙前と比べて減っていないということは、減ったという報道があったときに、きちんと私たちは説明させていただいたつもりです。

【朝日新聞】
 わかりました。減ったというのはちょっとあれするが、ただ、今の人数で十分であるという認識ではたぶんないと思うが、こうした地方の状況のまま衆議院選挙に向かうという、この認識について改めて伺いたい。

【幹事長】
 順番からいうと統一地方選挙よりも先に総選挙がありますから、現状の中で候補者がどうやって頑張るかということだと思います。中長期的には、それはもちろん地方議員を厚くしていくことは大事なことですが、次の総選挙までに地方選挙があるというケースは少ないと思います。

【朝日新聞】
 要は、選挙で増やすことはたぶんできないと思うが、ただ、一人一人の国会議員や支部長たちが、この手足がなかなか少ない中で、どうやって次の選挙を勝っていくのか。まさに政権交代というものを目指すのであれば、どうやってその課題を乗り越えていくのか。次の選挙までの課題を伺いたい。

【幹事長】
 なかなか難しい質問なのですね。これは選挙区の状況によっても違います。自民党みたいに分厚い地方議員がいて、そこが主導的に動いて総選挙を戦っていくと、自民党の場合はそういうケースが多いと思いますが、我が党の場合はいろいろなケースがありますので、私は、基本的に選挙は候補者が前面に出て戦う、それに対して支援団体や地方議員の皆さんがしっかり支えていただくということだと思っています。大事なことは、まずは総支部長あるいは現職がいかに頑張り切るかということだと思います。

○長崎平和祈念式典について

【朝日新聞】
 もう一点は、これはきょうの動きだが、外交に関して、9日の長崎での平和祈念式典に関して、ロシアとイスラエルを呼ばないことに反発してイギリスの駐日大使に加えアメリカの駐日大使も欠席の意向を示しているようだ。きょうのきょうなのであれだが、もし受け止めがあればお願いしたい。

【幹事長】
 どういう経緯なのか、長崎県がイスラエルを呼ばなかったことの経緯も承知しておりませんので、ちょっとコメントができないのですが。いろいろな経緯のあることだと思いますので。

○党代表選について(3)

【日本経済新聞】
 話題、代表選の日程に戻って伺いたい。先ほどの質疑の中で、23日投開票に決まった理由として、より自民党総裁選と重なる日程のほうがベターではないかということだったと思うが、その理由は、もう少し具体的に伺うと、例えば自民党総裁選がメディアとか世論をジャックしてしまう期間を短くしたいとか、政策論争で自民党総裁選と立憲民主党代表選が比較できるような期間を長くしたいとか、どういったことがあるのか。

【幹事長】
 どちらが総理としてふさわしいかということも判断していただくということなので、重なったほうが比較しやすいということだと思います。

【日本経済新聞】
 特に比較してもらいたい政策のテーマとかが、今、幹事長の中でもし思い浮かぶものがあれば伺いたい。

【幹事長】
 テーマというか、それは総裁選そのものですね。どういう顔ぶれが出て、どういう議論になるかと。その中身を見て、有権者の皆さんに、どちらがより政権を担うにふさわしいかということを判断していただくということだと思います。

【日本経済新聞】
 そこを平等に判断してもらいやすい日程を選んだと。

【幹事長】
 露出量そのものが違うと、ほっておくと、やはり与党のほうにメディアも偏りがちという、経験的にはそういうことがありますので、なるべく重ねた時期にすれば、公平性の原則からしても同じような扱いをしてもらう可能性があるのではないかと、そういうふうに考えているところです。

【西日本新聞】
 代表選に関連した件と、こちらの地元の福岡県の話について質問したい。まず、代表選に関連して、自民党の総裁選だが、選管のほうでお金のかからない総裁選の在り方を検討するということをやるそうだが、それへの岡田幹事長の評価と、立憲民主党として代表選でお金のかからない在り方とか、そういったことを対抗するような形で打ち出すとか検討するようなことはあるか。

【幹事長】
 どういうお金がかかっていたのかもわからないのですね、総裁選挙について。例えば政策活動費でやっていれば、わからないわけです。だから、コメントのしようがないのですね。例えば候補者の負担を減らして、郵送費とかを党で持つとか、そういう発想で言っておられる話なのか、それとも、トータルとしてお金を減らすということなのかもよくわかりません。
 ただ、申し上げておきたいことは、透明性を持ってやってもらいたい。そこで政策活動費を使って、見えない形でお金をかけるとか、あるいは、最近の報道によると官房機密費も選挙に使っていたというような官房長官経験者の発言もありますから、まさか総裁選挙でそんなことはないでしょうねということは注意喚起しておきたいと思います。

【西日本新聞】
 後段のほうの質問の、あえてそのテーマを設定する形で、立憲民主党の代表選で金のかからない在り方とか、そういったことを打ち出す方向性はあるか。

【幹事長】
 元々お金はほとんどかかっていませんので、幹事長としてはもっと切り詰めたいと思いますが、一方で、いろいろな方に幅広く届くようにするために、どういうやり方があるのか。これは次の総理を選ぶ選挙でもあり、同時に、党の政策をPRする場でもありますので、そういう意味で、必要なものはお金はかけると。ただし、自民党と比べると桁が違うということだと思います。

○参院通常選挙に向けた取組について

【西日本新聞】
 続いて、ローカルの話になって恐縮だが、来年夏の参院選をめぐり、立憲民主党の福岡県連は今月5日までの日程で公認候補者の公募を行った。福岡県は改選3人区で、御党所属の現職の先生もおり、その方は3期目を目指して立候補する意欲を示しているが、あえて現職も選考対象に含めた上で公募に至っている状況を、党本部としてはどう見ているか。それと、県連からは、公募を締め切ったが、その応募状況についてどんな報告を受けているか。

【幹事長】
 報告はもらっていません。県連の判断でやっておられることなので、それに対して特にコメントはありません。現職だから公募は駄目だとはもちろん思いませんし、原則2期のところを、それを超えるということで公募になったというような話も聞いておりますが、基本的に県連でご判断いただいたことですから、特に私がコメントすることはないと思います。

【西日本新聞】
 福岡県ではいつも、指定席とも言われる、自民党と最大野党と公明党が議席を取ることが多い。自民党・公明党はそれぞれ現職が既に公認候補として活動を始めており、それに出遅れる形に今なっているとも言えるが、それに関して、例えばそれより前にあるかもしれない衆院選への影響とか、そういったことは考えられるか。

【幹事長】
 それが特にあるとは考えておりません。

【西日本新聞】
 何か理由というか、影響がないのではないかという理由はあるか。

【幹事長】
 いずれにしても、県連の手続に従って公募という方式を取られて、それを粛々とやっておられるということについて、私としては何かコメントはございません。

○党代表選について(4)

【共同通信】
 代表選について話が戻るが、改めてになるが、ちょっと大枠な質問だが、どういった代表選になるのが望ましいかという、幹事長のお考えを改めて。政策論争とか、政権担当能力を示すとか。

【幹事長】
 これは、はかってやるものではないので、ちょっと非常にコメントしにくいのですが。ただ、立憲民主党に多様な人材がいて、そして、しっかりとした政策議論がなされていると、政権を任せて大丈夫だというふうに有権者の皆さんに思っていただけるような代表選挙になればすばらしいと思います。

○党幹部の政治資金パーティー開催自粛について(1)

【共同通信】
 政治資金パーティーの件だが、立憲民主党として、前々回の会見でも出たと思うが、今は執行部間ではいわゆる自粛されていると思うが、自粛が解ける見通しとか、その辺のスケジュール感みたいなものは今のところいかがお考えか。

【幹事長】
 今のところ、執行役員の自粛に関して、議論は執行役員会で出ておりません。したがって、自粛が継続しているという状態です。

【共同通信】
 なかなか、衆院選も見据えて、一部では資金面に不安を覚えている方もいるやに私は聞いているが、そういった方々について御党は制約はかけていないとはいえ、開催せよとは言いづらいと思うが、制約がかかっていない方々に対して何かお考えがあればお願いしたい。

【幹事長】
 制約は全くかけておりません。そういう、かけるべき話ではないということは一貫して申し上げているところです。
 自民党はだいぶパーティーをやっておられますね。いつか、この場でフリーの方から自民党もやっていませんと言われましたが、自民党はやっているんですね。そういう中で我が党だけがやらないということを執行部が要請する必要は全くないと。それぞれの判断でやっていただくということだと思います。
 ただ、皆さんも、メディアを見ていて、やれば何かたたかれるかもしれないと、そういう気持ちはあるのではないですか。

○「訪中団の派遣」「党代表選(5)」等について

【フリーランス】
 冒頭でご発信された訪中団の派遣について、覚書を交わすことを目指していると。この覚書というのは、どのような分野における内容であるとか、今まで過去の例としてどんなことがあったとか、どういったものなのか教えていただきたい。

【幹事長】
 党間交流の在り方についての覚書ということになります。与党も与党でそういったものを結んでおられると思います。我々も民主党時代にはあったのですが、党が変わりましたので、新たに締結するということになると思います。

【フリーランス】
 そうすると、交流の仕方に関する覚書であって、政治の内容ではないということか。

【幹事長】
 そうですね。

【フリーランス】
 次に、代表選でもし代表が替わった場合、中長期ビジョンという、こちらにも張ってあるが、この中長期ビジョンは継続されるものなのか。あるいは、この件に関しては泉代表の中長期ビジョンであって、また変わるということになるのか。そちらはどうなのか。

【幹事長】
 それは新しい執行部が決めることだと思います。ただ、このビジョンは党としてのビジョンですので、基本的には継続されるということですが、新しく、もし代表が替わった場合に、そのお考えで内容を一部変えるとか、新たなビジョンをつくるとか、そういうことは制約されるものではないと思います。

【フリーランス】
 最後に、今、衆議院選挙に向けて候補者が187名まで来ていると。先日の代表の記者会見で、「りっけん政治塾」の最後のアンケートで、3桁に迫る人数の方が、議員になりたい、立候補したいというふうに言ってくれたと。これは自治体議員の希望者も含むと思うが、この中の国会議員希望者について、選考というか話合いというか、そういった場を設けることを決定したとか、そういった進行具合はいかがか。

【幹事長】
 国政に希望のある方については、適宜、選挙区を紹介するなど、やっていきたいと思っています。

○資産報告について

【フリーランス】
 資産等補充報告書、先週になってからちょっと遅れて見たが、岡田議員のほうで菰野町の土地建物が増えた理由はなぜなのか。

【幹事長】
 相続です。

【フリーランス】
 小嶋千鶴子さん。

【幹事長】
 そうです。遺言に基づいて私が相続することになりましたので、相続いたしました。現在は空き家です。

○党幹部の政治資金パーティー開催自粛について(2)

【毎日新聞】
 政治資金パーティーの件だが、幹事長は以前、ご自身の活動を結構詳しめに我々に説明され、ミニ集会をやったりして人手も使うので、その分、資金も必要になるというようなことをおっしゃっていた。政治資金パーティーのやり方を変えるのであれば、またそういった方法も、事務所の運営とかも変えることを考えなければいけないということをおっしゃっていたが、今、だいぶ政治資金パーティーをやらない期間が長くなってきているが、今のところ活動の方法だったりご自身の事務所の運営だったり何かを変えているようなことはあるか。それとも、まだ変えないで、しのいでいるという、そういう状況なのか。

【幹事長】
 変えるということになると、やはり人を減らさないとなりません。人件費が圧倒的ですので。変えることが先に来るのではなく、人を減らす、結果としてやり方を変えるということになります。
 現在はそういう状況には至っておりません。しのいでいるところです。

【毎日新聞】
 ご自身としては、そろそろ再開しないと、今までどおりの、今までのような活動というのはできなくなってくるという状況はあるか。

【幹事長】
 かなり厳しい状況ですね。ただ、執行役員会で合意したことですから、それを守って、自己資金で補填していくという形を取らざるを得ないと思います。

○党代表選について(6)

【フリーランス】
 今回、代表選が自民党総裁選の3日後ということになる。

【幹事長】
 わかりませんよね。自民党が決まっていないのだから。

【フリーランス】
 そういうふうに予想されるというか、一応報道も何かそういうふうに報道されている。

【幹事長】
 そこはちょっとわかりません、私たちは。

【フリーランス】
 20日頃にされるのではないかと言われているが、その3日後というふうに設定したのは、1999年の代表選は自民党総裁選の本当に数日後に行われ、このときに鳩山さんが当選され、その後の衆議院選で当時の民主党が躍進しているが、そういう験担ぎみたいなのは考えられたか。99年9月に自民党の総裁選が行われ、その4日後くらいに民主党の代表選が行われ、そのときに、たしか菅さんと鳩山さんが替わられたわけだが、鳩山政権で、その後の衆議院選で結構伸びた。そういう験担ぎというのはあるか。

【幹事長】
 いや、あまり関係ないと思います。
 自民党がいつになるかということも私たちは承知しておりませんので、20日という説もありますが、27日という説もありますので、そういうことも念頭に置きながら23というのを決めているということです。20日だから23にしたのではありません。

(以上)