落合貴之議員は2月1日、衆院予算委員会で2023年度予算の基本的質疑に立ち、(1)政治団体の引継ぎのあり方(2)企業団体献金のあり方――等政治改革について質問しました。
■政治団体の引継ぎのあり方
落合議員は、岸田総理が長男を政務秘書官につけていることについて、「将来、選挙区を長男に譲る時に箔をつけるため首相秘書官にしたという推測もある」と述べ、選挙区を長男に譲ることを考えているのか岸田総理にただしました。岸田総理は、「そこまでまだ思いを巡らすには至っていない」とはぐらかしました。続けて落合議員は、「自民党の衆院議員の3割以上は世襲の方」と述べ、さらに「小選挙区制度が導入されて以降、世襲の方の勝率は比例復活も含めると8割、世襲ではない候補者は3割」と圧倒的に世襲が有利な状況であることを指摘し、世襲の現状をどのように考えているか総理に問いました。岸田総理は、「多様性が尊重されるということは社会の活力になると思います。より多くの方にチャンスが広がる、こうした社会を作っていくよう努力することが大事だ」と答えました。落合議員は、「そういう政治を実現していくために、なぜご長男を役職に就けたのか」と疑問を示しました。
■企業団体献金のあり方
落合議員は、1993年の政治改革以降、選挙制度を小選挙区に変え、企業団体献金を政治家個人が受け取ることを禁止したことを取り上げました。政治家個人は受け取れなくても政党や政党支部が企業団体献金を受け取れる制度になっていることに触れ、「桁違いに政党支部が多い政党があるんです。それが自由民主党です。これだけ政党の支部があったら、自治体議員も含めてみんな受け取れてしまうわけですよ。企業団体献金を禁止というのは、抜け道が作られて実質的には禁止していないのも同然だ」と強く指摘しました。また、政党助成金を導入する際に企業団体献金は5年間の猶予期間を設けたうえで廃止する方向であったにも関わらず、今も存続するどころか増えてきていると指摘する河野洋平元衆院議長のインタビューを紹介し、「(岸田総理は)93年初当選なんですよ。あの時の熱い議論を思い出すべきではないですか」と問いました。岸田総理は、「政党助成金と企業団体献金を制限するということとのバランスの中で現状があるとは思いますが、今後このバランスをどう考えるのか。これは引き続き議論を続けるべき課題だ」と答弁しました。落合議員は、「予算の付け方や政治資金の在り方を含めた、いわゆる自民党型の政治が日本の成長を止め、若者の未来を阻害している」と指摘。「日本の未来のためにも、若者が活躍していく社会を作っていくためにも、政治家自らが律していくべきである。企業団体献金禁止も議員立法提出しています。これからも議論を続けさせてほしい」と求めました。