若者の政治参加を促進するため、「若者の政治参加推進基本法」を求める院内集会(日本若者協議会主催)が1日国会内で開かれ、立憲民主党を代表して落合貴之衆院議員が登壇し、党の若者政策などについて発言しました。

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 冒頭、日本若者協議会の代表理事の室橋祐貴さんが、「『若者の政治参加推進基本法』要望書」を発表しました。2015年以降に選挙権年齢が18歳に引き下げられて以降、主権者教育の実施などさまざまな取り組みが行われているにもかかわらず、いまだに若者の投票率は低く、諸外国に比べて地域活動や社会運動など投票以外の政治参加も低い水準にあり、結果として将来世代に大きく関わる教育や社会保障といった課題を議論する政治の場に若者の声が反映されていないと指摘。1969年に文部省が、高校生が個人として政治的な活動に関わることを望ましくないとみなす通知(69年通達)を出して以後、長年にわたり「脱政治化」が続き、取り残された課題が多いことから、若者の政治参加に関して国や地方等の責務とともに推進体制を明らかにする「若者の政治参加推進基本法」の策定は待ったなしだと、その必要性を説きました。

 要望書は、(1)投票環境向上(ネット投票等)(2)主権者教育の拡充(政治的中立性の緩和、若者団体・NPOへの支援等)(3)意思決定への参画(政府審議会への参加、若者議会・若者協議会の設置等)(4)若者の出馬への支援(被選挙権年齢・供託金引き下げ、立候補休職制度等)(5)若者の政治参加促進体制の強化(若者政策担当大臣、若者の政治参加の日設置等)――を含めた、「若者の政治参加推進基本法」の策定を求めるものです。

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 続いて、なぜ「若者の政治参加推進基本法」が必要なのか、賛同若者団体によるリレートークがおこなわれました。「自分たちの手で社会を変えることができるという実感を持っていないと感じている。この法案が成立して、若い世代が日常から社会問題やニュースに触れて議論できる機会があれば、結果的に日本の持続可能性につながるのではないかと思っている。皆さんにもこれを公約に掲げていただき成立することを願っている」「要望書や基本法などによって、いわゆるブラック校則の改定など、生徒総会で自ら意見を出して投票することで学校という小さな社会の制度を変えられると実感すること、主権者意識の高まりを期待したい」「若者のバイタリティを支持するための政策があると若者の政治参加が一気に加速するのではないか」「私たち一人ひとりが声を上げていくことで、政治に変化をもたらすことができるという成功体験を積み重ねれば、より多くの若者が、日常の小さなもやもや、問題も政治によって変えることができる、自分たちには政治を変えるパワーがあることを感じられると思う」「2年前にデンマークに留学していたが、被選挙権の引き下げが重要だと思っている。若い政治参加が盛んな国では同級生、友達の友達が議員になったという話をみんなでしていて、そうなると政治が身近になる」「若い世代の意識を高めていくだけでなく、環境として整えることが大事だと痛感している。基本法が実現することを願っている」「政治に対してものを言うのに最も大事なのは選挙だと思うが、選挙は数年に一度。若者の意見をどう伝えればいいか。意思決定の参画をもう少し強めてもらい若者の意見を聞いてもらいたい」などと訴えました。

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 落合議員は、超党派の若者政策推進議員連盟(議連)の呼びかけ人の1人として活動していると自己紹介し、議連のなかでもこうした基本法案の取りまとめに向けた話し合いを進めてきたと報告。「何十年も前であれば人口構造がピラミッド型だったので、若い人の意見は有権者のなかのボリュームゾーンとなり、若い人が声を上げれば多数をとることができた。しかし今では若者の意見だけでは過半数を取れない時代になってしまった。国会議員の平均年齢もこの15年くらいで上がっている。若者の声は少数の声だということを前提に、より届く仕組みを作らなければいけない」と主張しました。その上で、今回の提言内容については、立候補休職制度や被選挙年齢の引き下げについては党としてすでに立法化し議員立法を提出しているとして、「法案は出しているが国会全体として審議できる状況になっていない」と説明。インターネット投票法案については今国会での提出も視野に「幅広い世代に仕組みを理解してもらえることが重要」だと強調しました。若者たちに対しては、「ちょっとしたことでも積極的に伝えてほしい」と呼び掛けました。

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「若者の政治参加推進基本法」要望書.pdf