枝野幸男代表記者会見
2020年11月30日(月)14時00分~14時27分
発行/立憲民主党役員室
★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtu.be/C2S43tiEnUQ
■冒頭発言
■質疑
- 新型コロナ感染再拡大について
- 生殖補助医療法案について
- 特措法改正案について(1)
- 国民投票法改正案について
- 国会対応について
- 「首相会見」「特措法改正案(2)」について
- 外交・安保政策 日米・日中関係について
- 「皇女」制度創設案について
- 「桜を見る会」問題について
- 国会会期延長の必要性について
- 「Go To トラベル」東京発着の扱いについて
■冒頭発言
○新型コロナ対策立案 臨時国会での取り組みについて
【代表】
9月15日の結党から2カ月余り、初めての国会でありますが、この国会でも既に休業支援金拡充法案やひとり親世帯への臨時給付金法案など、COVID-19の影響で大変厳しい状況にある皆さんの暮らしを下支えするための、提案にとどまらず法案という形でも提起してまいりました。我々がそれ以前から強く求めてきた雇用調整助成金の特例給付の延長も固まりましたし、ひとり親世帯への(追加)給付金についても実現に向けて政府や与党が動き出したとの報道もあります。これは、大きな構えをつくり存在感ある野党第1党としてさまざまな提起をしてきたことの成果であると自負をいたしております。引き続き、新型インフルエンザ等対策特措法の改正なども今週早々には提出できる準備が進んでいると政調のほうからの報告も受けております。感染拡大防止、そして経済の下支え、暮らしの下支え、喫緊の課題が山積をしております。そうしたことについてさらに積極的な提案を繰り返し政府を動かしていきたいと思っております。
年内の総選挙はない、1月にはないみたいな報道が相次いでおりますが、私は疑い深いので、これだけ各社が揃っていると、むしろ1月選挙かなというふうに思っております。いつ選挙があっても堂々と選択肢を示すことができるような準備を12月から年明けにかけて急いでまいりたいと思っております。特にCOVID-19の感染拡大で地方への訪問が難しくなってきておりますが、春から夏の感染拡大期にありましたようなリモートを活用するなどして、引き続き地域の声をしっかり受けとめていきたいと思っております。
さて、このCOVID-19でありますが、国会は今週末で会期末を迎えますが、この状況で本当に国会を閉じてしまっていいのか、強い疑問と言わざるを得ません。菅内閣は感染の広がりに対して茫然と立ち尽くしている状況だという指摘をせざるを得ません。3次補正とか言っておりますが、まずは今すぐ使える7兆円を、予備費を生かして、一刻も早く国民生活の下支え、あるいは検査の拡大などを進めていく必要がある。それがなければ多くの国民の皆さんは年を越せないという状況だと思っています。新型インフルエンザ等対策特措法の改正案の提出もあります。国会を延長して、このCOVID-19の対応に、国会を挙げて、与野党を挙げて取り組んでいくことを強く求めてまいりたいと思っております。
「Go To」キャンペーンについては、方針がころころ変わることで、利用しようと思っていた国民の皆さん、そして事業者の皆さんにも必要以上のご負担と混乱を与えていると思っています。「Go To トラベル」が感染拡大につながっている根拠はないと(政府は)繰り返していますが、感染拡大の原因になっていないというエビデンスも全くありません。多くの専門家が、少なくともきっかけになったと明言しています。小手先の中途半端な対応はやめるべきであると思っております。特に大阪・札幌という一時停止をした地域以外においても自主的なキャンセルが相当広がっているのではないかと見ております。私自身も土曜日、群馬に行ってきました。東京駅を利用いたしました。多くの仲間が週末選挙区などの行き来をして空港・駅などの状況を見てきておりますが、特に3連休などと比べると大幅に利用客の姿が少ないと。これは札幌と大阪にとどまっている話ではありません。こうした皆さんのキャンセル料、あるいはキャンセルをされたことによる事業者の損失、そうしたことなどを頬かむりして、ただ単に責任は持たないから自主判断で、心配なら旅行に行くなと、自分の責任でキャンセルしろと、まさに自助を強いる菅政権の体質があらわれていると思いますが、これは観光関連業者などを支えるはずの政策がむしろこの混乱でより大きな打撃を与えていると言わざるを得ないと思っています。
もう一点、COVID-19について、訪問介護職の有効求人倍率が15倍を超えているという報道があります。その背景には感染を恐れるヘルパーの皆さんの退職や休職があります。医療従事者・関係者を含めてエッセンシャルワーカーへの検査を徹底しなければ、国民生活が成り立たなくなる、違った意味でまた命の危機を迎えている方がいらっしゃるという状況だと思っております。PCR検査体制の飛躍的な拡充、特に我々が強く求めてまいりましたエッセンシャルワーカーへの公費による定期検査、速やかに行う必要があるということを強調しておきたいと思います。
○選択的夫婦別姓について
【代表】
最後に、私のライフワークでありますので一言、選択的夫婦別姓について申し上げたいと思います。私自身、代表質問でも取り上げましたし、与党の中からも前向きな話が出ている一方、与党内ではこれに抵抗するような動きも出ていると報じられております。多くの皆さんが当事者として一刻も早い選択的夫婦別姓の導入を求めております。特に菅総理を含めて前向きな政府関係者の皆さんにはそれを行動に移していただきたいと強く求めておきたいと思っております。
■質疑
○新型コロナ感染再拡大について
【NHK・佐久間記者】
冒頭少し発言があったが、全国的に新型コロナウイルス感染症拡大の増加傾向がとまらない。このことについての受けとめと、現在の政府の感染症対策への評価を教えていただきたい。それと会期の延長についてもお話があったが、これを今後どのように政府に求めていくのか。国対委員長間なのか、どのように求めていくかというところと、コロナということが中心なのでしょうけれども、どのような点で会期延長を求めたいとしているのか。この2点をお聞きしたい。
【代表】
まず会期の延長については、これは他の野党の皆さんとも国対間で調整をした上で最終的に政府にどういうふうに申し入れていくのかということを決めていきたいと思っております。
政府のCOVID-19に対する対策は、残念ながら結果として失敗であるという判定をせざるを得ない状況であると思っています。しかし、事態は現在進行形でありますので、今からでも一刻も早く方針を大転換して、とにかく検査を徹底して行うことで特に未発症の感染者を早期に見つける、そこからの感染を広げない、このことを徹底して行うことがまず大前提であって、その中で例えば観光であるとか飲食であるとか、そういったところをどう後押しをしていくのかということであるのに、その大前提部分がないまま人の移動や接触を政府は推奨したわけですから、それはこうした結果になるのは、我々の危惧したとおり、ある意味で必然だったと言わざるを得ないと思っています。
もちろんPCR検査にも誤差がある、偽陽性・偽陰性などがあるということは間違いありませんが、しかし検査で相当程度の部分は感染者を把握することができるわけですから、そうした皆さんをきちっとそこから感染が広がらないような対応をしていただくということをすれば大幅に感染の広がりを抑えられる。これはどう考えてもはっきりしていると思っています。
○生殖補助医療法案について
【フリーランス・宮崎記者】
参議院から衆議院に回っている、生殖補助医療で生まれた子の親子関係の民法特例法案だが、参議院では全会一致だったが、出自を知る権利に関して附則に見直し規定がある。全般的に最近、議員立法で2年後見直し規定とか、そういった見直し規定で言い方を変えれば問題をちょっと先送りしているような法案が若干最近多いように思うが、そこも含めて政策面も含めていかがお考えか。
【代表】
これに対しては政調のほうで一定の結論を出して、参議院でも既に採決されている話でございますので、そうした動きを受けてさまざま関係者から声が上がっていることも承知をしています。そうしたことに対してどう対応していくのかというのは基本的には現場でいろいろとご検討していただいているところだと認識しています。
○特措法改正案について(1)
【フリーランス・宮崎記者】
政調の話になるかもしれないが、新型インフルエンザ特措法の改正案について提出されるということだが、2月終わり時点での与野党議論の一応中間的な取りまとめは、今後仮に罰則規定を入れる場合は休業補償とセットだよねということが大体与野党の議論だったのではないかと思う。その後、改正がなされない中で、地方自治体も含めて休業補償ではなく休業協力金という物の言い方をすることもあるわけだが、財源が厳しいことは厳しいでしょうけれども、今回提出する法案では罰則と休業補償はセットだといった考え方に基づいて提出されるのか。
【代表】
我が党が検討している案に罰則の話はないと私は承知をしております。
○国民投票法改正案について
【読売新聞・田村記者】
衆院の憲法審査会で先週、国民投票法改正案が審議入りした。立憲民主党としてはこれまでテレビCMやインターネット規制の議論を優先するように主張されてきたわけだが、今後審査会をどのように進めていくべきかとお考えなのかが一点と、与党と一部野党からも今国会で早期の採決を求める声が出ているが、改正案の採決の時期や条件はどのようにお考えか。
【代表】
まず、法案審議がこの間初めて行われたわけですよね。こんな重要な法案ですから、始まったばかりで出口の話をするのは時期尚早だと思っています。
今、与党案の議論と承知をしていますが、我が党に合流していただいた方も含めた方が提出者になっている法案もありますし、我々としても今後テレビCM規制などの修正という形を求めていくのか、それとも別途の法案という形で対案という形でやっていくのか、議論が煮詰まっていくプロセスの中で決めていきたいと思っております。
○国会対応について
【フリーランス・横田記者】
「桜を見る会」前夜祭の関係で、安倍前総理のうそが濃厚、虚偽答弁が明らかになった中で、うそがまかり通るような国会審議は成り立たないのではないかという声も聞いているが、内閣不信任案の提出あるいはコロナを除く審議拒否をされるお考えはあるか。あわせて、農水大臣不信任案を出すお考えはないのか。種苗法改定でもうそ八百の答弁が農水省から出て、農家が窮地に陥るリスクを過小評価してグローバル種子企業に種の支配を許すおそれが十分あると思うが。2点についてお伺いしたい。
【代表】
まず、COVID-19に対する対応で、本当に食べられないというような状況で年を越せない、あるいは年末というのはどうしても昔からの商慣習でいろいろな意味でその段階での資金繰りがつかないと倒産・廃業を余儀なくされるという方がいらっしゃいます。そして現下の感染の拡大状況は、これは急いで手を打たないと、手を打たなければこの手のものはどんどん広がっていく一方です。したがって、今、とにかくこのCOVID-19対策で急がなければならない、このことが最優先であるという姿勢で他の問題については対応したいと思います。
【フリーランス・横田記者】
内閣不信任案を出すお考えはないということか。
【代表】
まず、その前の段階だと。COVID-19についての施策を急いでやらせるということにまずは徹底したいと思っています。
【フリーランス・横田記者】
種苗法改正についてのお考えを。
【代表】
それについてもCOVID-19の対応が最優先だと思っています。
○「首相会見」「特措法改正案(2)」について
【朝日新聞・三輪記者】
1点目が、菅総理のこれまでの説明のあり方。前回も記者会見で伺ったが、記者会見があまり開かれていない。官邸で聞かれても一方的に紙を読み上げるという姿が目立つが、こうした説明のあり方についてどう評価されているのか。
もう一つ、インフル特措法改正案について、これ野党として法案として出すことの意義をどのようにお考えなのか改めてお伺いしたい。
【代表】
まず、総理がどれぐらいの頻度で皆さんの記者会見に応じるべきかというのは、いろいろな意見があり得るのだろうというふうには思います。ただ、今、第二次世界大戦が終局後最大と言ってもいい危機の中にあって、政府としての方針をしっかりと先頭に立って伝えていくという責任は内閣総理大臣にあると思っています。したがって、この間の感染拡大に対して一度もいわゆる記者会見をされずに一方的な発信にとどまっているということは、総理大臣としての責任を放棄しているものだと受けとめております。
後者についてですが、我々はいろいろな形で、国会審議を通じて、あるいはCOVID-19については政府・与野党連絡協議会を通じて、政府にさまざまな提案をしてきておりますが、提案をしていること自体がなかなか伝わらない。伝わらなければ政府に対するプレッシャーにもなりにくいということがありますので、法案という形にできるものについてはそういった形でお示しすることで国民世論を喚起して政府に圧力をかけていきたい。そういう目的があります。
○外交・安保政策 日米・日中関係について
【IWJ・木原記者】
RCEPが署名され、日本と中国はほかのアジアの国々とともにEPAを結ぶことになる。他方、中国は主役だったはずの米国のいないTPP11への参加検討を表明した。経済面で中国との関係が今後深まっていくことは避けられない一方で、与党である自民党は米国の意向で米日印豪の4カ国による軍事上の中国包囲網「Quad(クアッド)」を推進している。しかし日本とオーストラリアは中国とともにRCEPに入っておりTPPでも中国と一緒になるかもしれない。中国包囲網「Quad」のうち米国とインドはRCEPにもTPPにも加わっていない。経済ではオーストラリアと中国と自由貿易協定を結び、安全保障ではRCEPに参加しない米印と結んで中国包囲するという話は、明らかに矛盾する。この矛盾について防衛大臣等に質問しても納得のいく回答はない。政府・与党からもこの経済と安全保障の矛盾についての国民へのきちんとした説明はない。立憲民主党はこれまで日米同盟基軸とおっしゃっているが、この不自然な状態をどうごらんになっているか。仮に政権交代をした場合、経済と安全保障のどちらを優先されるおつもりか。どちらも大事なのはわかり切っていることだが、もう少しはっきりとお聞きすると、米国と中国との対立が深まった場合にどちらとのつき合いを優先すべきとお考えか。自民党同様にあくまで米国寄りの政策をとるおつもりか、それともより中国寄りにシフトするのか、あるいは独自の安保を強めて主権国家の道を目指されるのか。近い将来に向けての国家ビジョンを示していただきたい。
【代表】
近い将来についてであれば、アメリカを選びます。中国の軍事的な増強路線は明らかに周辺国に対しての脅威になっていると思っていますし、チベットや香港などに対する人権問題、それから台湾海峡に対する圧力、こうした軍事的な膨張路線に対してはしっかりと牽制をしていかなければならないと思っていますので、安全保障について米国やインドなどとしっかりと連携をしていくことは大変重要なことだと思っています。
一方で、そうした中国の膨張路線にブレーキをかけていくためにも、経済的な一体化を進めていくということは、経済の点を考えたら無茶なことはできないという状況にとり込んでいくということにつながっていくと思っておりますので、矛盾するものではないと思います。
○「皇女」制度創設案について
【共同通信・小野塚記者】
皇室の問題について伺いたい。先ごろ政府が皇族数の減少に伴う皇室活動の担い手確保策として、女性皇族が結婚した後に「皇女」という尊称を送り公務の協力を委嘱する新制度の創設を検討しているということだ。女性宮家や女性天皇の容認につながるといった話とはまた別の話だが、こういった制度の創設についてどのようにお考えか。
【代表】
その点についての報道は承知をしておりますが、政府において具体的にどういう議論をどこでされているのかということは我々承知をしておりませんので、なかなかコメントしがたいと思っております。一方で、皇室典範特例法の附帯決議は、安定的な皇位継承を確保するためにいろいろ検討しろと言っていますので、政府においてはこの安定的な皇位継承につながる議論をしていただきたいと、我々としてはそのことを強く求めていきたいと思っています。
【共同通信・小野塚記者】
今のお話だと、こういった特別な国家公務員として仕事を委嘱するといったような形は、今おっしゃった安定的な皇位継承にはつながりにくいというご認識か。
【代表】
詳細がわかりませんので具体的なところは直接には申し上げられないのですが、少なくとも安定的な皇位継承を確保するための具体的な議論も何も聞こえてきていないというのは間違いありません。まずこのことを最優先して徹底して議論してもらいたいし、我々も議論に、場をつくっていただければ参加したいと思っています。
○「桜を見る会」問題について
【毎日新聞・宮原記者】
「桜を見る会」の問題について、安倍前総理が「前夜祭」に絡んで虚偽の答弁を繰り返していたと言われている問題で、自民党内からも例えば「日曜討論」で野田聖子幹事長代行が「安倍前総理がみずからの言葉で皆さんに説明責任を果たしていくべき」と述べるなど説明を求める声が出ている。こちらについての受けとめと、今国会で安倍氏に対して例えば辞職勧告決議案であるとか何らかの対応を今後出す予定があるのかお聞きしたい。
【代表】
野田さんも石破さんも、安倍さんなり菅さんなりご本人におっしゃるべきではないでしょうか。よく、いっとき私の周辺が風通しが悪いというご指摘をいただきましたが、我が党内の議員であればいつでも、アポをとって時間をつくってくれと言われれば、どなたの意見でも当然のことのように聞きます。自民党はそういう風通しがないのでしょうかね。ぜひ直接、テレビなどでおっしゃった方は安倍さんと菅さんにおっしゃっていただければと思っています。
【毎日新聞・宮原記者】
辞職勧告決議案などについては。
【代表】
まだ、現段階ではそういう段階ではない。まず、そうした自民党の中でいろいろ外に向かってアリバイをおっしゃっている方は党内で直接おっしゃっていただきたいということ。そういう段階だと思います。
○国会会期延長の必要性について
【フリーランス・宮崎記者】
会期の延長ということだが、テレビ入りの予算委員会が先週で年内最後になる可能性もあると思う。今、参議院本会議が国会中継中だが。与野党とか政局とか「桜」とか関係なく、コロナのことが動いている中でこのまま1月下旬までテレビ入りの第1委員室の審議がない状況でいいのか。コロナの状況について聞きたい人もいるだろうし、記者会見ということだと「Go To」とか生活の保障について政府側から先に話すことはないかもしれない。会期の延長というお考えだが、テレビ入りの審議がこのまま12月や1月前半なくていいとお考えか。
【代表】
延長が必要だと考えているということは、その延長の期間において、こうした局面ですから、「Go To」キャンペーンなども含めて省庁横断的にCOVID-19対策は進めているわけですし議論が必要ですので、当然予算委員会の集中審議を延長した上で頻度多くやっていく、少なくともこの感染拡大状況ではそういう状況だということをセットで含んでいるつもりであります。
○「Go To トラベル」東京発着の扱いについて
【フリーランス・横田記者】
「Go To トラベル」東京除外をめぐって菅政権・菅総理と小池知事の責任のなすり合いのような状況になっている、即断即決ができないということになっているが、どちらが問題あるとお考えか。両方なのか。それと確認だが、特措法改正が成立すればこういう事態は回避され即断即決されると考えてよろしいか。
【代表】
「Go To」キャンペーン、「Go To トラベル」は国の施策として国の予算で行っているし、そのスタートのときに東京除外をしたのも国の責任と判断で決めたことですので、これはひとえに国の判断だと、私は、制度としてそうなっていると思っています。
特措法とは直接関係ないと僕は思っています。特措法、我々の提案では都道府県知事が「緊急事態宣言」の発出を国に要請できるという中身にはしておりますが、その中でも国が立案して国の予算で執行する制度を組めばそれは国の責任ですし、地方自治体に財源をお渡しして自治体の判断でできるような制度を国がとればそれは自治体の責任と判断でやっていただけるわけですが、「Go To トラベル」は国の制度として組み立てて国の予算で直接執行しているわけですから都道府県知事ではないというのは制度上はっきりしていると思っています。
【フリーランス・横田記者】
ただ、小池知事が、政府が動かないのを見て「Go To トラベル」東京除外をするべきだと申し入れしないと、このままずるずる行ってしまうおそれもあると思うが、小池知事の役割・責務についてはどうお考えか。
【代表】
それは東京都連に聞いていただく問題ではないか。埼玉県知事は非常に適切な対応をとっています。これは地方自治の問題です。
【フリーランス・横田記者】
国全体の問題ではないか。
【代表】
国の問題です。国の問題として、東京以外のところに影響を与え得るから、だから国が責任をとらなければいけないのです。東京都にとってはAのプランがいいけれども全国的に見るとAのプランよりBのプランがいいというときに、東京都知事の意見を聞いて物を決めたら国としてはだめなのです。だから、知事の意見を聞いて決めるとか知事が言わないと決まらないというのは筋が違う。これは国全体としての観光産業だし、東京が出発地であれ、あるいは目的地であれ、いずれにしても全国のCOVID-19の感染拡大にかかわる話ですから、これは国の責任でやらないと無責任だと思います。
【フリーランス・横田記者】
小池知事は何も政府に言わなくていいと。
【代表】
東京都知事は東京都民の健康のために東京都民に対して責任を負っています。それが地方分権というものです。
【フリーランス・横田記者】
東京都民の感染拡大を招くのではないか。
【代表】
それは東京都連や我が党の東京都議会議員に聞いてください。