立憲民主党は22日夕、吉田晴美東京都第8区総支部長がマイクを握るJR阿佐ケ谷駅南口街頭と党本部の辻元清美副代表とをオンラインでつなぎ「街角リモートトーク」をおこないました。駅前に設置したモニターに映し出された辻元副代表は吉田総支部長と、新型コロナウイルス感染拡大下での事業者支援や子育て支援のあり方、政府が突然発表した「こども庁」の問題などについて画面越しに意見を交わしました。司会は東京都議会議員選挙の公認予定候補の関口健太郎杉並区議がつとめ、太田哲二、樋脇岳両杉並区議も参加。そのやりとりを十分な距離を置きながら聞き入っていた聴衆からの質問にも辻元副代表は答え、皆さんの声を受けてとめて政治を前に進めていくことをあらためて表明しました(写真左から吉田晴美東京都第8区総支部長、辻元清美副代表、関口健太郎杉並区議)。

 辻元副代表は、同日の国会で緊急事態宣言やワクチン接種に関する論戦が交わされたことに触れ、菅総理から緊急事態宣言は2回目を経れば状況は安定する、ワクチン接種は6月には全員接種が見通せるといった発言がこれまであったにもかかわらず、すべてが後手にまわっていること、またオリンピック開催を目指すがために緊急事態宣言がまたも中途半端な実施で終わるおそれがあると懸念を示しました。「コロナ対策に専念して、徹底的に抑え込むのが立憲民主党の『zeroコロナ』戦略です」と述べ、PCR検査の徹底と迅速なワクチン接種が重要だと語り、オーストラリア、ニュージーランド、台湾などではこれにより感染拡大の繰り返しを防ぎ通常に近い生活・経済活動を早期に取り戻すことにつながっていると説明しました。

 吉田総支部長は民間のPCR検査を自主的に受けたが証明書の発行を含めて2万円かかったことを紹介し、企業や教育機関でも自前で行うしかない状況で、菅総理が主張する自助に重きを置く政治を象徴するものだが、「本来は望む人がPCR検査を受けられるように国が整えるべきではないか」と問題提起しました。
 辻元副代表は昨年の新型コロナウイルスの感染が広がりはじめた当初から立憲民主党は国による徹底したPCR検査の実施を政府に国会論戦でも繰り返し求めてきたことを説明し、無症状の人も含めた正しい感染数値に基づく科学的根拠による調査・対策こそが求められていると語りました。辻元副代表はまた、立憲民主党は「自粛と補償はセットで行うべき」と主張してきたことにもふれ、店舗などが休業要請に協力できる態勢を整えることが効果的な感染症対策につながることを指摘しました。

 コロナ禍による影響に関する杉並区内のアンケート結果で介護事業者や美容院から窮状を訴える声が相次いだ状況を吉田総支部長は取り上げ、「飲食店の方々に加え、たくさんの小規模な事業者の皆さんが厳しい状況にあります。八百屋の娘でもある立場からも身につまされる思いです」と語りました。持続化給付金の支給対象外である現状の見直し、人と触れ合うのが仕事の介護従事者のPCR検査への支援等も検討すべきだと問題提起しました。

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ソーシャルディスタンスの確保を呼びかけながらJR阿佐ケ谷駅南口でリモート街宣をおこないました