小川淳也幹事長は10月17日、埼玉県富士見市鶴瀬駅で、こみやま泰子・埼玉7区候補と、福島県二本松市内で金子恵美・福島1区候補と、いわき市いわき駅で斎藤ゆうき・福島4区候補と街頭演説を行いました。
■こみやま泰子・埼玉7区候補
こみやま候補は、立憲民主党が取りまとめた経済政策「人から始まる経済再生」について触れ、日本を伸ばすために「人への投資」を徹底することを軸にして作成されたものと説明。所得を伸ばし、産業を伸ばすための大胆な経済転換と新しい政治への転換が必要だと述べ、聴衆に「ぜひ読んでもらいたい」と呼びかけました。一方で自民党政権は「人をないがしろにしてきた」と指摘。高度成長期では問題がなかった政策が今では通用しないとして、新しい価値観が必要だとあらためて強調しました。党ネクスト国土交通大臣(「次の内閣」)を務めているこみやま候補は、例えば、人が移動するために欠かせない公共交通機関において、「日本の改革は民営化が基本で、採算が合わなければ廃止になり、これまでの利用者が買物や病院に行けないなどの問題が全国各地で起きている」と指摘。その上で、「人々の移動の権利を守った上で、しっかりとした都市計画で対応していくような新しい発想を取り入れるべき」だと訴えました。
■金子恵美・福島1区候補
東日本大震災と原発事故を経験した福島県民のひとりであるかねこ恵美候補は、現在、石川県能登地域では地震と豪雨災害により選挙どころではないのに、なぜ補正予算も組まず、困っている苦しい人たちを支援せず、議論さえしないのかと述べ、今回の解散総選挙について疑問を呈しました。
また、かねこ候補は、選挙戦前日に、障がいのある妹をショートステイに預かってもらったことについて触れ、障がいのある方たちの居場所が減るなど、福祉制度の改悪と福祉を支える人びとをめぐる環境が悪化していることを指摘。
区割り変更によって福島1区に新たに加わった二本松市においても、かつて自身が勤務した介護福祉専門学校が閉校になったと述べ、立憲民主党が提出したエッセンシャルワーカーの処遇改善法案の必要性を訴えました。他にも、今年の通常国会において食料農業農村基本法が25年ぶりに改正されたものの、与党は「政治とカネ」問題隠しのためか、野党の声を取り入れずに改正を急いだことを紹介。食料の安全保障が確立されていない事や、復興への取り組みへの遅れについても危機感をあらわにしました。
かねこ候補は「政治は本来お困りになっている、苦しんでいる人たちのためにある」「今こそ政治を私たちの手に取り戻そう」と述べ、新・福島1区で勝ち抜く決意を表明しました。
■斎藤ゆうき・福島4区候補
福島県いわき市出身の斎藤候補は、東日本大震災から13年半が経過しているにもかかわらず、福島県の沿岸地域である浜通りの復興が十分に進んでいない現状を変えるため、国政への立候補の決意を固めたといわき駅南口で挨拶しました。
斎藤候補は、原発事故による影響は多方面に及び、伝統や文化や人のつながりが絶たれた影響は回復できていないと指摘。復旧復興と同様に、医療介護、年金、物価高などは、国の政策によって改善を図るべきであるとの考えを示しました。
また農業の盛んな地域である東北において、農業、林業、畜産業、漁業の担い手の高齢化や担い手不足も喫緊の課題であり、日本の食料自給率の低下は安全保障の問題にも直結することから、農業についても力を入れて取り組む意欲を示しました。
斎藤候補は「若い人たちがいなくなってしまえば、この地域の未来がなくなります。年配の方々がいなくなれば、この地域の知恵がなくなります。今から手を取り合ってしっかりと次の世代へ渡して行こうじゃありませんか」と述べ、新人同士の戦いとなる福島4区において勝ち抜く決意を表明しました。
■小川淳也幹事長
小川幹事長は、マスコミが実施した世論調査の結果を受けて、自民党が単独過半数割れの可能性があるとの報道について言及。「これだけの事件を起こしておきながら、なお単独過半数の議席を与えることはどうか避けていただきたい。国民から処罰を与え、お灸を据えていただきたい」と聴衆へ訴えました。そして、各野党がそれぞれ議席を伸ばすとした報道については「鵜呑みにはせず、最後まで地に足を付けて戦う」と力を込めました。