2020年12月9日

新たな追加経済対策の決定について【談話】

立憲民主党 政務調査会長
泉 健太

 新型コロナウイルスの感染が各地で拡大し、深刻な医療崩壊が懸念される中、政府は新たな経済対策を発表しました。

 しかしその内容は、国民の期待に応えるものではなく、私たちは深刻な医療体制や生活事業環境の実態に即応する対策に改めるべきと訴えます。

 立憲民主党は既に、夏の時点から、秋以降のインフルエンザ蔓延期に備えた検査体制の充実、医療・介護等の従事者への公費検査の実施、医療機関支援の拡充を訴えてきました。また事態の長期化に対応し、持続化給付金や困窮者向けの給付金の再給付を提案してきました。
しかし政府が発表した経済対策の多くは、第三次補正予算及び来年度予算にて措置されるものであり、積極検査の方針や、年末年始の特別な診療体制の構築が含まれておらず、一方でGOTOキャンペーンの期間延長など、現下の切迫した状況に応える対策とは言えない施策が並んでいます。

 私たちからも求めていた緊急包括支援交付金・地方創生臨時交付金の増額、ひとり親家庭への再給付が実現したことは喜ばしいことですが、その他の再給付、各種給付金、支援金、融資制度の延長や再給付、公共交通機関への支援なども早期に決断すべきです。

 加えて、今回の経済対策では、脱炭素支援のための2兆円の基金創設や、「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」が盛り込まれています。
グリーン化は、未来に向けた技術革新と国際競争力確保のための投資であり、ソフト・ハードの国土強靱化も必要ではありますが、これらはコロナ禍で困難を抱える国民の皆様に向けた緊急の経済対策とは言えません。

 まずは十分な感染抑止を行ってこそ社会経済活動を早期に回復させることができます。国民の命と暮らしのために立憲民主党は、党派を超えて、迅速かつ強力な感染防止対策と、緊急性の高い施策を優先的に実施することを求めていきます。

以上

新たな追加経済対策の決定について(談話).pdf