岡田克也幹事長は6月11日、国会内で記者会見を開き、(1)参院での政治改革関連法案の審議(2)りっけん政治塾――等について発言しました。

 (1)政治改革関連法案に関して参議院での審議が行われていることについて岡田幹事長は、「答弁は衆議院と変わらない。例えばいつまでにといった具体的なことには全く答えずに、法案自体は、第三者機関の仕組みについても検討だらけ。法案を出したからには書き込まれているべき事項が書き込まれていない。どういう方針か説明もできないのであれば、結局に何もしていないと同じ」と批判しました。「自民党は検討に参加すると言っているが、ふざけるなと言いたい」と述べて「先送りはあり得ない。参議院でなお審議が尽くされる」よう与党に求めました。

 (2)りっけん政治塾について岡田幹事長は、500名の応募があったことを明かし、「大変多くの方に関心をもっていただきありがたい。立憲民主党の考え方を理解していただき、候補者として手を挙げる人が出てくることを期待する」と述べました。



岡田克也幹事長記者会見

2024年6月11日(火)15時00分〜15時16分
発行/立憲民主党役員室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtu.be/DN5L_1kXIPQ


■冒頭発言

■質疑


■冒頭発言

○政治改革 参議院での審議について

【幹事長】
 国会のほう、審議が参議院に移りまして、政治改革特別委員会、そして決算委員会と行われました。
 総理の答弁は衆議院のときと変わらないのですが、要するに、具体的な、例えばいつまでにということを全く答えずに、そして、法案自身は「検討」だらけですが、その仕組みそのものも、例えば第三者機関をいつ設置するのか。あるいは、どういう仕組みにするのか。私も衆議院の15分間でしたが委員会で聞いたところですが、同じ答えの繰り返しということであります。
 法案を出した以上は本来そういうものがきちっと書き込まれているべきだし、それが書いていないということであれば、どういう方針でやろうとしているのかということはきちんと説明しなければ、結局、何も出していないのと変わらないということになると思います。
 自民党は、検討に参加をするとか、ふざけるなと言いたいですね。法案を出しているわけですから。その後のことは皆で検討しましょうというような、そういう先送り、何もやらないということは、それはあり得ないことだと思っております。
 参議院において、なおしっかりと審議が尽くされることを望みたいと思います。

○「りっけん政治塾」 約500名が応募

【幹事長】
 もう一つは、「りっけん政治塾」。泉代表のほうからお話があったと思いますが、昨日いっぱいで締切りをいたしました。約500名の方に応募いただいたということで、実際に参加をいただけるかどうかはこれから確認していきますが、大変多くの方に関心を持っていただいたことはありがたいと思っております。
 来週から、5回にわたって講義を行う。1回目と5回目はリアルとオンライン併用、2、3、4はオンラインということになりますが、ぜひ立憲民主党の考え方をご理解いただき、そして、その中から、ことしの予想される総選挙、来年の参議院選挙に、候補者として手を挙げる、そういう方が出てくることを期待したいと思います。


■質疑

○東京都知事選について

【共同通信】
 都知事選について伺いたい。告示まで、きょうを入れて、あと10日となった。おそらく、あした都議会最終日に小池知事は出馬を表明されるとは思うが、そんな中で、先週幹事長は小池都政について、自民党と二人三脚の小池都政には問題があるというふうにご指摘された。改めてになるが、小池都政の問題点をお聞きしたい。

【幹事長】
 小池都政8年間の総括というのが一つあります。公約がどこまで守られたのか。これは蓮舫さんが言われたとおりです。
 それから、築地と豊洲についても、両方を生かすようなことを言われましたが、現実には築地は全く形を変えてしまう。それがいいかどうかは別にして、選挙のときに言われたこととは違う形になっていることに対して説明がないということです。
 困っている人々に対する思いというものが伝わってこない都政。そういったさまざまな問題があると思います。
 もう一つは、自民党とタッグを組んでいるということで、これも、都議会は伏魔殿だと言ってやり玉に上げて当選をされた小池さんが、いつの間にか、がっちりスクラムを組んでいると。それも、この裏金問題で処分対象になった、なぜか都連の代表はそのまま続けておられるのですが、萩生田さんと二人で、二人三脚でやっているというのは、私は国民の理解を得られないと思っております。

【共同通信】
 蓮舫さんは、立候補を表明された会見のときに、反自民・非小池都政、オール東京で幅広い支援を呼びかけたいとおっしゃっていたが、国民民主党は、玉木代表もきょうの会見でおっしゃったり、先週は榛葉幹事長がおっしゃったりしたが、要は共産党と組んでいる方、共産党の支援を受ける方の支援は困難だという見方を示した。幅広い支援を得るために、この辺りの、ほかの野党、特に今、国民民主党が念頭にはあるが、どういうふうに幅広い支援を得る、その取組はどうされるかお聞きしたい。

【幹事長】
 自民党とがっちり組んでいる小池候補を結果的に応援することになるという判断をされているとすると、それは間違っていると私は思います。

【産経新聞】
 関連で、都知事選について伺いたい。昨日、自民党の萩生田都連会長が、小池都知事が出馬を表明した際の支援の意向を表明した。蓮舫氏については立憲民主党などが支援しており、事実上の与野党対決の構図となったが、この都知事選の位置づけや意義について、どのようにお考えか伺いたい。

【幹事長】
 もちろん、東京は首都ですので、そのトップを選ぶということ自身が大変重要なことだと思います。したがって、先ほども言いましたように、8年間の小池都政の評価。そして、自民党とがっちり組んでいることに対する考え方。そういうものが問われると思います。
 蓮舫さんも自らの思いをだいぶ発信されています。ここで繰り返すことはしませんが、都民の皆さんにそこのところをしっかりと見ていただくということが大事だと思っています。

【NHK】
 都知事選のことが出たので、まず都知事選から伺いたい。まだ決まっていないと思うが、御党としては支援とかそういうのは、今後の方針はどうなるのか。

【幹事長】
 蓮舫さんのほうから特に具体的な求めというのは今ありませんので、静観しているという状況です。今後、何か要請があれば、それについて検討したいと思いますが、現時点ではそういうものがありません。

○政治改革について(1)

【NHK】
 政治改革の冒頭の話に戻るが、期限を示さない第三者機関のあり方や、設置のいつになるのかという期限を示さないことについては、公明党や日本維新の会からも指摘が出ているが、3党で合意したはずなのにこうなっていることについてはどのように感じるか。

【幹事長】
 3党でどこまで合意したのかというのは、わからないのですね。そういう期限まで含めて合意したのか、それとも、現在の法文の形で合意したのかですね。そうすると、現在の法文というのは本当にどこまでも先送りできる、そういう書き方なのですね。全然お尻が切れていませんし、そして、国会の答弁もない。そういうもので合意したことの是非が問われるということだと思います。

【NHK】
 関連して、文通費の話。これも幹事長は質問されたが、今国会という答弁はなかったと思う。このことについてはいかがか。

【幹事長】
 (旧)文通費については、維新の馬場さんは、それが最も重要だと言われていた時期があります。この前の「日曜討論」でも、たしか藤田さんは、この国会でということを言われました。自民党と維新の間で、この国会でということが前提となっているとすると、今はまだ動いていませんからね、これは間に合わないということになったときに、私は維新と自民党の合意の前提が崩れるのではないかと思います。そこは両党がどういうふうに説明されるか、注意深く見守りたいと思っています。

○「りっけん政治塾」について

【NHK】
 最後に、冒頭いただいた「りっけん政治塾」について伺いたい。この応募の数について、率直にどうお感じになるかと、補選を3勝して、さらに静岡県知事も推薦する候補が勝った、そういう状況で応募者が増えているのかという、そういう影響などはどうお感じになるか。

【幹事長】
 非常に短期間で、どこまで周知徹底できたかわからないのですが、それで500という数は、私はかなり多いなと思いますね。それだけ関心が高まっているのだと思って、喜んでいるところです。

○政治改革について(2)

【共同通信】
 文通費に関して、きょう午前中に自民党の浜田国対委員長が、旧文通費に関連する関連法の改正について、今国会中は日程的に厳しいという発言を記者団にされた。維新の会等からも反発が予想されるが、幹事長はいかがお感じになるか。

【幹事長】
 我々も、この国会でということを求めておりましたので、つまり、随分、これは何年も延ばされてきた話なのですね。議論すべき点ははっきりしていて、その旧文通費で見られる範囲を特定すること。そして、それを使った領収書などを、どういう仕組みで明らかにするかということ。それから、もう一つ求めている、繰越しを認めない。そういったことですから、やる気になれば、そう時間のかかる話ではないのですね。それを早々と自民党の国対委員長がこの国会は無理だと言うのは、私には全く理解できないことです。
 それから、そもそも維新と自民党の合意の前提は、この国会で文通費(改革)ということだったのではないのでしょうか。文書的にはそこまでは書いてありませんが、私が総理に聞いたら国会で決めることだからとか言って逃げていましたが、暗黙の前提だったのではないかと思うのですね。「日曜討論」での藤田さんの発言も、それを裏づけるものだというふうに受け止めています。それが全然、早々とほごにされたというときに、維新としてどうお考えになるのかと。そういうことだと思います。

○選択的夫婦別氏制度 早期導入を求める経済界の提言について

【日本経済新聞】
 話題変わって、選択的夫婦別姓について伺いたい。昨日、経団連が早期の制度導入を求める提言書を発表した。経済界からも、企業で働く女性の立場から不具合が多いというような内容だったと思うが、立憲民主党はかねて制度導入を掲げておられるが、改めて受け止めと、政府に求める対応を教えていただきたい。

【幹事長】
 これだけ、全体的には保守的と言われる経済界、経団連ですら求めているという中で、政治が先送りすることは許されないと思います。
 明確に反対している政党は、私は、自民党だけではないかと。小さな政党はちょっとわかりませんが、主な政党で反対しているのは自民党だけではないかと思うのですね。反対の理由もよくわからない。もちろん、(旧)統一教会とか、日本会議とか、そういうところがいろいろなご意見をお持ちなのはわかりますが、そちらに引っ張られているのかもしれませんが、明らかにこれはおかしい。それこそ、この国会できちんと対応すべきだと思います。それができないならば、できない理由をちゃんと公党として説明すべきだと思っています。

【日本経済新聞】
 この国会で成立すべきだというお話だったと思うが、まだ見込みだが、QTがある場合は党としてもそこで総理に決断をただしていくというお考えはあるか。

【幹事長】
 QT(党首討論)の中身を私が前もって何か言うつもりはございません。それは代表が、政治改革の話もありますし、重要な話が幾つかある中で、何をどのくらい重点を置いて取り上げるかというのは代表の判断ですので、私が何かコメントするのは控えたいと思います。

○国会終盤の対応について

【時事通信】
 政治改革に関して、さまざま問題をご指摘いただいたが、会期末まで残り2週間を切る中で、規正法改正案の参議院での審議や、想定されるQTなどを踏まえてだとは思うが、現時点での内閣不信任案に関するお考えを伺いたい。岸田政権が信任に値するのかどうか、そこら辺をお願いしたい。

【幹事長】
 いつも申し上げますが、不信任案については、何かコメントするのは我が党の代表だけというふうに私は思っていますので、ほかの人間がコメントすべきではないと。幹事長がそう言っても何かコメントする人が時々出てきて困ってしまうのですが、それはもう代表が決めることだと思います。
 ただ、今の状況を見れば、やはり自ら岸田さんが総辞職する、それができないならば解散するということだと思います。

○野党連携について

【読売新聞】
 先日、国民の玉木代表が、現在の状況を見て、野党で、立憲民主党と維新の名前を挙げ、共通政策について話をしたり、今後していったほうがいいのではないか、そういう場を持ちたいという話があったが、その受け止めをお願いしたい。

【幹事長】
 基本的にはいい話だと思います。
 ただし、立憲民主党と一緒に自民党を倒して政権を目指すという、そういう認識が明確であるということが前提になります。

【読売新聞】
 そういう話があれば積極的に立憲民主党としては応じていくという理解でよろしいか。

【幹事長】
 先ほど言いましたことが、本気でそういうふうに考えておられるならば、それは歓迎したいと思います。

(以上)