西村智奈美幹事長は22日、定例の記者会見を国会内で開き、(1)新年度予算案の衆院通過(2)定期党大会――等について発言しました。
■新年度予算案の衆院通過
予算委員会での審議について、離婚後ひとり親世帯等への10万円給付、濃厚接触者の待機期間の短縮、小学校休業等対応助成金で勤務先の確認をとらずに申請が行える手続きの簡略化――等、党が主張していた生活者の視点に立った多くの方針転換を行うことができたと述べました。
予算案については、(1)2021年度補正予算も含め、新型コロナ対策が不十分である、(2)財政民主主義に反する巨額の新型コロナ予備費が計上されている、(3)岸田総理が「新しい資本主義」を掲げるも、実際の予算の中身は旧来型の事業が継続されている――等から反対をしたと説明。予算案の組み換え動議は否決されたものの、党の考え方は明確になっているとして、参院に論戦の場が移ってからも、政府予算案の問題点を明確にし、党の考え方に理解を求め、国民の立場に立った予算へ改めていきたいと述べました。
■定期党大会
2月27日開催の定期党大会に諮る、今年度の活動計画について、19日の全国幹事長・選挙責任者・総支部長会議と、同日の両院議員懇談会で、また20日の自治体議員ネットワーク・女性議員ネットワークのそれぞれの役員と意見交換を行ったと報告。その場の意見を尊重しながら、党大会では活動計画と予算案の了承を得て、今年度の活動を本格化させていきたいと述べました。
西村幹事長は「党大会を契機に、参院選挙を念頭に対外発信を強化していきたい」と述べました。
記者から、国民民主党が予算案に賛成したことについて受け止めを聞かれると、補正予算は賛成することもあるが、首班指名、不信任決議案、本予算案への採決は、国会で行政監視を行う野党としては譲れない線だと述べました。
さらに、国民民主党が「理念と政策の方向性」で掲げる「政権を担える選択肢を国民の皆さまに示していく」こととの整合性を疑問視しました。
参院選での国民民主党との連携についての影響を聞かれると「影響は出てくるのではないか」と述べました。与党に対して政策を提示し、行政監視をする存在として参院選も戦いたいと語り、そうした中、これまでも野党間で候補者の一本化が必要だという考え方に立ってきたと説明。「野党として共にやっていけるのか、真意を確かめなければいけない」と述べました。
ウクライナ情勢については、ウクライナ東部ドネツク州とルガンスク州の独立をロシアが一方的に承認したことについて「ウクライナの主権、領土の一体性を侵害するものであって強く非難したい」と述べました。
また、プーチン大統領が平和維持を名目にロシア軍の派遣を指示したとの報道があることについて「事態を深刻化させる危険があり、更に強く懸念している」と語りました。
さらに、ロシアの行動に応じて、わが国としても毅然とした対応が必要になるとして、日本政府に対して、何を理由にどのような対応を取るのか国民への丁寧な説明と、国家安全保障会議の議事録の公開を含めて適切な情報公開を求めました。
あわせて、在留邦人の安全確保に向けて万全を尽くよう求めていきたいと語りました。