西村智奈美幹事長記者会見

2022年2月22日(火)17時00分~17時32分
発行/立憲民主党役員室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtu.be/dOToY0T0tyw


■冒頭発言

■質疑


■冒頭発言

○予算審議について

【幹事長】
 先ほど、衆議院の本会議で予算が可決されました。
 私ども主張してまいりました18歳未満の子どものいるご家庭に対する10万円給付で、方針が転換されて私たちの主張が入れられて改善されたということ。それから、濃厚接触者の待機期間が短縮されたということ。それから、小学校休業等対応助成金についても事業主の了解を得ずとも個人申請を受理することになったことなど、大変多くの生活者の視点に沿った方針転換を実行する、かち取ることができまして、非常によかったというふうに思っております。小学校休業等対応助成金につきましては、どのような形態でも働く人全ての方を対象とするということになりまして、立憲民主党としては、さまざまな職場で働く者も当然対象となるということから、積極的にこの制度の活用を促していきたいと考えております。
 予算全体につきましては、令和3年度の補正予算も含めて、新型コロナ対策が不十分であるということ。一方で、財政民主主義に反する巨額の新型コロナ予備費が計上されているということ。また、総理が「新しい資本主義」を掲げながらも、実際の予算の中身は旧来型の事業が継続されていることなどから、反対をいたしました。
 当然組み替え動議も提出いたしておりまして、その中で私どもの主張は凝縮されているわけですが、是正すべき点を是正して、削除すべきところは削除してという組み替え案でございました。その中で私たちの考え方は明確になっていると思います。衆議院で賛同を得られなかったことは残念ですが、引き続き論戦の場が参議院に移るということで、ぜひ参議院の審議でも政府予算案の問題点を明確にして、私たちの党の考え方に賛同いただける理解を求めるということを通じて、国民の立場に立った予算へと改めていきたいと考えております。

○定期党大会について

【幹事長】
 今週の日曜日27日に定期大会を開催いたします。
 この大会でお諮りする今年度の活動計画案につきましては、先週土曜日に、全国の幹事長、選挙責任者、そして総支部長の皆さん、国会議員の皆さんからご意見をいただきました。翌日、おとといには、党の自治体議員ネットワーク、女性議員ネットワークの役員の皆さんとオンラインで意見交換を行いました。その場でいただいたご意見を尊重しながら、まずは活動計画案、そして予算案をご了承いただいて、今年度の活動を本格化させていきたいと考えております。
 昨年12月の新執行部の立ち上げから2カ月と少々になります。党内の体制整備、臨時国会と通常国会の対応と、永田町での活動がこれまでは中心でしたが、今度の党大会を契機に、参議院選挙を念頭に置きながら、外での活動、対外発信を強化していきたいと考えております。代表だけでなく、逢坂代表代行、私、小川政調会長などで手分けいたしまして、全国を回らせていただきたいと考えております。

○第43回常任幹事会を開催

【幹事長】
 次に、きょう行われました常任幹事会についてご報告いたします。
 私のほうから、党大会について、活動計画案、活動報告や決算・予算案についてご承認をいただきました。
 国会対策委員長、参議院国会対策委員長、政務調査会長から、それぞれの活動の報告があり、選挙対策委員長からは、この間行われてまいりました各種自治体選挙の結果について報告がございました。また、自治体議員候補者の公認や推薦についてもご承認をいただきました。
 組織委員長、企業・団体交流委員長、つながる本部長代行、ジェンダー平等推進本部長、特段大きな報告等はございません。
 協議事項のほうで、選挙対策委員長から幾つかの提案があり、承認されましたので、ご報告を申し上げます。
 まず、地方自治体議員選挙における候補者の公認についてということで、京都府府議会議員選挙の補欠選挙で松井陽子さんの公認を決定いたしました。
 第50回衆議院議員選挙における小選挙区の公認内定ということで、北海道7区・篠田奈保子さん、北海道12区・川原田英世さん、青森2区・高畑紀子さん、宮城3区・大野園子さん、山形1区・原田和広さん、埼玉9区・杉村慎治さん、千葉3区・岡島一正さん、千葉7区・竹内千春さん、千葉・12区樋高剛さん、富山2区・越川康晴さん、愛知7区・森本和義さん、愛知10区・藤原規眞さん、兵庫4区・今泉真緒さん、兵庫10区・隠樹圭子さん、高知1区・武内則男さん、福岡1区・坪田晋さん、以上の公認内定が決定いたしました。また、滋賀2区・田島一成さんからは公認内定辞退の申し出があり、了承されております。
 引き続きまして、第26回参議院選挙・選挙区候補者の公認についてということで、福岡選挙区で古賀之士さんの公認が決定いたしました。続いて、参議院選挙・選挙区候補者の公認内定について、兵庫県選挙区・相崎佐和子さん、新人の方の公認内定を決定していただきました。続きまして、第26回参議院選挙・選挙区候補者の推薦についてということで、滋賀県選挙区・田島一成さん、岡山県選挙区・黒田晋さん、このお二方の推薦をきょうはご承認いただきました。
 きょうの常任幹事会の内容は以上でございます。
 ご参考までに、参議院選挙の候補者擁立状況ですが、参議院選挙区では公認候補者がこれで15名となりました。現在女性の比率は53.3%。また、参議院選挙区推薦候補者、こちらのほうは合計3名、女性比率は33.3%。参議院の比例区公認候補予定者は現在8名でして、女性比率は50.0%ということになっております。


■質疑

○定期党大会について

【朝日新聞・神澤記者】
 きょう冒頭、泉代表は、この党大会を契機にして我々の訴えを広げていきたいとおっしゃった。先ほど西村幹事長も、この党大会後は皆さんで手分けして各地でいろいろ訴えをしていきたいとおっしゃった。参院選に向けて党大会をどのような意味合いを持たせていきたいとお考えか伺いたい。

【幹事長】
 ありがとうございます。
 やはりことしは何といっても参議院選挙があります。党大会で活動方針をしっかりと皆さんで共有していただき、この党大会を契機に参議院選挙に向けて一気に走っていけるような、そんな契機にしたいと思っています。
 同時に、これからはやはり執行役員で手分けして全国をとにかく回らせていただきたいと。いろいろ申し出もいただいているのですが、申し出があったところに伺うだけではなくて、アウトリーチでそれぞれが、小さな集会でもいいと思うのですが、お伺いして、そして立憲民主党が考えるこの国の政治のあり方、どうあるべきかということも訴えていきたいと思います。

○町田市長選挙の結果について

【朝日新聞・神澤記者】
 幹事長も初日に応援に行かれた町田市長選挙について伺いたい。20日に投開票になり、前回の衆議院と同じような構図で、立憲民主党に加え、共産党・社民党・れいわ新選組と一緒に同一候補を推薦して戦った。結果4番手となったわけだが、この結果をどのように受けとめているかが一つ。加えて、この結果を受けて、立憲に何が足りないというか、今後どういうふうにしていくべきだとお考えか伺いたい。

【幹事長】
 私どもが推薦しました清原候補が今回惜敗されたということは大変残念に思っています。他方で、多くの皆さんからご支援をいただいたことも事実ですので、いただいたご支援には心から感謝いたしております。
 現在、選対のほうでこの敗因について分析するということで報告を受けております。私もこの選対の分析結果を待って、今後、足らざるところをしっかりと補強していかなければいけないと思っています。

【朝日新聞・神澤記者】
 一本化の取り組みの中では少し距離を置いていた維新、しかも躍進をした維新が今回3位に入り、今後の1人区の中でもそこが大変注目されるテーマとなるかと思うが、維新が3位に入ったことについてはどのようにお感じになるか。

【幹事長】
 そのことも含めて分析を私としては待ちたいと思います。選挙って、いろいろな要素があって形づくられるし、運動も進んでいくし、そして、いろいろな要素によって結果が出てくると思いますので、今はとにかく選対の分析を待ちたいと思います。

○旧優生保護法 強制不妊手術に対する賠償命令について

【共同通信・友江記者】
 旧優生保護法の関係でお聞きしたい。きょう大阪高裁で法律を違憲として国に賠償を命じた。この受けとめをお願いしたい。

【幹事長】
 今回は、旧優生保護法のもとで強制不妊手術を強制されたということで、国家賠償請求で争われた裁判と承知しております。国の責任が認められたという意味ではほかの裁判とも同様だとは思うのですが、今回は国に賠償を命ずる判決が出たということは承知しております。
 まだ判決文を私も詳細に見ておりませんが、これまで旧優生保護法のもとでの強制不妊手術が違憲だという判断はされてきたのですが、今回、賠償を命ずるという判決が下されたのは初めてだと思います。そのことは、賠償責任があるということが認められたということは評価したいと思っております。
 私も旧優生保護法のもとでの強制不妊手術を受けた方に対する一時金の支給法案を、法案の作成チームの責任者として、超党派の議員連盟の中で取り組んでまいりました。言ってみれば、除斥期間が認められなかったということは、これは画期的なことで、評価したいと思います。

○次期衆院選 小選挙区の公認内定について

【高知新聞・五十嵐記者】
 今回、小選挙区の内定者として14人の方が内定されているが、今回選出した基準みたいなものはあるのか。
 もう一点。高知県第2区総支部だが、前職の広田さんが総支部長を務められていたが、今回暫定総支部となった理由と、総支部長が広田さんではなく武内則男さんになっている理由を伺いたい。

【幹事長】
 次の衆議院選挙に向けた公認内定につきましては、現在選対で、惜敗率、本人のご意向、地方組織の考え方、これらを総合的に勘案しながら順次行っているものです。今回16名の方の公認内定がされたというのは、そういう意味で環境が整った方と申しましょうか、そういった方から公認内定をさせていただいているということでご理解いただければと思います。
 それから、総支部長の異動についてですが、我が党の規約で、選挙が終了し現職にならなかった総支部長については、その総支部を解散しなければいけないということになっております。とはいえ、というところもございまして、ことしは参議院選挙もありますし、やはりご本人らにとってもいろいろ考える時間も必要であろうということで、総支部長を例えば県連代表などが務めて、そのもとで総支部長代行を置くということを選対のほうでも整理をいたしまして、その整理に基づいて今回武内さんが総支部長となり、そして広田さんが総支部長代行として、実質的には広田さんが総支部長としての活動をするということを私たちとしては期待しているところです。

○予算審議について(1)

【NHK・坂井記者】
 国民民主党の対応について伺いたい。きょうの本会議でも予算案について賛成している。今回の国民民主党の対応について、幹事長の受けとめと、今後の国会であったり参院選に向けての連携への影響についてお聞きしたい。

【幹事長】
 まあ驚きました、ですね。代表も言っておられましたが、首班指名と不信任決議案、それから本予算の採決、これはやはり国会で行政監視を行う野党としては譲れない線だと思います。補正予算は災害対応とかコロナ対応などいろいろありますので賛成することもあるかと思うのですが、本予算で賛成をするということがこれからの国民民主党さんにとってどういう影響を及ぼすのかと考えますと、少し心配もいたしております。
 国民民主党の理念あるいは政策の方向性の中で、政権を担う選択肢という言葉があったかと思うのですが、これ整合がつかないのではないかなと。政権を担う選択肢となるということを理念や政策の方向ということで掲げている政党が本予算に賛成をするということは、ちょっと説明がつかないことではないかなと思っています。
 トリガーについては、どこまでやられるのか、総理の答弁では明らかになってないと思います。私たちも法案への賛成・反対を決めるときに、閣僚からきちんとした答弁で「これで担保がとれた」と確信が持てるときは政府提出法案にも賛成することはありますが、今までの取り組みなどから考えても、あの答弁で本当に賛成できるのか。そこは甚だ疑わしいなと。本来やはり表の場面で、議事録で残る形で答弁いただかないと、とても心配だと思っております。お二人で電話で話されたのかもしれませんが、電話といっても議事録に残っていませんので、そこは心配しています。

【NHK・坂井記者】
 関連して、参院選に向けて、1人区での一本化など、国民民主党との間でも、代表も連携の可能性というところを言及してきているが、幹事長としてはこの辺の影響についてはどのようにお考えになっているか。

【幹事長】
 やはり影響は出てくるのではないでしょうか。私ども、やはり与党に対してしっかりとした政策の提示、それから行政監視、これをやる存在としてこの参議院選挙も戦いたいというふうに考えて、そういった中で、野党の間では候補者の一本化が必要だという考え方に立ってきました。しかし、今回の採決の状況を見ますと、果たしてこれから野党としてともにやっていけるのかということも、よく真意を確かめなければいけないところだなというふうには思っております。

○ウクライナ情勢について

【NHK・坂井記者】
 ウクライナ情勢をめぐり、かなり緊張の度合いも高まっているが、今のウクライナ情勢についての受けとめと、今後日本政府に対してどのような対応を求められたいか、お考えをお聞きしたい。

【幹事長】
 代表も言われたので私は冒頭お話ししませんでしたが、今の状況を大変憂慮しております。懸念しております。
 きょうロシアが、ドネツク州とルガンスク州、こちらのほうの独立国家としての承認をロシアが一方的に行ったということです。これは、ウクライナの主権、それから領土の一体性を侵害するものであって、強く非難したいと考えております。
 また、プーチン大統領はこの地域に平和維持を名目にしてロシア軍の派遣を指示したという報道もございます。報道ですが。これは事態を深刻化させる危険があって、さらに強く懸念しているところです。
 先般のG7の外相会合では警告を行っておりますが、ロシアの行動に応じて我が国としても毅然とした対応が必要となると考えます。その際、政府は何を理由にどのような対応をとるのか、国民に丁寧に説明する必要があると考えます。国家安全保障会議の議事録の公開を含めて、適切な情報公開を求めていきます。また、当然ではありますが、在留邦人の安全確保に向けて万全を尽くすよう求めていきたいと思います。

○予算審議について(2)

【新潟日報・山田記者】
 本日衆院を通過した当初予算案について、改めてだが、予算案についての幹事長の評価をお願いしたい。あわせて、きょう衆院を通過した予算案、通常より審議期間の短いスピード通過だと、十分な議論がなされたのかという指摘もあると思うが、その声についてのお考え、受けとめをお願いしたい。

【幹事長】
 予算案についての評価は、冒頭も少し触れましたが、やはり新型コロナの対策が不十分であるということ。他方で、財政民主主義に反する予備費、こちらのほうが多額に計上されているということ。それから、「新しい資本主義」を掲げながら、賃上げが、本当に政府が手を加えることができる医療や介護や保育の部分、ここの賃上げが極めて不十分であるということなどであります。
 そして、審議時間と言いますか、通過する日付で言うとおっしゃるとおり早めなのですが、ことしは補正予算が通常国会の冒頭は存在しなかったので、通常国会が始まってからすぐ本予算の質疑に入りました。ですので、スタートが早かった。これは「はやい」という字も漢字が二つありますが。しかし、その中で質疑時間は十分確保できたと私は思っています。

○女性候補支援の取り組みについて

【朝日新聞・横山記者】
 女性候補者をふやす取り組みについて、先日の会見でも女性候補者支援チームを設置されたということだったが、この具体的な支援内容を教えていただきたいのと、これ以外に取り組みや検討している内容があれば教えていただきたい。

【幹事長】
 ありがとうございます。
 女性候補者支援チームは、今、具体的な支援内容を精査している最中です。
 一つは、女性も男性もそうなのですが、家族的なケア。家族に対するケアが必要な、特に新人候補などですね、そのケアに対する支援。これは経済的な支援と、それから支援体制をどうやったらつくれるのかということで、今、検討していただいています。実際にそのケアを行っている人もうちの議員には結構多いものですから、自治体議員も含めてですね、そういう方からお声を聞きながら、何が必要なのかということについて具体的に検討しています。
 それから、研修プログラムですね。候補者としての研修プログラムと、それから、あまり言ってしまうとまたパクられてしまうのであれなのですが、パクられちゃったからあまり言いたくないのですが、候補者としての研修プログラムと、期数の若い議員さんに対して確実に2期目を目指していただけるようなプログラム。こういったものなども含めて検討しているところです。

○参院選 公認者の公認・推薦について

【朝日新聞・横山記者】
 きょうの常幹で、協議事項のことについて確認だが、田島一成さんの公認内定の辞退の理由というのはどういった理由になるか。

【幹事長】
 田島一成さんは、本日の常任幹事会で、衆議院総選挙区の総支部長の公認を辞退しております。あわせて、ことしの夏の第26回参議院選挙の滋賀県選挙区で推薦候補として推薦が決定しております。平たく言いますと、参議院選挙の候補者になるために総支部長の内定を辞退していらっしゃいます。

【朝日新聞・横山記者】
 そうなると無所属での出馬ということになるかと思うが、そうなったときに党籍というのは、何か離党の手続はもう既にされているとか、今後どのような日程感になってくるか。

【幹事長】
 すみません、ちょっとそれは滋賀県連に確認をしてみます。
 無所属で戦うということで、ですので推薦になっているということでございます。

【朝日新聞・横山記者】
 最後に、細かいが、古賀さんの公認というところは、これは公認内定ではなく公認ということでよろしいか。

【幹事長】
 公認でございます。現職ですので、公認です。