岡田克也幹事長は8月22日、国会内で記者会見を開き、(1)衆院長崎4区補選の公認候補決定(2)東京電力福島第1原発のALPS処理水の放出問題――等について発言しました。

(1)衆院長崎4区補選の公認候補決定

 本日の執行役員会後の臨時常幹(持回り常幹)で衆院長崎4区選出議員補欠選挙に向けた候補者の公認について協議され、末次精一さんが決定したことを発表しました。

(2)東京電力福島第1原発のALPS処理水の放出問題

 本日、関係閣僚会議が開催されALPS処理水の放出が正式決定したことについて岡田幹事長は、「政府、東京電力と福島県漁連の間に『関係者の理解なしにはいかなる処分も行いません』との約束があるなかで、果たして守られたのかという観点でいうとそうは言えない」と指摘しました。

 西村大臣が「関係者の理解を得つつある」と発言したことについて岡田幹事長は、「JF全漁連の発言は、科学的に安全であるということは理解が得られつつあると言っただけで、同時に『安全と安心は違う』『放出に反対する』と明確に言われているので、とても理解が得られているとう状況ではない。白を黒というような言い方」であり「誠に問題」と指摘しました。 


岡田克也幹事長記者会見

2023年8月22日(火)15時00分~15時31分
発行/立憲民主党役員室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtu.be/mnifUW-HGuc


■冒頭発言

■質疑


■冒頭発言

○臨時持ち回り常任幹事会を開催

【幹事長】
 ご苦労さまです。
 きょうは常任幹事会ございませんので、その点は省きたいと思います。
 ただ、持ち回りで、長崎県・末次さんの(衆院長崎4区)補選に向けての承認をいたしました。これが一点でございます。

○ALPS処理水「24日から海洋放出」政府決定について

【幹事長】
 私から冒頭申し上げるべきは、きょうの午前10時からの関係閣僚会議において、ALPS処理水の海洋放出を正式に決定したと。明後日24日にも海洋放出を行うことが明らかになりました。
 この点について、私も何度も申し上げております。私たちは、これは科学的にはもう決着のついた問題。つまり、安全性について何か問題があるという立場には立っておりません。ただ、政府・東京電力と福島県漁連の間に、「関係者の理解なしにはいかなる処分も行いません」という、そういう約束がある中で、果たしてこの約束は守られたのかという観点から見ると、そうはとても言えないと考えております。
 西村大臣は関係者の理解を得つつあるというようなことも言われていますが、昨日の漁連の代表者の方の発言は、科学的に安全であるということについて理解が得られつつあるということを言っただけで、同時に、安全と安心は違う、それから、放出に反対するということを明確に言われているわけなので、とても理解が得られつつあるという状況ではないと思います。白を黒というような言い方で、一部の発言を取り上げて勝手に理解が得られつつあるというふうに言うことは誠に問題だと思います。約束が果たされていないということについて全く言及がないということについては、やはり政治、特に政府の発言というものが余りにも軽いというふうに言わざるを得ないと思います。
 総理はいろいろと今回の件でおっしゃいましたが、しかし、そういった政府が約束したことが簡単に守られないという状況を見ていますと、私は今回の総理のさまざまなご発言がどこまで確固たるものなのかということについても疑問を持たざるを得ないということであります。関係者の皆さんの努力によって風評被害が収まり、安全だという認識が消費者の間にも出てきた中での今回のこの決定というものを非常に懸念しております。しっかりと総理の口からも、海産物、東北の海産物、福島の海産物は安全であるということも改めて言ってもらいたかったと思います。
 これが私たちの考え方であります。
 なお、中国政府が、今回のこの処理水について、いろいろ発言をしております。私が非常に心配しておりますのは、科学的根拠を欠くような発言を、どういう意図を持ってか、一つのカードとして使っておられるのかどうかわかりませんが、こういうやり方は日中関係の将来に禍根を残すことになりかねないと思います。いろいろな、外交ですから、やりとりはあるのだろうと思いますが、これは非常に私は悪いやり方ではないかと思っております。中国政府には、日中関係の将来という大局観に立って、適切な対応を求めたいと思っているところであります。

○原口議員の街頭演説について

【幹事長】
 そのほか、いろいろなことがありましたが、特に申し上げることはございません。
 それから、ちょっと具体的な話になりますが、原口議員が参政党と街宣車を並べて(新型)コロナワクチンについて発言をしたことがツイッター(現X)等で明らかになっております。
 先ほど原口さんともお話をいたしました。
 まず、これは二つ問題があると思うのですが、一つは、そのワクチンの有効性、あるいは、そのワクチンがいろいろな問題を生みかねないという問題であります。私たちも「コロナワクチン健康被害救済法案」というのを国会に提出しているところであります。したがって、問題意識は持っているわけです。ただ、原口さんが個々におっしゃったことは、自らの闘病生活に基づいてご発言になっていることで、それは党の考え方と一致するものではない。原口さんの自らの経験に基づくお考えを述べられたものだと考えております。
 もう一つは、参政党と街宣車を並べてそれぞれ街頭演説をやったことが、一部に誤解を招いております。原口さんのほうからは、選挙区に参政党がやってきて、そして、挑むと。このコロナの問題を中心に参政党のほうから挑まれて、それに対して議論をする、公の場で、という形で応じたものであるというご説明を原口さんからはいただきました。ただ、一緒に協力してやっているというような誤解を招きかねない、そういう行為でもあり、私のほうからは、そういう誤解を招かないようにということで、口頭で注意をしたということであります。
 原口さんのほうからは、もちろんそういうことではなくて、自分の選挙区に参政党が来て、ビラを見ても原口さんに挑むということであったので、自分も出ることで、積極的に対応することで、それに誤解を招かないように応えたものであると、そういうお話でございました。


■質疑

○ALPS処理水の海洋放出について(1)

【共同通信・恩田記者】
 先ほど冒頭にあった処理水の放出の関連だが、福島では9月から底引き網漁が行われるタイミングということで、このタイミングでの放出になったことへの幹事長のお考え。また、先ほど言葉が軽いというご発言があったが、今回その対応に足りなかったのは時間なのか説明なのか。その辺についてはどうか。

【幹事長】
 もっと早く、風評被害が出ないように対応すべきだったと考えています。時間は十分あったはずです。ざくっと言えば10年以上あったわけです。関係者が努力しながら、風評被害をなくすように必死に一つ一つ積み上げて努力してきた。政府ももっとそのことを後押しすべきだったし、PRすべきだったと思います。それがぎりぎりになってしまって、IAEAの結論が出ることでようやく科学的には決着がついているという説明になったと思いますが、そこの遅さ、不十分さということは否めないと思います。

【共同通信・恩田記者】
 もう一点。現在、統一地方選の後半戦ということで、東北では選挙が今後も予定されているが、こういった点について、処理水の放出が選挙の争点になり得るかどうかというのはどうか。

【幹事長】
 私たちも、処理水が科学的に安全であるということは、それは考え方が同じですので、あまり争点化したいというふうには思いません。ただ、しっかり約束を守らなかった。そして、そのことについて説明しなかったということは、私は誠実な態度ではないと思います。争点化するかどうかは、それは個々の選挙によって決まってくることだと思います。

【NHK・森記者】
 私からも処理水の関連でまず伺いたい。処理水が放出されることになったが、数十年という期間放出されるわけだが、その点についての政府の責任について、どのようなお考えをお持ちか。

【幹事長】
 数十年間しっかり対応すると、責任を持って対応すると、総理はおっしゃったわけですね。だけど、内閣がいつまで続くか。数十年岸田内閣が続くわけではありません。もちろん内閣によって引き継がれていくということなのでしょうが、今回最初に申し上げた約束が果たされないままに処理水の放出が決まったことを見ても、非常に政府の約束が果たして守られるのかということについて疑念はあるということです。

○自民党女性局のフランス視察について(1)

【NHK・森記者】
 別件で、自民党の松川るい参議院議員がパリ視察をめぐり女性局長を辞任したが、それについてもし受け止めがあればお願いしたい。

【幹事長】
 (他党の)党内のことですので、私から特にそのことについてはコメントを、女性局長を辞められたことについてはコメントはいたしません。
 ただ、やはり説明責任はしっかり、辞める辞めないに関わらず果たしていただきたいなと思います。お子さんを同伴した件、そのお子さんは誰がどうやって、松川さんは当然お忙しく研修をやっておられたはずですから、誰がどうやってそれを見ていたのかとか、まさか外務省の職員が見ていたというようなことは私はないと思いますが、そうであれば完全な公私混同ということになります。与党のおごりだと言われても仕方がないことですね。そういうことについて、きちんと説明される責任があると思っています。

○国民民主党代表選について(1)

【NHK・森記者】
 別件で、もう一点。国民民主党の代表選がきのう告示されたが、改めてこの代表選をどのようにご覧になっているか。

【幹事長】
 なかなか迫力あるやりとりが続いているなというふうには思います。
 やはり路線論争がメインなのだと思います。個々の政策の中身がそんなに大きく違っているわけでは必ずしもないというふうには思うのですね。したがって、野党が大きな固まりをつくって今の与党に対抗する、政権交代を目指すという前原さんの考え方と、そこを曖昧にするというか、与党との関係も一定程度保つような、そういうことを言っておられる玉木さんの路線と、全く違う路線ですので、そこはこの代表選挙を通じて議論を尽くしてもらいたいと。国民民主党の議員の中にも、あるいは支持者の中にも、そのことは非常に関心が高いはずだと思いますので、議論を尽くしていただきたいと思います。

【NHK・森記者】
 今の関連で、野党共闘とか今後の流れとか、まだ終わっていない時点だが、関連ありそうと見ているか。

【幹事長】
 それは選挙が終わらないとわかりませんし、選挙が終わっても何か方向性が新しく出てくるかどうかはわかりません。
 ただ、やはり政権交代ある政治というものを私はずっと申し上げてきました。そのために、大きな固まり。特に立憲と国民は元々同じ党であり、働く人たちを基盤とする、一つの基盤とする政党でもあるので、それは大きな固まりになれるはずだということを私はずっと申し上げています。今でもそう思っています。
 そういう方向に具体的になってくるといいなというふうには思いますが、新たに代表に選ばれた人、玉木さん、前原さん、どちらになったとしても、どういう方針を打ち出してこられるのかなというふうには思っております。

○自民党女性局のフランス視察について(2)

【フリーランス・安積記者】
 先ほど松川議員について説明責任があるとおっしゃった。これはまだ説明がほとんどないので、いろいろなうわさが飛び交っていて、例えば自己負担が30万だが、どういうので行ったか。地方議員はエコノミーで行ったみたいだが、国会議員はビジネスで行ったというのが多くの人に言われている。ただ、行きと帰りが、松川さんは一行とはまた別に行ったという話があり、さらにグレードアップしたのではないかというような話も、これは未確認だが出ている。本人が説明しない限りはこういうふうなうわさが立ってもしようがないかなと思う。このグレードアップだが、松川さんは元外務省の職員であり、外務省のルートを使ってグレードアップしたのではないかとか、いろいろな話が出ている。外務省の職員の海外渡航、帰国も含めてだが、チケットの代金について、たしか幹事長が外相時代にかなり改革され、いろいろなところでスリム化というか、無駄な経費を削減して、なおかつ例えば忖度というのをなるべく排除するような感じで改革されたと思うが、きちんと究明しないと、せっかく幹事長が外相時代にされたことが、民主党政権が終わって、また復活、悪しき習慣というか、そういうものが復活している可能性があると思うが、そういったことについてはどういうふうにお考えか。

【幹事長】
 グレードアップというのは、具体的にどういうことですか。

【フリーランス・安積記者】
 ビジネスからファーストという話が出ている。

【幹事長】
 それはちょっと事実関係がわかりませんので、ここでコメントするのは適切ではないのかなと思います。
 それから、それがどういう関係でそうなったのかという問題もあると思うのですね。私も海外によく行っていた時代に、知らないうちにファーストにグレードアップされているという経験がありました。航空会社が気を利かせた、空いていたから気を利かせたということだと思うのですね。私はそういう場合には必ず断ることにしておりましたが。それも考えてみたら非常に変な話。国会議員だけ特別扱いすると。仮に空いていたとしても、というふうに思うのですね。あるいは、役所がそれに関与したということになれば、もちろんそれはそれで大きな問題だと思います。
 いずれにしろ、それは事実関係が明らかにならないと何ともコメントできないことなので、これ以上は申し上げないほうがいいかなと思います。

○国民民主党代表選について(2)

【「FACTA」・宮嶋記者】
 前原さんの迫力のあるあれを見たら、2017年の希望の党の合流騒動がフラッシュバックする。私などはそういう人間だが、前原さん自体はあの合流騒動をあまり懲りていなくて、あれと同じことをやるんだというふうにおっしゃっているわけだが、岡田幹事長も無所属になったり、かなり煮え湯を飲んだと思うが、やはり希望の党をもう一回やるというのは、そういう発想というのは、それはどうなのか。

【幹事長】
 個別のことはあまりコメントしないほうがいいと思うのですが、玉木さんもかなりそこは突いてきたので、前原さんは強く出られたのかなと。前原さんらしいなと思って聞いておりました。それ以上のことはちょっと申し上げられません。
 それから、先ほどちょっと言うのを忘れたのですが、玉木さんも政権交代ということについて言及されています。でも、近い将来、では、どういう形で政権を担おうとしておられるのか。近い将来、政権を担うということを言っておられますが、政権交代以外の政権を担うということになれば、それは与党と連立するとか、そういうことを意味しておられるのか、あるいは、おられないのか。そういうことも、これから議論の中ではっきりとお答えしていただきたいなと思います。

○「岩手知事選」「次期衆院総選挙に向けた取組」について

【「FACTA」・宮嶋記者】
 もう一点は、昨日の「赤旗」の1面に、久々に岡田幹事長と小池書記局長が写っていた。「赤旗」は常にああいう報道をするわけだが、あれは偶然だということだが、どんな感想か。

【幹事長】
 私は「赤旗」をまだ見ていませんので、どう書かれているかわかりませんが、事実関係は、小池さんが陸前高田の市議会議員の応援に入られたということで、たまたま同じ日に陸前高田、ほかにも大船渡とかあるのですが、3か所で私は街頭演説をしました。陸前高田が最後になったのですが、3番目に。そこにジョインされたということであります。
 私の判断ではなく、もちろん、それは達増さんの選対本部で判断して、どういう経緯かわかりません、飛び入りで応援されるということを認められたのだと思います。
 私がそれについていいとか悪いとか言う立場にはありませんので、それから、達増陣営としては、それは幅広く応援してもらえる、そういう機会だというふうに考えられたと思いますから、並んだというか、達増さんを真ん中にして左右に並んで演説をさせていただきました。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 2015年、振り返っても、やはり選挙のときに、岡田さんはそういう意味で野党の選挙協力の立役者であったと。私はそう思うし、そういうふうに思う人が多いが、一方で、21年のあの選挙の後の、枝野さんに共産党が対抗馬を立てるというのも、これも随分なことだと私は思うが、やはり選挙区、いろいろな意味での調整というのは岡田さんはやっていくと明言されていたが、やはりそういう時期に来たなというお考えなのかどうか伺いたい。

【幹事長】
 選挙協力という言葉を使うかどうか。代表は選挙協力という言葉は使わないようにしておられると思います。
 ただ、それは各党ごとに選挙協力という言葉の中身についてはいろいろ考え方があるわけで、積極的に一緒に選挙をやるという、そういう意味で使われる方もいらっしゃいますが、もう少し消極的に、例えば候補者の調整とか、そういう中で独自に候補者を勝手連的に応援してもらうとか、いろいろなやり方がありますので、あまり選挙協力という言葉に固執してしまうのは生産的ではないのではないかと思います。
 候補者がバッティングすることはなるべく避けたいと思っていまして、枝野さんの選挙区については、これはいろいろな経緯もあるようですので、わざわざ枝野さんのところに共産党が選んで立てたというよりは、枝野さんのほうも、むしろ自分のところは構わないよというふうに言っておられたのではないかと私は思うのです。私自身もそういうふうに三重県では言っているわけですね、私のところは立てていただいて全く構いませんよと。その代わり、ほかのところを何とかしてほしいというのは言外にあるわけですが、三重県の中でもね。
 いずれにしても、お互い信頼関係に基づいて、与党を一人でも減らすという共通の目的のために、やるべきことをしっかりやっていくというのが基本だと思っております。

【時事通信・御船記者】
 岩手知事選に関連して伺いたい。党内では、今回一緒に並ばれたことについて、共産党と接近しているのではないかという懸念のような声も出ているが、今後どういった関係性を選挙において構築していくのか、持っていくのか、その辺について伺いたい。これは首長選特有のというふうなお考えなのか、その辺も含めて伺いたい。

【幹事長】
 今回は、ご存じだと思いますが、達増さんは各党の推薦を得ていないのです。無所属で戦っておられて、各党としては勝手連的に応援していると、そういう状況です。達増さんとの長い間の関係もありますので私は応援に入りましたが、我が党も入れ替わり立ち替わり応援に入るということではありません。そういう中で、たまたま小池さんと私が同じ日になったということです。それをだめだとかいいとか言う、そういう立場に私はありませんので、それは達増選対のほうで最終的に調整されたというふうに思います。

【時事通信・御船記者】
 今後そうした何か一緒に首長選で並ぶとか、そういったことはあり得るのか。その辺についてはいかがか。国政選挙とかを含めて。

【幹事長】
 これからどういう形で、与党の数を一つでも減らすために、お互い、これは共産党だけではなく他の野党もそうなのですが、どういうことができるかということは話し合っていかなければならないと思います。それ以上の具体的なことは何も決まっていないということです。

○ALPS処理水の海洋放出について(2)

【テレビ東京・川崎記者】
 処理水の話に戻り、本日、放出を決定した閣僚会議の後に、東電の小早川社長がぶら下がりに応じ、処理水の放出に関して、もし風評被害対策をしたにもかかわらず損害が生じた場合には速やかに賠償を行うという点と、風評被害に関して福島のみではなく全国規模で対策専門のチームを社長直下で設置する準備を進めていると発言した。こちらを含め、政府・東電の風評被害対策に関する受け止めをお願いしたい。

【幹事長】
 今の発言は、小早川社長の、東電としての対応ですね。政府はあまり聞こえてこないと思います。  風評被害は別に福島だけではありません。少なくとも被災3県、それぞれ漁協の反対というのはありますし、それにとどまらず、そういうことはあってはならないことですが、もっと広がる可能性もあると。そういうことにならないように、政府としてもしっかり発信してもらいたい。
 なぜ、処理水が放出されたとしても科学的には安全であることはもうはっきりしているので問題ないですということを、きょう会見のときに総理がおっしゃらなかったのか。私は非常に残念に思います。そういうことを繰り返し述べてもらいたい。風評被害が起こらないように、しっかり努力してもらいたいと思います。

○原口議員の街頭演説について

【共同通信・恩田記者】
 冒頭の原口議員の関連は、街宣車を並べて街頭演説したという形に見えているが、あれは公開討論会的な位置づけでやったという説明だったということか。

【幹事長】
 参政党が乗り込んで、そして、原口議員に挑むというようなビラをお作りになったようなのですね。一方的に言われてしまうよりは、きちっと反論したほうがいいということで、ああいう形になったというふうに聞いております。

【共同通信・恩田記者】
 幹事長としては口頭注意ということで、改めて確認だが。

【幹事長】
 誤解を招きかねないので注意したほうがいいという、口頭の注意をいたしました。だから、措置とか処分ではありません。

○ALPS処理水の海洋放出について(3)

【TBS・青木記者】
 処理水の件で伺いたい。立憲民主党の阿部知子衆院議員が18日にSNSで、福島第一原発の処理水について、処理汚染水と表現して投稿した。7月に韓国の野党議員と会ったことについて岡田幹事長も慎重さを欠いた行動だとコメントされているが、今回このタイミングで阿部さんがこういった投稿をしたことについて、幹事長の所感をお願いしたい。

【幹事長】
 どういうつもりでそういう表現を使われたか、私は承知しておりません。
 基本的に、一人ひとりの議員がいろいろな考え方を持って、信念を持ってそれを述べられるときに、党が個別に介入して「これがいい」とか「これは悪い」とか、そういうものではないと。基本的にはそう考えております。
 ただ、党としての方針は先ほど述べたとおり、科学的には安全性はもう既に明らかになっているというものであります。

【TBS・青木記者】
 阿部さんに対して、そうすると、注意をするというか、前回慎重さを欠いたコメントだというふうにおっしゃっていたが、そういったところは特に。

【幹事長】
 この前申し上げたのは、韓国の野党議員と一緒になって行動したことが誤解を招きかねないということを申し上げたところです。
 個々の一つ一つの表現について、いちいち党として統制するということが必ずしもいいことだというふうには私は思いませんので。それから、何か言ったとしても、それをこういう場で言うことが果たして適切かと。それぞれ、これは与党もそうだと思いますが、いろいろな意見はそれはあるんです、個々の議員ですから。そのことについて、どこまで統制するのか、介入するのかというのは、これはよく考えたほうがいい問題だと私は思っています。