参院予算委員会で5日、一般質疑が行われ、「立憲民主・社民」会派から白眞勲議員が質問に立ちました。
総務省の幹部らが日本電信電話株式会社(NTT)の澤田純社長などと会食をしていたことをめぐり、会食に参加していた総務省巻口国際戦略局長に(1)山田真貴子前総務審議官の参加(2)先方に提示された1万円の支払い(3)土産・金品の授受――などについて事実関係をただしました。巻口局長は山田審議官(当時)と上司と部下の関係にあったことは認めましたが、詳細については明らかにしませんでした。
東北新社による接待問題で2月24日に減給の懲戒処分を受け、NTTとの会食にも参加していた谷脇参考人(前総務審議官)に(1)会食時の高額なワインや日本酒の値段(2)タクシーチケットの授受(3)二次会の有無――などについて事実関係を確認しました。谷脇参考人は「記憶にない」「調査中」等を理由に答弁しませんでしたが、金杉外務審議官が会食に参加していたことは認めました。また、「会食時に携帯電話料金の引き下げについて話題に上ったこともあった」と認めました。
白議員は人事院に、利害関係者ではなくても国家公務員が高額な接待を受けることは倫理規定法に抵触すると確認した上で、茂木外務大臣に金杉審議官に確認するよう促しました。
「国民の共通財産である電波行政を所管する総務省幹部が、国民の多くがコロナで困窮している中、高額な接待を繰り返していたとはあるまじき行為だ」と痛烈に批判しました。
武田総務大臣に総務省内の調査の失敗に対する責任をただすと、「第3者で構成した客観的な調査によって、真相を究明していく」と答弁しました。菅総理には、武田大臣の任命責任と、国民から信頼を得られる政治を取り戻すための決意を確認しました。
緊急事態宣言の解除について、「花見、卒業式、謝恩会などが予定されている21日に解除して大丈夫なのか」と政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身会長に質問し、「防止対策をとりながら、徐々に解除していただきたい」と政府に求めました。
菅総理は病床のひっ迫が続いている状況を考慮し、緊急事態制限の延長に理解を求めました。
白議員は長期間自粛を強いられている国民にさらに協力を得るために、真摯な言葉で国民に語りかけるよう、要請しました。
白議員は麻生財務大臣にGoToキャンペーンの予算が2兆円以上余っていると確認し、年度内に支出するのが難しいのではないかと指摘しました。その上で、コロナ禍で高齢者が離れて暮らす家族に会えない状況が続いていることから、武田総務大臣に高齢者が孫に電話する時の電話代を国が負担する制度の検討を求めました。